<ネタバレあらすじ>
登場人物一覧:
里見偲:男性。警視庁機動捜査隊所属。相棒の猪熊と恋人同士。
猪熊夕貴:女性。警視庁機動捜査隊所属。相棒の里見と恋人同士。
橘カラ:女性マネージャー急性アルコール中毒死(実は他殺?)の犯人?猪熊に興味を持つ。
渡:猪熊の寮の向かいに住む。カラを家に置くこととなった。
月本:美容整形外科医。カラと乃花を担当した。
乃花:カラの元同僚。不倫の恋に生きていたがカラに殺害される。
千歳:生活安全課所属。
・前回までのあらすじはこちら。
「サイレーン」第18話「第二の作戦D」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)
事件は乃花が犯人として終結を迎えた。
だが、この結末に違和感を覚えた里見は乃花が予約を入れていた美容整形外科へ足を運ぶ。
担当医の月本から乃花について話を聞く里見。
だが、特に不審な点は見出せなかった。
里見が上司や同僚と飲み会に参加することとなった。
盛り上がった一行は、里見の提案でカラの勤務するキャバレーへ。
里見は猪熊に友人として近付こうとするカラを警戒しているのだ。
接客態度や気配り具合から仕事が出来るタイプと判断した里見。
だが、場の勢いでベロンベロンに酔ってしまう。
里見は酔いを覚ますべく向かったトイレで倒れ込んでしまうが……。
そんな里見をカラが抱き起す。
これに衝撃を受ける里見。
酔い潰れた大の男をカラは悠々と抱え上げたのだ。
尋常な膂力ではない……。
里見は改めてカラへ警戒心を強めることに―――20話に続く。
<感想>
「週刊モーニング」では『レンアイ漫画家』や『シマシマ』、『はるか17』などで知られる山崎紗也夏先生の新連載です。
『レンアイ漫画家』は設定と展開が面白くて読みました。
そんな「サイレーン」、内容は刑事もの……しかも男女バディもので、「警視庁機動捜査隊(キソウ)」を取り上げた作品となりました。
設定に「キソウ」を採用している点が珍しいですね。
ドラマでも「キソウ」がメインになった作品は「警視庁機動捜査隊216」くらいか。
・月曜ゴールデン「警視庁機動捜査隊216V 命の値段 知らされなかった誘拐事件が生んだ最悪の偶然!?命か金か?選択を迫られた家族の運命と犯人を繋ぐ社会の暗闇!」(12月24日放送)ネタバレ批評(レビュー)
その第19話。
ちなみにコミックス1巻が2013年9月20日に発売とのことで、こちらも注目!!
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サブタイトルは「里見とカラ」。
猪熊に近付くカラに警戒心を抱く里見の物語でしたね。
猪熊をターゲットとしてロックオンしたカラ。
そんなカラをターゲットとしてロックオンした里見。
追う者と追われる者の構図が明らかになりつつあるようです。
そして、整形外科医の月本。
カラの過去の顔を確認する際に再登場しそう。
カラの目的は猪熊からの信頼を得ること。
其処で、カラは人に信頼される要素として2つを上げていました。
1.弱味を見せること。
2.役に立つこと。
猪熊を乃花へと誘導したことが2の「役に立つこと」。
過去に整形したことがあることを明かすことが1の「弱味を見せること」だったか。
まさに、マッチポンプの犯罪だなぁ。
ところが、この行為が里見の警戒心を招くことに。
疑心にまでは至っていないようですが、どうなるか?
ただ、猪熊はカラ寄りになってしまっており、里見との不仲の原因になりそう。
「橘カラの欲しいもの」は「猪熊の正義感」。
これを狙うべく、渡宅に潜り込んだ「第一の作戦」に続き「第二の作戦」。
当然、次に来るのは猪熊を孤立させるべく里見との離間策を狙った「第三の作戦」。
最終的には、一旦喧嘩別れしつつ、カラにより猪熊の危機到来。
これを猪熊を心配していた里見が救う流れになるのか。
今回の描写により、今のカラが整形により手に入れた顔であることが判明。
過去を捨てようとしていたらしいことと併せても、事件の匂い。
やはり、薬局店息子殺人事件に関連ありか。
カラはその名の通り、中身の無い虚ろな「空」。
それゆえに、自身に欠ける物を補おうと求めている。
以前から予測している通り「カラは自身に無い物を持っている対象を特定すると、これに近付き相手を殺害することで、自身に欠けた物を相手から奪う」で正しいようです。
キャバクラの女性マネージャーを殺害し「その垢抜けた佇まい」を奪い、綺麗になった。
タクシー運転手は「自身は選ばれた」と語っていたが「その選ばれた存在であること」を彼を殺害することで奪ったものと思われます。
だとすると、これまでにも同様の犯行を重ねているのが当然。
里見が過去に遭遇した「薬局店息子殺人事件」を皮切りに変貌したものと思われますね。
カラの闇は想像以上に深そうだ。
止められるのは里見と猪熊のカップルのみかも。
これに渡が意外な活躍を示しそうな予感。
果たして、如何なる結末を迎えるのか……20話に期待!!
ちなみに、山崎先生と言えば『七瀬ふたたび』のコミカライズでも知られる方です。
・「七瀬ふたたび」(筒井康隆著、新潮社刊)ネタバレ書評(レビュー)
◆関連過去記事
・「サイレーン」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)第1話から第10話までネタバレ批評(レビュー)まとめ
・「サイレーン」第11話「災難な日」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「サイレーン」第12話「橘カラの欲しいもの@」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「サイレーン」第13話「橘カラの欲しいものA」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「サイレーン」第14話「第二の作戦」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「サイレーン」第15話「第二の作戦A」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「サイレーン」第16話「第二の作戦B」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「サイレーン」第17話「第二の作戦C」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「サイレーン」第18話「第二の作戦D」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)
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