2013年10月03日

水曜ミステリー9「刑事吉永誠一・涙の事件簿12 親しい敵 友達の顔をした敵!同窓生4人の愛と憎悪から理由なき連続殺人 消えた包丁のトリックと偽りの遺産相続!?(記憶を失った血塗れの女!!鱗おとしと包丁持つ女令嬢学校…不倫の罠)」(10月2日放送)ネタバレ批評(レビュー)

水曜ミステリー9「刑事吉永誠一・涙の事件簿12 親しい敵 友達の顔をした敵!同窓生4人の愛と憎悪から理由なき連続殺人 消えた包丁のトリックと偽りの遺産相続!?(記憶を失った血塗れの女!!鱗おとしと包丁持つ女令嬢学校…不倫の罠)」(10月2日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

交番に「人を殺しました」と田代恭子(遠藤久美子)が自首してくる。恭子の部屋には、清川由紀(一戸奈美)の死体があり、やがて凶器の包丁も階下の生け垣から発見される。調べると包丁は、恭子の部屋を訪ねる前に由紀が「タイを下ろす」と言ってうろこ落としと一緒に購入した物だった。
恭子は手のひらや腕に切り傷を負っており、由紀がいきなり切りつけてきたと証言するが、それ以降のことは何も覚えていないという。

片山桐子(眞野あずさ)率いる片山班は、恭子の傷や証言、包丁に残っていた指紋や血液から事件は恭子の正当防衛の可能性が高いとして、2人の関係性や身辺調査で犯行動機を探ることに。
しかし、吉永(船越英一郎)は正当防衛にしては刺創が深いことや、由紀を刺した後、包丁をベランダから階下に投げ捨てていたことに疑念を抱く。
由紀の夫・清川幹雄(野村宏伸)によると、由紀の父親が経営する会社で恭子の父親・田代義一(鶴田忍)が働いていたこともあり、2人は30年来の幼なじみで、中学から大学までは有名なお嬢様学校にそろって通っていた親友同士。ところが、2週間ほど前に由紀が「恭子に裏切られた」とひどく怒って帰ってきたという。

いっぽう、恭子と由紀の大学時代の友人・添田真奈美(伊佐美紀)への聞き込みから、由紀が恭子を奴隷のように扱い、自分の不倫のアリバイ作りを手伝わせていたことが発覚する。
由紀への鬱屈した思いが事件の動機かと考えられたが、別の友人・村尾淳子(佐藤仁美)は、最近の恭子は由紀を憎むような余裕はなく、元彼氏・牧野春樹(永沢たかし)によるストーカーにおびえ悩まされていたはずだという。

そんな中、恭子に2週間前のけんかの原因を聴取すると、由紀にテニススクールの合宿を利用した不倫旅行のアリバイ作りを頼まれたが、合宿当日に体調を崩して休み、それが原因で清川に不倫が見つかってしまったことだという。不倫がばれたのは自分のせいだと責められ、ついかっとなって由紀への暴言を吐き、怒らせてしまったと涙ぐむ。その後、由紀のほうから謝罪がしたいと連絡があり、恭子の部屋にやってきたというが…。
(水曜ミステリー9公式HPより)


では、続きから……(一部、重複あり)。

田代恭子という女性が清川由紀殺害で出頭して来た。
由紀の死因は刺殺、凶器の包丁は階下の生け垣から発見された。
この事件を吉永たちが担当することに。

調べたところ、凶器の包丁は由紀が「うろこ落とし」と共に「鯛を下ろす」との理由で購入した物だった。
恭子は身体のあちこちに切り傷を負っており、由紀がいきなり切りつけてきた為に抵抗したところ、誤って由紀が死亡してしまったと証言。
だが、詳しいことは覚えていないと主張する。
恭子の証言通りだとすれば、正当防衛の可能性もあるが……。

しかし、吉永は正当防衛にしては刺創が深いこと、凶器の包丁がベランダから階下に投げ捨てられていたことに疑念を抱く。

由紀の夫である清川幹雄によれば、由紀と恭子は恭子の父・義一が由紀の父の会社で働いていたこともあり30年来の幼馴染、まさに親友と呼んでも過言ではない仲だそうだ。
ところが、2週間ほど前に由紀が「恭子に裏切られた」と激怒していたらしい。
これが理由で由紀が恭子に殺意を抱いたのか?

一方、恭子と由紀2人の共通の友人・添田真奈美によると、恭子は由紀から奴隷のような扱いを受けていたらしい。
しかも、由紀は不倫しており、そのアリバイ作りを恭子に手伝わせていたことが判明。

そして、別の友人・村尾淳子によれば、恭子はストーカーに悩んでいたらしい。
なんでも、恭子の元彼氏・牧野春樹に付け狙われていたそうだ。
殺されるかもしれないと怯えていたとも言うが……。

吉永たちは恭子本人から2週間前の騒動の原因を聴取。
どうやら2週間前も、恭子は由紀の不倫のアリバイ工作を頼まれていたそうだ。
ところが、当日になって体調を崩し休んだ為に、由紀の不倫が清川にバレたようだ。
其処で由紀から激しく責められていたらしい。
その謝罪ということで2週間ぶりに再会した結果、こうなってしまったとのことであった。

矢先、牧野が他殺体で発見される。
死亡推定時刻は、恭子が出頭していた時間であり、第3者による犯行と思われた。
しかし、吉永は現場のエアコンの温度設定からアリバイ工作を睨む。
もしも、これがアリバイ工作ならば恭子にも殺害可能なのだ。

その一方で、由紀殺害が本当に正当防衛なのかも検討されることに。
正当防衛説の根拠は凶器の包丁を被害者の由紀自身が購入していたこと。
だが、由紀は「鯛を下ろす」と具体的な名前を挙げ、うろこ落としとともに購入していた。
由紀自身は、本気で「鯛を下ろす」つもりだったのでは……と考える吉永。
だとすれば、由紀殺害も恭子による計画的犯行になる。

さらに、恭子の周辺を調べた吉永。
牧野のストーキングがある日を境に苛烈さを増していたことが判明。
最近では投石により窓まで割られていたそうだ。
しかも、引っ越ししても悉く先回りされたことも分かる。
これに、由紀周辺を併せて調べた結果、意外な真相が明らかに。
加えて、吉永は証拠品を押収することに成功する。

数日後、恭子と清川が取調を受けていた。
由紀殺害と牧野殺害は恭子と清川による交換殺人だったのである。

清川は、舅と養子縁組しており由紀が死亡することで舅の遺産を受け取ることが可能であった。
その為に、由紀の死を願っていた。

恭子は、牧野にストーカーされ命の危険に脅かされていた。
その為に、牧野の死を願っていた。

そこで、2人は互いの殺意の対象を交換したのだ。
清川が牧野を、恭子が由紀を殺害し、互いにアリバイ工作することで容疑から逃れようとしたのである。

清川は由紀が恭子へ殺意を抱いても不思議ではない状況を構築する。
これで恭子による正当防衛を演出したのだ。
恭子は由紀を殺害後、包丁を階下に投げ落とすことで清川へ殺害達成の合図としたのである。
これを確認した清川は牧野を殺害し、エアコントリックを仕掛けた。

だが、分かり易いエアコントリックを仕掛けた為に恭子のアリバイは崩れてしまった。
何故、こんなことをしたのだろうか!?

何故なら、清川は由紀と牧野2人ともの殺害の罪を恭子に着せるつもりだったのだ。
そもそも、牧野の行為とされていた恭子へのストーカー行為の半分以上が清川によるものであった。
しかも、清川は牧野に恭子の転居先を教えていたのである。
すべては、恭子の牧野への殺意を募らせこの交換殺人に応じさせる為であった。

清川が仕組んだことだったのだ。
恭子は大きなショックを受ける。

証拠がないと主張する清川。
だが、清川自身が可燃ゴミとして処分していた筈の牧野殺害時に着用していたスーツが、マンションの管理人により資源ゴミとして保管されていたことから動かぬ証拠となり、罪を認めた。

恭子も由紀を殺す気はなかったのだそうだ。
しかし、当日になって「飼い犬に手を噛まれた」と暴言を浴びせられ、我を忘れてしまったらしい。

由紀と恭子の関係は複雑なバランスの上に成立していた。
其処を清川に利用されたのだろう。

こうして、清川と恭子は逮捕された。

吉永はと言えば、妻・照子が次子を妊娠し大喜びする―――エンド。

<感想>

「刑事吉永誠一・涙の事件簿」シリーズ第12作目。
このシリーズの原案は黒川博行先生の作品群。
今回の原作は黒川博行先生の短編『うろこ落とし』(文藝春秋社刊『カウント・プラン』収録)。

<あらすじ>

物を数えずにいられない計算症に色彩フェチ……その執着が妄念に変わる時、事件は起こる。推理作家協会賞受賞の新型犯罪ミステリ
(文藝春秋社公式HPより)


『カウント・プラン』は表題作『カウント・プラン』『黒い白髪』『オーバー・ザ・レインボー』『うろこ落とし』『鑑』5篇の短編を収録。
なお、ドラマ版公式HPでは原作『うろこ落し』とされていますが、正確には『うろこ落とし』ですね。
そして、黒川先生は表題作である『カウント・プラン』にて日本推理作家協会賞の短編部門を受賞しています。
『カウント・プラン』に興味のある方は本記事下部のアマゾンさんリンクよりどうぞ!!

なお、シリーズ前作が2013年4月3日放送なので、実に6ヶ月ぶりの新作となります。
前作ネタバレ批評(レビュー)は過去記事リンクよりどうぞ!!

では、ドラマの感想をば。

「原因があっての結果(ストーカー被害があっての交換殺人)」ではなく「結果の為に原因が仕組まれた(交換殺人の為にストーカー被害が仕組まれた)」との流れは面白かった。
効率的には問題があるだろうが、サプライズでしたね。

ただ、ストーリー上の二転三転は良いのだけど、全体的にトリックが小手先の印象だったかなぁ……。
包丁購入時に「鯛の下ろし」と具体的に名を挙げたから、由紀の犯行はあり得ないとのロジックも説得力に欠けたか。
あの「うろこ落とし」もこの説の補強の為だけだったし。
わざわざ添えられていたので「うろこ落とし」について、もっと魅力的な購入理由を期待したんだけどなぁ……。

これまでのシリーズ作品に比べると、全体的に小ネタな感じを受けた。
また、荒削りな感もある。
連続ドラマ化を控えて、ネタを温存したのかもしれないなぁ。
その分、連続ドラマ版に期待!!

そして、「刑事吉永誠一・涙の事件簿」は連続ドラマに。
2013年10月11日金曜日よりスタートとのことで、注目せよ!!

「刑事吉永誠一・涙の事件簿」が連続ドラマ化とのこと!!

◆関連過去記事
水曜ミステリー9「刑事吉永誠一・涙の事件簿11 赤い遺産 疑惑の誘拐殺人事件〜2度殺された死体と2通の遺言状トリック 父の愛が教えた真実」(4月3日放送)ネタバレ批評(レビュー)

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「刑事吉永誠一・涙の事件簿」が連続ドラマ化とのこと!!

<キャスト>

吉永誠一:船越英一郎
吉永照子:中山忍
片山桐子:眞野あずさ
鑑貴一:小泉孝太郎
田代恭子:遠藤久美子
清川幹雄:野村宏伸
小沢慎一:林泰文
玉田隆一:山田純大
木島拓也:松尾諭
清川由紀:一戸奈美
田代義一:鶴田忍
島本友哉:湯江健幸
牧村仁:河西健司
吉永菜摘:須藤菜々子
村尾淳子:佐藤仁美 ほか
(順不同、敬称略、公式HPより)


「カウント・プラン (文春文庫)」です!!
カウント・プラン (文春文庫)





「てとろどときしん 大阪府警・捜査一課事件報告書 (講談社文庫)」です!!
てとろどときしん 大阪府警・捜査一課事件報告書 (講談社文庫)





「燻り」です!!
燻り





ドラマシリーズ第1作の原作「絵が殺した (創元推理文庫)」です!!
絵が殺した (創元推理文庫)





ドラマシリーズ2作目の原作「ドアの向こうに (創元推理文庫)」です!!
ドアの向こうに (創元推理文庫)





ドラマシリーズ第3作目原作「雨に殺せば (創元推理文庫)」です!!
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