2013年10月27日

「最強少女さゆり」第2話「さゆりとチャンバラ」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「最強少女さゆり」第2話「さゆりとチャンバラ」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

登場人物一覧:
さゆり:謎の少女。4歳ながらとてつもない怪力を誇る。おそらく宇宙人。
おじいちゃん:さゆりの保護者。普通の人。
バニー・ラビット:宇宙警察の刑事。
リコス:バニーが追う逃亡犯。
源さん:さゆりの体当たりを受け止めることが出来る地球人。愛の力は偉大だ。
駐在さん:最近赴任してきたばかりの若い警官。1話でさゆりの三輪車に撥ねられトラウマに。

<ネタバレあらすじ>

〜〜〜前回までのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

宇宙刑事であるバニー・ラビットは凶悪犯リコスを追って地球に飛来。
あと一息というところまで追いつめるが、現地の少女・さゆりにリコスともどものされてしまう。
こうして、さゆりの家に保護(囚われた)されることに。
仲間に救助を依頼するが助けは未だにやって来ない。
さゆりを通じ、何時の間にやら凶悪犯のリコスが善良になりつつあるなど、想定外な要素を抱え過ぎた彼女の明日はどっちだ(嘘)!?

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

当地に赴任したばかりの若い駐在は戸惑っていた。
さゆりという4歳の少女の存在を扱い兼ねていたのだ。
先日も三輪車で撥ねられてしまい、今はトラウマにさえなっている。

今日も今日とて、巡回の最中に地元の源さんに挨拶を交わしていたところに三輪車を飛ばしてさゆりがやって来た。

「源しゃ〜〜〜ん」
そして、そのまま源の胸へと飛び込んで行く。
まともに受け止めれば身体ごと2、30キロ遠方に飛ばされかねない代物だ。

あ、危ない!!
惨劇を予想した駐在だが、思いのほか、源はさゆりの特攻を受け止めて見せた。
もっとも、服はビリビリに裂け、背中へと衝撃波が突き抜けたように見えたが。

「さゆりちゃ〜〜〜ん、今日も可愛いねぇ」
さゆりを猫っ可愛がりする源。
そんな源に甘えるさゆり。

源がさゆりを受け止められたのは、さゆりが小さい頃から受け止め続けた賜物だそうだ。
「だって、可愛いんだも〜〜〜ん」とさゆりに頬ずりしながら口にする源。
源曰く、愛さえあれば出来るらしい。

(いや、それは無理だろ……)
心中にてツッコミを入れる駐在。
そして、その隣で「うんうん」と駐在に同意する狼男……リコスだ。

「出たな、着ぐるみ男!!」
駐在は先日の騒動の首謀者の1人であるリコスを逮捕しようとするが、源に止められる。
幼いさゆりの前でそんなモノは見せないでくれ……とのことだそうだが。

毒気を抜かれた駐在はその場を見逃すことに。
其処で気付いた。
リコスには何時の間にやら首輪が繋がれており、それはさゆりの三輪車に続いていたのだ。

「じゃあ、行くでちゅ」
さゆりは源に挨拶すると三輪車を猛烈なスピードで進め出す。
自然、リコスは首を引かれるようにして運ばれて行く。

「助けてくれ〜〜〜」
先日暴れ回った凶悪犯と同じ人物とは思えないほど弱々しい声を上げ、リコスが引き摺られて行った……。

さゆり宅。
年相応に疲れたのか、寝入ってしまったさゆり。
そんなさゆりを優しい表情で見つめるリコス。
ところが、其処へ同じくさゆりに捕まっている宿敵バニーが現れる。

「今度こそ決着をつけるぞ!!」
リコスに向け剣を突き付けつつ大声で叫ぶバニー。
これに相手をしないリコス。
到底、今はそんな気分ではないのだ。

苛立つバニーに、さゆりが起きるから静かにするよう促すリコス。
だが、バニーは聞かない。

「情けなくなったな、貴様!!」
とまで罵るが、今のリコスは不思議と腹立たしくないのであった。

しかし、此処まで騒げばさゆりも気付いてしまう。

起き上がったさゆりは不機嫌そうにリコスとバニーを眺めて……大喜び。
バニーの手にした剣を見るや「チャンバラでしゅね。私もやる!!」と騒ぎ出したのだ。

しかし、リコスとバニーにとっては命懸けの戦闘である。
さゆりが起きたこともあり、断る理由を失ったリコスは受けて立とうとするが……。
これを見ていたさゆりが泣き出した。

「仲間外れはイヤでしゅ〜〜〜」
仲間外れにされたと思ったさゆりはどんどんボリュームを上げて泣き続け……。

何時の間にやら衝撃波クラスにまでなった嗚咽に、リコスもバニーも大わらわ。
最終的に、衝撃波に殴りつけられ弾き飛ばされるのであった。

こうして、仕方なくさゆりのチャンバラに付き合わされることになったリコスとバニー。
相手は怪力無双のさゆりである。
ただのチャンバラで済む筈がない。
当然、その結果は……。

泣く子と地頭には勝てないのだ。
いわんや、さゆりならばなおさらである―――2話に続く。

<感想>

「週刊少年チャンピオン」にて短期集中連載が開始された福田やすひろ先生の作品。
雑誌を読んでいて、目を惹かれたので読んでみました。

今回はその2話目。
たぶん、狙いとしては「さゆりを中心とし、人並み外れた怪力がありながら周囲の人々に保護される4歳児を描くハートフルコメディ」だと思うんだけど。
ちょっと1話目に比べると勢いが落ちたかな。

恐らく原因は2つ。

まず1つ目、視点人物の不在。
第3者視点(神の視点)で物語を進めているんだけど、どうにもキャラが淡泊に感じる。
これだったら、バニー視点に固定して愛らしくもハチャメチャなさゆりを常識人のバニーが見守る的な展開の方が面白いかもしれない。

そして2つ目、規模が小さくなったこと。
さゆりの周辺の人々を描くことが主眼だから、その点は良いと思うんだけど、前回に惑星破壊規模のレーザー砲が登場していただけに、それに匹敵する規模の兵器を持ち出しても良かったのではないか。
この為にもリコスは常に悪役くらいの方がストーリーを展開し易い気がする。

個人的には、バニーを視点人物の常識人枠。
リコスを基本悪党(根っからの悪ではない)でいろいろやらかすキャラとしつつ、これにさゆりが絡むぐらいの方が面白いと思うけどなぁ。

ただ、まだ2話目なので思いも寄らぬ隠し玉があるのかも。
これに期待しつつ、次回にも注目!!

ちなみに、上記のあらすじは本作の魅力を伝えられるよう改変を加えてまとめてみましたが、残念ながらその面白さを伝えきれていませんね。
やっぱり、本作を直接読んで欲しい。

もう1度繰り返しましょう。
本作に興味を持たれた方には、是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を捜して読んで欲しい。
最近の「週刊少年チャンピオン」は「名探偵マーニー」や「実は私は」など本当に粒揃いでクオリティが高い作品が多い。
注目の雑誌の1つと言えるでしょう。

◆関連過去記事
「最強少女さゆり」第1話「さゆりと宇宙人」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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