2013年11月14日

水曜ミステリー9「カメラマン 亜愛一郎の迷宮推理 “本物を見抜く眼”が暴く真実!写真は語る!?気弱な天才が完全犯罪に挑む」(11月13日放送)ネタバレ批評(レビュー)

水曜ミステリー9「カメラマン 亜愛一郎の迷宮推理 “本物を見抜く眼”が暴く真実!写真は語る!?気弱な天才が完全犯罪に挑む」(11月13日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

週刊誌記者の小西茜(佐藤江梨子)はジュエリーデザイナー鳳陽司(東幹久)の新作発表会の会場でカメラマンの到着を待っていた。発表会に登場する人気モデル・柚木ルカ(蒲生麻由)を取材するためだ。
そこへ、盗撮犯と勘違いされ警備員に連れられたフリーカメラマン亜愛一郎(市川猿之助)が現れる。何とか誤解を解き、ショーを撮影していた愛一郎だが、発表会の目玉でルカが着用しているネックレスに違和感を覚え、偽物ではないかと指摘する。愛一郎の写真を使った説明に鳳もその事実を認め、手違いで本物はすでに依頼主へと送ってしまったため、レプリカを使用したのだと打ち明ける。レプリカを着けさせられていたと知ったルカは激怒し、取材を中止にして帰ってしまう。

数日後、ルカの死体が公園で発見される。編集長・一ノ瀬(草刈正雄)にルカの追悼記事を命じられた茜は愛一郎と共に関係者を取材することに。
まずは所属事務所社長の倉本(迫田孝也)に話を聞きにいくが、倉本をはじめ、気性の激しいルカをよく思わない人間は多かったらしい。
一方、警察は鳳を容疑者として捜査を開始。2人は半年前に写真週刊誌に密会の写真を掲載されていて、事件前日の夜にはルカの家を鳳が訪ねていたが会ってもらえずに帰る様子が防犯カメラに記録されていた。

そんな中、茜と愛一郎はルカの写真集を撮影した粥谷東巨(竜雷太)のスタジオへ向かう。出迎えたのは黒瀬美也子(有森也実)で、粥谷はアシスタントの永井詩織(朝倉あき)と撮影中だった。写真集の撮影エピソードをインタビューするが、粥谷はプライベートな話題になると口を閉ざし、退室してしまう。

その後、粥谷の作品が気になり、図書館へ向かった愛一郎の元へ、レプリカを見破った一件で愛一郎を気に入った鳳から連絡が入る。ロンドンでの新作発表会に連れて行くモデル候補を絞ったが、どのモデルにしたらいいかアドバイスがほしいという。候補の中にはルカもいて、愛一郎はその写真を見てあることに気付く。
また、写真週刊誌の鳳とルカの密会写真に実はもう一人関係者が映っていることを発見して…。
(公式HPより)


では、続きから……(一部、重複あり)。

週刊誌記者の小西茜は、ジュエリーデザイナー鳳陽司の新作発表会の取材の為に、フリーカメラマン・亜愛一郎と初めてコンビを組むことに。
亜の頼りない雰囲気に最初は不安を抱く茜だが、この直後に彼の能力に驚くこととなった。

なんと、亜が人気モデル・柚木ルカが身に着けた鳳の新作ジュエリーを偽物であると見破ったのだ。
実は本物は手違いで会場に存在しなかったのだ。
苦肉の策でイミテーションを用いたらしい。
亜の能力とは「物事の本質を見抜く目」だったのだ。

だが、これが原因で偽物を使用されたとルカが激怒。
取材を中止して帰ってしまう。

その数日後、ルカが死体で発見された。
茜は編集長・一ノ瀬からルカの追悼記事を書くよう命じられる。
またも、亜と共に関係者を取材することに。

ところが、ルカは傲慢な性格が災いして様々な人間から恨みを買っていた。
所属事務所社長の倉本すらルカを嫌っていたのだ。

そんな中、新作発表会の騒動が原因となり、鳳が容疑者とされてしまう。
さらに、鳳とルカが半年前に交際していたことも判明。
鳳には動機が存在したのだ。

矢先、茜と亜はルカの写真集を撮影した巨匠・粥谷東巨を訪ねる。
東巨は「枠の外の真実」なる連作集を発表していた。
そんな東巨を支えるのは、妻である黒瀬美也子とアシスタントの永井詩織の2人である。

亜は東巨の作品を見て作風が変化していることに気付く。
これまでのカラーを活かしたものから、モノクロームを主体としたものに変化していたのだ。
とはいえ、流石は巨匠の作品で亜は感嘆を禁じ得ない。

その数日後、美也子が死亡してしまった。
美也子の傍には、藍色の筆跡でルカ殺害を認める内容がしたためられた藤色の遺書が。

動揺する東巨。
そんな東巨に捜査陣は美也子の遺書を見せ筆跡を確認する。
東巨は何処か上の空の様子ながらもこれが美也子の筆跡であると認めるのであった。

こうして、ルカ殺害を悔いた美也子が自殺したとされたが……。

この結末に納得していなかった亜は、彼に住まいを提供する大家・高林や一ノ瀬らから助言を受けることに。
「モノクローム、色、変化。モノクローム、色、変化……」繰り返し呟く亜。
そして、遂に東巨の写真の変化の意味に気付いた。

東巨のもとを訪れた亜と茜。
今日も東巨の傍には詩織が控えている。

亜は東巨が視力を失いつつあることを指摘する。
作品がカラーからモノクロームに移行したのは、色覚自体が機能しなくなりつつあった為であった。
そして、この事実を被写体となったルカに知られてしまったのだ。

ルカは自身の写真を売る為の話題作りもかねて世間に事実を公表しようとしていた。
公表されれば、東巨の写真家生命は絶たれてしまう。
これをルカから聞かされた美也子は必死に止めたが、ルカは聞く耳を持たない。

ところが、この2人の遣り取りを耳にした人物が居た―――詩織である。

詩織は東巨を尊敬し慕っていた。
東巨を守りたいと考えた詩織はルカを殺害してしまう。

美也子は詩織の行為に気付き、自首を勧めた。
だが、そんなことをすれば東巨の視力の秘密がバレてしまう。
東巨を守るのは私しかいない―――嫉妬心も作用して美也子を殺害してしまったのである。

遺書は普段から近しくしていた詩織ならば筆跡の偽装が可能であった。
だが、東巨には見抜かれる恐れがある。
其処で、東巨の視力を利用した。
藤色の紙に藍色に筆跡では、東巨の視力では文字が判別出来ない。
かといって、それを東巨自身は明らかに出来ない筈……そう考えたのだ。
そして、この詩織の狙いは当たった。

こうして、詩織は東巨を独占できたかに思えたが。
実は「枠の外の真実」は発表された物が全てでは無かった。
隠されていた写真と組み合わせた2枚1組の連作集だったのだ。 
さらに、その隠されていた部分にこそ美也子が表現されていた。

東巨が愛したのはあくまで美也子。
彼にとっては美也子以外には存在しなかったのだ。

真相を知った東巨は「美也子ぉぉぉ、美也子ぉぉぉ」と泣き叫ぶ。
これを目にした詩織は、守っているつもりであった東巨から大切な人を奪ってしまったことに気付き、罪を償うことに。

後日、東巨の目について公表された。
だが、東巨は見える限り作品を残し続けると誓う。

一方、華麗なる活躍を示した亜だが、茜を残しふらりと海外へ出向いてしまうのであった。
彼が帰還するのは何時の日か。
その日こそ、次なる事件が明かされるのであろう―――エンド。

<感想>

新シリーズ「カメラマン 亜愛一郎の迷宮推理」第1弾。

原作は管理人が大好きな名匠・泡坂妻夫先生『亜愛一郎シリーズ』(東京創元社刊)。
シリーズは『亜愛一郎の狼狽』から始まり『転倒』『逃亡』と3作からなる連作短編。
ちなみに亜愛一郎は主人公の名前であり、先祖である亜智一郎が活躍する『亜智一郎の恐慌』も存在する。

泡坂妻夫先生『亜愛一郎』シリーズ(東京創元社刊)が水曜ミステリー9にてドラマ化!!

では早速、ドラマ版の感想を。

「2時間サスペンス」ものとしては完成度が高かったですね。
キャストも豪華だったし、面白かった!!

ただ、これは亜愛一郎ではないなぁ……。
原作ではなく、登場人物の名前だけ借りた原案レベルだと思う。

ちなみに、本ドラマの原作は登場人物に粥谷東巨の名前があることから東京創元社刊『亜愛一郎の転倒』収録『藁の猫』と思われる。
確か『藁の猫』は「展覧会に並べられた作品群から、亜が作者である東巨の精神性を解き明かして、それゆえに東巨の犯行が露見する」ようなストーリーだったと記憶しているんだけど、やっぱりドラマ版と全然違うよなぁ。

本作自体がなかなか良かっただけに、オリジナルのフリーカメラマンが謎に挑むドラマにしてもアリだったと思う。
特に、市川猿之助さんの演技が飄々としてて掴み所のない主人公を表現し切っていたのも素晴らしかった。

佐藤江梨子さん、草刈正雄さん、有森也実さん、竜雷太さん、平幹二朗さん、東幹久さん、朝倉あきさんと他のキャストも豪華だったし、此の点満足です!!

朝倉あきさんと言えば「とめはねっ!」のドラマ版が思い浮かぶ管理人ですが、まさか犯人役とは……しかも、演技が良かった!!

「とめはねっ!鈴里高校書道部」(NHK、2010年)まとめ

そう言えば、管理人的に亜愛一郎のイメージは草刈正雄さんが近かったりしたので、その草刈さんが出演していたのも好評価でした。

シリーズ次回にも期待!!

<キャスト>

亜愛一郎:市川猿之助
小西茜:佐藤江梨子
一ノ瀬純一:草刈正雄
黒瀬美也子:有森也実
粥谷東巨:竜雷太
高林勇作:平幹二朗
鳳陽司:東幹久
永井詩織:朝倉あき
中垣内徹夫:皆川猿時
西條啓太:少路勇介
牧村健介:野村将希
倉本敦志:迫田孝也
柚木ルカ:蒲生麻由
浦部信也:市川段之
恩田紀夫:市川猿若 ほか
(順不同、敬称略、公式HPより)


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