2013年11月26日

『ミタライ ―探偵御手洗潔の事件記録― IgE』最終話(第4話)「美女と便器と男たち」(島田荘司原作、原点火画、講談社刊『週刊モーニング』4号連続掲載)ネタバレ批評(レビュー)

『ミタライ ―探偵御手洗潔の事件記録― IgE』最終話(第4話)「美女と便器と男たち」(島田荘司原作、原点火画、講談社刊『週刊モーニング』4号連続掲載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<ネタバレあらすじ>

登場人物一覧:
御手洗潔:言わずと知れた名探偵。
石岡:御手洗の助手にしてベストパートナー。

秦野大造:著名な声楽家。今回の依頼人。
美女:秦野が出会った謎の美女。
本宮:ファミレスSの店員、もう1人の依頼人。
丹下刑事:御手洗とは旧知の刑事。
横瀬:E連合会長。
横瀬春明:横瀬の娘婿。

逮捕されたライダースーツ姿の男2人。
果たして、彼らは何故、老人を襲撃したのか?

此処に御手洗の推理が炸裂する。

ライダースーツの男たちが襲おうとした老人―――その正体は戦後から続く生え抜きの任侠一家E連合の創業者にして会長の横瀬。
E連合は古くから抗争により勢力を拡大して来た武闘派。

だが、近年ではこのやり方は通用しない。
其処で娘婿の横瀬春明が近代化を図るべく企業化した。
様々なビジネスに手を出し、大きな成功を得たのだ。

ところが、これに納得していない人物が居た―――会長である横瀬老人だ。
横瀬老人は昔ながらの武闘派を貫き、敵対勢力を制しようとした。

これに困ったのが春明たちだ。
横瀬老人の行為は明らかに時代に逆行する物だ。
彼に従えばE連合は崩壊してしまう。
かと言って、表立って彼に歯向かうことは出来ない。

其処で、春明たちは横瀬老人の排除を目論んだ。
それがこのライダースーツの男たちによる暗殺だ。

だが、此処で壁が1つあった。
横瀬老人は普段はE連合のビルの中、迂闊に手が出せない。

そんな中、横瀬老人のある習慣に目を付けた。
横瀬老人は週一回だけレストランS目黒店で減塩粥を食べるのだ。
これは大きなチャンスだ。

しかし、ある事情により目黒店では襲撃が出来ない。
其処で間取りも同じ川崎店を利用することにした。
車移動すれば横瀬老人には区別がつかないからだ。

ただ、この際にクリアすべき点が2つ残されていた。

1つ、横瀬老人は目黒店で孫に電話を入れる。
当然、川崎店で同じ番号に電話を入れれば市内局番を同じくする別の家に繋がってしまう。
これをどうクリアするか。

2つ、目黒店と川崎店ではただ1つだけ相違点があった。
それが子供用便器である。
これをどうクリアするか。

この2つの問題こそが、それぞれの依頼人に関係していたのだ。

まず1点目、別の家に繋がる電話を誤魔化す方法。
其処で春明はその家の住人を誘き出し、自身が電話に出ることとした。
そして、この誘き出された住人こそが秦野大造。
誘き出したのが件の美女であった。
美女は春明の愛人だったのだ。

そして2点目、子供用便器。
春明は強硬手段に訴えた。
横瀬老人と同じく、気付かれないように排除してしまえば良い。
其処で何度となく盗難されることとなったのだ。

だが、この行動が御手洗の出馬を招き彼らの計画が露見することとなったのは皮肉であった。
此処で気になるのは何故、目黒店では駄目だったのか。
何故なら、目黒店の前には警察署があったからである。

その夜、御手洗の前にあの美女が現れた。
美女は春明と別れ、海外へ行くことを告げると姿を消すのであった―――『IgE』了。

<感想>

『ミタライ ―探偵御手洗潔の事件記録―』の第5弾。
今回、コミカライズ化されたのは短編集『御手洗潔のメロディ』に収録された『IgE』。
その全4話中の第4話、つまり最終話でした。
原作短編『IgE』に興味のある方は、こちらをどうぞ!!

『IgE』(島田荘司著、講談社刊『御手洗潔のメロディ』収録)ネタバレ書評(レビュー)

遂に「美女(1話)」と「便器(2話)」と「男たち(3話)」の謎が明かされた最終回。
1話ごとのサブタイトルがそれぞれ謎を提示していたんですね。

今回、『IgE』が原作でありながら肝心の「IgE」を敢えて省略したのは大胆でしたね。
杉の木の伏線が登場しなかったのはこの為だったか。
原作だと、杉花粉症が原因で目黒店から川崎店へと計画実行の場所変更を余儀なくされたとの設定でした。
それが目黒店前に警察署がある為に変更。
原作タイトルの意味は失われた物の、説得力は増した気がします。

でもって、気になる次回のコミカライズ原作は『疾走する死者』(講談社刊『御手洗潔の挨拶』収録)。
これこそ映像化が待たれていた作品。
あのシーンがどう描かれるか想像しただけで胸が躍る!!
『モーニング』本誌によると、2014年2月下旬掲載予定とのこと。
注目せよ!!

『ミタライ ―探偵御手洗潔の事件記録― 美女(原作IgE)』第1話(島田荘司原作、原点火画、講談社刊『週刊モーニング』4号連続掲載)ネタバレ批評(レビュー)

『ミタライ ―探偵御手洗潔の事件記録― IgE』第2話「便器」(島田荘司原作、原点火画、講談社刊『週刊モーニング』4号連続掲載)ネタバレ批評(レビュー)

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「探偵Xからの挑戦状!夏休み・島田荘司スペシャル『ゴーグル男の怪』(島田荘司著)真夏のミステリーSP夜霧の街に現れた恐怖の殺人鬼・犯人は誰か謎を解くのはあなた!!」本放送(8月5日放送)ネタバレ批評(レビュー)

【その他】
【新刊情報】『ミタライ ―探偵御手洗潔の事件記録―』コミック1巻が2013年1月23日に発売予定!!

『ミタライ ―探偵御手洗潔の事件記録―』第3弾の内容判明!!コミカライズ作品は『山高帽のイカロス』(講談社刊『御手洗潔のダンス』収録)に!!

次回コミカライズ予定『疾走する死者』を収録した「御手洗潔の挨拶 (講談社文庫)」です!!
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