今年はムックとして発売されず『ミステリマガジン 2014年1月号』内にてランキングが発表されています。
果たして気になる結果は?
◆「ミステリが読みたい2014年版」(早川書房、ミステリマガジン編集部編 2013年11月25日発売)
注意:各タイトルのリンクは「ネタバレ書評(レビュー)」、あるいは関連記事に繋がっています。
順位 | 国内 | 海外 |
---|---|---|
1 | ノックス・マシン | 遮断地区 |
2 | 64 | 緑衣の女 |
3 | ヨハネスブルクの天使たち | 冬のフロスト |
4 | 教場 | 夜に生きる |
5 | ロスト・ケア | シスターズ・ブラザーズ |
6 | リバーサイド・チルドレン | ポーカー・レッスン |
7 | 死神の浮力 | 11/22/63 |
8 | アリス殺し | コリーニ事件 |
9 | 代官山コールドケース&わたしたちが少女と呼ばれていた頃 | 終わりの感覚 |
10 | なし | スケアクロウ |
国内1位は法月綸太郎先生『ノックス・マシン』(角川書店刊)です!!
見事、法月綸太郎先生が1位に輝きました。
法月先生、おめでとうございます!!
『ノックス・マシン』は「ノックスの十戒」を基にしたミステリとSFの融合作品。
法月先生と言えば、評論家としても広く知られる方。
だからこそ、そのロジカルで高い分析力をフルに発揮した本作が評価を集めたものか。
また、去年(2013年版)では『キングを探せ』で同ランキング2位となっており、流石の貫録。
根強いファンの支持を受けての戴冠とも言えそうか。
果たして、他ランキングでどのような結果となるか?
・『キングを探せ』(法月綸太郎著、講談社刊)ネタバレ書評(レビュー)
そして、2位には横山秀夫先生『64』。
著者による7年ぶりの新作!!
去年(2013年版)の総合では『文春』と『このミス』の2冠を制覇しています!!
此処で「えっ」と思われた方も多いのでは?
何故、去年のランキング1位が登場して来たのか。
実は……『ミステリが読みたい!』の集計期間が他のランキングと異なる(毎年10月まで)からこそ起こるこの現象。
2011年版の同ランキングでも1年遅く『Another』(綾辻行人著、角川書店刊)が1位になっています。
とはいえ、これこそが『ミステリが読みたい!』の醍醐味です。
・2011年ミステリ書籍ランキングまとめ!!
3位には宮内悠介先生『ヨハネスブルグの天使たち』(早川書房刊)。
「第33回日本SF大賞」受賞作『盤上の夜』の著者による新作。
これまたミステリとSFの融合作。
4位は長岡弘樹先生『教場』(小学館刊)。
5位には葉真中顕先生『ロスト・ケア』(光文社刊)。
「第16回日本ミステリー文学大賞新人賞」受賞作。
葉真中先生はある有名サイトの管理人だったことが判明し、ニュースにもなりました。
・第16回「日本ミステリー文学大賞新人賞」受賞作、葉真中顕先生『ロスト・ケア』が2013年2月15日発売!!
6位には梓崎優先生『リバーサイド・チルドレン』(東京創元社刊)。
『叫びと祈り』で鮮烈なデビューを果たした梓崎優先生、2年半ぶりの最新作。
「とりあえず、読め!!」的なオススメ作品。
未読の方は……ネタバレ書評(レビュー)であらすじを確認してみる!?
・『リバーサイド・チルドレン』(梓崎優著、東京創元社刊)ネタバレ書評(レビュー)
7位は伊坂幸太郎先生『死神の浮力』(文藝春秋社刊)。
『死神の精度』に続く8年ぶりのシリーズ新作。
此処2、3年ほどランキングから離れていた伊坂先生が堂々の凱旋。
他のランキングも席巻するか?
ちなみに、管理人による初のネタバレ書評(レビュー)は伊坂先生作品の『アヒルと鴨のコインロッカー』あったりします。
今、読むと初々しさに溢れてますね……良いなぁ。
・『アヒルと鴨のコインロッカー』(伊坂幸太郎著、東京創元社刊)ネタバレ書評(レビュー)
そして、第8位は管理人が2013年内に読んだ作品でもっともイチオシな小林泰三先生『アリス殺し』(東京創元社刊)。
世界観といい、展開といい、結末といい、すべてが素晴らしい!!
未読の方は……ネタバレ書評(レビュー)であらすじを確認してみる!?
・『アリス殺し』(小林泰三著、東京創元社刊)ネタバレ書評(レビュー)
そして、同率9位で佐々木譲先生『代官山コールドケース』(文藝春秋社刊)と石持浅海先生『わたしたちが少女と呼ばれていた頃』(祥伝社刊)。
『代官山コールドケース』は冤罪事件を扱った作品。
『わたしたちが少女と呼ばれていた頃』は『扉は閉ざされたまま』で登場した碓氷優佳シリーズ最新作。
さて、この時点での国内総括。
「SFと言えば早川書房、早川書房と言えばSF」との印象を証明するように、1位と3位にはミステリとSFの融合作品がランクイン。
さらに、2位は去年ランキングを席巻した『64』とかなり個性的な結果になっている様子。
それ以外では、4位と9位の3作品が実は全くの予想外でした。
早速、チェックしなければ!!
一方、海外作品。
まず、『遮断地区』が1位。
『IN★POCKET』では4位でした、大きく順位を上げましたね。
そして、『IN★POCKET』で1位だった『冬のフロスト』はこちらでは3位。
同じく『スケアクロウ』(2位→10位)、『ポーカー・レッスン』(3位→6位)もそれぞれ順位を下げています。
これら4作以外は全く別の作品がランキングに並んでいるのも印象的です。
・【2013速報】「IN★POCKET 文庫翻訳ミステリー・ベスト10 2013」発表!!
以上、『ミステリが読みたい!2014年版』でした〜〜〜。
◆関連過去記事
・2013年(2012年発売)ミステリ書籍ランキングまとめ!!
・2012年(2011年発売)ミステリ書籍ランキングまとめ!!
・2011年ミステリ書籍ランキングまとめ!!
・2010年ミステリ書籍ランキングまとめ!!
・【2012速報】『ミステリが読みたい!2013年版』発表!!
・【2011速報】「ミステリが読みたい2012年版」発表!!
・【速報】「ミステリが読みたい2011年版」発表!!
上記、ランキング中で気になる本がある方はこちら。
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