2013年12月09日

『スーサイド・パラベラム』第3話(道満晴明作、講談社刊『メフィスト』連載)ネタバレ批評(レビュー)

『スーサイド・パラベラム』第3話(道満晴明作、講談社刊『メフィスト』連載)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<ネタバレあらすじ>

チハヤが慣れない笑顔に戸惑っていた。
そんな彼女に容赦のない叱責が飛ぶ。

此処は芸能事務所。
此の階層のチハヤはアイドルとしてトップを目指していた。
すべては此の階層で既にトップアイドルとなっているオウカに近付く為である。

目指すはあのステージの高み!!
其処にチハヤが居る!!

チハヤは所属事務所の同僚アイドル・枯葉と共に研鑽を積む。
とはいえ、そもそも笑顔を浮かべることに慣れないチハヤ、媚びるような笑顔しか浮かべられない枯葉。
互いに先は長そうである……。

そう長くはない時が過ぎた。

特訓の甲斐あってチハヤと枯葉は共に知名度を上げ、トップアイドルの仲間入りを果たしていた。
これで正々堂々会える―――チハヤは控室にオウカを訪ねる。

と、その前に謎の覆面を被った人物が。
手には日本刀を握りしめている。

あからさまに怪しいその人物。
オウカの控室を前に、やおら刀を抜くと切りつけようと身構えた。
これを目にしたチハヤが黙って居られるワケがない。

チハヤはこの世界でも常に傍に置いていた愛刀を手に謎の覆面に斬りかかる。
だが、覆面は異様な反応速度を以て、チハヤの刀を受け止めた。
そしてチハヤは見た、覆面の刀に「猫柳」と銘打たれていることを。

チハヤに動揺が走る。
その隙に覆面は身を翻すと逃げ出してしまった……。

数日後、遂に約束の時がやって来た。
チハヤはオウカと同じステージに立ったのだ。
2人は共に再会を祝い、踊り出す。

その頃、例の覆面の人物が「パラベラム」の門を潜り抜けていた。
門を抜けた先には「友愛寮」(2話参照)。
其処には窓から空を見上げるもう1人のオウカが居た―――第4話へと続く。

<感想>

『メフィスト』の新連載第3回。
そろそろ物語の全体像が見えてきたか。

まず、3話ラストの舞台は2話で登場した「友愛寮」。
オウカが健在であることから、バラバラ殺人が発生する前のことと思われます。
つまり、謎の覆面こそが2話でオウカを殺害していた人物か。

この謎の覆面の人物。
「猫柳」を手にしていたり、オウカがもう1人居たことから、おそらくもう1人のチハヤと思われます。
オウカのようにチハヤもまた複数存在し、オウカを守ろうとするチハヤと、オウカを弑しようとするチハヤが居るのでしょう。

本作のタイトルは「スーサイド・パラベラム」。
「スーサイド」が「自殺」や「破滅」を意味する英語、「パラベラム」が「戦いに備える」とのラテン語だそうです。
つまり、本作タイトルを仮に和訳すれば「破滅への戦いに備える」と言った意味合いか。
あるいは意訳すれば「(次なる)戦いに備えた破滅」とも解釈出来そう。

此処からは「終末へ向けてのリセット(またはその繰り返し)」と言った意味が引き出せそうですが、各階層のオウカはチハヤにより殺害されたり守られたりしているのかもしれません。

ただし、「スーサイド」を「自殺」と捉えるか「破滅」と捉えるかで意味合いが異なっても来そうです。
「破滅」と捉えれば、上記、チハヤ複数説で問題なさそう。
だが、「自殺」と捉えればオウカを殺害する者もまたオウカでなければならず、覆面の人物もまたオウカである可能性も残されていると言えるでしょう。

ただ、個人的には覆面の正体はチハヤだと思っています。
だからこそ、多層世界が活きて来ると思うので。
そして、枯葉の存在―――こちらにも意味があるのか?
この点も気になるところです。

全体的に抒情的な世界で繰り広げられるチハヤとオウカの追いかけっこ。
次なる舞台は何処になるのか?
次回も楽しみです!!

◆関連過去記事
『スーサイド・パラベラム』第1話(道満晴明作、講談社刊『メフィスト』連載)ネタバレ批評(レビュー)

『スーサイド・パラベラム』第2話(道満晴明作、講談社刊『メフィスト』連載)ネタバレ批評(レビュー)

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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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