2013年12月27日

「実は私は」第45話「応援しよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第45話「応援しよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

第45話登場人物一覧:
黒峰朝陽:主人公、通称「アナザル」。
白神葉子:朝陽の意中の人物。ある秘密が……。
紫々戸獅狼:葉子の幼馴染。彼もまたある秘密を……。
紫々戸獅穂:葉子の幼馴染。彼女もまたある秘密を……。

藍澤渚:クラス委員長。彼女にも秘密が……。
藍澤涼:渚の兄、意外な形で登場することに……。
紅本茜:紅本の親族らしい。彼女にも秘密が……。
紅本明里:教師。彼女にも秘密が……。
黄龍院凛:33話より登場した謎の少女。彼女にも秘密が!?

朱美みかん:朝陽の幼馴染。新聞部所属。通称「オレンジ」。
岡田:朝陽の友人の1人。通称・岡。眼鏡が特徴。割と友人想いの様子。
嶋田:朝陽の友人の1人。通称・嶋。軽い。
桜田:朝陽の友人の1人。通称・サクラ。渋い。
フクちゃん:「福の神見習い」を名乗る眼鏡。
朝陽の父:朝陽の家族。22話に初登場。
朝陽の母:朝陽の家族。22話に初登場。
朝陽の妹:朝陽の家族。22話、28話に登場。
白神源二郎:吸血鬼。額に十字傷を抱く巨人。39話にて名前が判明。
白神桐子:葉子の母で人間。和服の美女。38話にて名前が判明。

<ネタバレあらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜

「アナザル」こと「絶対に秘密を守れない男」黒峰朝陽は憧れのヒロイン・白神葉子の秘密を知ってしまった。
その秘密とは「白神葉子がハーフの吸血鬼である」こと。
朝陽は葉子の為に、この秘密を守らねばならない―――。
取り巻く人々を相手に、朝陽は秘密を守り抜くことが出来るのか?

矢先、実は宇宙人であった委員長・渚、狼男で肉食系女子な獅穂、悪魔っ娘の茜、未来人の凛も加わって……。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

遂に始まった学園祭。
朝陽たちのクラスの催し物はケーキ喫茶。
クラスが成功に向かい一丸となっていた。
当然、葉子、獅穂、渚も例外ではない。

葉子は全身を隈なく覆う蝙蝠のコスプレ、まるでマスコットのような出で立ち。
獅穂はビキニ姿となかなか大胆な衣装。
渚は通常の制服姿。

葉子は衣装を活かした呼び込み、獅穂は接客、渚はケーキ作り担当である。
こうして、三者がそれぞれ得意の分野で成功に貢献すべく動き始めることに。

とはいえ、此の中の1人はそれどころではない心境であった。
その1人こそ、渚。

渚の心中は乱れに乱れていた。
朝陽のことは異性として好きだ。
だが、葉子も同性として好きだ。
だから、2人の関係を応援したい。
でも……自分の心はそれに耐えられない。
果たして、どうするべきか。

そんな渚に衝撃を与える出来事が。
なんと、朝陽が渚に告白するらしいとの噂話を岡田が口にしているところに行き当たってしまったのだ。

(えっえっえっ……?)
慌てる渚。
だが、2人の関係を応援するのならばこれは喜ばしいことである。
友として祝うべきではないか。

だが、想いは理性を裏切って行く。
祝うべきだ、祝うべきだ―――振り払おうとする朝陽への想いから、何時の間にやらケーキ喫茶用のケーキは度を越えてウェディングケーキに転じ、遂にはケーキですらなく紅白まんじゅうへと繋がっていた。

これを目にしていた獅穂は渚の心情を知るだけにドクターストップをかける。
このままでは、結婚式用の料理へと発展しかねなかったからである。
幸いウェディングケーキは喫茶用のケーキが不足していたのでそちらに充てられることとなった。

渚を連れ出した獅穂。
友人として渚に助言しようとするが、渚は思索の世界に没頭してしまっている。
うわ言のように「祝うべきだ」と繰り返すばかり。

と、其処へ朝陽がやって来た。
こちらも渚同様に思索の世界にトリップしており、「告白、告白」と繰り返している。
どうやら、葉子への告白準備で頭が一杯なのだろう。

朝陽も渚も似た者同士であった。
コレを目にした獅穂は一計を案じる。

朝陽と渚で学園祭を楽しんで来るように提案したのだ。
戸惑う渚だが、朝陽はこれを了承する。
「後悔しないように」獅穂は渚に言い置くと、その場を立ち去った。

こうして、学園祭を満喫することとなった朝陽と渚。
朝陽にとっては何の気も無いことなのかもしれないが、渚にとってはドッキドキである。
それは楽しい時間であった。

この気持ち、諦めないと……そんな渚の決意もついつい揺らいでしまう。

そんな中で、決定的な事件が起こった。
渚の両手にはアイスクリームが2つ、隣には朝陽が立っている。

何処かで見たシチュエーション。
果て、何処だっただろうか?

そんなことを気にしつつ、歩いていると唐突にフラッシュが!!
見れば、カメラを手にみかんが立っているでは……いや、違う。
みかんではない、みかんに化けた茜である。
その証拠に頭頂部に角が生えているではないか!!

ならば、なおさらだ。
茜にツーショットの写真を撮影されてしまえばどう利用されるか分からない。
焦る渚は体勢を崩し、両手のアイスクリームごと朝陽へとダイブ!!

結果、渚は朝陽の腕の中に、握られたアイスクリームは見事に朝陽の両目へと突き刺さっていた。
まさに、あの祭の日の再現である。

(早く離れなければ……)
急いで体勢を立て直そうとする渚。
だが、朝陽の温もりに彼への想いを再確認してしまった。

(やはり、私自身の想いを裏切ることは……出来ない)
渚は朝陽の腕の中で止まってしまう。

一方、朝陽は何が何やら状況が掴めず大パニックに陥っていた―――46話に続く。

<感想>

「週刊少年チャンピオン」にて「さくらDISCORD」を連載されていた増田英二先生の新作。
「さくらDISCORD」は未読の管理人ですが、1話を読んで注目している作品です。
コミックス1巻に続き2巻、3巻も重版出来とのことで、目出度い。
さらに、4巻も発売。ちなみに表紙は茜ですよ!!
そして、本作かなり面白い!!

その45話。
いよいよ近づく決戦の日―――その日とは学園祭。
早くもその当日に。

朝陽への恋、葉子への友情の板挟みに悩む渚が描かれました。
しかし、あの祭の日の再現が行われたことで、改めて朝陽への想いを確認。
どうやら、告白を決意した様子。

これにより、三角関係に発展してしまうのか?
少なくとも、葉子は渚の気持ちを知れば涙ながらに身を退くに違いないだろうしなぁ……。
次回も確実に見逃せない回になりそう。

いずれにしろ、一区切り付きかねない物語の大きなターニングポイント。
もしかすると、そのまま怒涛のラストに繋がりかねないかも……。
渚の告白、朝陽の告白は、それくらい重要なエピソードとなりそうです。
見逃すなかれ!!

そう言えば、上でもお伝えした通りコミックス4巻が発売。
表紙は1巻の葉子、2巻の渚、3巻の獅穂に続き、茜のようです。
予想通り。
こうなると、5巻は凛、6巻は明里かな?
みかんは後半の切り札か。

ちなみに、上記のあらすじは本作の魅力を伝えられるよう改変を加えてまとめていますが、その面白さを伝えきれていません。
やっぱり、あの絵とコマ割りなどのテンポあっての本作。
是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を読んで欲しい。

もう1度繰り返しましょう。
本作に興味を持たれた方には、是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を捜して読んで欲しい。
最近の「週刊少年チャンピオン」は「名探偵マーニー」や本作など本当に粒揃いでクオリティが高い作品が多い。
注目の雑誌の1つと言えるでしょう。

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