2014年01月07日

月曜ゴールデン「捜査指揮官 水城さや2 全ての責任は、私が取ります!〜獄中死した男の怨念!?赤い傘の女を狙う連続殺人再び…隠ぺいされた警察の闇に女性管理官が挑む」(1月6日放送)ネタバレ批評(レビュー)

月曜ゴールデン「捜査指揮官 水城さや2 全ての責任は、私が取ります!〜獄中死した男の怨念!?赤い傘の女を狙う連続殺人再び…隠ぺいされた警察の闇に女性管理官が挑む」(1月6日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

水城さや(小池栄子)は、警視庁刑事部捜査一課に所属する唯一の女性管理官。30歳の若さながら既に階級は警視で、捜査本部を指揮する際、事件解決のためならオヤジ刑事たちを死ぬほど働かせることから“オヤジ殺し”のあだ名がつけられている。
ある雨の夜、赤い傘を差した女性・石原法子(沢井美優)が何者かに襲われ刺殺された。翌朝、上司の葉山和久(伊武雅刀)の命を受け、この事件の捜査本部を指揮することになったさやは、部下の岸本達也(杉本哲太)と渡辺愛子(北川弘美)と共に現場に出向く。被害者の所持品に金品が残っていたことから、物取りの犯行である可能性は薄く、捜査会議を開いたさやは、まずは被害者の身辺調査と事件当日の足取りを調べるよう捜査員たちに指示を出す。すると捜査員の一人から3年前の事件との関連を問う声が上がる。実は3年前にも同じ所轄内で今回と同様に赤い傘をさしていた若い女性が2人、連続して刺殺されるという事件が起こっていたのだった。3年前の事件では当時、無職の筒井雅夫(藤岡信昭)という青年が逮捕され、裁判で無妻を主張するも当初の取調べでの自供と物的証拠から無期懲役の有罪判決が確定し、筒井はその後服役中に病で獄中死していた。だが、3年前の事件では凶器とされる刃渡り15センチの刃物が未だ発見されておらず、その後の調べで今回の事件の凶器も3年前と共通の刃渡りの刃物だということが判明する。
もしも今回の事件が3年前の事件と同一犯なら、警察は無実の人に手錠を掛け獄中死させたことになる――。
さやは、捜査会議で3年前の事件も関連づけて捜査する方針を発表するが、3年前の事件捜査をした月島中央署の刑事・木島俊夫(菅原大吉)らは猛反発。誤認逮捕の可能性を認めたくない警察上層部の参事官(隆大介)からもさやの捜査方針に圧力がかかる。
一方同じ頃、さやと顔見知りで浅草南署の交番勤務をしている永田和夫(田山涼成)が現場周辺をうろついていたことが捜査員の調べで判明。筒井と顔見知りだった永田は3年前の事件が筒井の犯行だとは思えず、今回の事件は3年前の事件の同一犯ではないかと独自に調査していたのだった。
そんな中、なんと捜査本部に「また赤い傘の女を殺します!」との犯行声明が書かれた封書が届く。やはり3年前の真犯人による同一犯の予告なのか・・・。もしそうなら警察は3年前に誤認逮捕したことになってしまう・・・。事件の真相を追うさえの脳裏に懸念が広がるが・・・。
(月曜ゴールデン公式HPより)


では、続きから……(一部、重複あり)。

水城さやは、警視庁刑事部捜査一課に所属する唯一の女性管理官である。
やり手で知られ、事件解決の為ならオヤジ刑事たちを死ぬほど働かせることから“オヤジ殺し”との異名で呼ばれている。

ある夜、1つの事件が無事解決し上機嫌のさやは強かに酔っ払ってしまい人事不省に陥ってしまう。
そんなさやを助けたのは、残り2週間で定年退職を迎える永田和夫巡査であった。
正義を貫きあくまでも親身に接する永田に、さやは好感を抱く。

同夜、雨により赤い傘を差した女性・石原法子が何者かに襲われ刺殺される事件が発生。
上司の葉山和久の命により、さやがこの捜査の指揮を担当することに。

死体の第一発見者である小宮慶介によれば、法子の遺体付近には貴金属が散乱していたと言う。
どうやら、被害者と犯人が揉み合いとなり、ばら撒かれたらしい。
チタンなどの中にニッケルのペンダントを見つけたさや。
そのイニシャルは石原法子と同じNIであった。

矢先、犯行方法が3年前の2件の連続殺人と酷似していることが判明。
3年前の事件では無職の筒井雅夫という青年が逮捕され有罪判決を受け獄中死していた。
筒井は最期まで無実を訴えていたようだが……。

3年前の事件と今回の事件が同一の凶器による犯行であると判明。
これにより、同一犯の可能性が高まった。
もしも、同一犯ならば当然、筒井は冤罪だったことになる。

さやは、同一犯の線で捜査するよう指示するが、当時の担当者だった木島俊夫らが猛反発。
さらに、当時の捜査責任者でこれを契機に出世を果たした参事官・松原もさやに圧力をかけ始める。

永田が現場付近をうろついていた事が判明。
実は永田は筒井と顔見知り、彼の犯行に疑問を抱いており個人的に調べていたらしい。

そんな中、2件目の犯行を匂わせる予告状が本部に届く。
やはり、同一犯なのか……本部が激震する中、2件目の犯行が発生。
しかし、幸いなことにこちらは未遂に終わった。
被害者に騒がれた犯人が逃げ出したらしい。

ところが、この犯人が法子の遺体発見者・小宮らしいことが判明。
追及したところ、小宮は激しく抵抗。
大騒動に発展するが、何とか逮捕に成功する。

小宮は未遂事件については認めるが、3年前の事件と法子殺害は否定。
あくまで模倣犯だったらしい。

そんな中、今度は法子の勤務先であったトレードステージに疑惑が向かう。
法子が退職したにも関わらず、社長の井村から金銭的な援助がされていたのだ。
不倫が疑われるが、井村はこれを否定。
法子がトレードステージの内部情報を知り過ぎていた為に、口止め料を払っていたと釈明する。

一方、井村家では妻の奈津美が頭を抱えていた。
夫妻の1人息子・秋彦が引き籠りと家庭内暴力を繰り返していた為である。
奈津美は井村に相談するが、井村の態度は素っ気ない。

同じ頃、予告状の差出人が判明。
その正体は、弟の無実を信じる筒井の姉であった。
しかも、永田が筒井の姉に同情から捜査情報を流していたことが分かる。

永田は責任を取ることとなり、定年退職前の辞職を決める。
一方、さやも松原の圧力により更迭させられることとなった。

普段はさやと意見が対立することが多い菱沼も、今回ばかりはさやを擁護。
結果、暫しの猶予を勝ち取ることに成功する。

こうして、さやと永田は残されたわずかなリミットまでに真犯人を捕まえなければならなくなった。
其処に永田から耳寄りな情報が提供される。

3年前に三島忠志なるクラブの経営者が現場から逃げ去る人影を目撃したの証言を提供していたのだ。
ところが、証言をすぐに撤回していたのである。

これは何かある。
さやと永田は三島のもとへ。

すると、意外な事実が判明。
三島は証言したものの、当時の担当者から圧力をかけられ証言の撤回を強要されていたのである。
三島の証言によれば、現場から立ち去った人物は筒井では無く、左手に怪我をした若い男性らしい。

当時、左手を負傷した人物を調べ始めたさや。
意外な人物が浮上する。

家庭内暴力を繰り返していた井村秋彦だったのだ。
拘束された秋彦はあっさりと犯行を認める。

だが、これにさやは違和感を抱く。
法子について調べ始めたさやは彼女が金属アレルギーだったことを突き止める。
ならば、ニッケルのペンダントは用いない筈だ。
つまり、このペンダントは犯人の所持品となる。

と言うことは、犯人もまた「NI」のイニシャルの持ち主で、秋彦が庇う必要のある人物となる。

こうして、井村奈津美が取り調べられることに。
奈津美は秋彦が罪を認めたと聞くと「それは嘘だ」と自身の罪を明かす。

3年前のある日、奈津美は井村が赤い傘の女と不倫している現場を目撃してしまった。
それが誰かは分からない。
だが、夫が不倫している……この事実は奈津美の精神を苛んだ。
家庭内にギスギスした空気が立ち込み始めた。
これに感化されるように秋彦が家庭内暴力を始めた。

奈津美は「赤い傘の女」が悪いと憎悪を募らせ始めた。
そして、街の中へ赤い傘を差した女を探し求めた。
彼女の心を落ち着ける生贄にする為だ。

そして、2人が手にかかった。
すると、井村が真っ直ぐ家に帰るようになった。
引き籠ることで秋彦の暴力も収まった。
奈津美は満足した。

ところが、3年が経過しまたも家庭内に不穏な空気が立ち込め始めた。
また、あの儀式を行わなければ……こうして奈津美は再度犯行を開始したのである。

こうして、奈津美が逮捕されることに。
さやは奈津美では無く、奈津美を此処まで追い込んだ井村こそが全ての原因であると責め立てるのであった。

永田の辞表は撤回。
定年退職まで1週間、有終の美を飾るべく現役続行となった。

一方、松原は3年前の冤罪事件の責任を取り辞職することとなった。
さやは今回の事件で菱沼を見直すことに―――エンド。

<感想>

「捜査指揮官 水城さやシリーズ第2弾。
オリジナルです、原作はありません。

ちなみに本作は「警視庁機動捜査隊216」と同一世界での出来事となっています。

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では、ドラマの感想をば。

井村の不倫が奈津美を追い詰め、奈津美の精神状態が秋彦を追い詰めた。
そして、追い詰められた秋彦の行動が奈津美をさらに追い詰める。
やがて、奈津美と秋彦が互いに互いを追い詰め合うことに。
一方、井村は我関せずを貫くから、誰も2人を止められない。
このような悪循環に陥っていたのでしょう。
こうなると、外部的な要因以外ではこの状況を抜け出せない。

本来ならば、資格のある人物に相談(助けを求める)となるのでしょうが、奈津美はソレを他者への攻撃性に転化させた。
現状を周囲に知られることを怖れ、あくまでも井村家内の出来事にしようと考えたものと思われます。
結果、連続殺人に発展してしまったんですね。

これは殺人までは発展しないものの、どこの家庭でも多かれ少なかれ起こり得ることだけに怖いですね。
自身で抱え込まず、誰かに相談することの大切さ……身につまされます。
奈津美も思い切って両親や兄弟、親族に打ち明けていれば此処まではならなかったのかもしれないなぁ……。

そして、金属アレルギーからイニシャルで急転直下の解決はなかなかに面白かった。

ただ、全体的に前回に比べると弱いかなぁ……。
ノリは同じなんだけど、中盤までに勢いがない。
正直、ラストの井村へのさやの一喝も迫力に欠けたかな。
悪くはないし、むしろ良いんだけど前作からの期待ほどではなかった印象。
前作のポテンシャルからはもっと高い完成度を狙える筈。
次回にも期待!!

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<キャスト>

水城さや(30歳/警視庁刑事部捜査一課管理官・警視):小池栄子

岸本達也(45歳/警視庁刑事部捜査一課第三強行犯捜査係主任・警部補):杉本哲太

渡辺愛子(26歳/警視庁刑事部捜査一課第三強行犯捜査係・巡査):北川弘美
井村奈津美(45歳/井村英彦の妻):古村比呂
菱沼伊知朗(40歳/警視庁刑事部捜査一課理事官・警視):林 泰文

木島俊夫(51歳/月島中央署刑事・巡査部長):菅原大吉
三田智弘(38歳/「トレードステージ」総務部長):神尾 佑
井村秋彦(21歳/井村英彦の息子):栩原楽人
水城繁雄(27歳/水城さやの弟・鰻職人) 山口翔悟
前田刑事(月島中央署刑事):俵木藤汰
山崎刑事(月島中央署刑事):ホリベン
高田刑事(月島中央署刑事):山上賢治

水城千代子(58歳/水城さやの母・鰻屋の女将):市毛良枝

井村英彦(47歳/「トレードステージ」社長):冨家規政
松原 豊(53歳/警視庁刑事部参事官・警視正):隆 大介

永田和夫(59歳/浅草南署地域課交番勤務・巡査部長):田山涼成

葉山和久(56歳/警視庁刑事部捜査一課長・警視正):伊武雅刀 ほか
(順不同、敬称略、公式HPより)


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