2014年01月17日

「実は私は」第47話「告白しよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第47話「告白しよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

第47話登場人物一覧:
黒峰朝陽:主人公、通称「アナザル」。
白神葉子:朝陽の意中の人物。ある秘密が……。
紫々戸獅狼:葉子の幼馴染。彼もまたある秘密を……。
紫々戸獅穂:葉子の幼馴染。彼女もまたある秘密を……。

藍澤渚:クラス委員長。彼女にも秘密が……。
藍澤涼:渚の兄、意外な形で登場することに……。
紅本茜:紅本の親族らしい。彼女にも秘密が……。
紅本明里:教師。彼女にも秘密が……。
黄龍院凛:33話より登場した謎の少女。彼女にも秘密が!?

朱美みかん:朝陽の幼馴染。新聞部所属。通称「オレンジ」。
岡田:朝陽の友人の1人。通称・岡。眼鏡が特徴。割と友人想いの様子。
嶋田:朝陽の友人の1人。通称・嶋。軽い。
桜田:朝陽の友人の1人。通称・サクラ。渋い。
フクちゃん:「福の神見習い」を名乗る眼鏡。
朝陽の父:朝陽の家族。22話に初登場。
朝陽の母:朝陽の家族。22話に初登場。
朝陽の妹:朝陽の家族。22話、28話に登場。
白神源二郎:吸血鬼。額に十字傷を抱く巨人。39話にて名前が判明。
白神桐子:葉子の母で人間。和服の美女。38話にて名前が判明。

<ネタバレあらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜

「アナザル」こと「絶対に秘密を守れない男」黒峰朝陽は憧れのヒロイン・白神葉子の秘密を知ってしまった。
その秘密とは「白神葉子がハーフの吸血鬼である」こと。
朝陽は葉子の為に、この秘密を守らねばならない―――。
取り巻く人々を相手に、朝陽は秘密を守り抜くことが出来るのか?

矢先、実は宇宙人であった委員長・渚、狼男で肉食系女子な獅穂、悪魔っ娘の茜、未来人の凛も加わって……。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

後夜祭の夜、遂に葉子への告白を実行に移した朝陽。
まさに決戦の時、気分はリングに上がるボクサーである。

葉子を屋上に呼び出し、自身も向かうのだが……。
葉子に対峙する前に、意外な壁が立ち塞がった。

その名は―――藍澤渚、委員長である。
朝陽は気付いていないが、渚は朝陽のことが好きなのだ。
恋は盲目、すっかり頭が一杯になった渚は後先考えず実力による告白阻止に乗り出した。

こうして、信頼する彼女の思わぬ裏切りに遭った朝陽はすっかりペースを乱してしまう。
そんな中、朝陽はスコップを振り回す渚からなんとか逃げていたのだが……さらなるアクシデントが。

朝陽が避けたスコップが、何時まで待っても現れない朝陽が気にかかり様子を見に下りて来た葉子に直撃したのだ。
葉子はそのまま倒れ込んでしまったのだが―――と、此処までが前回のあらすじ。

さて、スコップの直撃を受け、倒れたモノの意識はある葉子。
「あいたたた……」と、瘤をさすりつつ起き上がる。

困ったのは朝陽だ。
この状況下で告白など早々出来るモノではない。
少なくとも、到底、その空気ではない。

頭を抱える朝陽だが、意外な援軍が現れる。
葉子の姿を目にし、冷静さを取り戻した渚が罪滅ぼしにサポートを約束したのだ。
とはいえ、もともとは渚が招いたことなのだが……。

再び、告白の空気を作ろうと努力する朝陽。
しかし、相手はあの葉子だ。
空気を読まない、読ませない。
告白どころか、渚を交え和やかな雰囲気に。

敵は手強い。
こうなれば、頼りになるのは同盟軍。
朝陽は渚に善後策を尋ねる。
これに「とりあえず、ジャブから」と指示する渚。

こんなとき、朝陽が知る「ジャブ」は1つだ。
「良い天気だねぇ」と切り出す朝陽。
「いや、曇ってるよ」と切って捨てる葉子。

弾切れに追い込まれた朝陽は、再び渚に縋りつく。
愛する男の苦難を見捨てておけない渚は自身が前線に立つ。

いきなり、葉子が好きだと訴えたのだ。
ただし、これでは渚が葉子を好きなことしか伝わらない。
これに、戸惑いつつも「わ、私も……」と応じる葉子。

ドヤ顔で朝陽のもとに戻って来る渚。
このとき、朝陽の脳裏に次のような心象風景が過った。

ボクシング上のリング。
向かい合うは朝陽と葉子。
ジャブに失敗したそのとき、リング外から戦車が現れ、号砲一発!!
それで終わり……。

同じことをやれと言うのか……この空気で。
さらにハードルを上げられた朝陽に危機が迫る。

一方、葉子は朝陽のただならぬ様子に「もしかして……」と胸をときめかせていた。
本人も知らぬ間に、葉子も朝陽を好きになっていたのだ。

(いや、でもな……そんな漫画みたいなこと、あるワケ……でも……)
期待と不安で葉子の胸はドキドキである。
しかし、葉子は間違いなく告白を待ち望んでいた。
それを目にするまでは。

何やら決意を固めた様子の朝陽。
葉子の目に入ったのは、その背後の渚であった。
何処か泣き笑いを浮かべた辛そうな表情で2人を見詰めている。

葉子の口が自然に動いた。
黒峰君、好きや。

朝陽が止まった。
顔が上気し、笑顔になり……凍り付いた。

葉子の台詞には続きがあった。
好きなのは、渚もだし、みかんもだし、獅穂もだし、凛もだし……。
つまり、朝陽も友達として好きだと先制したのだ。
そのまま葉子は身を翻して駆け去ってしまう。

葉子は笑顔を浮かべている。
胸は未だに高鳴っていた。

一方、その場に残された朝陽と渚。
朝陽は呆然と立ち尽くしていた。

「もしかして、またフラれた?」
渚に問う朝陽。
かける声も無い渚―――48話に続く。

<感想>

「週刊少年チャンピオン」にて「さくらDISCORD」を連載されていた増田英二先生の新作。
「さくらDISCORD」は未読の管理人ですが、1話を読んで注目している作品です。
コミックス1巻に続き2巻、3巻、4巻も重版出来とのことで、目出度い。
さらに、5巻も発売予定。ちなみに表紙はフクちゃんとみかんですよ!!
そして、本作かなり面白い!!

その47話。

朝陽は葉子が異性として好き、過去に告白した相手である渚も今では友達として好き。葉子と渚の気持ちにはまったく気付いていない。
葉子も朝陽が異性として好き、渚が友達として好き。朝陽の気持ちには薄々気付いている。渚の気持ちにも気付いている。
渚は朝陽が異性として好き、葉子も友達として好き。渚は2人が両想いであることに気付いてる。

結果、こうなりました。

恋のトライアングルはまだまだ続く。
よもやの先制パンチが朝陽をKOしてしまいました!!

本作が続くとすれば「これしかない」とは言えるものの、よもやの結末でしたね。

渚の気持ちを知るゆえに朝陽の気持ちを受け入れられない葉子。
理性ではいけないと知りつつ、感情を抑えられない渚。
そんな2人の気持ちにまったく気づいていない朝陽。

これは当事者間でどうにかなるのだろうか……とはいえ、誰かが乗り越えないと動きそうにない三竦みに。
果たして次回はどう動くのか、注目です!!

そう言えば、上でもお伝えした通りコミックス5巻が発売予定。
表紙は1巻の葉子、2巻の渚、3巻の獅穂に続き、フクちゃんとみかんのようです。
なるほど、フクちゃんが加わったからこそみかんの秘密(朝陽が好き)が暴かれたからか。
だから、フクちゃん登場までは表紙に出来なかったワケなのかな。
こうなると、6巻が凛、7巻が明里かな。

ちなみに、上記のあらすじは本作の魅力を伝えられるよう改変を加えてまとめていますが、その面白さを伝えきれていません。
やっぱり、あの絵とコマ割りなどのテンポあっての本作。
是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を読んで欲しい。

もう1度繰り返しましょう。
本作に興味を持たれた方には、是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を捜して読んで欲しい。
最近の「週刊少年チャンピオン」は「名探偵マーニー」や本作など本当に粒揃いでクオリティが高い作品が多い。
注目の雑誌の1つと言えるでしょう。

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