2014年01月18日

「サイレーン」第33話「女難!?A」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「サイレーン」第33話「女難!?A」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

<ネタバレあらすじ>

登場人物一覧:
里見偲:男性。警視庁機動捜査隊所属。相棒の猪熊と恋人同士。
猪熊夕貴:女性。警視庁機動捜査隊所属。相棒の里見と恋人同士。
橘カラ:女性マネージャー急性アルコール中毒死(実は他殺?)の犯人?猪熊に興味を持つ。
渡:猪熊の寮の向かいに住む。カラを家に置くこととなった。
月本:美容整形外科医。実は高級売春クラブ「フルムーン」のオーナー。カラに正義執行される。
乃花:カラの元同僚。不倫の恋に生きていたがカラに殺害される。
千歳:生活安全課所属。
レナ:里見が潜入捜査を行った先の関係者。
アイ:里見が潜入捜査を行った先の関係者。
盛元:テレビ局有名アナウンサー。
田沢麻弥:月本のもとへ出入りしていた少女。カラの犯行を目撃し襲われるも一命を取り留めた。
倉本:入院した田沢麻弥の担当女医。

・前回までのあらすじはこちら。
「サイレーン」第32話「女難!?」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)

治療を受ける田沢麻弥。
だが、意識は未だに快復していなかった……。

何としても情報が欲しい里見に、麻弥の担当女医・倉本が興味を抱く。
倉本は麻弥がうわ言で呟いていた内容を教える事を条件に夕食に誘う。

里見の脳裏にちらつくのは猪熊の姿。
だが、情報は欲しい。

こうして、倉本の誘いに応じることに。
連れて行かれたのは倉本馴染みのバーであった。

倉本は酒豪と呼ぶに相応しいペースでグラスを空ける。
たじたじとなる里見だが、倉本の機嫌を損ねるワケにはいかない。
彼もまた同じペースでグラスを空ける。

そして、2軒目に移動。
倉本は此処でも同様のペースで飲み続ける。
一方で、肌も露に里見へとアピールし始めた。
さらに肌を寄せ合い密着し始める。
明らかな誘惑であった。

里見の耳元で共に夜を過ごすよう囁く倉本。

倉本は類稀なる美女。
里見にとって情報を聞き出すとの大義名分もある。
酔いも手伝って、里見の心は大いに揺れた。

そのとき、里見の携帯が鳴った!!

電話を入れたのは猪熊である。
これに里見は我を取り戻す。

情報は惜しいが、猪熊を裏切ることは出来ない。
里見は倉本との一夜を諦めることに。

里見の猪熊への想いを確認した倉本は溜息を吐きつつ、麻弥のうわ言について教える。
なんでも「言わないから助けて」と必死に繰り返していたのだそうだ。

つまり、月本と麻弥の他にもう1人居た可能性があるのだ。
里見は大きな収穫を得たことを確信する―――34話に続く。

<感想>

「週刊モーニング」では『レンアイ漫画家』や『シマシマ』、『はるか17』などで知られる山崎紗也夏先生の新連載です。
『レンアイ漫画家』は設定と展開が面白くて読みました。

そんな「サイレーン」、内容は刑事もの……しかも男女バディもので、「警視庁機動捜査隊(キソウ)」を取り上げた作品となりました。
設定に「キソウ」を採用している点が珍しいですね。
ドラマでも「キソウ」がメインになった作品は「警視庁機動捜査隊216」くらいか。

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その第33話。
ちなみにコミックス1巻が2013年9月20日に発売。
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サブタイトルは「女難!?A」。
前回から続く里見の女難!?その第2回。
今回、里見に迫ったのは麻弥の担当女医・倉本。
年上の魅力で籠絡しようと講じましたが、猪熊の勘により頓挫することに。

そして、里見はカラへ繋がる情報を入手。
麻弥からの証言は得られなかったものの、これにカラの歯が加われば、状況証拠、物的証拠ともに揃うことになる?

一方、前回よりカラによる猪熊殺害が決断されました。
時間はあまり残されていない!?

カラの殺意を知らない猪熊は、その刃から逃れることが出来るのか。
そして、里見は猪熊を助けることが出来るのか。

さて、此処でまとめ。

目標である捜査一課へひた走る猪熊。
そんな猪熊をターゲットとしてロックオンしたカラ。
そんなカラをターゲットとしてロックオンした里見。
追う者と追われる者の構図が明らかになりつつあるようです。

そして、今のカラが整形により手に入れた顔であることが判明。
過去を捨てようとしていたらしいことと併せても、事件の匂い。
やはり、薬局店息子殺人事件に関連ありか。

カラはその名の通り、中身の無い虚ろな「空」。
それゆえに、自身に欠ける物を補おうと求めている。
以前から予測している通り「カラは自身に無い物を持っている対象を特定すると、これに近付き相手を殺害することで、自身に欠けた物を相手から奪う」で正しいようです。

キャバクラの女性マネージャーを殺害し「その垢抜けた佇まい」を奪い、綺麗になった。
タクシー運転手は「自身は選ばれた」と語っていたが「その選ばれた存在であること」を彼を殺害することで奪ったものと思われます。
だとすると、これまでにも同様の犯行を重ねているのが当然。
里見が過去に遭遇した「薬局店息子殺人事件」を皮切りに変貌したものと思われますね。
カラの闇は想像以上に深そうだ。

止められるのは里見と猪熊のカップルのみかも。
これに渡が意外な活躍を示しそうな予感。
果たして、如何なる結末を迎えるのか……33話に期待!!

ちなみに、山崎先生と言えば『七瀬ふたたび』のコミカライズでも知られる方です。

「七瀬ふたたび」(筒井康隆著、新潮社刊)ネタバレ書評(レビュー)

◆関連過去記事
「サイレーン」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)第1話から第30話までネタバレ批評(レビュー)まとめ

「サイレーン」第31話「見つからない。」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「サイレーン」第32話「女難!?」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)

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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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