<あらすじ>
深町丈太郎(寺尾聰)は愛想を尽かされて別れた妻子に未練たらたらの中年探偵。美人歯科医の杉本麗子(佐藤江梨子)が開業するビルの2階を間借りして事務所を開いていた。仕事のほとんどは“何でも屋”が受けるようなものばかり。いつも二束三文の報酬しかもらえず、常に金欠状態だった…。
ある日、深町は教会を訪れて神父を前に懺悔する。スーツの中には仕込まれた音声マイク。教会の外では、麗子がその音声を聞いていた。ある人物から神崎初音という女性を調べて欲しいという浮気調査の依頼があり調べていたところ、黒崎会の幹部・土門康夫が浮気相手だと知った深町は、神父が土門だという手がかりを得て教会を訪れていた。深町が神父に声をかけようとすると…。
一方、五島田正春警部(竹中直人)も別件で土門を追っていた。いつも深町を使って捜査を解決してきた五島田は、深町に土門の件を聞く。そこに、まだ詳しい素性を知らされていない依頼人・芹沢利佳子(大塚寧々)から電話がかかってくる。深町から届けられた調査報告書を読んだ利佳子は、調査を継続してほしいと頼む。素性を明かさない利佳子を不思議に思う深町。
翌日、大手ホテルチェーンの「セリザワH&R」では、次期社長の決定方法について、専務の榊賢作(国広富之)と利佳子(副社長)がもめていた。利佳子は「不審な動きをする総会屋がいるから取締役会で決める」と主張するが、榊は株主総会での決定を提案する。榊は、利佳子の娘・結希(岡本あずさ)が亡くなった社長の子供ではないのでは?と探りを入れる。その夜、仕事の帰りの結希が、男に襲われて…
その夜、深町が事務所で調査を継続するか悩んでいると利佳子がやってくる。依頼時の電話の声と同一だったため、利佳子が依頼主と気付く深町。利佳子は、深町にセリザワH&R副社長の名刺を渡しながら「気付かない?」と言う。利佳子が「旧姓は大場です」と伝えると、深町は利佳子が旧知の女性だったと気付く。利佳子に届いた1通の告発文には、“20年前の六甲山リゾート開発で榊専務を首謀者として重大な犯罪行為があった。武田亮一”と書かれていた。専務の榊を疑う利佳子は、次期社長を決める次回の取締役会まで結希の警護をしてほしい、と深町に頼む。ボディガードは専門外だ、と断ろうとする深町に「これは、あなたが果たすべき責任」と言う利佳子。「何の責任だ?」と質問する深町に、利佳子は「結希の本当の父親があなただからよ」と答えて…。
(金曜プレステージ公式HPより)
では、続きから(一部、重複アリ)……
深町丈太郎は中年探偵。
別れた妻・澄子や娘・カオリのことを思いつつ、数が少ない上に実入りも少ない依頼をこなしている。
そんな丈太郎を支えるのは、彼に恋する美人歯科医の杉本麗子。
麗子は丈太郎が営む探偵事務所の大家でもある。
とはいえ、惚れた弱味か麗子が賃料を丈太郎から得ることは稀であったが。
そんな麗子に恋するのが捜査一課の警部・五島田正春。
五島田は麗子を妻にするべく出世しようと恋敵の丈太郎を利用し手柄を横取りするが、その遣り口の為に麗子には振り向いて貰えない男である。
こんな3人がまたもある事件に立ち向かうこととなった。
ある日、丈太郎の姿は教会にあった。
懺悔を始める丈太郎だが、そのスーツには盗聴器が仕掛けられていた。
その音声を拾うのは外で待機する麗子。
これまた惚れた弱味で協力させられているのだ。
実は丈太郎は神崎初音を調べて欲しいとの浮気調査の依頼を受けていた。
調べたところ、初音の浮気相手は黒崎会の幹部・土門康夫と判明。
土門は親しい部下以外には誰も正体を知らない謎の男。
そんな土門が神父として教会に潜伏しているとの情報を得た為に潜入調査をしているのだ。
丈太郎が土門に呼びかけたところ、周囲からその部下が大量に現れる。
囲まれてしまった丈太郎、ピンチ!!
と、其処へ別件で土門を追っていた五島田が指揮する部隊が突入。
現場は大混乱に。
丈太郎は間違って逮捕されてしまい、どさくさで土門には逃げられてしまう。
憤慨する丈太郎だが、五島田は悪びれない。
ところが、そんな五島田が態度を急変させる出来事が。
なんと、土門の部下を逮捕したものの、証拠不十分で釈放。
逆に訴えられた為に、クビの危機に陥ったのだ。
五島田は丈太郎に泣きつき、土門を捕まえようと誘う。
一方、丈太郎本人も土門を追う必要が生じていた。
大手ホテルチェーン「セリザワグループ」の副社長・芹沢利佳子から専務・榊賢作の不正の証拠を掴んで欲しいとの依頼を受けたのだ。
「セリザワグループ」では前社長の芹沢が急死し、その妻で副社長の利佳子と専務の榊との間で熾烈な社長争いが繰り広げられていたのだ。
その榊と土門との間に20年前から黒い関係があったらしいのである。
その頃、榊は利佳子の娘で一流モデルの結希が先代社長の子供ではないとの情報を掴み、勝利を確信していた。
早速、榊は土門を使い結希を誘拐するよう指示を出す。
利佳子に父親の正体を明らかにさせた上で、社長を辞退させる為である。
これを察した利佳子は丈太郎にボディガードも依頼する。
急変して行く状況に、利佳子の依頼を断ろうかと悩み出す丈太郎。
其処へ利佳子本人が現れる。
利佳子は「貸しがあるから断れない筈」と丈太郎に迫る。
此処で丈太郎は利佳子の正体に気付く。
利佳子は20年前に丈太郎が助けた女性であった。
20年前、利佳子は自殺しようとしていたところを丈太郎に止められたのだ。
さらに、丈太郎は彼女を精神的にケアした。
その後、2人は愛し合う仲になったが、最終的に別れていた……。
とは言え、丈太郎には「貸し」の意味がよく分からない。
ところが、利佳子は驚きの言葉を告げる。
なんと、利佳子の娘・結希は丈太郎との間の娘だと言うのである!!
真剣な利佳子の様子に何かを感じ取った丈太郎は土門の追跡と並行して結希の警護も行うことに。
そんな中、20年前に武田亮一なる人物が起こした事件がクローズアップされる。
当時、榊の部下であった武田は担当していた大阪のリゾート開発地に放火し謎の死を遂げていたのだ。
だが、どうやら武田は榊の不正を告発しようとしていたらしい。
これに困った榊が土門に命じて武田を口封じしたようだ。
武田や土門の手掛かりが大阪にあると考えた丈太郎は、結希と五島田を連れて大阪へ向かう。
本当に結希は丈太郎の娘なのか……気にかかって仕方ない麗子とカオリもこっそりと後を追う。
土門の愛人・初音(実は男性)が出入りしている串カツ屋を訪問した丈太郎たち。
串カツ屋の主人・安田は何かを隠している様子、多くを語ろうとしない。
もしかして、土門に脅されているのだろうか!?
そんな中、丈太郎の動きを察知した土門の部下がカオリを急襲。
丈太郎は必死にこれと対抗し、結希の信頼を勝ち取る。
結希は丈太郎に父親の姿を見るように。
だが、丈太郎は武田亮一こそが結希の父親ではないかと考えていた。
利佳子が自殺しようとしていたのは、武田が死亡したショックからだったのだ。
利佳子はこれを認め、武田が榊の不正の証拠を掴んでいたことを告げる。
これを聞いた丈太郎は榊が証拠を何処かに保管している筈と考える。
さらに五島田が土門逮捕に執着する理由も判明。
過去、麗子は土門による詐欺の被害に遭っていた。
五島田は麗子の為に逮捕しようとしていたのだ。
そんな五島田を陰から状況を見守っていた麗子が少し見直す。
麗子とカオリたちも合流し、20年前の犯行現場付近を調べた丈太郎たち。
其処で埋められた手帳を発見する。
手帳は榊の悪事が記された武田の所持品であった。
これで、榊の罪を暴くことが出来る―――喜ぶ利佳子たちだが……。
そんな彼らの様子をじっと眺める存在が。
もちろん、土門の部下である。
その翌日、結希とカオリが安田に呼び出されたところを土門の部下に誘拐されてしまう。
実は安田こそが土門だったのだ。
初音が行きつけなのも当然、其処に土門が居たからである。
土門は結希とカオリの身柄と引き換えに武田の手帳を要求。
背に腹は代えられない。
取引が行われ、切り札である武田の手帳が土門に奪われた。
さらに、榊は結希の実父が先代社長では無いことをセリザワグループの役員に明かしてしまう。
旗色は極めて悪い。
こうして、打つ手は失われたかに思われたが……。
しかし、丈太郎は武田が手帳だけを残すだろうかと考える。
利佳子によれば、当時の武田は「お初天神に祈りをささげた」とも口にしていたらしい。
そして、武田の遺品からはお初天神のお守りが見つかっていたのだ。
そのお守りは今では結希の物となっていた。
早速、中身を確認したところ……。
同日夜、榊と土門が埠頭に呼び出されていた。
その前に現れたのは丈太郎たち。
実は、お守りの中には手帳を撮影したフィルムが残されていた。
これが動かぬ証拠となり、榊と土門は逮捕されることに。
こうして、丈太郎は依頼達成。
五島田も首を繋ぐことが出来た。
利佳子はセリザワグループの社長に就任することに。
肩の荷を下ろした丈太郎は、利佳子に「貸し」の意味を尋ねる。
結希が武田の娘ならば貸しなどない筈だと考えたのだ。
「お初天神の絵馬よ」
丈太郎にそう告げ、何やら含み笑いを浮かべる利佳子だが……。
利佳子は丈太郎にセリザワグループの専属調査員を引き受けるよう依頼。
翌日10時までにセリザワ本社を訪問するよう伝える。
だが、この約束が果たされることはない。
何故なら、丈太郎には今回のお礼に麗子とスカイツリーの展望レストランで食事する約束があったからである。
喜ぶ麗子だが、五島田やカオリ、さらに何故か結希までが現れ、デートは一転お食事会に。
仕方ないと溜息を吐く麗子。
両脇に“2人の娘”を連れた丈太郎。
何処か嬉しそうな五島田。
まるで姉妹のような結希とカオリ。
一方、お初天神の絵馬には次の一文が書かれていた。
結希、生まれて来てくれてありがとう。
私を救ってくれた父親のあなた、ありがとう。
これを知らない丈太郎。
真相は利佳子とお初天神の絵馬のみぞ知るのである―――エンド。
<感想>
「事件屋稼業シリーズ」第2弾。
前作は2013年5月17日に放送されており、8ヶ月ぶりの新作となりました。
過去記事ありますね、興味のある方は過去記事リンクをどうぞ!!
原作は『孤独のグルメ』で知られる谷口ジロー先生と関川夏央先生の『事件屋稼業 TROUBLE IS MY BUSINESS』(双葉社刊)。
<あらすじ>
深町丈太郎。私立探偵、身長177センチ、体重75キロ、面長、筋肉質。醜男ではないがハンサムとは言い難い。女医と結婚、一女カオリをもうけるが離婚、心はさびしき愛の狩人……。ユーモア・ハードボイルドストーリーの真骨頂全6巻、これを読まずに漫画は語れない。
(双葉社公式HPより)
では、ドラマ版の感想を。
今回は澄子のナレーションありませんでいたね。
その分、利佳子&結希母娘がクローズアップされていました。
そして、ラスト。
結希の父は丈太郎だったのか……利佳子は嘘は吐いていなかったワケか。
物語自体としては、二転、三転しラストのサプライズも効果的でした。
何より土門と初音の正体も面白かった!!
前回同様にテンポ、雰囲気共に良し。
特に寺尾聰さんの飄々としたキャラが今回もマッチしていました。
これならばシリーズ次回にも期待そうです!!
◆関連過去記事
・金曜プレステージ「事件屋稼業 寺尾聰が贈るちょい悪&人情派探偵シリーズ!相棒は悪徳刑事と美人歯科医〜手紙が秘めた哀しき過去と父息子愛の悲劇 死の連鎖を止めて!」(5月17日放送)ネタバレ批評(レビュー)
<キャスト>
深町丈太郎:寺尾聰
杉本麗子:佐藤江梨子
川島カオリ:広瀬アリス
芹沢結希:岡本あずさ
村上住職:桂小枝
地権者:内場勝則
たこ焼き屋・大木:石田靖
帽子屋店長:バッファロー吾郎A(バッファロー吾郎)
大阪の警官:小堀裕之、川谷修士(二丁拳銃)
用心棒:高山善廣
居酒屋・おかみ:馬場園梓(アジアン)
串カツ屋・安田:ほっしゃん。
榊賢作:国広富之
芹沢利佳子:大塚寧々
五島田正春:竹中直人 ほか
(敬称略、順不同、公式HPより)
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こんばんは。楽しみにしていた、寺尾さん主演シリーズ、見ましたので感想を。
(感想)
1、主要メンバーの、深町・五島田・杉本・カオリのそれぞれキャラが、今作でも明確に描かれていましたし、キャラの確立があるからこそ、作品全体によいテンポが生まれた気がしています。
2、それと、2作品とも見て思うのですが、お笑い芸人さんの役どころが、マッチしていて、考えられた配役だなと感じています。特に、今作で言うならば、土門でしょうね。串カツ屋の主人の時のの雰囲気と土門の時の雰囲気の違いは、明確でしたし、違和感なく見る事が出来ました。
3、私も、結希が本当に深町の子供か気になってましたが、あの絵馬だけだと、何とも言い難いですよね。どっちとも解釈できますし。判断は、見ている側に委ねたのかな?と考えました。
4、今回、大西先輩の登場シーン(厳密に言えば、カオリのセリフにのみ登場)、なかったですね。3作目の時どうなるか分かりませんが、出来てきて欲しいですね。あと、結希も、準レギュラーになって欲しいと、期待してはいますが。
5、このシリーズ、私のもう一つの楽しみとしては、杉本と深町の関係ですね。杉本、間違いなく、前作も踏まえると、深町に好意を寄せているとしか思えません。ラストで、五島田と腕を組んだ時、がっかり感出てましたし。この点も、次作以降の楽しみです。
金プレ、この後、鳩村とヤバケンが控えているので、楽しみは尽きません。
こんばんわ!!
管理人の“俺”です(^O^)/!!
「事件屋稼業」なかなか面白かったですね!!
1.良い意味でキャラが目立っていましたね。
楽しめました!!
2.気弱そうな男性から実は黒幕へと華麗なる転身。
土門、驚きの正体……あれはサプライズでした。
3.個人的には利佳子の様子や、武田が父親とされた後に絵馬の話題が持ち出されて来たことから丈太郎だったのかな〜〜〜と考えてます(^O^)/!!
でも、確かに結希の父親については視聴者に判断を委ねるのもアリですね。
4.先輩、また登場して欲しい!!
先輩とカオリの恋とそれを見守る丈太郎にも期待!!
もちろん、結希も登場すればシリーズ物の重厚感が出る筈(^O^)/!!
5.麗子と丈太郎の関係性も本作の魅力。
こちらも見逃せません(^O^)/!!
鳩村、ヤバケンとシリーズ物が控えていますね。
同じく期待大です(^O^)/!!