ネタバレあります、注意!!
第53話登場人物一覧:
黒峰朝陽:主人公、通称「アナザル」。
白神葉子:朝陽の意中の人物。ある秘密が……。
紫々戸獅狼:葉子の幼馴染。彼もまたある秘密を……。
紫々戸獅穂:葉子の幼馴染。彼女もまたある秘密を……。
藍澤渚:クラス委員長。彼女にも秘密が……。
藍澤涼:渚の兄、意外な形で登場することに……。
紅本茜:紅本の親族らしい。彼女にも秘密が……。
紅本明里:教師。彼女にも秘密が……。
黄龍院凛:33話より登場した謎の少女。彼女にも秘密が!?
黄龍丸:凛が駆るドラゴン。52話にて意外な正体が明らかに。
朱美みかん:朝陽の幼馴染。新聞部所属。通称「オレンジ」。
岡田:朝陽の友人の1人。通称・岡。眼鏡が特徴。割と友人想いの様子。
嶋田:朝陽の友人の1人。通称・嶋。軽い。
桜田:朝陽の友人の1人。通称・サクラ。渋い。
フクちゃん:「福の神見習い」を名乗る眼鏡。
朝陽の父:朝陽の家族。22話に初登場。
朝陽の母:朝陽の家族。22話に初登場。
黒峰鳴:朝陽の妹。22話、28話、48話に登場。48話にて名前と顔が判明。
白神源二郎:吸血鬼。額に十字傷を抱く巨人。39話にて名前が判明。
白神桐子:葉子の母で人間。和服の美女。38話にて名前が判明。
<ネタバレあらすじ>
〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜
「アナザル」こと「絶対に秘密を守れない男」黒峰朝陽は憧れのヒロイン・白神葉子の秘密を知ってしまった。
その秘密とは「白神葉子がハーフの吸血鬼である」こと。
朝陽は葉子の為に、この秘密を守らねばならない―――。
取り巻く人々を相手に、朝陽は秘密を守り抜くことが出来るのか?
矢先、実は宇宙人であった委員長・渚、狼男で肉食系女子な獅穂、悪魔っ娘の茜、未来人の凛、さらに幼馴染のみかんも加わって……。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
その日の放課後、朝陽は獅穂に呼び出され屋上に居た。
今日の獅穂は、普段の獅穂に似ず何やら恥ずかしそうな表情を浮かべている。
そして、獅穂はこっそりと朝陽に告げた。
「実は……同郷の子が告白したいことがあるらしくて」
さらに、獅穂は「呼んで来るので少し後ろを向いていてくれる」と朝陽を促す。
言われるがままに獅穂に背中を向ける朝陽。
獅穂の同郷と言えば、葉子である。
葉子が告白!?
つまり、それは……朝陽に対して愛を!?
えっ、いや、それは嬉しいけど……告白はこちらからと言うか……。
狼狽える朝陽。
その背後では獅穂が何やら着替えを始めていた。
普段から露出の多い獅穂だが、今回はさらに主張の強い赤い下着に着替えている。
さらに、脱いだ上着を何故か手が届きにくいフェンスの上にかけている。
最後に「さて、月の写真を……」と呟いた。
背中越しにこの声を聞いた朝陽。
なるほどぉ〜〜〜と何かに納得した。
確かに、“彼”も獅穂の同郷出身者の1人だ。
なにしろ、もう1人の獅穂なのだから。
そして、現れたのは予想通り学園7不思議の1つ「光の変態」こと獅狼。
さらに聞こえて来たのは男の悲鳴である。
うん、何が起こったのか大体の想像はつく。
それでもおそるおそる朝陽が振り返ってみると……其処には想像通りの光景が広がっていた。
「光の変態」の由来となった赤い下着の上下を身に着け、うっすらと頬を染める獅狼が立っていたのだ。
妙に照れの入った様子がまた何とも悲惨さを強調している。
「また、やりやがったな獅穂のヤツ!!」
獅狼は軽く罵ると、その姿のままでフェンスをよじ登り始めた。
上着を回収する為だ。
先に少なくとも下着だけはどうにかした方が良いのでは……と思う朝陽だが、どうしようもない。
暫し時間が空いて、何とか態勢を整え終わったらしい獅狼。
先の恥辱を振り切るように、早口で用件を告げる。
それは伝説のレディース「百度参りの亞華里」についてであった。
どうやら、獅狼が憧れる伝説の人らしい。
その彼女が学校に居ると獅穂に聞き、朝陽を介して紹介して貰おうと考えたようだ。
こうして「百度参りの亞華里」を探し求め、紅本明里のもとへ向かうのだが……。
<感想>
「週刊少年チャンピオン」にて「さくらDISCORD」を連載されていた増田英二先生の新作。
「さくらDISCORD」は未読の管理人ですが、1話を読んで注目している作品です。
コミックス1巻に続き2巻、3巻、4巻も重版出来とのことで、目出度い。
さらに、5巻も発売。ちなみに表紙はフクちゃんとみかんですよ!!
そして、本作かなり面白い!!
その53話。
久しぶりの獅狼回。
獅穂が主人格であり、獅狼が副人格であることをフルに活かした回。
ちなみに、獅穂は獅狼時の記憶を共有出来るけど、獅狼は獅穂時の記憶を所持していません。
これに、明里の秘密と茜を加えた点が秀逸。
特に、当初は事情を知らなかった獅狼が少しずつ事情を察し出し表情を変えて行く過程が面白い。
そして、怒涛のラスト。
あれだけ持ち上げておいて、最後の最後で期待を裏切る獅狼。
一瞬、期待してしまった明里は失望も露にバットを奮ったワケですね……まさに、百度参りの亞華里の再臨だ。
そして、憧れを抱いていた相手にボコボコにされた獅狼の心境も……。
あのくだりは凄味すら感じさせる展開だったな。
今回も安定の面白さでした!!
そう言えば、上でもお伝えした通りコミックス5巻が発売。
表紙は1巻の葉子、2巻の渚、3巻の獅穂に続き、フクちゃんとみかん。
なるほど、フクちゃんが加わったからこそみかんの秘密(朝陽が好き)が暴かれたからか。
だから、フクちゃん登場までは表紙に出来なかったワケなのかな。
こうなると、6巻が凛、7巻が明里かな。
ちなみに、上記のあらすじは本作の魅力を伝えられるよう改変を加えてまとめていますが、その面白さを伝えきれていません。
やっぱり、あの絵とコマ割りなどのテンポあっての本作。
是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を読んで欲しい。
もう1度繰り返しましょう。
本作に興味を持たれた方には、是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を捜して読んで欲しい。
最近の「週刊少年チャンピオン」は「名探偵マーニー」や本作など本当に粒揃いでクオリティが高い作品が多い。
注目の雑誌の1つと言えるでしょう。
◆関連過去記事
・「実は私は」第1話から第50話まで(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)まとめ
・「実は私は」第51話「地球を守ろう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「実は私は」第52話「凛の家に行こう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
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