ネタバレあります、注意!!
登場人物一覧:
さゆり(彩百合):謎の少女。4歳ながらとてつもない怪力を誇る。
権藤:さゆりの祖父。普通の人。
バニー・ラビット:宇宙警察の刑事。
リコス:バニーが追う逃亡犯。
源さん:さゆりの体当たりを受け止めることが出来る地球人。愛の力は偉大だ。
駐在さん:最近赴任してきたばかりの若い警官。集中連載1話でさゆりの三輪車に撥ねられトラウマに。
ヨシさん:隣町の住人。さゆりを侮ったが為に……。
恭也:さゆりが出会った年上の少年。さゆりに自身を「師匠」と呼ばせる命知らず。
メタボ:ヤスの兄貴分。
ヤス:メタボの弟分。
<あらすじ>
〜〜〜前回までのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
宇宙刑事であるバニー・ラビットは凶悪犯リコスを追って地球に飛来。
あと一息というところまで追いつめるが、現地の少女・さゆりにリコスともどものされてしまう。
こうして、さゆりの家に保護(囚われた)されることに。
仲間に救助を依頼するが助けは未だにやって来ない。
さゆりを通じ、何時の間にやら凶悪犯のリコスが善良になりつつあるなど、想定外な要素を抱え過ぎた彼女の明日はどっちだ(嘘)!?
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今日も今日とてさゆりに愛玩と言う名の虐待を受けたリコスは大きな瘤を作りつつ、鬱憤晴らしに地球の酒を飲みまくっていた。
そんなリコスにバニーは狼男について語る。
狼男は普段は人間だが、満月を見ると狼に変身してしまうのだ。
「なら、なんだよ。俺の場合は人間になっちまうってのか」
これを聞いたリコスは豪快に笑う。
そして、翌朝。
リコスは前夜の自身を後悔した。
笑えない事態に陥っていたのである。
変身していたのだ。
ただし、人間にではない。
なんと、獣人タイプだったリコスが普通の狼になっていたのだ。
どうやら、地球の酒との相性によるもののようだ。
前足で頭を抱えるリコス。
其処へ元気よくさゆりが現れる……が、狼化したリコスを見るなり凍り付く。
「い、犬……」
言うや身を翻して逃げ出すさゆり。
意外なことにさゆりは犬が苦手だったのだ。
さゆりは祖父である権藤に助けを求めるのだが、ここから意外な展開が……。
<感想>
「週刊少年チャンピオン」にて短期集中連載された福田やすひろ先生の作品「最強少女さゆり」。
そんな本作が正式な連載として帰って来ました!!
ファン大歓喜だぜ、ヒャッホウ(^O^)/!!
ちなみに連載になったことで本作のアプローチも多少変わった様子。
短期集中連載時は「さゆりを中心とし、人並み外れた怪力がありながら周囲の人々に保護される4歳児を描くハートフルコメディ」でしたが「人並み外れた怪力を有する少女と、これを温かく見守る周囲の人々を描いたハートフルコメディ」へと変わった印象あり。
つまり、何処が変わったかと言うと、短期集中連載時は「さゆりが中心だった」のに対し連載では「さゆりとその他の人々」にまで焦点の対象が広がったかな。
これは新キャラである恭也の登場にも顕著。
それに伴い源さんの「さゆりラブ」キャラに拍車がかかってます。
これにより、さゆり抜きでサブキャラたちのみ描かれる回も有り得ますね。
正直、個人的には短期連載時の「さゆり中心」のノリが好きだけど、連載が長期化することを見据えれば物語の幅を広げる意味で正しい判断だと思われます。
ただ、出来るなら主人公・さゆりの正体はもちろんのこと、リコスとバニーの掘り下げをもっとして欲しいかも。
そんな仕切り直しの3話(通算8話)。
やっぱり良いですね〜〜〜絶妙のバランスでした。
「狼男ならぬ狼に変身してしまったリコス。其処から起こる一騒動を描いた回」
当然、一筋縄ではいきません。
あらすじの後には、源さん、駐在さん、恭也の3人が登場し、怒涛のあのオチへと突入します。
いやぁ〜〜〜面白かった!!
中でも、今回のツボは巡査さんとさゆりの遣り取りかな。
さゆりの脅威を知りつつ油断したが故の悲劇。
誰も彼を責め得ないだろう。
本作の魅力は、あのファンシーな絵柄で驚きのアクションを魅せることなんだと思う。
とはいえ、おそらく此処で幾ら言葉を尽くしたところで本作の面白さは伝えられないだろうなぁ。
やっぱり本作は理屈じゃないな。
実際に読んで感じるべし。
彩百合の両親が謎ですね。
山中の病院で1ヶ月に1度のお見舞い……「となりのトトロ」を思い出しました。
さゆりの母は静養中なのでしょうか。
そう言えば、リコスはトトロっぽいと言えなくもないか。
入院中とのことですが、何か理由があるのでしょうか。
このあたりも謎だし、連載になった以上はいずれ明かして欲しい。
ちなみに、上記のあらすじは本作の魅力を伝えられるよう改変を加えてまとめてみましたが、残念ながらその面白さを伝えきれていませんね。
やっぱり、本作を直接読んで欲しい。
もう1度繰り返しましょう。
本作に興味を持たれた方には、是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を捜して読んで欲しい。
最近の「週刊少年チャンピオン」は「名探偵マーニー」や「実は私は」など本当に粒揃いでクオリティが高い作品が多い。
注目の雑誌の1つと言えるでしょう。
◆関連過去記事
【短期集中連載版】
・「最強少女さゆり」第1話「さゆりと宇宙人」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「最強少女さゆり」第2話「さゆりとチャンバラ」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「最強少女さゆり」第3話「さゆりとアルバムと私」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「最強少女さゆり」第4話「さゆりと峠とお見舞い」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「最強少女さゆり」最終話(第5話)「さゆりとサヨナラの日」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
【連載版】
・「最強少女さゆり」第1話(6話)「さゆりと絵日記」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「最強少女さゆり」第2話(7話)「さゆりと師匠と落とし穴」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
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