<ネタバレあらすじ>
登場人物一覧:
里見偲:男性。警視庁機動捜査隊所属。相棒の猪熊と恋人同士。31歳。
猪熊夕貴:女性。警視庁機動捜査隊所属。相棒の里見と恋人同士。
橘カラ:女性マネージャー急性アルコール中毒死(実は他殺)の犯人。猪熊に興味を持つ。
渡:猪熊の寮の向かいに住む。カラを家に置くこととなった。
月本:美容整形外科医。実は高級売春クラブ「フルムーン」のオーナー。カラに正義執行される。
乃花:カラの元同僚。不倫の恋に生きていたがカラに殺害される。
千歳:生活安全課所属。
レナ:里見が潜入捜査を行った先の関係者。
アイ:里見が潜入捜査を行った先の関係者。
盛元:テレビ局有名アナウンサー。
田沢麻弥:月本のもとへ出入りしていた少女。カラの犯行を目撃し襲われるも一命を取り留めた。
倉本:入院した田沢麻弥の担当女医。
・前回までのあらすじはこちら。
「サイレーン」第37話「宣戦布告」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)
前回、カラを尾行しながらもこれを見抜かれ惨敗した里見。
今度こそはと心に思いつつ、調査状況を手帳に控えていた。
その翌日、里見は今日もカラを尾行していた。
今日のカラはタクシーに乗って移動中である。
これを同じくタクシーに乗り追っていた里見だが……。
これまたカラに見抜かれ撒かれてしまう。
2度に渡る惨敗に、里見はカラが只者ではないと確信する。
しかし、カラはさらに里見の予想を上回っていた。
猪熊と遊びに出かけたカラ。
猪熊はカラのおかげで捜査一課入り出来そうだと上機嫌である。
これにカラはストーカーに付きまとわれていると相談する。
猪熊がカラから見せられたストーカーの写真に写っていたのは……変装した里見である。
もちろん、猪熊にはそれが里見であることは直ぐに分かった。
しかも、写真は1枚では無い。
手を変え品を変え付け回されていると主張するカラ。
猪熊は恋人の思わぬ行動に面食らう―――39話に続く。
<感想>
「週刊モーニング」では『レンアイ漫画家』や『シマシマ』、『はるか17』などで知られる山崎紗也夏先生の新連載です。
『レンアイ漫画家』は設定と展開が面白くて読みました。
そんな「サイレーン」、内容は刑事もの……しかも男女バディもので、「警視庁機動捜査隊(キソウ)」を取り上げた作品となりました。
設定に「キソウ」を採用している点が珍しいですね。
ドラマでも「キソウ」がメインになった作品は「警視庁機動捜査隊216」くらいか。
・月曜ゴールデン「警視庁機動捜査隊216V 命の値段 知らされなかった誘拐事件が生んだ最悪の偶然!?命か金か?選択を迫られた家族の運命と犯人を繋ぐ社会の暗闇!」(12月24日放送)ネタバレ批評(レビュー)
その第38話。
ちなみにコミックス1巻が2013年9月20日、2巻も2013年12月20日に発売。
さらに3巻も発売予定とのこと、こちらも注目!!
興味のある方はアマゾンさんのリンクよりどうぞ!!
サブタイトルは「悪女の揺さぶり」。
第2ラウンドも里見の惨敗。
しかも、里見が意識しないうちに第3ラウンドが開始。
こちらも一方的な展開に……里見君、大ピンチ!!
完全に動揺する猪熊。
カラの言葉を鵜呑みにしても里見とぶつかる。
言葉を鵜呑みにしないにしても、里見がカラを調べたことで不快感を抱くだろうからぶつかる。
いずれにしても正面衝突は避けられない。
此処で2人の絆が問われるか。
どうにも、カラが強過ぎるなぁ……。
でもって、次号予告によると公式でもDTとあだ名された渡が動くらしい。
当然、カラから里見のことをストーカーだと聞かされてその対策に動くんだよね……となると、これまた里見君ピンチ。
カラを愛するばかりに思い詰めた渡に里見が刺される……なんて展開も有り得るか!?
いずれにしろ、序盤戦はカラ圧勝。
ボクシングならタオルが投げ込まれかねない場面だ。
果たして此処から逆転なるか!?
カラによる猪熊殺害実行の日は近い筈。
カラの殺意を知らない猪熊は、その刃から逃れることが出来るのか。
そして、里見は猪熊を助けることが出来るのか。
さて、此処でまとめ。
目標である捜査一課へひた走る猪熊。
そんな猪熊をターゲットとしてロックオンしたカラ。
そんなカラをターゲットとしてロックオンした里見。
追う者と追われる者の構図が明らかになりつつあるようです。
そして、今のカラが整形により手に入れた顔であることが判明。
過去を捨てようとしていたらしいことと併せても、事件の匂い。
やはり、薬局店息子殺人事件に関連ありか。
カラはその名の通り、中身の無い虚ろな「空」。
それゆえに、自身に欠ける物を補おうと求めている。
以前から予測している通り「カラは自身に無い物を持っている対象を特定すると、これに近付き相手を殺害することで、自身に欠けた物を相手から奪う」で正しいようです。
キャバクラの女性マネージャーを殺害し「その垢抜けた佇まい」を奪い、綺麗になった。
タクシー運転手は「自身は選ばれた」と語っていたが「その選ばれた存在であること」を彼を殺害することで奪ったものと思われます。
だとすると、これまでにも同様の犯行を重ねているのが当然。
里見が過去に遭遇した「薬局店息子殺人事件」を皮切りに変貌したものと思われますね。
カラの闇は想像以上に深そうだ。
止められるのは里見と猪熊のカップルのみかも。
果たして、如何なる結末を迎えるのか……38話に期待!!
ちなみに、山崎先生と言えば『七瀬ふたたび』のコミカライズでも知られる方です。
・「七瀬ふたたび」(筒井康隆著、新潮社刊)ネタバレ書評(レビュー)
◆関連過去記事
・「サイレーン」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)第1話から第30話までネタバレ批評(レビュー)まとめ
・「サイレーン」第31話「見つからない。」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「サイレーン」第32話「女難!?」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「サイレーン」第33話「女難!?A」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「サイレーン」第34話「告白」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「サイレーン」第35話「転機」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「サイレーン」第36話「遭遇」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「サイレーン」第37話「宣戦布告」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)
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