2014年04月06日

「サイレーン」第42話「チーム里見」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「サイレーン」第42話「チーム里見」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

登場人物一覧:
里見偲:男性。警視庁機動捜査隊所属。相棒の猪熊と恋人同士。31歳。
猪熊夕貴:女性。警視庁機動捜査隊所属。相棒の里見と恋人同士。
橘カラ:女性マネージャー急性アルコール中毒死(実は他殺)の犯人。猪熊に興味を持つ。
渡:猪熊の寮の向かいに住む。カラを家に置くこととなった。
月本:美容整形外科医。実は高級売春クラブ「フルムーン」のオーナー。カラに正義執行される。
乃花:カラの元同僚。不倫の恋に生きていたがカラに殺害される。
千歳:生活安全課所属。
レナ:里見が潜入捜査を行った先の関係者。
アイ:里見が潜入捜査を行った先の関係者。
盛元:テレビ局有名アナウンサー。
田沢麻弥:月本のもとへ出入りしていた少女。カラの犯行を目撃し襲われるも一命を取り留めた。
倉本:入院した田沢麻弥の担当女医。
三河くん:月本の部下。

<あらすじ>

・前回までのあらすじはこちら。
「サイレーン」第41話「亀裂」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)

カラの罠にかかり、猪熊との仲をこじらせてしまった里見。
意気消沈する里見は麻弥の病室へ。
其処で麻弥のお見舞いに訪れていたレナとアイに再会する。

切羽詰まっていた里見はレナとアイに捜査協力を依頼する。
こうして、対カラを目的とする「チーム里見」が結成された。

レナがカラのキャバクラに潜入し、同僚として接近。
カラはそんなレナに対し冷たい視線を送る。

一方、アイは「フルムーン」で運転手として働いていた三河くんから情報を引き出そうとする。
そんなアイにデートに付き合うよう迫る三河。

レナとアイが情報収集に励む同じ頃、渡はと言えば自室のベッドを整えていた。
「今夜こそ必ずカラさんと……」
一大決心の渡に女神は微笑むのか!?

その手掛かりは今週号の「週刊モーニング」で確認せよ!!

<感想>

「週刊モーニング」では『レンアイ漫画家』や『シマシマ』、『はるか17』などで知られる山崎紗也夏先生の新連載です。
『レンアイ漫画家』は設定と展開が面白くて読みました。

そんな「サイレーン」、内容は刑事もの……しかも男女バディもので、「警視庁機動捜査隊(キソウ)」を取り上げた作品となりました。
設定に「キソウ」を採用している点が珍しいですね。
ドラマでも「キソウ」がメインになった作品は「警視庁機動捜査隊216」くらいか。

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その第42話。
サブタイトルは「チーム里見」。
カラの攻勢に窮した里見は援軍を呼ぶことに。
呼ばれて出て来たのは、里見が「フルムーン」への潜入中に出会ったレナとアイ。
こうして、里見、レナ、アイからなる「チーム里見」が結成されることに。

しかし、里見よ。理解しているのだろうか?
素人を危険な捜査に巻き込んだことに。

相手はあの「カラ」だぞ。
どう考えてもレナ大ピンチ!!
里見がレナの遺体の前で愕然とする光景しか浮かばない。

一方、アイはアイで三河くんに良いように利用されそうな予感。

とはいえ、カラも順風満帆とは行かない。
思わぬ伏兵・渡に別の意味で狙われることに。
これは読者、ええ〜〜〜っと叫ぶ展開だ。

本気の渡を前にしたカラ。
こうなると「(カラが渡を)殺ル」か「(カラが渡に肉体的に)ヤラレル」かしかない。
さて、どうなる!?

カラによる猪熊殺害実行の日は近い筈。
カラの殺意を知らない猪熊は、その刃から逃れることが出来るのか。
そして、里見は猪熊を助けることが出来るのか。

さて、此処でまとめ。

目標である捜査一課へひた走る猪熊。
そんな猪熊をターゲットとしてロックオンしたカラ。
そんなカラをターゲットとしてロックオンした里見。
追う者と追われる者の構図が明らかになりつつあるようです。

そして、今のカラが整形により手に入れた顔であることが判明。
過去を捨てようとしていたらしいことと併せても、事件の匂い。
やはり、薬局店息子殺人事件に関連ありか。

カラはその名の通り、中身の無い虚ろな「空」。
それゆえに、自身に欠ける物を補おうと求めている。
以前から予測している通り「カラは自身に無い物を持っている対象を特定すると、これに近付き相手を殺害することで、自身に欠けた物を相手から奪う」で正しいようです。

キャバクラの女性マネージャーを殺害し「その垢抜けた佇まい」を奪い、綺麗になった。
タクシー運転手は「自身は選ばれた」と語っていたが「その選ばれた存在であること」を彼を殺害することで奪ったものと思われます。
だとすると、これまでにも同様の犯行を重ねているのが当然。
里見が過去に遭遇した「薬局店息子殺人事件」を皮切りに変貌したものと思われますね。
カラの闇は想像以上に深そうだ。

止められるのは里見と猪熊のカップルのみかも。
果たして、如何なる結末を迎えるのか……43話に期待!!

コミックス1巻が2013年9月20日、2巻も2013年12月20日に発売。
さらに3巻も発売予定とのこと、こちらも注目!!
興味のある方はアマゾンさんのリンクよりどうぞ!!

ちなみに、山崎先生と言えば『七瀬ふたたび』のコミカライズでも知られる方です。

「七瀬ふたたび」(筒井康隆著、新潮社刊)ネタバレ書評(レビュー)

◆関連過去記事
「サイレーン」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)第1話から第40話までネタバレ批評(レビュー)まとめ

「サイレーン」第41話「亀裂」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)

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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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