ネタバレあります、注意!!
第58話登場人物一覧:
黒峰朝陽:主人公、通称「アナザル」。
白神葉子:朝陽の意中の人物。ある秘密が……。
紫々戸獅狼:葉子の幼馴染。彼もまたある秘密を……。
紫々戸獅穂:葉子の幼馴染。彼女もまたある秘密を……。
藍澤渚:クラス委員長。彼女にも秘密が……。
藍澤涼:渚の兄、意外な形で登場することに……。
紅本茜:紅本の親族らしい。彼女にも秘密が……。
紅本明里:教師。彼女にも秘密が……。
黄龍院凛:33話より登場した謎の少女。彼女にも秘密が!?
黄龍丸:凛が駆るドラゴン。52話にて意外な正体が明らかに。
朱美みかん:朝陽の幼馴染。新聞部所属。通称「オレンジ」。
岡田:朝陽の友人の1人。通称・岡。眼鏡が特徴。割と友人想いの様子。
嶋田:朝陽の友人の1人。通称・嶋。軽い。
桜田:朝陽の友人の1人。通称・サクラ。渋い。
フクちゃん:「福の神見習い」を名乗る眼鏡。
朝陽の父:朝陽の家族。22話に初登場。
朝陽の母:朝陽の家族。22話に初登場。
黒峰鳴:朝陽の妹。22話、28話、48話に登場。48話にて名前と顔が判明。
白神源二郎:吸血鬼。額に十字傷を抱く巨人。39話にて名前が判明。
白神桐子:葉子の母で人間。和服の美女。38話にて名前が判明。
銀華恋:茜に続く第2のツノツキ。58話から登場。
<あらすじ>
〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜
「アナザル」こと「絶対に秘密を守れない男」黒峰朝陽は憧れのヒロイン・白神葉子の秘密を知ってしまった。
その秘密とは「白神葉子がハーフの吸血鬼である」こと。
朝陽は葉子の為に、この秘密を守らねばならない―――。
取り巻く人々を相手に、朝陽は秘密を守り抜くことが出来るのか?
矢先、実は宇宙人であった委員長・渚、狼男で肉食系女子な獅穂、悪魔っ娘の茜、未来人の凛、さらに幼馴染のみかんも加わって……。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「じゃぁ、葉子さん」
朝陽が葉子との会話を終え、電話を切った。
「はぁ……」
直後に飛び出す溜息が1つ。
その日、朝陽は山道を進んでいた。
その傍らには、獅狼も居る。
だが、彼も表情は冴えない。
問題は2人が向かう先にあった。
2人の男たちの表情は重く暗い。
何故なら、彼らが向かった先は葉子の実家・白神家だったのである。
当然、待ち受けるのは……あの源二郎。
あの厳つい風貌でどう怒られるのか……考えるだけで恐ろしい。
溜息を繰り返しつつ、白神家の玄関前まで辿り着いた朝陽と獅狼。
「さて、来たことには来たんだし、帰ろっか」
玄関を前に逃げ出そうと提案する朝陽に大きく頷く獅狼。
しかし、彼らを無情に呼び込む者が居た。
到着を待ちかねていた桐子である。
こうして、源二郎との対面となったワケだが……。
当の源二郎は気の抜けた「ポヘー」状態であった。
原因は山小屋での朝陽と葉子の抱擁を目撃してしまった(55話「遭難した!」参照)からである。
・「実は私は」第55話「遭難した!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
少しほっとする朝陽だったのだが……その顔を見た源二郎の目に生気が宿る。
いや、宿ったのは怒気だ。
これを察した獅狼は早速、かねてから用意していた月の写真を。
こうして、獅狼は早々に獅穂へ交代してしまった。
「あいつ……」
苦虫を噛み潰しつつ呟く獅穂。
源二郎に怒鳴られる!!と身構える朝陽たちだが……。
何故か、源二郎はそのまま怒気を鎮めるのであった。
招いた理由を「葉子に良くしてくれるから」と明かす源二郎。
しかし、朝陽に対しては「葉子のともだち」を連呼する。
相変わらず、目は笑っていない。
源二郎に対するストッパー・桐子が外出してしまい、微妙な空気の中「人生ゲーム」を行うことに。
これは白神家の恒例行事らしい。
単なるゲームと気を落ち着かせる朝陽だったが……。
ゲームスタート。
朝陽は公務員に就職。
これに「堅実だ」と褒めそやす源二郎。
一方で、獅穂はと言えばお水の世界で次々と成功して行く。
そんな中、朝陽がゲームで結婚のマスに止まる。
源二郎の脳裏に過るのは、朝陽の隣でウェディングドレス姿を見せる葉子。
許すまじ……源二郎にオーラが宿る。
あくまでゲームですから。
とりなす朝陽。
しかし、こんな時に限って事態は悪化して行くばかり。
次に源二郎が止まったのは「婿が借金に来る」のマス。
さらに、朝陽が止まったのは「行きつけのホステスに貢ぐ」のマス。
これに源二郎は「獅穂に貢いだのか、おんどりゃあああああああ」と憤る。
その脳裏には葉子を振り切り獅穂に貢ぐ朝陽の姿が……。
「人間と吸血鬼の恋は許すワケにはいかん」
叫ぶ源二郎に、源二郎と桐子の恋の結末を気に掛ける朝陽。
そう言えば、あの物語の結末を未だ朝陽は知らないのだ。
一方、当の源二郎はゲームだと言っで聞くどころではない。
結局、このゲームはご破算となり、源二郎が満足するまで2度3度とゲームを繰り返すことになったのだが……。
ゲームを終え、帰宅した朝陽。
残された源二郎に語りかける影が。
「あれがターゲットか?」
「そうだ。もし、葉子の秘密がバレているようならば連れ戻せ。ただし、あの学校には悪魔が居る」
源二郎が厳格に頷く。
影が姿を現した。
それは少女の姿を取っていた。
「任せておけ。この銀華恋にな」
華恋を名乗る少女の頭部には茜と同じく2本の角があった。
茜に続く、第2の悪魔っ娘が現れた!?
気になる銀華恋については「週刊少年チャンピオン」本誌で確認せよ!!
<感想>
「週刊少年チャンピオン」にて「さくらDISCORD」を連載されていた増田英二先生の新作。
「さくらDISCORD」は未読の管理人ですが、1話を読んで注目している作品です。
コミックス1巻に続き2巻、3巻、4巻、5巻も重版出来とのことで、目出度い。
さらに、6巻も発売。ちなみに表紙は凛ちゃんですよ!!
そして、本作かなり面白い!!
その58話。
第2のツノツキこと悪魔っ娘・銀華恋が登場。
すなわち、本作に「銀色」が登場です。
これで「金色」の名を持つキャラの登場も約束されたか。
そんな銀華恋。
強力な刺客になるか……と思いきや、その表情を見る限りは残念な娘さんがもう1人増えそうな予感。
何と言っても、名前が銀華恋と余りに派手だしなぁ……本名別で自称している可能性も高そう。
もし、名前の通りなら「華やかな恋」ということで惚れっぽいキャラ=朝陽に惚れるパターンもありそうだし。
ちなみに、茜が甘いモノ好きなので、華恋も同じく甘いモノ好きか、逆に辛いモノ好きと予想。
これが弱点となるのではないか。
一方、本作全体に関わるポイントも58話では登場。
源二郎と桐子の恋物語に如何なる悲劇が待ち構えていたのか?
見たところでは葉子も生まれてるし、夫婦仲も桐子の尻に敷かれているが問題なさそうなのに……。
こうなると考えられることは次の2つ。
1.これまで白神家では葉子の祖父母など吸血鬼の同族の存在が示唆されていない。
源二郎と桐子の恋は両種族にとって道ならぬ恋であり、反対された為に駆け落ち同然のものであった。
だから、葉子は祖父母の顔を知らない。
2.葉子自身は知らないがハーフには極端に寿命の制限がある。だから、今は葉子の好きにさせている。
とりあえず、ありそうなのはこの2つか。
1なら、深刻に考えていた源二郎だけど、祖父母が時の経過と共に丸くなってて孫の顔を見た途端に和解。
これに朝陽が橋渡しするとかありそうかな。
2だと、かなり重々しそうに思えるが、実は茜の力で何とでもなるだったりとかありそう。
いずれにしろ、源二郎が此処まで拘るからには「娘を手放したくない!!」以外のシリアスな理由がある……筈、たぶん。
ここらも注目だ!!
総評として、今回も楽しめた!!
多くは語るまい、とりあえず読め!!
そう言えば、上でもお伝えした通りコミックス6巻が発売。
表紙は1巻の葉子、2巻の渚、3巻の獅穂、4巻の茜、5巻のフクちゃんとみかんに続き、凛。
うむ、此処までは予想通り。
こうなると、7巻が明里、8巻が華恋かな。
ちなみに、上記のあらすじは本作の魅力を伝えられるよう改変を加えてまとめていますが、その面白さを伝えきれていません。
やっぱり、あの絵とコマ割りなどのテンポあっての本作。
是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を読んで欲しい。
もう1度繰り返しましょう。
本作に興味を持たれた方には、是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を捜して読んで欲しい。
最近の「週刊少年チャンピオン」は「名探偵マーニー」や本作など本当に粒揃いでクオリティが高い作品が多い。
注目の雑誌の1つと言えるでしょう。
◆関連過去記事
・「実は私は」第1話から第50話まで(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)まとめ
・「実は私は」第51話「地球を守ろう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「実は私は」第52話「凛の家に行こう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「実は私は」第53話「憧れの人に会いに行こう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「実は私は」第54話「雪合戦をしよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「実は私は」第55話「遭難した!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「実は私は」第56話「看病しよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「実は私は」第57話「鼻血を出させよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
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