2014年04月14日

「最強少女さゆり」第8話(13話)「さゆりとグリーンスライダー大会」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「最強少女さゆり」第8話(13話)「さゆりとグリーンスライダー大会」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

登場人物一覧:
さゆり(彩百合):謎の少女。4歳ながらとてつもない怪力を誇る。
豪田:さゆりの祖父。普通の人。
バニー・ラビット:宇宙警察の刑事。
リコス:バニーが追う逃亡犯。
源さん:さゆりの体当たりを受け止めることが出来る地球人。愛の力は偉大だ。
駐在さん:最近赴任してきたばかりの若い警官。集中連載1話でさゆりの三輪車に撥ねられトラウマに。
ヨシさん:隣町の住人。さゆりを侮ったが為に……。
恭也:さゆりが出会った年上の少年。さゆりに自身を「師匠」と呼ばせる命知らず。
メタボ:ヤスの兄貴分。
ヤス:メタボの弟分。出っ歯が特徴。心は折れても出っ歯は折れない。
オヤッサン:バッティングセンターの経営者。
デービス親子:グリーンスライダー大会に参加した親子。

<あらすじ(途中まで)>

〜〜〜前回までのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

宇宙刑事であるバニー・ラビットは凶悪犯リコスを追って地球に飛来。
あと一息というところまで追いつめるが、現地の少女・さゆりにリコスともどものされてしまう。
こうして、さゆりの家に保護(囚われた)されることに。
仲間に救助を依頼するが助けは未だにやって来ない。
さゆりを通じ、何時の間にやら凶悪犯のリコスが善良になりつつあるなど、想定外な要素を抱え過ぎた彼女の明日はどっちだ(嘘)!?

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

・前回のあらすじはこちら。
「最強少女さゆり」第7話(12話)「さゆりとアスレチック」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

アスレチック施設にやって来たさゆり、源さん、リコス、バニー、豪田ら一行。
リコス、バニーが早々にリタイアする中、さゆりと源さんは施設の器具を楽しむ。
やがて、其処で開催される「グリーンスライダー大会」にペアとして参加することになるのだが……。

「グリーンスライダー大会」への参加を決めたさゆりと源さん。
さゆりと2人きりでのスライダーに胸を弾ませる源さんだが、見知った人物を参加者の中に発見する。

それはヤスとメタボであった。
ヤスはグリーンスライダー大会の賞品を狙っていた。
だが、メタボはスライダーに不向きなようだ。
其処でヤスは兄貴分である筈のメタボに徹底訓練を強いる。
ヤスの非道な猛特訓に血の涙を流すメタボ。

それでも・ヤスは・メタボを・責めることを・止めない。

ヤスは既に人間が変わっている……賞品の力は此処まで強いのか。

しかし、さゆりと源さんが出場することを聞いたヤスは戦う前から意気消沈してしまう。

一方、源さんはスライダーを利用してさゆりに密着できると上機嫌。
ところが、源さんでは体格上さゆりを乗せられないことが判明。
思わぬ展開に源さんが真っ白に燃え尽きる隣で、さゆりとヤスの急造ペアが結成された。
ヤスは優勝を確信する。

だが、そんな無名な優勝候補「さゆり&ヤス」ペアの前に立ち塞がる(無謀な)敵が居た。
その名はデービス親子、こちらは正真正銘周囲に優勝候補として知られる有名人だ。
デービス親子は「優勝は自分たちのものだ」と公言。
さゆりをムッとさせてしまう。

さゆりの背後に死神が、ヤスの背後に小ネズミのオーラがそれぞれ浮かぶ。
あいつだけには負けられない……さゆりたちが決意する。

さて、こうして始まった「グリーンスライダー大会」。
もちろん、さゆりが関わる以上、普通では済まない。
ところが、意外な伏兵が意外な活躍を示すことに。

この結末は「週刊少年チャンピオン」本誌にて確認せよ!!

<感想>

「週刊少年チャンピオン」にて短期集中連載された福田やすひろ先生の作品「最強少女さゆり」。
そんな本作が正式な連載として帰って来ました!!
ファン大歓喜だぜ、ヒャッホウ(^O^)/!!

ちなみに連載になったことで本作のアプローチも多少変わった様子。
短期集中連載時は「さゆりを中心とし、人並み外れた怪力がありながら周囲の人々に保護される4歳児を描くハートフルコメディ」でしたが「人並み外れた怪力を有する少女と、これを温かく見守る周囲の人々を描いたハートフルコメディ」へと変わった印象あり。

つまり、何処が変わったかと言うと、短期集中連載時は「さゆりが中心だった」のに対し連載では「さゆりとその他の人々」にまで焦点の対象が広がったかな。
これは新キャラである恭也の登場にも顕著。
それに伴い源さんの「さゆりラブ」キャラに拍車がかかってます。
これにより、さゆり抜きでサブキャラたちのみ描かれる回も有り得ますね。
正直、個人的には短期連載時の「さゆり中心」のノリが好きだけど、連載が長期化することを見据えれば物語の幅を広げる意味で正しい判断だと思われます。
ただ、出来るなら主人公・さゆりの正体はもちろんのこと、リコスとバニーの掘り下げをもっとして欲しいかも。

そんな仕切り直しの8話(通算13話)。
本作初の前後篇、その後篇です。

出ましたヤスとメタボ、良いコンビです。
とはいえ、作中表記によるとメタボの正式名称は別のようですね。
う〜〜〜ん、改めようかとも思ったのですが、此処ではメタボで統一しておきましょう。

そして、デービス親子。
どう考えても今回は相手が悪かった。
とはいえ、ラストによると大会自体もこれが最後になってしまったようだし、リベンジの機会は無さそうか。
でも、別の競技でも大会でも、事あるごとにオヤッサン同様のライバルキャラとしてさゆりたちの前に立ち塞がってくれれば面白そうかな。

でもって、最後の最後に美味しいところを持って行った豪田。
流石はさゆりの祖父か、無意識の勝利らしいところも侮れない。

今回も面白かった。
次回も期待!!

本作の魅力は、あのファンシーな絵柄で驚きのアクションを魅せることなんだと思う。
とはいえ、おそらく此処で幾ら言葉を尽くしたところで本作の面白さは伝えられないだろうなぁ。
やっぱり本作は理屈じゃないな。
実際に読んで感じるべし。

彩百合の両親が謎ですね。
山中の病院で1ヶ月に1度のお見舞い……「となりのトトロ」を思い出しました。
さゆりの母は静養中なのでしょうか。
そう言えば、リコスはトトロっぽいと言えなくもないか。
入院中とのことですが、何か理由があるのでしょうか。
このあたりも謎だし、連載になった以上はいずれ明かして欲しい。

ちなみに、上記のあらすじは本作の魅力を伝えられるよう改変を加えてまとめてみましたが、残念ながらその面白さを伝えきれていませんね。
やっぱり、本作を直接読んで欲しい。

もう1度繰り返しましょう。
本作に興味を持たれた方には、是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を捜して読んで欲しい。
最近の「週刊少年チャンピオン」は「名探偵マーニー」や「実は私は」など本当に粒揃いでクオリティが高い作品が多い。
注目の雑誌の1つと言えるでしょう。

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