「金田一少年の事件簿R」第2弾は「亡霊校舎の殺人」!!
舞台は「黄金島」。
早速、犯人候補を3人まで絞り込んでみました。
【「亡霊校舎の殺人」登場人物一覧】
金田一:主人公。最終エピソードまで犯人にも被害者にもならないでしょう。
美雪:言わずと知れた金田一少年のベストパートナー。最終エピソードまで犯人にも被害者にも(以下略)。
赤熊猛:フリーのツアコン。
巴荘十郎:ベテランのトレジャーハンター。
首木友郎:どうにも怪しい雰囲気の持ち主だが……。
矢森雪雄:廃墟探索部のメンバー。目つきが悪い男性。
鬼城歩夢:廃墟探索部のメンバー。目つきが悪い女性。
花泉響也:廃墟探索部のメンバー。イケメン。
鶴野冬華:廃墟探索部のメンバー。ロングヘアの勝ち気そうな美女。
遠間もえぎ:廃墟探索部のメンバー。ショートヘアの元気少女。
室ノ井蘭:廃墟探索部のメンバー。おっとり系の美女。
高遠:ご存知「地獄の傀儡師」。今回も暗躍する!?
幽城玄将:亡霊教頭の正体とされる人物だが……。
亡霊教頭:今回の犯人だそうだが……。
蝶田:不動高校の教諭。某レスラーに似ている。
マスター:カフェふくろうのマスター。
ホー之介:マスターが飼ったふくろう。
<あらすじ>
・前話はこちら。
「亡霊校舎の殺人」第2話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
旧黄金島中学校にて一夜を明かすこととなった金田一たち。
ツアコンの赤熊によれば、迂闊に移動すると危険らしい。
結局、赤熊の指示に従い行動することに。
そして、夕食の時間がやって来た。
教室に設置された食堂へとやって来た一同。
ところが、歩夢を含め何人かその場に居ないようである。
その頃、歩夢は「教頭」に呼び出され音楽室へと赴いていた。
手には鋏が握られている。
あわよくば「教頭」を返り討ちにするつもりである。
其処へ音楽準備室から物音が……。
とりあえず、歩夢たちを待つことにした面々。
この機会に金田一は明智たちが来島した理由を問い質す。
明智たちによれば、高遠から挑戦状が届いたらしい。
高遠の関与を知り、緊張する金田一。
一方、その間も美雪、もえぎがトイレに離席、蘭が水飲み場へ。
さらに、矢森が遅れてやって来るなど幾つかの出入りが行われる。
そんな中、赤熊の無線に歩夢の断末魔が。
直後にピアノの音が流れる。
これを聞いた明智は歩夢の居場所が音楽室と特定。
赤熊の案内で安全なルートを移動し駆け付ける。
音楽室の扉を開いた明智たち。
すると、中にはナイフで首を貫かれた歩夢の死体が……。
犯人は誰なのか!?
その手掛かりは今週号の『週刊少年マガジン』にある、読むべし!!―――4話に続く。
<感想&推理>
「金田一少年の事件簿」が「金田一少年の事件簿R」として帰って来ました。
その第2弾はクローズドサークルの王道「孤島での殺人事件」です!!
今回は3話、遂に事件が発生し第1の被害者が。
被害者となったのは鬼城歩夢。
さらに、明智と剣持の来島の目的も判明。
こちらは高遠からの挑戦状が発端らしい。
これは……高遠さん、メンバーの中に居るんじゃなかろうか。
もし居なければ「カフェふくろう」のマスターあたりが怪しいなぁ……。
なお、作中のあらすじ上でも手紙の主が「亡霊教頭」ではなく「教頭」であることが強調されていました。
2話の感想での推理、結構良い線行ってるのかも。
とはいえ、今回のポイントは歩夢殺害トリック。
まず考え得るのは、赤熊が金田一たちに教えた正規ルート以外のショートカットルートが存在しており、それを犯人が用いたのではないかとの疑惑。
だが、これだとあまりにシンプル過ぎて面白くない。
其処で個人的には「遠隔殺人トリック」で確定と見た。
根拠は次の3つ。
1.歩夢殺害時に犯人(黒い影)が出て来ない。
「雪鬼伝説殺人事件」時の雲沢と同様のパターン。
つまり、犯人がその場に居ない(遠隔殺人)可能性が高い。
2.殺害された歩夢は首にピアノ線らしき物を巻きつけられ、ナイフで止めを刺された。
犯人としては絞殺、刺殺いずれかで良い筈。
ところが、これを併用して来た。
あのピアノ線は歩夢を殺す為の物ではなく拘束する為の物では無かったか。
第一、ピアノ線とナイフを使う為には手が3本必要。
有り得ない以上は機械トリックの可能性が高い。
これについて詳細は後述。
3.3話にて明智と剣持に高遠が送り付けた挑戦状の差出人名が「都津根毬夫」と「マリオネット」をもじったものであった。
あの名前は過去に高遠が用いたこと以外に意味があるのではないか。
でなければ、今此処で出て来る理由が見当たらない。
「マリオネット」と言えば「操り人形」、糸で動いている。
2と関連するがピアノ線をイメージさせる。
これもトリックに密接に関わって来ると考える。
ちなみに、歩夢は教頭を返り討ちにするつもりで鋏を持ち込んでいた。
この鋏が後程のヒントになりそう。
さらに、音楽準備室の音も重要そうだ。
……さて、こうなると歩夢殺害トリックに興味が行く。
此処では2つの可能性を取り上げたいと思う。
それが「完全自動トリック」か「半手動トリック」か。
いずれも「遠隔殺人トリック」に属するが、いずれが用いられるかにより犯人候補も異なることを示しておく。
3話現在、管理人が犯人候補と考えている人物は赤熊と蘭、もえぎの3人である。
特に現状有力な容疑者は赤熊。
赤熊ならば、旧黄金島中学校に通じており舞台設定が可能であること。
移動ルートを設定したのも彼の為、トリックも施し易い。
夕食などのスケジュール管理も彼、食堂を空き教室に設定したのも彼、歩夢からの無線を受けたのも彼。
赤熊が犯人ならばすべてがしっくり来るからである。
現状、彼が犯人ではないとするものは「食堂にずっと居た」との歩夢殺害時の完璧なアリバイのみ。
これは「完全自動トリック」のメリットに他ならない。
完全自動による遠隔殺人のメリットは完全にアリバイを持つことが出来ること。
すなわち、アリバイが不完全となりかねない中途半端に入退室した人物はすべて除外される。
夕食時、食堂から出入りしなかった人物は金田一、明智、剣持を除けば赤熊しか居ない。
だからこそ、逆に怪しいのだ。
そして、このアリバイトリックは崩すことが出来そうなのである。
では「完全自動トリック」の場合について語って行こう。
ちなみに「半手動トリック」は「完全自動トリック」と終盤を除き共通している。
さて「遠隔殺人トリック」のポイントは次の通りである。
歩夢が殺害される直前までピアノ線で首を絞められる形で拘束されていたこと。
そして、その首筋に背後からナイフが刃先を向けて固定されていたこと。
さらに、2話にて水流について触れられていること。
また、3話でトイレが1つしかないことが説明されていること。
そう、犯人の「遠隔殺人トリック」の肝は歩夢の首を絞めるピアノ線を別の場所から引っ張ることにより、背後に固定したナイフに歩夢の身体(首)を近付け、遂に貫かさせたものだと考えている。
ナイフが歩夢の首筋を貫通した際に首に巻かれたピアノ線を断ち切り、ピアノ線は回収されたのではないか。
しかし、歩夢をピアノ線を用いて引っ張る力は尋常ではない。
それは何処から出たのか?
此処で2話で明かされた水流を用いる。
さらに、3話ではトイレが1つしかないことが説明されていた。
そして、水飲み場ならば水を扱える。
トイレを利用したのは2人―――美雪、もえぎだ。
そして、水飲み場を利用したのは蘭である。
この際、当然、水を流すだろう。
この流した水こそがピアノ線を引いたのではないか。
例えば、音楽室から這わせたピアノ線の先にバケツを仕掛け、1階トイレや水回りを利用した際の水の流れをバケツが受けるように仕掛けられていたとしたら。
トイレの利用者と水飲み場の利用者合計が3人を数えたところで既定の水量を超過し、歩夢の首を絞めるピアノ線を強く絞める。
歩夢がその場に留まれば絞殺される。
耐え切れず後に下がればナイフで刺殺される。
仮に絞殺の場合でも、死体となった歩夢は後方のナイフに突き刺さりピアノ線は切れる寸法だ。
切れたピアノ線はバケツに引きずられ別の部屋に消える。
このときにピアノ線をピアノに通しておくことにより、あのピアノの奇妙な音も奏でることが出来る。
要は仕掛けを施した後は放置するのみ、これが「完全自動トリック」の場合だ。
こうなると問題点は歩夢の首にピアノ線を巻いた方法。
しかし、これは音楽準備室の音が解決すると考える。
音は時限装置により発せられたもの、それに導かれ歩夢が戸を開けると扉にピアノ線が仕掛けられており巻き付いたのではないか。
歩夢の鋏が音楽準備室から発見され、これが裏付けられる展開と予想する。
これだけの大掛かりなトリックを設置可能なのは赤熊の可能性が高い。
無線については赤熊ならば事前に歩夢の声を録音しておくなどで幾らでも対処出来る。
でもって、此処からが「半手動」の場合。
歩夢殺害方法までは同じ。
だが、「完全自動トリック」には弱点がある。
そう、「歩夢殺害に必要となる規定の水量がいつ達成されるかどうか分からない」点である。
これを解消するのが「半手動」だ。
そう、分からないのならば既定の水量に達するよう自分で使えば良いのだ。
つまり、トイレを最後に利用した者、あるいは水飲み場を利用した者こそが犯人。
其処でもえぎと蘭の存在がクローズアップされる。
彼女たちならば3人分の水量では無く4人、5人分で設定して置き、任意の時点で自分がトイレを使う(あるいは水飲み場を使う)ことで歩夢殺害のタイミングをコントロール出来るのだ。
如何だろう。
何故、管理人が容疑者を赤熊、もえぎ、蘭に絞ったかこれでお分かり頂けたであろうか。
とはいえ、現状では妄想に過ぎない。
果たしてこの推理が何処まで的中しているのか……4話以降に注目だ!!
・【歩夢殺害トリック解明!?】「亡霊校舎の殺人」第4話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
一方、2014年4月5日17時30分よりアニメ版「金田一少年の事件簿R」が放送中。
その第1エピソードはドラマ化もされた「香港九龍財宝殺人事件」!!
こちらも注目です!!
・名作は戻って来る!!2014年4月5日(土)17時30分より「金田一少年の事件簿」再アニメ化とのこと!!土曜夕方はミステリアニメパラダイスか!?
・アニメ版「金田一少年の事件簿R」第1話は「九龍財宝殺人事件」らしい!!
◆「亡霊校舎の殺人」関連過去記事
・「亡霊校舎の殺人」第1話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「亡霊校舎の殺人」第2話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
◆シリーズ関連過去記事
・「金田一少年の事件簿R」より「雪鬼伝説殺人事件」のまとめはこちら。
「雪鬼伝説殺人事件」(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ
・「金田一少年の事件簿」より「薔薇十字館殺人事件」のまとめはこちら。
「薔薇十字館殺人事件」(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ
・「金田一少年の事件簿」より「香港九龍財宝殺人事件」のまとめはこちら。
「香港九龍財宝殺人事件」(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ
・「金田一少年の事件簿」より「暗黒城殺人事件」のまとめはこちら。
「暗黒城殺人事件」(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ
・「金田一少年の事件簿」より「人喰い研究所殺人事件」のまとめはこちら。
「人喰い研究所殺人事件」(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ
・「金田一少年の事件簿」より「ゲームの館殺人事件」のまとめはこちら。
「ゲームの館殺人事件」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)
・「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」のまとめはこちら。
「錬金術殺人事件」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)
・同じく「高度1万メートルの殺人」のまとめはこちら。
「高度1万メートルの殺人」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)
・さとう先生による読み切り「トキメキトキナ消失宣言」のネタバレ批評(レビュー)はこちら。
「別冊少年マガジン」(講談社)より「トキメキトキナ消失宣言」ネタバレ批評(レビュー)
【ドラマ版】
・ドラマ版「金田一少年の事件簿 香港九龍財宝殺人事件・アジア北米同日放送〜美雪誘拐!破滅の街の悲劇…死体出現密室トリックの謎はすべて解けた!」(1月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「金田一少年の事件簿 獄門塾殺人事件 マレーシアのジャングルで合宿中の生徒達が次々と消えた…太陽と月が交わる時暴かれる驚愕のトリック!謎はすべて解けた!」(1月4日放送)ネタバレ批評(レビュー)
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◆金田一少年の事件簿シリーズコミックはこちら。
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