「思春鬼のふたり」第10話「相違あるふたり」（反転邪郎作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載）ネタバレ批評（レビュー）

「思春鬼のふたり」第10話「相違あるふたり」（反転邪郎作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載）ネタバレ批評（レビュー）です。

ネタバレあります、注意！！

登場人物一覧：
辻：WCO（世界お掃除機構）に所属する掃除人（連続殺人鬼）。
白雪：辻に恋焦れる少女。
担当さん：辻を担当するWCOの職員。
深海末姫：辻と白雪の前に現れた少女。「もう1人の掃除人」を名乗る。
諏訪：深海のクラスメート。実はWCOの掃除人。6話で小鹿に処刑される。
小鹿陸：眼帯を着けた謎の少女。演劇部所属。実はWCOのお仕置き人であった。
黒金：辻たちが通う学校の教師。女性。
若丸：黒金が招いた病院の医師。男性。

＜あらすじ（途中まで）＞

黒金に隙を突かれ捕まってしまった辻。
白雪は担当さんと共に、そんな辻を助けようと動く。

白雪の存在に気付いた辻は必死に黒金の気を逸らそうとするのだが……結局、気付かれてしまうことに。

しかし、黒金と白雪にはある共通点があった。
黒金は若丸を、白雪は辻を、それぞれ愛するあまりストーカーしてしまうのだ。
互いに意気投合する2人。

だが、黒金のある一言で意見が相違し決裂することに。
その言葉こそ「愛するからこそ、相手のすべてを知るべく解体したい」との一言であった。

これに白雪は「そこまではしない」と断言。
辻にナイフを渡し、拘束を解くことに成功する。

こうして、黒金と相対した辻。
果たして、辻は黒金をお掃除（殺害）出来るのか！？
続きは「週刊少年チャンピオン」本誌で確認せよ！！

＜感想＞

「コミックフラッパー」にて「モコと歪んだ殺人鬼ども」を連載中の反転邪郎先生の新作が「週刊少年チャンピオン」で連載開始です。

その新作「思春鬼のふたり」はなかなかにぶっ飛んだ設定が印象的な作品。
思春期真っ盛りの主人公・辻は悪を滅する掃除人こと連続殺人鬼。
そんな辻の正体を知りつつ、彼を愛する少女・白雪。
果たして、2人はどうなるのか……的なストーリー。

さて、その10話ですが……。

白雪大活躍でしたね。
そうか〜〜〜黒金と白雪の共通点を此処で使って来たか、と驚いた。
これがとても良い意味でサプライズとなっていました！！
あのくだりで「おおっ」と唸ってしまったのは秘密です。

さらに、最後の最後で相違点で決裂する点も良し。
そう言えば「黒」金と「白」雪で対照的な色が名前についていたのもこれを暗示していたのか……。

でもって、10話中盤から始まる辻VS黒金。
「若丸の愛する人を殺してよいのか？」や「妊娠してるの」と「辻に対しさまざまな揺さぶりをかける黒金」から「それらをすべてこれまでに登場した情報で一蹴してからの黒金殺害」の流れは凄かったな。
勢いがあったと思う。
次回は、若丸のフォローと次なるエピソードに入るのだろうか。

ただ1つ気になるのは、辻がWCOの掃除人とは知らず単なる生徒としか思っていない筈の黒金があそこまで辻を警戒した理由は何なんだろう。
此の点が、些か納得しかねたかな。

とはいえ、エピソードのクライマックスに相応しい回だったと思う。

本作に興味を持たれた方には、是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を捜して読んで欲しい。
最近の「週刊少年チャンピオン」は「名探偵マーニー」、「実は私は」や本作など本当に粒揃いでクオリティが高い作品が多い。
注目の雑誌の1つと言えるでしょう。

◆関連過去記事
・「思春鬼のふたり」第1話「出逢ったふたり」（反転邪郎作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載）ネタバレ批評（レビュー）

・「思春鬼のふたり」第2話「殺し屋がふたり」（反転邪郎作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載）ネタバレ批評（レビュー）

・「思春鬼のふたり」第3話「真逆のふたり」（反転邪郎作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載）ネタバレ批評（レビュー）

・「思春鬼のふたり」第4話「対峙するふたり」（反転邪郎作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載）ネタバレ批評（レビュー）

・「思春鬼のふたり」第5話「意志あるふたり」（反転邪郎作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載）ネタバレ批評（レビュー）

・「思春鬼のふたり」第6話「雨の中のふたり」（反転邪郎作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載）ネタバレ批評（レビュー）

・「思春鬼のふたり」第7話「善悪のふたり」（反転邪郎作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載）ネタバレ批評（レビュー）

・「思春鬼のふたり」第8話「幸せなふたり」（反転邪郎作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載）ネタバレ批評（レビュー）

・「思春鬼のふたり」第9話「相愛のふたり」（反転邪郎作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載）ネタバレ批評（レビュー）

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