2014年05月11日

「サイレーン」第46話「気の毒な女」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「サイレーン」第46話「気の毒な女」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

登場人物一覧:
里見偲:男性。警視庁機動捜査隊所属。相棒の猪熊と恋人同士。31歳。
猪熊夕貴:女性。警視庁機動捜査隊所属。相棒の里見と恋人同士。
橘カラ:女性マネージャー急性アルコール中毒死(実は他殺)の犯人。猪熊に興味を持つ。
渡:猪熊の寮の向かいに住む。カラを家に置くこととなった。
月本:美容整形外科医。実は高級売春クラブ「フルムーン」のオーナー。カラに正義執行される。
乃花:カラの元同僚。不倫の恋に生きていたがカラに殺害される。
千歳:生活安全課所属。
レナ:里見が潜入捜査を行った先の関係者。
アイ:里見が潜入捜査を行った先の関係者。
盛元:テレビ局有名アナウンサー。
田沢麻弥:月本のもとへ出入りしていた少女。カラの犯行を目撃し襲われるも一命を取り留めた。
倉本:入院した田沢麻弥の担当女医。
三河くん:月本の部下。
高槻とおる:5年前に発生した薬局店息子殺人事件の被害者。

<あらすじ>

・前回までのあらすじはこちら。
「サイレーン」第45話「5年前」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)

レナとアイからカラが高槻とおるの恋人であったことを聞いた里見は動揺していた。
もしかして……カラが里見たちを敵視しているのはソレが原因なのではないか。
高槻殺害犯は未だに捕まっていない、これにカラが憤っているとしたら。
こう考えた里見はカラを「気の毒な女性」だと考えるように。

さらに、カラ宅で発見した錠剤が痛み止めであると判明する。

一方、猪熊はと言えばカラの策略を信じ、里見がカラに想いを寄せていると思い込んでいた。
カラが高槻の恋人であったことを猪熊に教える里見だが、その行動が余計に疑惑を生む。
里見は誤解を解こうとするのだが、猪熊は信じようとしないのであった―――47話に続く。

早川書房刊『ミステリマガジン』でも取り上げられた本作。
明らかになりつつあるカラの過去。
その手掛かりは今週号の「週刊モーニング」で確認せよ!!

<感想>

「週刊モーニング」では『レンアイ漫画家』や『シマシマ』、『はるか17』などで知られる山崎紗也夏先生の新連載です。
『レンアイ漫画家』は設定と展開が面白くて読みました。

そんな「サイレーン」、内容は刑事もの……しかも男女バディもので、「警視庁機動捜査隊(キソウ)」を取り上げた作品となりました。
設定に「キソウ」を採用している点が珍しいですね。
ドラマでも「キソウ」がメインになった作品は「警視庁機動捜査隊216」くらいか。

月曜ゴールデン「警視庁機動捜査隊216V 命の値段 知らされなかった誘拐事件が生んだ最悪の偶然!?命か金か?選択を迫られた家族の運命と犯人を繋ぐ社会の暗闇!」(12月24日放送)ネタバレ批評(レビュー)

その第46話。
サブタイトルは「気の毒な女」。

今回、カラの変貌の皮切りになったかもしれない事情を推理してみました。
感想の中盤に太字で記載があるので興味のある方はどうぞ!!


まさか、此処に来て里見のカラへの疑惑が後退することになろうとは思わなかったなぁ……。
それほど、里見にとって「薬局店息子殺害事件」は大きなものだったのか。
とはいえ、月本や麻弥の件があるのにカラを「気の毒」と思うとは……里見君、流石に優し過ぎるよ。

ちなみに、45話の常連の言葉によれば5年前の事件時点でカラは既に整形済みだった様子。
でなければ、5年間追っかけをしていた客からカラが急に顔を変えたことについて言及がある筈。
カラの整形が殺人に関連していたとすると根源はさらに過去にある可能性も。
つまり、「薬局店息子殺害事件」時点で既に今のカラが完成していた!?

だが、一方で次のような仮説も成り立つ。

自身の容姿に自信がなく整形したカラ。
その後、その容姿に惹かれた高槻と交際を開始。
カラは高槻を信じ、整形を打ち明けた。
ところが、高槻は「容姿だけで中身がカラッポじゃないか」とこれを拒否、別れを切り出す。
ショックを受けたカラは発作的に高槻を殺害してしまう。
以後、高槻の「中身が無い」との言葉を否定するべく、カラは持てる者からいろいろな特性を奪うことを思い立つ。
結果、マネージャーなどを殺害したのではないか。


どうだろうか!?

でもって、カラの所持していた錠剤が痛み止めと判明。
これが何を意味するのか……カラは整形の後遺症に苦しんでいるのか、それとも病気を抱えている!?

そして、里見君を見詰めていた謎の視線の主(おそらくカラ)は現れず。
とはいえ、次回予告によると「チームカラ」結成らしいので意外な展開があるかも。
それにしても……チームカラのメンバーって渡ぐらいしか思いつかないのだが。
ま・さ・か……。

一方、猪熊は完全にカラの術中に。
里見君の疑惑が晴れるのは何時の日か……。

カラによる猪熊殺害実行の日は近い筈。
カラの殺意を知らない猪熊は、その刃から逃れることが出来るのか。
そして、里見は猪熊を助けることが出来るのか。

さて、此処でまとめ。

目標である捜査一課へひた走る猪熊。
そんな猪熊をターゲットとしてロックオンしたカラ。
そんなカラをターゲットとしてロックオンした里見。
追う者と追われる者の構図が明らかになりつつあるようです。

そして、今のカラが整形により手に入れた顔であることが判明。
過去を捨てようとしていたらしいことと併せても、事件の匂い。

カラはその名の通り、中身の無い虚ろな「空」。
それゆえに、自身に欠ける物を補おうと求めている。
以前から予測している通り「カラは自身に無い物を持っている対象を特定すると、これに近付き相手を殺害することで、自身に欠けた物を相手から奪う」で正しいようです。

キャバクラの女性マネージャーを殺害し「その垢抜けた佇まい」を奪い、綺麗になった。
タクシー運転手は「自身は選ばれた」と語っていたが「その選ばれた存在であること」を彼を殺害することで奪ったものと思われます。
だとすると、これまでにも同様の犯行を重ねているのが当然。
そして、これまでは里見が過去に関連した「薬局店息子殺人事件」が契機になったと思っていましたが、45話の常連客の証言によるとそれ以前に変貌した可能性も出て来た。
だが、先述した仮説の可能性もある。
カラの闇は想像以上に深そうだ。

止められるのは里見と猪熊のカップルのみかも。
果たして、如何なる結末を迎えるのか……47話に期待!!

コミックス1巻が2013年9月20日、2巻も2013年12月20日に発売。
さらに3巻も発売とのこと、こちらも注目!!
興味のある方はアマゾンさんのリンクよりどうぞ!!

ちなみに、山崎先生と言えば『七瀬ふたたび』のコミカライズでも知られる方です。

「七瀬ふたたび」(筒井康隆著、新潮社刊)ネタバレ書評(レビュー)

◆関連過去記事
「サイレーン」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)第1話から第40話までネタバレ批評(レビュー)まとめ

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「サイレーン」第44話「カラっぽの部屋」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「サイレーン」第45話「5年前」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)

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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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