2014年07月16日

『煙の殺意』(泡坂妻夫著、東京創元社刊『煙の殺意』収録)

『煙の殺意』(泡坂妻夫著、東京創元社刊『煙の殺意』収録)ネタバレ書評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

●北森鴻氏推薦――「これまでもこれからも、僕の短編ミステリの大切なお手本です」

捜査そっちのけの警部と美女の死体に張り切る鑑識官コンビの殺人現場リポート「煙の殺意」を表題に、知る人ぞ知る愛すべき傑作「紳士の園」や、往復書簡で綴る地中海のシンデレラストーリー「閏の花嫁」など、問答無用に面白い八編を収める。

目次
「赤の追想」
「椛山訪雪図」
「紳士の園」
「閏の花嫁」
「煙の殺意」
「狐の面」
「歯と胴」
「開橋式次第」
(東京創元社公式HPより)


<感想>

短編集『煙の殺意』に収録された表題作です。
タイトル自体がある大きな動機を示している点が見事。

さらに、チェスタトンの名言に「木の葉を隠すなら森の中」がありますが、それに似ながら別のベクトルで実行したのがこの作品。
これが果たしてどういう意味なのか……是非、確認して欲しい。

ちなみに、ネタバレあらすじはかなりアレンジを加えているので注意。
真に衝撃を味わう為にも原典に当たるべし。

でもって、これを読んだ後に米澤穂信先生『川越にやってください』(早川書房刊『ミステリマガジン700 国内篇』収録)を読むと、3倍楽しめる筈。

『川越にやってください』(米澤穂信著、早川書房刊『ミステリマガジン700 国内篇』収録)ネタバレ書評(レビュー)

<ネタバレあらすじ>

・『煙の殺意』

マンションの女性住人が殺害された。
犯人は被害者の下の階に住む男性。
男性によれば被害者の部屋から水漏れがあり、自身の部屋がずぶ濡れになってしまった為に逆上し殺害してしまったらしい。

だが、男の態度がどうにも煮え切らない。
まだ何か隠しているようなのだ。
そもそも、水漏れが始まった時点で被害者に伝えに行けば殺害にまで至る必要は無かった筈なのだが……。

その頃、デパートでは寝具売り場が火元となった火事が発生していた。
これが多くの死傷者を出す大惨事に発展する。
どうやら、不埒な客が寝具売り場にポイ捨てした煙草が原因らしい。

そう、上階の住人を殺害した犯人の男こそ、このポイ捨てした不埒な客であった。
男はデパートの火事の責任(大量殺人)から逃れるべく、上階の住人を殺害し罪に問われることでアリバイを確保しようとしたのだ。

彼は帰宅して、自身の行いが如何なる結果を招いたかをテレビで知った。
どうしよう大変なことになってしまった―――男は恐れ戦いた。
そのとき、上階からの水漏れが目に入ったのだ。
彼はこれを天佑だと考え、利用することとした。
水漏れを発端とする殺人は、より大きな罪から逃れる為の口実に過ぎなかったのである―――エンド。

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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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