2014年07月01日

『探偵、魔都に集う――明智小五郎対金田一耕助(前篇)』(芦辺拓著、角川書店刊『小説野性時代』掲載)ネタバレ書評(レビュー)

『探偵、魔都に集う――明智小五郎対金田一耕助(前篇)』(芦辺拓著、角川書店刊『小説野性時代』掲載)ネタバレ書評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<感想>

「明智小五郎対金田一耕助」シリーズの正統なる続編です。
シリーズはこれまでに本作を除き3作品発表されています。
それぞれ『明智小五郎対金田一耕助』と『金田一耕助対明智小五郎』と『明智小五郎対金田一耕助ふたたび』となっています。
3作品とも過去にネタバレ書評(レビュー)していますね。

『明智小五郎対金田一耕助』(芦辺拓著、東京創元社刊)ネタバレ書評(レビュー)

『金田一耕助VS明智小五郎』(芦辺拓著、角川書店刊)ネタバレ書評(レビュー)

『明智小五郎対金田一耕助ふたたび(前篇)』(芦辺拓著、角川書店刊『小説野性時代』掲載)ネタバレ書評(レビュー)

『明智小五郎対金田一耕助ふたたび(後篇)』(芦辺拓著、角川書店刊『小説野性時代』掲載)ネタバレ書評(レビュー)

うむむ……なかなかに紛らわしいタイトル。
それもその筈、作者である芦辺拓先生も意識してつけているとあとがきに語られているほど。

そんな3作ですが、時系列は『明智小五郎対金田一耕助』→『明智小五郎対金田一耕助ふたたび』→『金田一耕助対明智小五郎』の順。
これに本作『探偵、魔都に集う――明智小五郎対金田一耕助』が加わって来るワケです。
ちなみに『金田一耕助対明智小五郎』はかなり後年の出来事と言えそうです。

そして『探偵、魔都に集う――明智小五郎対金田一耕助』は前後篇。
今回はその前篇です。
早速、読みました。

どうにもモチーフの入れ子構造の作品ぽいかな。
ジョン・ディスクン・カー『夜歩く』に触発された横溝正史先生『夜歩く』をモチーフにした作品の様子。
だとすると、語り手が物凄く怪しくなるのですが……。

もしかして、語り手役を担っている金田一耕助とされている人物が金田一耕助では無いのか?
だとすると、叙述トリック?
作中で「金田 一耕助(かねだ いっこうすけ)」と呼ばれて上官に「ふざけた名前だ」と理不尽に殴られたとあったのがその伏線で、本当に語り手が「金田 一耕助」だったらどうしよう。
ラストで明智と親しく会話したのも、金田君も金田一と同様に明智小五郎の知人だったからだったら……。
そしたら、金田君犯人になるのか。
でもって、明智がそれを指摘した後にラストで本物の金田一耕助が登場し幕みたいな展開だったりして。

な〜〜〜んてね。
流石にそれは無さそう。
何故かと言うと、ラストにて再会した明智が「金田一君」と呼んでいるから。
しかも「鴇屋の事件以来」って口にしてるし。

さて、となると本命の推理は別になるな。
ポイントは大道寺少尉が首無し死体で発見されていること。
これは「殺害された人物」と「大道寺少尉」は別人だよとのメッセージに他ならない……筈。
やっぱり、大道寺少尉は生存してる?
だとすると、犯人は大道寺少尉なんだけど……どうにもシンプル過ぎるしなぁ。
ジョン・ディクスン・カー『夜歩く』の袋綴じが開けられていなかったことも何かの伏線なのだろうか。
おそらく、大道寺が『夜歩く』の内容を知っており、かつ結末を知らないからこそ起こる何かが関わって来ると思うのだけど。

犯人は果たして誰か……後篇に注目です!!

ちなみにドラマ版第2弾製作の報も出ています。
ドラマ化されるのは原作『明智小五郎対金田一耕助ふたたび』のようですが、こちらも続報に期待!!

【朗報】「KvsA」続編製作中とのこと!!つまり「金田一耕助VS明智小五郎」第2弾放送決定!?

<ネタバレあらすじ>

登場人物一覧:

金田一耕助:若かりし日の金田一耕助。
明智小五郎:ご存知、名探偵。
大道寺少尉:金田一が入院先で知り合った人物。
本位田憲兵中尉:スパイを追っている。
法眼軍医中将:金田一の入院先の責任者。
磯貝もよ子:看護師。


上海にある軍病院―――法眼軍医中将が取り仕切る其処に若かりし日の金田一耕助の姿があった。
金田一は戦地に赴き負傷した為に、軍病院での入院生活を余儀なくされていたのだ。

この頃、金田一には苦難が多かった。

まず彼を悩ませたのは軍の上下関係だ。
軍の上官には特に手を焼いた。
時には「金田 一耕助(かねだ いっこうすけ)などとふざけた名前だ」と一喝され暴行を受けたりもしていたほどである。

しかも、当時の金田一には名声もない。
自身を探偵だと名乗る金田一に、入院先の看護師・磯貝もよ子は変人だと認定する。

どこまでも不遇の金田一。

そんな金田一の心が慰められるのは同好の士の存在であった。
その同好の士の名前は大道寺少尉。
階級は圧倒的に違う2人だが、不思議と馬が合った。

きっかけはジョン・ディクスン・カー『夜歩く』である。
これを大道寺が読んでいたことから、2人は探偵小説好き同士として親交を開始したのだ。
ただ、大道寺は袋綴じになっている解決部分を開くことを執拗に避けていたが……。

しかし、やがて退院の日が近付いて来た。
退院、すなわち、再度戦地へ派遣されることに他ならない。

2人は想い出作りの為に上海へと繰り出すことに。

大道寺少尉の従卒として同行することとなった金田一。
上海の煌びやかさに目を奪われるのだが……。

大道寺に誘われ立ち寄った賭博場で事件が発生してしまう。
目を離した隙に、当の大道寺が死体で発見されたのだ。
しかも、首無し死体である。

ショックを受ける金田一に追い打ちをかける出来事が!!
大道寺にはスパイ容疑がかかっていたと言うのである。

こうして、大道寺と親交のあった金田一は彼の殺害とスパイ容疑を一身に受けることに。

スパイを追っていたという本位田憲兵中尉から取調べと言う名の暴行を受ける金田一。
本位田は金田一を犯人だと決め付けて、処刑するつもりなのだ。
もはや、金田一の命は風前の灯である。

しかし、捨てる神あれば拾う神あり。
金田一の前に、当時、軍で特別顧問として働いていた明智小五郎が現れた。

金田一とは過去の事件で既知であった明智は、金田一の人柄から犯人ではあり得ないと断言。
こうして、明智と金田一による犯人への逆襲が始まる―――後篇へ続く。

『探偵、魔都に集う――明智小五郎対金田一耕助(後篇)』(芦辺拓著、角川書店刊『小説野性時代』掲載)ネタバレ書評(レビュー)

【ドラマ化情報】
【至急報】謎の推理ドラマ情報が!!果たして「KvsA」とは!?

「KvsA」の正体判明!!土曜プレミアムSPドラマ「金田一耕助vs明智小五郎」だった!!

【朗報】「KvsA」続編製作中とのこと!!つまり「金田一耕助VS明智小五郎」第2弾放送決定!?

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【明智小五郎対金田一耕助シリーズ関連】
『明智小五郎対金田一耕助』(芦辺拓著、東京創元社刊)ネタバレ書評(レビュー)

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