<あらすじ>
香港で有名な繁華街モンコックで爆破事件が発生し、ほどなく5人の警官が車ごと消失。その中に香港警察行動班副長官リー(レオン・カーフェイ)の一人息子がいることが判明し、捜査の指揮を執るリーは全署を挙げて人質救出作戦“コールド・ウォー”を展開。一方、リーと次期長官の座を争う保安管理班副長官ラウ(アーロン・クォック)は、捜査方法に反対し、二人は激しく対立するが……。
(公式HPより)
<ネタバレあらすじ>
登場人物一覧:
M・B・リー:行動班副長官。現場からの叩き上げ出身。
ショーン・ラウ:保安管理班副長官。事務畑の出身。
ビリー・チョン:ICAC(監察部署)の若手職員。
アルバート・クォン:法務に詳しい刑事。
ビンセント・ツイ:刑事。ラウの親友。
ジョー・リー:リー副長官の息子。IQ192の天才。
フェリックス・リョン:刑事。ラウの元恋人。
フィリップ・ロク:刑事の1人。
マイケル・シェック:刑事の1人。
マン・トウ:刑事の1人。
マシュー・マック:刑事の1人。
香港最大の繁華街モンコックで爆破事件が発生。
しかも、駆け付けた5人の警官が車ごと姿を消すとの緊急事態に発展してしまう。
どうやら、爆破事件は犯人の囮であり、その目的は5人を誘拐することだったらしい。
ところが、香港警察長官は海外出張中。
其処で次期長官と呼び声高い行動班副長官のリーが捜査の陣頭指揮を執ることに。
リーは現場からの叩き上げで、現場の刑事たちからの信頼を一身に集めていた。
ところが、ある新事実がリーを揺るがす。
消えた5人の警官の中にリーのひとり息子であるジョーが居たのだ。
リーは焦りを抑えつつ、人質救出作戦「コールド・ウォー」を開始する。
一方、リーと同じく次期長官候補と目される保安管理班副長官のラウ。
こちらは事務畑出身で、事務方の信頼を集めている。
そんなラウはリーの作戦が公私混同であると考え、指揮権委譲を求める。
結果、2人は激しく対立することに。
ラウの主張を黙殺したリー。
得られた情報から犯人のアジトと見られる建物へ強行突入を仕掛けるが、察知されており空振りに終わる。
これにラウは内通者がいると判断。
尚更、リーから指揮権を奪うべく行動に移る。
政治力で勝るリーは、長官直々のお墨付きを得て陣頭指揮を執ることとなった。
指揮権を奪われたリーは失意のうちに本部を去ることに。
ラウはリーとは異なり、内通者が居ることを前提に計画を立てた。
一部の者のみ参加させ、情報を制限したのだ。
特に親友の刑事・ビンセントに絶対の信頼を置くラウ。
其処へ犯人から連絡が入る。
身代金の要求だ。
ラウはこれに応じ、ビンセントと法務に詳しいアルバートをリーダーに選び特別班で対応する。
ところが、これさえも犯人に裏をかかれてしまう。
散々にかき回された挙句、騒動にまで発展。
さらに、身代金は奪われ、ビンセントまで命を落とすことに。
この事態にラウは責任を追及される立場となった。
一方、身代金受け渡しを終えたことで、殺害された1人を除き人質は解放された。
リーは息子・ジョーの無事を喜ぶ。
そんな中、ICAC(監察部署)の若手職員・ビリーは匿名の告発文を受け、調査に乗り出す。
今回の事件にラウの不正が絡んでいるというものだ。
ビリーの取調べに追い込まれて行くラウは自ら潔白を証明するべく動き出す。
ところが、その調査の過程でビンセントが犯人に買収されラウを罠に嵌めたことが判明。
傷心のあまり、引き籠ってしまう。
直後、今度はリーを名指しで批判する告発文がビリーに届く。
告発文には、今回の事件がラウを嵌めるべく対立していたリーが仕掛けた罠とされていた。
だが、リーはこれを笑って否定する。
ラウがホシか、リーがホシか……告発文の内容に動揺するビリー。
調査を続けて行くうちに、内通者の正体を突き止めた。
同時に、告発者の正体にも行き当たる。
その頃、リーはある人物に呼び出されていた。
約束の場所に現れたのは……ラウである。
ラウは事件を捜査した結果、ジョーが主犯であり内通者であったことを告げる。
おそらく、リーの為に対抗馬であるラウを排除しようとしたのだろう。
其処で、事件後にビリーへ告発文を送り付けたのだ。
そして、ビリーから疑われたことで捜査権を奪われたラウ。
此処から逆転すべくラウは引き籠ったように見せかけ、リーを名指しする2度目の告発文を送り付けた。
ラウはビリーに調査させることで真犯人を炙り出そうとしたのだ。
そして、それに成功したのである。
その夜、2つの場所で壮絶な戦闘が繰り広げられた。
1つは、ジョーに雇われたと見られる実行犯グループのアジト。
アルバートが指揮する精鋭たちが犯人たちが潜伏する屋上へ向かう。
途中、反撃に遭い多くの隊員が斃れることに。
屋上へ辿り着いたのはアルバート本人と警官のマイケルの2人。
これに対峙する犯人。
ところが、犯人はマイケルに向け「裏切ったな!!」と叫ぶ。
そう、マイケルも犯人グループの1人だったのだ。
マイケルはアルバートと犯人を射殺し、その場を去ろうとするが……。
しかし、マイケルさえも主犯であるジョーから見れば捨て駒に過ぎなかった。
1人生き残ったマイケルも証拠隠滅の為に仕掛けられていた爆弾で爆殺されてしまう……。
そして、もう1つの戦いの舞台はリーの自宅であった。
リーはジョーを呼び出し、真意を問う。
これに犯行をあっさり認めるジョー。
ラウの予測通り、リーを長官にする為の陰謀だったのだ。
しかも、ビンセントたち以外にも知られていない多くの仲間たちが関与していると言う。
現場の人間はすべて味方だと嘯くジョーに、戦慄するリー。
自首についても拒否されたリーはジョーに拳銃を向ける。
しかし、ジョーは眉1つ動かさない。
これに諦めたかのようにリーは拳銃をジョーに渡そうとする。
「愛してるぜ、オヤジ」
拳銃を受け取ったジョーはリーを射殺しようとするのだが……。
その瞬間、ジョーの身体が飛んだ。
外から腕を狙撃されたのだ。
すべてはラウの指揮によるものであった。
ジョーの自白を引き出し、逮捕することが目的だったのだ。
だが、リーはジョーを信じ、その心根を確認しようとしていた。
そんなリーの気持ちをジョーは裏切ったのだ。
救急搬送されるジョーだが、一命は取り留めることに。
リーは事件の責任を取り、引退を余儀なくされた。
長官も道を同じくすることとなり、ラウが新長官に就任する。
リーはラウの手腕を認め、後事を託す。
ところが、そんなラウに電話が入る。
電話の主はラウの家族について話し始めた。
家族を助けたければ、ある人物を解放しろと迫る電話の主。
その解放すべき人物こそ、収監中のジョーであった。
ジョーは監房内で何やらニヤつく―――エンド。
<感想>
ジェットコースター的な展開が目を見張るサスペンス作品です。
序盤から終盤まで怒涛の展開には圧倒される筈。
そして、サブタイトルである「二つの正義」とはラウとリーが立場の違いから対立しつつ、共に同じ正義を志向していたことを示す物。
ラストにて去り行くリーを見送るラウが熱かった。
リーの志はラウの中で生きるのでしょう。
互いに認め合った者同士の和解は美しい。
そんな爽やかな気分で居たところに、あのエピローグ。
どうやらジョーが仕組んだ第二幕と言ったところか。
まさにガツンとやられましたね。
果たして続編はアリやナシや―――注目です!!
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