ネタバレあります!!注意!!
<あらすじ>
「百舌シリーズ」新連載!巨悪を追う、迫真のサスペンス。
(集英社公式HPより)
<感想>
「百舌シリーズ」2014年時点での最新作が『小説すばる』にて連載開始されました。
「百舌シリーズ」は次の6作が既刊。
『裏切りの日々』、『百舌が叫ぶ夜』、『幻の翼』、『砕かれた鍵』、『よみがえる百舌』、『鵟の巣』。
そして、これに新たに加わるのが意外な導入から始まったシリーズ最新作『墓標なき街』(2014年4月時点)。
今回はその第4話ネタバレ批評(レビュー)です。
遂に「新百舌」が登場しました。
そのターゲットは……またも美希!?
しかも、美希に接近を気取らさせないなど、かなりの凄腕の様子。
取り敢えず、4話までの登場人物でこの新百舌に該当しそうなのは2人。
村瀬と車田かなぁ……。
ただ、もしかして今度の「百舌」自身が女性である可能性もあるので注意すべきだろう。
さらに、ラストでは当の怪しい車田と共にめぐみが登場。
どうやら、共に石島を追っているようだ。
こうして、美希とめぐみが事件に絡んで来たな。
大杉にとっては恋人と娘、その2人がピンチなのかも。
新百舌との対決は必至の情勢か!!
一方、事態は2つの事柄を軸に進行中。
1つ目は「武器輸出事件」。
2つ目は「田丸による百舌についての記事掲載」。
どうも、この2つは密接に関わっている様子。
となれば、田丸は落命しそうな気が……。
さらに、密接に関わっているとすれば「百舌事件」を再燃させることで「武器輸出事件」にどんな影響が及ぶのかがポイントになるのかも。
これは『小説すばる』掲載の第4話をチェックすべし。
<ネタバレあらすじ>
【前回までのあらすじ】
初代・百舌との戦いから長い月日が過ぎ、大杉は警察を退職し探偵業を営んでいた。
娘・めぐみは警察官になり、倉木を失った美希とは大人の男女として関係を続けている。
そんな大杉のもとに旧知の残間から田丸が「百舌について」記事にしようとしていることを聞かされる。
今更のことに、意外に思う大杉。
また一方で、不正な「武器輸出」が行われているとの情報を入手する。
その告発者は三京鋼材の石島であった。
さらに、千枚通しを用いる殺し屋が新たに登場し……。
・前回はこちら。
『墓標なき街』第3話(逢坂剛著、集英社刊『小説すばる』連載)ネタバレ書評(レビュー)
【今回のあらすじ】
美希と別れた大杉。
しかし、どうにも落ち着かない。
意を決した大杉は先回りして美希の部屋へ。
其処で美希を待つことに。
すると、帰宅しようとした美希が背後から迫る何者かに襲われたではないか!!
驚いた大杉はこれに駆け寄り、犯人は逃走、美希は軽い負傷で事無きを得る。
美希は先端が尖った千枚通しのようなもので襲われていた。
しかも、現場には百舌の羽根が……。
このタイミングで!?と新たな百舌の登場に困惑する大杉たち。
美希によれば、新たな百舌は美希に全く気配を悟らせず襲い掛かって来たらしい。
だとすれば、凄腕である。
大杉は今回は警告だったのではないか……と推測するが。
一方、美希は田丸の裏に黒幕が居るのではと指摘し田丸を調査すると宣言する。
その日、大杉は美希を1人に出来ず一夜を共に過ごす。
翌日、大杉は村瀬を助っ人に加え2人で石島を尾行する。
三京鋼材ビルに入った石島は特に動く気配はない。
此処で村瀬があることに気付いた。
ある車が一箇所から動く様子が無いのだ。
中には人が乗っており、どうやら大杉たちと同じく石島を監視しているらしい。
大杉が「何者か……」と警戒する中、当の車から人が降りて来た。
しかも、ごく自然な動作でこちらに近付いて来るではないか。
相手は長身の若い男である。
その男は大杉に何をしているのかと尋ねる。
その物言いに反発した大杉はその身分を問う。
すると、相手は大杉も良く知る手帳を取り出すと中身をちらりと見せた。
其処には「車田聖士郎」と記載が……。
どうやら、相手の男は車田という刑事のようだ。
さらに、事態は大杉を驚かせる展開に。
なんと、車田の後ろから現れたのは大杉の娘・めぐみだったのである―――5話に続く。
◆関連過去記事
・『墓標なき街』第1話(逢坂剛著、集英社刊『小説すばる』連載)ネタバレ書評(レビュー)
・『墓標なき街』第2話(逢坂剛著、集英社刊『小説すばる』連載)ネタバレ書評(レビュー)
・『墓標なき街』第3話(逢坂剛著、集英社刊『小説すばる』連載)ネタバレ書評(レビュー)
・『百舌シリーズ(百舌の叫ぶ夜、幻の翼)』(逢坂剛著、集英社刊)ネタバレ書評(レビュー)
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