2014年07月20日

「金田一少年の事件簿N」第1話「銀幕の殺人鬼・2つの密室を行き来する鍵!?犬が重大ヒント 驚愕トリックを完全再現&本格推理にあなたも参加…キャラ爆発!笑って泣けるニューヒーロー誕生」(7月19日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「金田一少年の事件簿N」第1話「銀幕の殺人鬼・2つの密室を行き来する鍵!?犬が重大ヒント 驚愕トリックを完全再現&本格推理にあなたも参加…キャラ爆発!笑って泣けるニューヒーロー誕生」(7月19日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

名探偵・金田一耕助を祖父に持つ金田一はじめ(山田涼介)はお調子者だが、事件が起これば天才的な推理力で解決する高校2年生。幼なじみで同級生の七瀬美雪(川口春奈)、後輩の佐木竜二(有岡大貴)とともにミステリー研究部に所属している。
ある日、美雪が映画研究部の部長・蔵沢光から新作映画のヒロイン役にスカウトされる。蔵沢は、巨匠として知られる映画監督の孫。蔵沢が監督した自主映画『殺人鬼スコーピオン』はコンクールで準グランプリを獲得していた。
美雪は戸惑いながらも、蔵沢の映画で主演を務めることに。しかし、映画研究部には“スコーピオンの呪い”という噂があった。それは「『殺人鬼スコーピオン』の制作に関わった人間は死ぬ」という恐ろしい内容。スコーピオンの呪いに興味を持つミステリー研究部部長・真壁誠(浅利陽介)の発案で、はじめたちミステリー研究会の面々も映画研究部の撮影に潜入することに。
美雪が抜擢されたことで、主役から降ろされた黒河美穂(岡本あずさ)や脚本を書いた泉谷シゲキら映研部員たちは不満を抱いていた。そんな中、学校の体育館で映画の撮影がスタート。カメラがまわったそのとき、舞台の緞帳が上がる。すると、大量の16ミリフィルムで天井から吊るされた死体が現れる。死んでいたのは泉谷だった。
警察の現場検証が行われ、警視庁捜査一課の剣持警部(山口智充)は、泉谷に深い恨みを抱く者による殺人事件と断定。
泉谷は『殺人鬼スコーピオン』の制作に参加していた。“スコーピオンの呪い”は本当だったと怯える映研部員たち。しかし、蔵沢は映画の撮影を続行すると宣言。映画の撮影が続く中、第二の殺人が発生してしまう。次々と部員が殺されているにも関わらず、映画の撮影に執念を燃やす蔵沢。はじめは、蔵沢が『殺人鬼スコーピオン』に関して何か隠していることがあると考えるが……。
(公式HPより)


では、続きから(一部、重複アリ)……

金田一はじめは名探偵・金田一耕助の孫である。
お調子者の彼だが一度事件が起これば急変、祖父譲りの推理力にて事件を解決することに。
そんな金田一は、部長の真壁誠、幼馴染の七瀬美雪、後輩の佐木竜二とともにミステリー研究部に所属している。

そんなある日、美雪が映画研究部の部長・蔵沢光から新作映画の主演にスカウトされた。
蔵沢は、巨匠として知られる映画監督・蔵沢明の孫。
2年前には、蔵沢が監督した自主映画『殺人鬼スコーピオン』が有名コンクールで準グランプリを獲得したほどの実力派である。
美雪は出演を快諾、思わぬチャンスに意気込むが……。

一方、映画研究部内では思わぬ美雪の起用に波乱が起こっていた。
本来主演を担当する筈だった女優・黒河美穂、脚本担当・泉谷シゲキはこの起用に激しく反発を示す。
他にも俳優・真田コウジ、撮影担当の門脇靖浩、雑用担当の辻隼人、星野かなえ、飲み物担当の遊佐チエミなども戸惑いを隠せない。

さらに映画研究部内では「スコーピオンの呪い」という噂があった。
それは「『殺人鬼スコーピオン』の制作に関わった人間は死ぬ」という恐ろしい内容。
これに泉谷や門脇は動揺するが……。

その頃、真壁はこの「スコーピオンの呪い」に興味を持っており、この機会を活かそうとばかりに撮影に随行する。
さらに、美雪のことを心配する金田一や佐木らも参加することに。

学校体育館で映画撮影が開始された。
矢先、体育館の舞台で大量の16ミリフィルムで天井から吊るされた泉谷の死体が発見される。
どうやら、前夜のうちに殺害され吊るされたらしい。

こうして事件が発生し、警視庁捜査一課の剣持勇警部と畠山高徳刑事が現場に駆け付けた。
早速、捜査が行われるが関係者全員にアリバイが無いことが判明。
誰もが犯行可能だったのだ。

剣持は関係者に金田一が居ることを知ると協力を依頼する。
こうして、金田一が事件解決に乗り出すことに。
金田一は映画の撮影中止を求めるが……。

蔵沢はこれを拒否、撮影続行を宣言する。

金田一は『殺人鬼スコーピオン』の噂に注目。
調べたところ、『殺人鬼スコーピオン』に蔵沢、泉谷、真田、門脇の4人が参加していたことが判明する。
此処に金田一は蔵沢に依頼し『殺人鬼スコーピオン』を鑑賞することに。

『殺人鬼スコーピオン』はホラーアクション。
スコーピオンを名乗る殺人鬼が次々と罪を犯して行くストーリーだ。

そして、なんと言っても本作で1番特筆すべきはクライマックスにてビルの屋上から別の屋上へと飛び移るシーン。
これは2つのシーンから構成されている。

まずは、スコーピオン役が身を翻しビルの手前から別のビルへ向けて左足で飛び出す。
続いて、今度は別のビル側から右足で踏み切ったスコーピオン役が飛び移って来る様子を映し出す。
なんとも大胆な映像である。

蔵沢によればこれを真田がスタントなしで行ったらしい。
しかし、金田一はこの映像に違和感を抱くが……。

その昼ごろ、美雪が蛇口を捻るシーンの撮影が行われようとしていた。
しかし、金田一はこの撮影を妨害し美雪の怒りを買う。
美雪は知らないが、蛇口にカッターナイフが仕掛けられていたのだ……。
金田一は何者かの存在を強く意識することに。

そんな中、金田一は辻たちからダミー人形について聞かされる。
それは役者が演じられないような危険なシーンで用いる人形らしい。
さらに金田一は、映画研究会の部室が内と外の両側から施錠できるタイプであることを知る。

その翌朝、真壁が撮影に愛犬・ポアロを連れてやって来る中、いつまでたっても真田が現れないトラブルが発生。
これに金田一が、映研部室内のダミー人形が1体増えていることに気付く。
そう、増えたダミー人形こそ真田の遺体であった。
どうやら、またも何者かに殺害されてしまったらしい。

それでも蔵沢は撮影続行を主張。
一方、金田一は映画『殺人鬼スコーピオン』にあった違和感の正体に気付く。
金田一はドラッグストアでラベンダーの芳香剤を大量に購入する。

数時間後、金田一は映研部室の入り口付近に購入した芳香剤をぶち撒けていた。
その上で、関係者全員を部室に呼び出す。

呼び出されたのは蔵沢、門脇、美穂、辻、星野、遊佐、美雪、佐木、剣持、高畠の10人。
真壁はポアロに水を与えるべく家に一旦帰ってしまった。
仕方なく金田一は佐木協力のもとで全員に芳香剤を飛び越えて入室するよう依頼する。

これに不思議がりながらも応じる面々。
とりあえず真壁を除く全員が集合したところで、お茶が振る舞われることに。
飲み物担当の遊佐が甲斐甲斐しく全員に市販の紙コップを配って行く。
これに星野がウーロン茶を注いで行く。
何の疑いも無く口にする面々だったが……。

その後、金田一により先の実験の意味が明かされる。
それは『殺人鬼スコーピオン』の違和感の正体であった。

先程、映研部室に入った面々は芳香剤を飛び越える際にそれぞれ利き足で飛んだ。
これは常に同じで、左が利き足ならば何回飛んでも踏み切りは左足になる。
逆に利き足が右ならば踏み切りも右足だ。

ところが、『殺人鬼スコーピオン』ではこれとは異なる結果が起こっていた。
例のビル屋上から別のビル屋上へと飛び移るシーン。
最初のシーンと次のシーンとで踏み切ってる足が左右逆だったのである。

1回目は左足で踏み切り、2回目は右足で踏み切っていたのだ。
真田はそれまでどのシーンでも左足で踏み切っていたにも関わらず。

つまり、あのもっとも大胆な飛び移りの2シーン目のみ別の誰かがスコーピオンを演じたことになる。
金田一はこれにより『殺人鬼スコーピオン』には5人目の関係者が居たと指摘する。

これを認める蔵沢。
だが、どこか苦々しげだ。
金田一はそんな蔵沢を追い込むべく、さらに言葉を続ける。

「撮影現場付近でぐったりとした男を、あなたたちが車で運んでいたとの目撃証言があるんですよ」
これを聞いた門脇が過剰に反応した。
「嘘を吐くな!!あのとき、俺たちは車なんて使ってない」
「馬鹿野郎っ!!」
門脇の失言を蔵沢が叱責する。
門脇の失言は5人目の身に何かが起こったことを意味していた。
それは恐らく5人目の存在自体を隠さなければならないような何かだ。

途端、門脇が倒れ込んだ。
それに次ぐように、その場に居た面々が順に倒れ込んで行く。
剣持も美雪も例外は無い。

「まさか……」
意識を失う寸前、金田一は蔵沢を眺め見た。
蔵沢の手には1人だけ紙コップではなく専用のマグカップが握られていた。

数十分後、ポアロを抱え遅れてやって来た真壁は廊下で刺殺された門脇の死体を発見する。
門脇の死体の周辺には蝋燭が並べられていた……。

驚き慌てた真壁は映研部室へと駆け込もうとするが、中から施錠されており開かない。
激しく扉を叩き続けることに。

この音に金田一が目を覚ました。
剣持たちも意識を取り戻す。
だが、門脇と蔵沢が居ない。

剣持によりドアが蹴破られ、外へと出た金田一たち。
門脇の死体を確認すると、その先にある映写室に明かりが灯ってぃることに気付く。
どうやら、中に蔵沢が居るようだがこちらも施錠されており扉が開かない。

真壁の提案でスペアキーを職員室へと取りに向かうことに。
スペアキーで開いた映写室では……なんと、蔵沢までもが死亡していた。
蔵沢の死体の前では映写機にかけられたフィルムが淡々と回り続けている。
蔵沢の死因は服毒死、手には部室の鍵が置かれていた。

金田一は何故か蔵沢に向けて吠え立てるポアロに注目。
さらに蔵沢の腕時計のベルトの位置がずれていることに気付く。
普段使用していたと思われる穴よりも大きめにベルトが締められているようだ。

剣持は映写機にかけられた映像に注目。
其処には蔵沢の遺書らしきものが残されていた。

『殺人鬼スコーピオン』には5人目の関係者が居た。
その名は本多影行、スタントマンだったらしい。
しかし、本多は撮影中の事故で死亡してしまった。
蔵沢はこれを隠蔽したのだそうだ。
だが、罪の意識に耐えられず残りの関係者である泉谷、真田、門脇を殺害し自殺するとされていた。

スペアキーは職員室にしかなく、マスターキーは蔵沢の手に握られていた。
すなわち、映研部室と映写室は密室である。

さらに、睡眠薬は紙コップに仕掛けられていた。
蔵沢だけは専用のマグカップを所有しており、これを免れたらしい。

これらから剣持は遺書の通り蔵沢の自殺と考えるが……。
しかし、金田一は映写機にかけられたフィルムの先に付着していたスプライシングテープが気にかかっていた。
さらに、美雪は蔵沢は「そんなことをする人ではない」と主張する。

金田一は蔵沢が秘蔵していた『殺人鬼スコーピオン』の撮影スケジュールメモを入手。
其処には本多の死に伴い、全シーンを真田で撮り直すと書かれていた。
何故、スタントマンが死亡したからと全シーンを真田と撮り直す必要があったのだろうか?

その翌日、蔵沢が新品のフィルムを注文していたことが判明。
つまり、蔵沢はまだまだ撮影を続けるつもりだったことになる。
だとすれば、蔵沢には死ぬ気などさらさら無く何者かに殺害されたことになる。
当然、映写室と映研部室の2部屋が密室であったこともトリックだ。
こうして、金田一は泉谷、真田、門脇、蔵沢らを殺害した犯人を突き止めようと動き出す。

一方、佐木の記録した映像から美雪に嫌がらせしていた人物が黒河美穂と判明。
しかも、美穂のロッカーから泉谷殺害に使用された凶器が発見され、美穂が容疑者として連行されてしまう。
金田一はこれにも真犯人の罠だと考える。

まず、金田一は蔵沢の腕時計のベルトの謎に挑む。

蔵沢の腕時計のベルトの穴はずれていた。
使い込まれていたのは1番内側の穴にも関わらず、蔵沢死亡時に時計が止められていたのは1番外側の穴であった。
これは腕時計のベルトの間に何かを通す為ではないか。

さらに、ポアロがラベンダーの匂いを嫌うことが判明。
蔵沢の死体に吠え立てていたのは、死体それ自体にではなく鍵に吠えていたのだ。
そして、床の芳香剤こそラベンダーであった。

これに映写機のリールが回っていたこと、門脇の死体の傍に蝋燭が立てられていたことなどを加えた金田一は密室トリックを解き明かす。
しかし、肝心の犯人だけが睡眠薬を飲まずにいられた理由が分からない。
何故なら、あのとき紙コップが配られたのは全くの無作為であった。
何処に仕掛けの余地があったのだろうか。

ここで美雪があの日配られた紙コップが1セット12個入りの物であったことに気付く。
しかし、佐木によれば紙コップは全部で13個あったらしい。
使用済みの物が10個、未使用が3個だ。
12個入りの紙コップなのだから未使用品は2個で良い筈。
つまり、使い切る前にわざわざ1個補給したことになるが……。

これに金田一は不自然に思われずに睡眠薬入りを避ける方法があると叫ぶ。
このトリックを実行できる人間はたった1人らしいが。

金田一は関係者を一同に集め、あの日と同じ状況を再現する。
遊佐が甲斐甲斐しく紙コップを面々に配る。
そして金田一の謎解きが始まる。

あの日、蔵沢だけが専用のマグカップを用いたことで紙コップの睡眠薬を避けることが出来た。
しかし、蔵沢以外にも睡眠薬を服用しなかった人物が居るのだ。
紙コップ入りのウーロン茶を口にしたのは金田一も含め10人。
だが、犯人はある方法により自分が手にする紙コップだけは睡眠薬入りを避けることが出来た。
そして、犯行後に紙コップに睡眠薬を投入し自分も服用したように偽装した。

金田一によれば、あのときの犯人にはある想定外のアクシデントが起こっていた。
だからこそ、未使用品の紙コップが1つ多くなったのだ。

当初、犯人の予定ではあの場に居るのは蔵沢、門脇、美穂、辻、星野、遊佐、金田一、美雪、真壁、佐木の10人の筈であった。
このうち、蔵沢は紙コップを使用しないから実際必要なのは9個である。
犯人は1セット12個の紙コップのうち、自身が使用する9個目の紙コップにのみ睡眠薬を投入していなかった。

ところが、実際は真壁が不参加、剣持と高畠が参加してしまい1人予定より増えた。
このままでは10個紙コップを使用してしまう。
しかし、自分は上から9個目の紙コップを使わなければならない。
其処で咄嗟に別の紙コップに睡眠薬を投入しそれを1番上に置いた。
あの瞬間、1セット12個入りの紙コップは1セット13個になっていたのだ。
後は全員に配り終え、事前に用意した仕掛けの無い紙コップを選ぶだけだ。
これにより犯人以外の9人に睡眠薬入り紙コップを与えることに成功したのである。
だから、実際は10人が紙コップを使用したにも関わらず未使用品は3個となったのだ。

そして、今も最後に紙コップを手にした人物こそが犯人なのである。

「君がスコーピオンだ」
金田一が指摘したのは遊佐であった。
仕掛けの無い紙コップを自然に取ることが出来たのは、紙コップを配っていた人物。
すなわち、飲み物担当の遊佐しか居ない。

美穂のロッカーから凶器が発見されたのも、遊佐の仕業であった。

遊佐は部室も映写室も密室だったことを盾に反論する。
しかし、金田一は「これが実行可能である」と豪語する。

何故、蔵沢が『殺人鬼スコーピオン』の映像を見ながら死亡していたのか。
それは、フィルムを映写機にかける必要があったからである。

映写機にかけられたフィルムこそがトリックの要であった。
遊佐はフィルムの先に付着していたスプライシングテープに部室の鍵を貼っていたのだ。

遊佐は蔵沢の死体を映写室に置いた。
この時、蔵沢の腕時計を緩めて間にフィルムを通す。
そして、このフィルムを部室まで伸ばす。
その後、門脇の死体を蝋燭と共にセット。
この際、フィルムを蝋燭に這わせておく。
映写機のスイッチをオンにする。
これにより映写機が回り始めフィルムが回収され始める。
映写室を施錠し部室に戻ると、フィルムの先のスプライシングテープに鍵を貼りつけて部室も内側から施錠。
後は部室と映写室の扉の下にある隙間を抜けて鍵が移動する寸法だ。

門脇の死体周辺に飾られていた蝋燭はその為の道標となっていたのである。

そして映写室内に入ったフィルムと鍵は蔵沢の腕時計へ。
フィルムは腕時計のベルトを通り抜けるが、鍵はベルトに引っ掛かり蔵沢の掌に残されたのである。

ラベンダー嫌いのポアロが鍵に向かって吠えたのは、床を通したことで扉付近に金田一がばら撒いたラベンダー芳香剤の香が付着したからであった。

これを聞いた遊佐は突然、大声で笑い始めると真相を明かし始める。

全員が睡眠薬を飲み倒れたあの時、蔵沢は既にマグカップに混入されていた毒で死ぬ間際であった。
蔵沢はそのまま絶命。
睡眠薬を飲まされたふりをしていた遊佐は、蔵沢の死体を映写室へ運んだ。
その後、門脇を外へ運び出し殺害。
例の鍵移動トリックを実行し、自身も寝ていたようなふりをしたのだ。

遊佐は犯行の動機についても語り始める。
なんと、死亡した本多影行は遊佐の兄だったのである。
本多と遊佐は両親の離婚に伴い、それぞれのもとで育てられた。
とはいえ、本多と遊佐の間では交流が続いており、遊佐は本多から映画に出演することを聞かされた。
その翌日、本多が消えたのだ。

遊佐は本多の行方を追い続け、彼が消えた理由を突き止めた。
本多は『殺人鬼スコーピオン』撮影中に事故で転落死してしまったのだ。
この事実を蔵沢たちは隠蔽していたのである。

遊佐は既に復讐を果たしたと口にすると、大人しく罪を認め連行されて行く。

数日後、『殺人鬼スコーピオン』撮影現場付近で本多の白骨遺体が発見された。
蔵沢たちが埋めたのだ。

さらに遊佐が自暴自棄であることを知った金田一は、彼女を励ますべくある仮説を伝えに行く。
『殺人鬼スコーピオン』は本多の死後、真田の主演ですべてのシーンを撮り下ろされていた。
これが何を意味するのか……元々は本多が主役だったのではないか。
だからこそ、撮り直しが出来なかったビルからビルへの飛び移りシーンを除き、真田で撮り直しが行われたのだ。
これを聞いた遊佐は兄がただ利用されただけではなく、夢に生き夢に死んだことを知るのであった。

後日のことである。
金田一、美雪、佐木が部室に居ると、真壁が鼻歌まじりにやって来た。
どうやら、新入部員を獲得して来たらしい。
誇らしげな真壁に紹介され入って来たのは―――美穂、辻、星野の3人であった。

美穂は自身の行動を美雪に謝罪。
これを美雪も受け入れ、ミステリー研究部に新たなメンバーが増えたのである―――エンド。

<感想>

ドラマ原作は『金田一少年の事件簿 銀幕の殺人鬼』。
待望の連続ドラマ版初回と言うことでキャラのお披露目も兼ねており、なかなか楽しめました。
特にコメディリリーフとでも言うべき真壁部長のキャラが秀逸。
締めるべきところをがっちり(ちゃっかり?)締めており良かった。
ちなみに、真壁の推理で出る「よし、分かった!!」で掌ポンは轟警部モチーフか。
これも、いいねぇ。

内容的にはあれだけ確実な証拠として残っていたフィルム(未編集の『殺人鬼スコーピオン』)を遊佐が発見した時点で告発出来なかったのだろうかと少し思った。
少なくとも泉谷辺りは自首しようとしていたようだし、蔵沢が否定しても罪を認めさせることは出来たのではないか。
それとよりによって最初に殺したのが泉谷でさえなければ、もっと早くに真相が明らかになってたんだろうなぁと思う。
とはいえ、それは復讐を望む遊佐にとっては困ったことになるのだろうが。
その点では、あの順番で正しかったワケか。

それと、如何に本多が主役であろうがその存在を蔵沢たちに抹消された事実は揺らがないか。
金田一たちもそれを分かった上で遊佐を少しでも救うべく伝えたのだろう。
それだけ蔵沢たちの罪は深いなぁ。

次回は『ゲームの館殺人事件』とのこと。
これは原作版を過去に批評(レビュー)してますね。

・「金田一少年の事件簿」より「ゲームの館殺人事件」のまとめはこちら。
「ゲームの館殺人事件」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)

こちらも期待ですね!!

◆「狐火流し殺人事件」関連過去記事
「狐火流し殺人事件」第1話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

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【ドラマ版】
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posted by 俺 at 00:00| Comment(4) | TrackBack(0) | ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
真壁のキャラクターは面白いですね。

原作と違いオカルトが大好きで、どちらかというと陽気で、一たちと一緒にバカ騒ぎをやっている人間として描かれています。

堂本版でも、「プライドの高い人物だけど、一とは仲のよい友人」として描かれており、原作とドラマではまるで人物像が違っています。


原作ではゲストだった映研部員たちがミス研に入部するというラストもまたヨシ。
今後も注目です。

ぐっさん演じる剣持警部は、「金田一」とは呼ばず、「はじめ」と呼んでいます。

このあたりの違いも見比べてみると面白い気がします。
Posted by Me at 2014年07月20日 16:33
Re:Meさん

こんばんわ!!
管理人の“俺”です(^O^)/!!

ドラマ版の真壁、良キャラになってますよね。
特にご指摘の通り、陽気さが良い。
シリアスな展開の中で見せる陽気さが、ドラマの中で欠かせないのだと思います。
ちなみに、原作と比較するとポジションがかなり変わったキャラの1人ですよね。

そして、映研部員がまさかのレギュラー化。
あれには驚きました。
3人を敢えてレギュラーに加えたことで、どのように活躍するのかも気になります。

そして、言われて気付きましたが剣持警部が「金田一」ではなく「はじめ」呼びなんですね。
此の点も原作との相違点。

原作、ドラマ版、アニメ版、それぞれに特徴があって面白いです。
それぞれを比較しつつ楽しみたいと思います(^O^)/!!
Posted by 俺 at 2014年07月22日 22:49
補足ですが・・・

剣持警部が「金田一」ではなく「ハジメ」と呼ぶのはドラマ版では普通のことだったようです。

まずは、堂本版での故・古尾谷雅人さんの剣持警部ですが、最初の頃は「金田一くん」と呼んでおり、第1シリーズ後半で「ハジメ」と呼ぶようになり、その後はこの呼び方が定着したのです。

続いて松潤版・内藤剛志さんの剣持警部ですが、やはり親しくなっていったことで、「ハジメ」と呼ぶようになりました。


山田くんの金田一は、堂本版を継承している部分が多いように思います。

1,制服のデザインが同じ
2,音楽担当が同じ人で、堂本版の音楽も使用されている。
3,じっちゃんを尊敬しているなど、原作に近い。
4,剣持警部には後輩のコンビを組む刑事がいて、その刑事は金田一に対して懐疑的な見方をしている。

これは最後まで観てみたいと思います。
Posted by Me at 2014年07月26日 23:24
Re:Meさん

こんばんわ!!
管理人の“俺”です(^O^)/!!

なるほど、ドラマ版だと「はじめ」呼びは普通なんですね。
余り意識していなかった為か、新鮮な驚きがあります。

それと「金田一少年の事件簿N」は初代版と共通点が多いのですね。
此の点も注目して視聴したいと思います(^O^)/!!
Posted by 俺 at 2014年07月28日 22:37
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