2014年09月17日

「棺探偵D&W」9話(光永康則作、少年画報社刊「月刊ヤングキング アワーズ ジーエイチ」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「棺探偵D&W」9話(光永康則作、少年画報社刊「月刊ヤングキング アワーズ ジーエイチ」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

講談社刊『月刊シリウス』にて連載していた『怪物王女』も見事な完結を迎えた光永康則先生。
そんな光永先生が『月刊ヤングキング アワーズ ジーエイチ』誌上にて不定期連載されている本作。
2014年10月号に9話が掲載されていたので、こちらをネタバレ批評(レビュー)です。

<ネタバレあらすじ>

登場人物一覧:
ヒサト:不死にして英明なる頭脳を誇る吸血鬼。十郎を親友だと思っている。
青樹十郎:事件を嗅ぎ付ける嗅覚と驚異的な身体能力を誇る狼男。ヒサトについては胡散臭い奴だとの認識。
樫尾柊子:十郎の叔母。ある事情によりヒサト付きのメイドに。
樫尾初生:柊子の娘で小学生。柊子と共にヒサトに仕える。
怪しい上級生:初生の学校の上級生。本名は首藤孝也であった。
成美:奈美と瑠璃の母。
奈美:成美の娘で瑠璃の姉。故人。
首藤孝也:怪しい上級生の正体。
瑠璃(るり):初生の同級生。飼育係。
首藤孝昭:孝也の父。
反崎礼男:通り魔事件の被害者。 
血塗れ兎:???
通り魔:初生の学校付近で発生している通り魔事件の犯人。

・前回(8話)はこちら。
「棺探偵D&W」8話(光永康則作、少年画報社刊「月刊ヤングキング アワーズ ジーエイチ」連載)ネタバレ批評(レビュー)

兎小屋前にて首藤孝也に声をかけるヒサト。
ヒサトは朗々と彼の知る事実を語り始める。

「君が兎毒殺事件の犯人だよね……でも、もっと興味があるのは通り魔事件の方だよ」
孝也へと投げかけられるヒサトの声は何処までも冷たく透き通っている。
そして、ヒサトは通り魔事件の被害者・反崎礼男に触れた。

此処まで俯き加減で黙って聞いていた孝也。
だが、不意にカッターナイフを手にヒサトに襲い掛かった。
しかし、これを予期していたのかヒサトに難なく取り押さえられてしまう。

ヒサトは孝也を連れ、首藤家に。
まるで知っているかのように悠々と奥まで上がると、其処に仰向けに倒れ込んだ人影を指し示す。

「これが君の父親・孝昭氏だね」
ヒサトに孝昭と呼ばれた人影こそ、息の無い血塗れ兎であった。
ヒサトは孝昭が兎のマスクを着用し孝也に虐待を行っていたと語る。
孝也の身体には証拠となる傷跡が痛々しく残っていた。

そんなある日、耐え兼ねた孝也は遂に孝昭を金属バットで撲殺してしまう。
これですべては終わった筈であった。

だが、孝昭には借金があった。
通り魔事件の被害者・反崎礼男はその取立人だったのである。
度々の彼の来訪は居留守を使えばやり過ごせた。

ところが、孝也は凶器のバットを持ち出した外出先で彼と出会ってしまったのだ。
子供の事ゆえ油断し切っている反崎に対し、いい加減耐え兼ねていた孝也は不意を突いて撲殺してしまう。
これが通り魔事件の真相だったのだ。

数時間後、毒殺未遂事件により成美が逮捕された学校の校庭に十郎と瑠璃の姿があった。
成美が逮捕されたことで1人になった瑠璃は一心不乱にブランコを漕いでいる。
そんな瑠璃を心配そうに眺める十郎。

其処にヒサトと孝也がやって来た。
すると、孝也は自然な様子で瑠璃のもとへ向かう。
瑠璃もまたこれを受け入れる。

これを見ていたヒサトは語り出す。
これもまた仕組まれていたことなのだ、と。
瑠璃と孝也は互いに共鳴し共謀していたのだ。

成美は校内で発生した兎毒殺事件を知らなかった。
だからこそ、大量毒殺事件を起こそうと目論んだのだ。
知っていれば、控えていたに違いない。

これが何を意味するか。
瑠璃は成美に兎毒殺事件を報せなかったのだ。
何故なら、瑠璃こそが兎毒殺計画の首謀者だったから。

瑠璃は成美の毒殺計画を事前に知っていた。
にも関わらず、これを黙っていた。
しかし、一方で孝也を通じ兎毒殺事件を起こさせた。
それにより、除草剤が消えていたことが確認されている。
此の状態で成美が毒殺計画を実行すれば、すぐに彼女が犯人だと分かってしまうのだ。

つまり、瑠璃は成美に犯行を行わせつつも、犯行後には犯人としてこれがすぐに露見するよう仕組んでいたのである。
瑠璃は成美を逮捕させようとしていたのだ。

孝也と瑠璃が共鳴していた点は此処にあった。
驚くべきことに、彼らは共に親を排除したのだ。

「僕らは警察じゃないから此処までだね」
ヒサトは追及の矛を収めることに。

孝也と瑠璃はそんなヒサトに目もくれず、日が沈むと共にそれぞれの帰路に就く。
彼らの目には何が映っているのだろうか―――10話に続く。

<感想>

その不死性により事件の結末を司る吸血鬼・ヒサト、その嗅覚により事件の発端を司る狼男・十郎。
そんな2人が活躍する「棺探偵D&W」その9話です。
シリーズ初の前後編……と思いきや、まさかの前中後編となりました。
その後編です。

恐るべき、驚くべき真相。
ヒサトや十郎ら闇の住人よりも、真に恐るべきは人の抱える心の闇。
まさに、そんなテーマでしたね。

しかも、兎毒殺事件は成美の犯行かと思いきや、孝也の犯行だったとは……。
8話ネタバレ批評(レビュー)は自戒の意味も込めて、そのままにしています。

さて、10話はどうなる!?
次回も見逃すなかれ!!

◆関連過去記事
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