2014年08月25日

「最強少女さゆり」第25話(30話)「母との遭遇」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「最強少女さゆり」第25話(30話)「母との遭遇」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

登場人物一覧:
さゆり(彩百合):謎の少女。4歳ながらとてつもない怪力を誇る。
豪田:さゆりの祖父。普通の人。
バニー・ラビット:宇宙警察の刑事。
リコス:バニーが追う逃亡犯。
源さん:さゆりの体当たりを受け止めることが出来る地球人。愛の力は偉大だ。
駐在さん:最近赴任してきたばかりの若い警官。集中連載1話でさゆりの三輪車に撥ねられトラウマに。
ヨシさん:隣町の住人。さゆりを侮ったが為に……。
恭也:さゆりが出会った年上の少年。さゆりに自身を「師匠」と呼ばせる命知らず。
メタボ:ヤスの兄貴分。
ヤス:メタボの弟分。出っ歯が特徴。心は折れても出っ歯は折れない。
オヤッサン:バッティングセンターの元経営者。
タマちゃん:オヤッサンが作った自律制御AI搭載型ボールタイプロボット(たぶん)。
デービス親子:グリーンスライダー大会に参加した親子。
課長:宇宙警察でのバニーの上司。花魁姿をしている。
シヤ:バニーの妹。
豪田彩花:さゆりの母、元祖・最強少女。
森:彩花が入院していた杏森病院の担当医師。
インリン・マールィ:レガード(遺産調査団)所属の宇宙人。
雑草マン:さゆりたちがこよなく愛するアニメの主人公。
グータラ大魔王:雑草マンの宿敵。
柏木さん:駐在さんにやっと出来た後輩の婦警さん。たぶん、拳銃ラブな人。
さゆり父:25話時点で名前は不明。どうやら社会的地位の高い人物のようだが。

<あらすじ>

〜〜〜前回までのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

宇宙刑事であるバニー・ラビットは凶悪犯リコスを追って地球に飛来。
あと一息というところまで追いつめるが、現地の少女・さゆりにリコスともどものされてしまう。
こうして、さゆりの家に保護(囚われた)されることに。
仲間に救助を依頼するが助けは未だにやって来ない。
さゆりを通じ、何時の間にやら凶悪犯のリコスが善良になりつつあるなど、想定外な要素を抱え過ぎた彼女の明日はどっちだ(嘘)!?

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

杏森病院では類を見ない厳戒態勢が敷かれていた。
何故なら、今日はあの2人が久しぶりの対面を果たすからである。

森医師ら周囲が見守る中、院外から駆け付けたのはさゆり、バニー、リコスの3人。
これを院内から迎えに現れたのは彩花であった。

彩花の姿を認めたさゆりは駆け出した。
これに感極まった彩花も人垣を飛び出す。

「マズイ、ショック体勢を取れ!!」
森の言葉と共に周囲の看護師から特殊盾が手渡された。
これをさゆりたちに向けて構える森たち。
一種、異様な光景である。

一方、自身のもとから駆け出したさゆりの姿に呆然となるバニー。
その姿は娘を取られた親のようだ。

その間に、2人は互いに激しく抱き合って……。
中心から衝撃波が!!

それは地面を抉り、波となって周囲に押し寄せる。

「ぐうっ……」
呻き声を上げる森。

バニーはと言えば放心しており無防備にこれを受けてしまう。
吹き飛ばされるバニーを必死に捕まえるリコス。

暫くして……波が収まり、其処にはひしと抱き合う親娘の姿があった。
感動の涙を流す森たち。
しかし、バニーはと言えば何処か不満そうであった。

病室へと移動した面々。
彩花との再会を喜ぶさゆりはべったりとくっつくと離れようとしない。
此処は如何に最強少女と雖も年齢相応と言うべきだろうか。

それを眺め見て寂しそうな表情を浮かべるバニー。
この表情に彩花が気付いた。

彩花はさゆりにお使いを依頼。
これにリコスが付き添うこととなった。

病室に残された彩花とバニー。
彩花はバニーがさゆりの世話を焼いていることに礼を述べる。
これに「そんな……」と恐縮するバニー。

彩花は「バニーがさゆりを愛するあまりに、彩花に甘えるさゆりを見て盗られた」と感じていることを見抜いていた。
これを指摘つつも「それだけ、さゆりを愛してくれて嬉しい」と伝えると「これからもあの娘をお願いね」と頼み込むことに。

彩花は普段から1人となっているさゆりを心配していたのだ。
しかし、さゆりには彼女を巡って嫉妬を抱くほど愛してくれる人が出来た。
それもバニーとリコス、2人もだ。
そのことに心底、安心したらしい。

心中を見抜かれたバニーは恥ずかしがりながらも「必ず守ること」を約束するのであった。
こうして、さゆりを巡る2人の母親は約束を交わした。

その夜、彩花のもとへやって来た夫(つまり、さゆりの父だ)は「いや〜〜〜君たちの件を揉み消すのに時間がかかっちゃって」と無沙汰にしていたことを詫びる。
そんな夫に彩花は「もしかして、さゆりの両親の座を盗られちゃうかもしれませんよ」とバニーとリコスについておどけて伝えるのであった―――次回に続く。

コマ割りと展開が魅力の作品です。
本作を真に楽しむ為に「週刊少年チャンピオン」本誌にて確認せよ!!

<感想>

「週刊少年チャンピオン」にて短期集中連載された福田やすひろ先生の作品「最強少女さゆり」。
そんな本作が正式な連載として帰って来ました!!
ファン大歓喜だぜ、ヒャッホウ(^O^)/!!

ちなみに連載になったことで本作のアプローチも多少変わった様子。
短期集中連載時は「さゆりを中心とし、人並み外れた怪力がありながら周囲の人々に保護される4歳児を描くハートフルコメディ」でしたが「人並み外れた怪力を有する少女と、これを温かく見守る周囲の人々を描いたハートフルコメディ」へと変わった印象あり。

つまり、何処が変わったかと言うと、短期集中連載時は「さゆりが中心だった」のに対し連載では「さゆりとその他の人々」にまで焦点の対象が広がったかな。
これは新キャラである恭也の登場にも顕著。
それに伴い源さんの「さゆりラブ」キャラに拍車がかかってます。
これにより、さゆり抜きでサブキャラたちのみ描かれる回も有り得ますね。
正直、個人的には短期連載時の「さゆり中心」のノリが好きだけど、連載が長期化することを見据えれば物語の幅を広げる意味で正しい判断だと思われます。
ただ、出来るなら主人公・さゆりの正体はもちろんのこと、リコスとバニーの掘り下げをもっとして欲しいかも。

そんな仕切り直しの25話(通算30話)。
サブタイトルは「母との遭遇」。
映画「未知との遭遇」をもじったものか。
「未知との遭遇」は地球人と宇宙人とが交流する物語。
其処に彩花とバニーを重ね合わせたのかな。

そして、いよいよさゆりの父が登場。
彼が語っていた「揉み消す」とは「意図せず行われた彩花とさゆりによる被害」のことでしょう。
ギャグ漫画ゆえに「これについてはお約束として触れないんだろうなぁ」と漠然と納得していたのですが、意外なフォローが入りましたね。
そもそも、あれだけの騒ぎを起こせばさゆりはもっと注目されても不思議ではない。
にも関わらず、それなりに静かに暮らせているのはさゆり父の力だったワケか。

そして、これが可能だということから、さゆり父は相当に社会的地位の高い人物と思われます。
もしかすると、政府高官なのかも。

彩花は宇宙人説を唱えている立場からすれば、地球代表として秘密裏に彩花と交渉に当たったさゆり父との間にロマンスがあったのかもしれませんね。
そして、さゆりが生まれた、と。

そう言えば、さらにどんどんと常識人&苦労人化していくリコスもツボでした。

そんな本作ですが、コミックス1巻が発売中。
表紙は『ジャポニカ学習帳』をイメージした装飾の中にさゆり、バニー、リコスとメインが並ぶ可愛らしい物に。
ちなみに、2014年8月5日に『ジャポニカ学習帳』のデザインが立体商標化されたことで、ツイッター上のファンから本作の表紙について不安の声が上がる一幕もありましたが、あれはあくまで「同様のデザインを用いたノートに限る」らしいので本作は対象外のようです。一安心。

そして、此処からは今後の展開予想。
最終的には仲間になりそうなマールィだけど、さゆりを疑って報告しちゃうんだろうなぁ。
でもって、彼女の所属するレガード本隊がやって来る展開か。
バニーの上司である花魁課長によると、どうもこのレガードも一癖ありそう。
だとすれば、これまでの予測で唱えて来たバニーとリコスたちが連合して挑む敵はレガードになりそうか。
こんな感じ!?

マールィの報告でさゆりに目を付けたレガードが地球に飛来。
さゆりを連行しようとする。
通常ならば相手ではないが、レガードはさゆりの弱点であるお化けを使用。
しかも、周囲にまで被害を及ぼす。
此処にマールィはレガードに疑問を抱き離反。
もちろん、バニーやリコス、源さん、オヤッサンとタマちゃんらも協力してレガードに抵抗。
とはいえ、多勢に無勢で危機に陥るんだけど、其処に花魁上司たちが登場。
レガードが星々の遺産を不正使用していたとかで逮捕。
さゆりは見逃されるんだけど、バニーとリコスは帰還したかに見せて……実は地球に居るのです、的な結末とか。
でないと、リコス逮捕されちゃうし。
そして、バニーは花魁課長からさゆりとリコスの監視の名目で地球滞在の権利を得るとか。
ちなみに、さゆりがお化けが苦手なのは遺産としての記憶が残っているから……だったりして。
この妄想、果たして的中するでしょうか!?

さて、此処で幾ら言葉を尽くしたところで本作の面白さは伝えられない。
やっぱり本作は理屈じゃないな。
実際に読んで感じるべし。

もう1度繰り返しましょう。
本作に興味を持たれた方には、是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を捜して読んで欲しい。
最近の「週刊少年チャンピオン」は「実は私は」や本作など本当に粒揃いでクオリティが高い作品が多い。
注目の雑誌の1つと言えるでしょう。

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