「金田一少年の事件簿R」第3弾は「狐火流し殺人事件」!!
6年前の想い出の地である「白狐村」に集った旧友たち。
しかし、その裏では強い悪意が蠢いていた。
遂に凛までもが被害者に……。
【「狐火流し殺人事件」登場人物一覧】
金田一:主人公。最終エピソードまで犯人にも被害者にもならないでしょう。
美雪:言わずと知れた金田一少年のベストパートナー。最終エピソードまで犯人にも被害者にも(以下略)。
月江茉莉香:金田一のカブスカウト仲間。当時は男勝りな少女であったが……。
桃瀬心平:金田一のカブスカウト仲間。高身長。
霧谷凛:金田一のカブスカウト仲間。茉莉香の義姉妹。
蝉沢忍:金田一のカブスカウト仲間。痩せた。
緋森美咲:金田一のカブスカウト仲間。美女。
鐘本あかり:金田一のカブスカウト仲間。蛇に噛まれた娘。
梨村亮:金田一のカブスカウト仲間。イケメン。
神小路陸:金田一のカブスカウト仲間。靴紐を貸し渋った男。
乾光太郎:金田一のカブスカウト仲間。茶髪。
凛の父:茉莉香の母と再婚した。
茉莉香の母:凛の父と再婚した。
<あらすじ>
・前回はこちら。
「狐火流し殺人事件」第4話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
凛が殺害された―――白狐村では茉莉香に続く悲劇に住民たちは嘆き悲しむ。
特に凛の父と茉莉香の母は2ヶ月前の茉莉香に続いて娘を失ったことになる。
一方、金田一たちにとってはさらに光太郎も何者かに殺害されている。
2ヶ月前に茉莉香、今になって光太郎と凛の死である。
金田一は深く推理を巡らせ始める。
其処に地元の刑事が到着。
金田一は彼にこれまでまとめた自身の推理を伝える。
光太郎と凛の死、これは共に6年前の仲間たち6人の中に犯人が居るとする金田一。
すべてはトリックに違いないのだ。
金田一が凛と思われる人物に最後に出会ったのは社の前だ。
そのとき、凛と思われる人物は白狐の面を着用し右手を振っていた。
その後、金田一たちは狐火流し会場へ移動している。
この際、会場には亮とあかりが先着していた。
金田一と同行していたのは美咲、心平、陸だ。
陸は少し離れて歩いていた様子だったことを金田一は記憶している。
さらに、金田一たちに遅れるようにして忍が会場へと駆け付けて来ている。
一見、忍ならば凛殺害の余裕があると思われるが、実際はそれほどの時間はなかったようだ。
これを聞いた刑事は金田一の観察眼に感心し、協力を約束することに。
こうして、金田一は捜査を開始する。
まずは凛殺害現場の社周辺を調べ始める。
凛は背後から一撃を喰らって死亡していたらしい。
凛が座っていた背後の社に入った金田一は其処に多数の白狐面を発見する。
さらに、この社には裏口が存在しており、中に人が潜むことも可能なようだ。
社の外へと出た金田一の目に見知った2人の姿が。
それは亮と美咲であった。
「あれ、あかりじゃないの?」と尋ねる金田一に、亮は「美咲と交際している」ことを明かす。
狐火送り会場であかりと居たことは偶然なのだそうである。
美咲もこれを認める。
どうやら、6年前から密かに交際していたようだ。
此処で金田一は6年前に居残り組内で何か起こらなかったかと問う。
すると、意外な事実が判明する。
まず、茉莉香が陸を批判し、これに茉莉香に好意を寄せていた光太郎が同調したのだそうだ。
原因はペットボトル救命胴衣作成に必要となる靴紐を陸が出し渋ったことにあった。
しかし、この光太郎の批判に心平が激しく反発。
一時は掴み合いの喧嘩にまで発展しかけたらしい。
その後、凛が蜂に襲われかける事件が発生。
この原因は忍が凛にキスを迫ったことにあったそうだ。
凛は必死に逃げて、それと知らず蜂の巣地帯に紛れ込んでしまったのである。
怯える凛に、茉莉香の前で良いところを見せようとした光太郎がペットボトルの罠で蜂を捕まえることを提案したのだそうだが……。
これらを聞いていた金田一は何かに引っ掛かりを憶える。
いずれにしろ、これ以上の被害は許されない。
金田一の口から「ジッチャンの名に懸けて」が飛び出すことに―――6話に続く。
<感想&推理>
「金田一少年の事件簿」が「金田一少年の事件簿R」として帰って来ました。
その第3弾は金田一の過去にも関わる「狐火流し殺人事件」です!!
今回はその第5話。
金田一にまさかのハブられ者疑惑が浮上した今回。
茉莉香に光太郎が好意を抱いていたことを知らなかったことや、密かに亮と美咲が交際していたことなど含めてみても完全に金田一だけ当時のメンバーから蚊帳の外状態なのではなかろうか……。
まぁ、金田一には美雪や佐木たちが居るから良いのだろうけど。
ちなみに、4話で「あかりと陸」、5話で「亮と美咲」だったので6話は「心平と忍」から情報がもたらされ、これが犯人特定に結び付くのかもしれない。
だとすると、心平から犯人に繋がる重大情報が出て来る可能性が高そう。
その理由は後述する「仮説2」を参照されたし。
それにしても「狐火流し殺人事件」は「ハウダニット」すなわち「殺害方法」や「トリック」は分かっているにも関わらず、何とも「フーダニット(犯人)」が掴めないなぁ……。
そもそも全員の行動がどうにも判然としないので絞り込みづらい……。
どうも「ホワイダニット(動機)」で犯人を絞り込むタイプのストーリーになるのだろうか。
ちなみに「ハウダニット」については4話ネタバレ批評(レビュー)を参照のこと。
・「狐火流し殺人事件」第4話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
ただ、今回の描写を見た限りでは、本ブログが愛する永遠の容疑者・心平がまたも疑惑の渦中に。
さらに「蜂」が登場したことから「ホワイダニット」についても2つの仮説が生じました。
まずは「ホワイダニット」について2つの仮説。
1.光太郎の捕まえた蜂に刺された茉莉香、6年後またも蜂に刺され「アナフィラキシーショック」で死亡したことへの復讐。
2.蜂入りペットボトルをそれと知らず持ち帰り、犯人は帰路の車内で開封してしまった。車内がパニックとなり事故が起きた。これにより家族が死亡し、その復讐。
まずは「仮説1:アナフィラキシーショック動機説」の説明から。
例えば、金田一が亮と美咲の仲に気付けなかったように、他にもメンバーの中にカップルが居たとしたらどうでしょうか。
それが、茉莉香と心平だったとしたら……。
心平が陸の靴紐を責めた光太郎に怒ったのは、光太郎のその行為が茉莉香の歓心を買う為のものと知っていたから、それを止めさせる為だったとしたら。
その後、凛が発端で光太郎がペットボトルで蜂を捕まえた。
これを誤って茉莉香が触ってしまい刺されてしまった。
この際に抗体が生じた。
その後6年間、茉莉香と交際を続ける心平。
そして2ヶ月前、茉莉香は事故で蜂に刺され「アナフィラキシーショック」で死亡してしまう。
その場に立ち会っていた心平は茉莉香の死を他殺に偽装すると同時に、茉莉香の死の原因となった者たちへ復讐を開始したのだ……とか。
これだと6年が経過した後に事件が発生したことに納得できる。
ただ、どうもピンと来ない。
どちらかと言えば、本命は次の仮説だったりする。
続いて「仮説2:ペットボトル蜂により家族が奪われた説」。
これには茉莉香と光太郎の陸への悪感情が強く関わっている。
茉莉香は陸が靴紐を出さなかったことを批判していた。
光太郎は凛が発端となった「ペットボトル蜂」により天誅を下そうと考え実行した。
これにより、帰路の陸一家が蜂に混乱し事故を起こし死亡してしまう。
残された陸、当初は偶然だと思っていたのだが……。
6年後、亮と美咲のように茉莉香と交際していた陸は真相を知ってしまう。
陸は逆上し、その場で茉莉香を殺害。
さらに、光太郎と発端となった凛を殺害してしまった。
こちらの場合でも、6年後に事件が起こった理由は一応説明出来るか。
心平が光太郎に怒ったのは陸の事情を知っていた故となりますね。
こちらの方がシナリオ上の通りは良さそうか。
というワケで現在のところは「仮説2」を推します。
でもって、この仮説通りで6話が「心平と忍」からの情報提供だとすると、心平は陸一家の事情を知っていて関連する情報がもたらされることになるのかな。
それで「謎はすべて解けた」に繋がるのかも。
ちなみに、いずれの仮説にしても犯人が狙う標的はもう1人存在しますね。
まずは、ペットボトル蜂を作った光太郎。
次いで、その原因となった凛。
となれば、次の標的は……その凛を追い込んだ忍!?
この忍殺害現場を金田一が抑えることで解決篇に突入する流れだと予想しておきます。
今回は此処まで。
もしも予想通りならば次話が決め手になる筈。
2014年8月22日追記:
一晩経過して「そもそも忍が怪しいのではないか」という気になって来た。
少なくとも「ハウダニット」の観点からだと、忍の犯行を否定する要素が全くないんだよなぁ……。
むしろ、忍の方が犯行に有利な立場だし。
特に「仮説1」の心平の立場をそのまま忍に置き換えたら、それはそれで通用しそうな気が……。
でもって、「鬼火島」のように最後に原因を作ることになった自身をも裁こうとしている……との可能性もあるし。
忍が痩せたのも茉莉香を死なせた贖罪意識からかもしれないし。
よくよく考えると、他のメンバーでも新情報を加えることでそれなりに犯人役が成立しそう。
やはり、本作は「ハウダニット」よりも「ホワイダニット」で犯人が決まるのかもしれないなぁ。
追記終わり
一方、実写ドラマ版「金田一少年の事件簿N」の第6話は「金田一少年の決死行 後編」。
こちらも注目!!
・「金田一少年の事件簿N」第5話「俺が刺した?願望催眠ではじめが逃走!(金田一少年の決死行 前編)」(8月16日放送)ネタバレ批評(レビュー)
さらに、アニメ版「金田一少年の事件簿R」では「剣持警部の殺人」が放送中。
注目です!!
ちなみにアニメ版「金田一少年の事件簿R」はどうやら2014年10月までの放送になるとの情報も入って来ています。
ドラマ版もほぼ同時期に終了するとの噂もあり寂しいですね……。
◆「狐火流し殺人事件」関連過去記事
・「狐火流し殺人事件」第1話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「狐火流し殺人事件」第2話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「狐火流し殺人事件」第3話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「狐火流し殺人事件」第4話(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
◆シリーズ関連過去記事
・「金田一少年の事件簿R」より「亡霊校舎の殺人」のまとめはこちら。
「亡霊校舎の殺人」(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)まとめ
・「金田一少年の事件簿R」より「雪鬼伝説殺人事件」のまとめはこちら。
「雪鬼伝説殺人事件」(「金田一少年の事件簿R」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ
・「金田一少年の事件簿」より「薔薇十字館殺人事件」のまとめはこちら。
「薔薇十字館殺人事件」(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ
・「金田一少年の事件簿」より「香港九龍財宝殺人事件」のまとめはこちら。
「香港九龍財宝殺人事件」(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ
・「金田一少年の事件簿」より「暗黒城殺人事件」のまとめはこちら。
「暗黒城殺人事件」(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ
・「金田一少年の事件簿」より「人喰い研究所殺人事件」のまとめはこちら。
「人喰い研究所殺人事件」(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)まとめ
・「金田一少年の事件簿」より「ゲームの館殺人事件」のまとめはこちら。
「ゲームの館殺人事件」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)
・「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」のまとめはこちら。
「錬金術殺人事件」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)
・同じく「高度1万メートルの殺人」のまとめはこちら。
「高度1万メートルの殺人」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)
・さとう先生による読み切り「トキメキトキナ消失宣言」のネタバレ批評(レビュー)はこちら。
「別冊少年マガジン」(講談社)より「トキメキトキナ消失宣言」ネタバレ批評(レビュー)
【ドラマ版】
・ドラマ版「金田一少年の事件簿 香港九龍財宝殺人事件・アジア北米同日放送〜美雪誘拐!破滅の街の悲劇…死体出現密室トリックの謎はすべて解けた!」(1月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「金田一少年の事件簿 獄門塾殺人事件 マレーシアのジャングルで合宿中の生徒達が次々と消えた…太陽と月が交わる時暴かれる驚愕のトリック!謎はすべて解けた!」(1月4日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「金田一少年の事件簿N」第1話「銀幕の殺人鬼・2つの密室を行き来する鍵!?犬が重大ヒント 驚愕トリックを完全再現&本格推理にあなたも参加…キャラ爆発!笑って泣けるニューヒーロー誕生」(7月19日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「金田一少年の事件簿N」第2話「ゲームの館殺人事件 最凶の脱出クイズ!」(7月26日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「金田一少年の事件簿N」第3話「夏合宿!開かずの間の鬼火怪談(鬼火島殺人事件 前編)」(8月2日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「金田一少年の事件簿N」第4話「鬼火島解決!大どんでん返し驚愕の真犯人はお前だ!!(鬼火島殺人事件 後編)」(8月9日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「金田一少年の事件簿N」第5話「俺が刺した?願望催眠ではじめが逃走!(金田一少年の決死行 前編)」(8月16日放送)ネタバレ批評(レビュー)
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金田一の推理がかかる中で、動機とみられるのが、あの時の残った7人の中で、犯人はまだターゲットを狙っていると思います。
スズメバチの罠を作った光太郎くんはともかく、美人姉妹を殺す理由になるとは思えません・・。本当の理由はまだまだ、だと思います。凛ちゃんにキスしようとした忍くんはマジ反省ですな。
こんばんわ!!
管理人の“俺”です(^O^)/!!
なるほど、「狐火流し殺人事件」は展開が予測出来ません。
こうなると6話が気になりますね。