2014年09月04日

水曜ミステリー9「特命おばさん検事!花村絢乃の事件ファイル3 示談金20万円が悪魔の1億円に変わった!?“主婦の財布”が暴く疑惑の交通事故!子連れ検事が巨悪を斬る」(9月3日放送)ネタバレ批評(レビュー)

水曜ミステリー9「特命おばさん検事!花村絢乃の事件ファイル3 示談金20万円が悪魔の1億円に変わった!?“主婦の財布”が暴く疑惑の交通事故!子連れ検事が巨悪を斬る」(9月3日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

主婦の花村絢乃(麻生祐未)は、裁判官だった絢乃の亡父・花村雄一郎(西岡コ馬)からの遺言を受けた検事正・岡田幸喜(高橋英樹)の特命により検事に。東京地検刑事第一部の検事として働いていた。
ある朝、遅刻をして急いでいた絢乃は、高杉建設の経理部長・佐野幸雄(難波圭一)と東京地検の廊下でぶつかる。絢乃の検事バッジを見るなり睨みつけた佐野は、その直後ビルから飛び降り死亡。現場に駆け付けた地検特捜部の有沢達郎(原田龍二)は、“私の供述は特捜部長の鬼頭のねつ造だ”と書かれた遺書を見て言葉を失う。鬼頭英二(今井朋彦)は民自党の藤村至(原田大二郎)と高杉建設の間に1億円の受け渡しがあったという癒着疑惑を暴こうと、強引に筋読みに沿った調書を作っていた。証拠は後から揃えればいいという乱暴なやり方に岡田は不信感を抱く。

一方、絢乃は3か月前に起きた車と自転車の接触事故を調べて欲しいと頼まれ、直告室に要請文を探しに来ていた。
早速、被害者の上田達男(宮川一朗太)を訪ねると、いまだ体に麻痺が残っていた。黄色いスポーツカーに接触した上田は、運転手から20万円を渡す代わりに警察に訴えないで欲しいと懇願される。かすり傷程度だったため示談を受け入れたが、後に容体が急変し会社へ行けない体に。警察に運転手の捜査を依頼するが、取り合ってもらえず困っていた。しかも医療費やローン返済などが滞り、このままだと家を差し押さえられてしまうという。
事情を知った岡田は有沢を呼び出し、絢乃を手伝ってほしいとお願いする。要請文を見た有沢は、1億円の受け渡しがあったとされる日と事故発生日が同じで、さらに事故現場と藤村の家が近いことにも気づく。調べを進めるうち、コンビニの防犯カメラに映る黄色いスポーツカーを発見。その証拠を持って絢乃と事務官の宇治谷巌(温水洋一)は警察に捜査依頼をするが、相当時間がかかると足蹴にされ、独自で捜査を始めることに。

そんな中、刑事一部の検事・渡部守(敦士)は、藤村の息子で後輩の浩一郎(斉藤慶太)の車と疑惑のスポーツカーが同じであることを思い出す。浩一郎に会いに行くが、事故当日にアリバイがあった。目撃者からも有力情報が得られず、報告を受けた上田は家を手放し夜逃げを覚悟する。進展のない状況に肩を落とす絢乃だったが、その頃有沢はホテル駐車場の写真であるものを発見していた…。
(水曜ミステリー9公式HPより)


では、続きから(一部、重複アリ)……。

主婦の花村絢乃は、裁判官だった亡父・花村雄一郎の遺志により東京地検刑事第一部の検事として働いている。
絢乃のモットーは「罪を憎んで人を憎まず」。
被疑者の罪を問うだけではなく、その背景にある事情を斟酌し解消することこそが彼女の流儀であった。
そして、雄一郎の後輩で検事正の岡田幸喜によれば「絢乃こそが組織を変える逸材」らしい。

ある日、絢乃は医師である大野清隆の父が関わった事件を担当。
見事に解決し、大野と父の間を取り持つことに。

その一方で、3ヶ月前に起きた自動車と自転車の接触事故についても調べていた。
被害者は上田達男なる元会社員。
15日の夜に、黄色いスポーツカータイプの車と接触。
相手はその場で20万円を支払い、上田自身はかすり傷だったことからその場で示談となっていた。

ところが、数日後から上田の身体に異変が。
病院で精密検査を行ったところ、身体に麻痺が残ることが判明したのだと言う。
これにより、上田は会社を退職せざるを得なくなり、医療費や自宅のローン返済に困っていた。
其処で改めて事故相手を訴えたのだ。

上田には妻と中学生の長男・和也に小学生の次男・達也が居る。
不安を抱え狼狽する上田家を目にした絢乃は犯人を捕まえることを約束する。

その頃、岡田が絢乃と並んで評価する特捜部の有沢達郎はある贈収賄事件を追っていた。
それは代議士の藤村至が大手ゼネコン・高杉建設から1億円を受け取ったとのものであった。
調べによれば、この授受が行われた日もまた轢き逃げと同じ15日であったが……。

絢乃と有沢は互いが抱える案件について意見を述べるうちに、意外な接点に気付く。
まず、同じ15日に発生していること。
そして、轢き逃げ事故現場が藤村宅の近くであったのだ。
興味を抱いた有沢は事故現場付近のコンビニで事故車両と思われる車の防犯ビデオ映像を入手する。

さらに、この映像を見た絢乃の同僚・渡部守から新たな情報が寄せられる。
なんと、藤村至の息子・浩一郎が所有する車とそっくりだと言うのだ。
実は、渡部は浩一郎と大学時代のサークルで先輩後輩の関係にあった。

こうして、浩一郎に会いに行く絢乃と渡部。
しかし、浩一郎は轢き逃げを否認する。

直後、藤村至が刑事第一部に乗り込んで来る。
息子・浩一郎を疑ったことを許せないとクレームをつけて来たのだ。
藤村の矛先は渡部に向かう。
これに部長の須田武彦が真っ向から受けて立つことに。
渡部を庇った須田は「浩一郎が犯人でなければ辞職する」と勢いで宣言してしまう。
これを聞いた藤村は不敵に笑うが……。

翌日、藤村の運転手・川崎益次が轢き逃げの罪を認め出頭して来た。
こうして、須田は辞職の危機に追いやられることに。

疎んじられていることから、あまり須田に良い感情を抱いていない絢乃だが、彼の正義感だけは知っている。
須田の危機を救うべく、浩一郎の罪を暴こうと動き出す。

ところが、此処に大きな壁が。
なんと、被害者の上田が「川崎が犯人だ」と主張したのだ。
どうやら、藤村に慰謝料で買収されているらしい。

真実を口にするよう懇願する絢乃だが、上田の意志は固いようだ。
息子・和也が中学生ながらに新聞配達のバイトで家計を支えていることを知る絢乃はそれ以上何も言えなくなってしまう。

果たして、真実を暴くことが上田の為になるのか……悩む絢乃は岡田に相談を持ちかける。
これに岡田は雄一郎から伝え聞いた「絢乃に検事の適性がある」と思ったエピソードについて明かす。

それはまだ絢乃が幼い時分の出来事である。
当時の雄一郎は絢乃に法律家としての素養を見出すべく、あるテストを行った。

「此処にパンを盗んだ男が居る。男は営利目的での窃盗であった。
次いで、パンを盗んだ母親が居る。母親は飢えた子供の為の窃盗であった。
男に対して求刑1年とされた場合、母親にはどうするべきか」

これに対し、絢乃の答えを聞いた雄一郎は「この娘は検事になるべきだ」と確信したのだそうだ。
そして、それは岡田も同じらしい。

個人の正義と法の正義が異なることを思い出した絢乃は初心に還ることに。
その中で、自身の出来ることを探して行く。

まずは、川崎が偽証してまで出頭した理由だ。
調べた結果、川崎には洋子という妻が居り、心臓手術を控えていた。
どうやら、藤村は自身の権力で洋子の手術を早める代わりに身代わりを引き受けさせたらしい。

そんな中、藤村が浩一郎を必死に庇う理由も明らかに。
有沢の調査により、高杉建設から1億円を受け取ったと思われる車が黄色いスポーツカーであったことが確認されたのだ。
つまり、スポーツカーのドライバー・浩一郎が藤村の代理で賄賂を受け取っていたのだ。
藤村はこの事実を隠蔽しようとしていたのである。

巨悪がの存在が明らかになったが、これを証明するには川崎が身代わりであることを証明せねばならない。
焦る絢乃は洋子に事情を説明し、協力を依頼する。
そして、ある情報が洋子の口からもたらされた……。

数日後、聴取の場に現れた川崎に絢乃は全てを正直に話すように告げる。
川崎のアリバイが証明されたのだ。

それは洋子の情報からであった。
妻想いの川崎の趣味は犬である。
入院中の洋子が寂しくないようにと、川崎は自身の代わりに犬のヌイグルミをせっせと届けていた。
このヌイグルミは川崎行きつけのクリーニング屋でポイントと引換に貰えるマスコットであった。
ところが、この引換はマスコットサービスデイにしか行えない。
このサービスデイが毎月15日だったのである。

確認したところ、轢き逃げがあったとされる時刻に川崎が店舗を訪れ引換していたことが判明。
この際に引き換えられたゴールデンレトリバーのヌイグルミが洋子の手許に届いていたことも分かっていた。
川崎には完璧なアリバイがあったのだ。

それでも妻の為に必死に嘘を吐き通そうとする川崎。
だが、当の洋子が川崎の犠牲の上での手術を拒否したこと。
其処で、絢乃がこの道の権威であった大野に依頼し正規のルートで手術が決定したことを告げられる。

これに川崎は涙ながらに身代わりであることを認めることに。
川崎は犯人隠避の罪で起訴されることとなった。

次いで、上田が偽証していたことを打ち明けた。
何でも、息子たちから嘘を吐くのは良くないと諭されたのだそうだ。

こうして、浩一郎の犯行が明らかになった。
渡部の説得を受けた浩一郎は轢き逃げと1億円の収賄を認め、藤村は逮捕されることとなった。
これにより、須田の辞職も回避された。

こうして事件は解決したのである。

後日、有沢は雄一郎や岡田が絢乃に検事の資質を見出した解答について尋ねることに。
それは「たとえ、子供の為とはいえ罪は罪。求刑は1年。だが、受刑中は子供を預かる」と答えたのだそうだ。
これに「なるほど、らしい」と大きく頷く有沢であった―――エンド。

<感想>

新シリーズ「特命おばさん検事!花村絢乃の事件ファイル」第3弾です。
なんとなく、「流石姫子シリーズ」を思い起こさせるタイトルですね。
ちなみに原作なし、オリジナルです。

シリーズのネタバレ批評(レビュー)ありますね。
興味のある方は過去記事をどうぞ!!

さて、そんなドラマの感想を!!

キャスト的に凄いですね。
麻生祐未さん、原田龍二さん、高橋英樹さん、温水洋一さん、宮川一朗太さん、相島一之さん、正名僕蔵さん、遊井亮子さん、蟹江一平さん、西岡コ馬さんと2サスファンにとって夢のキャストが集結。
豪華です。

中でも、今回のベストは部長の須田役を演じた正名僕蔵さんでしょう。
藤村相手に啖呵を切るシーン、良かったです。
ドラマにありがちな中間管理職キャラの筈でしたが、これによりさらに印象的なキャラに。

そして、内容的には上田夫妻と川崎夫妻の対比が興味深かった。
片や、生活の為とはいえ、夫に悪を奨める智子。
一方、自身の命がかかっていても、夫に善を奨める洋子。
果たして、いずれが良妻賢母たるや!?
これについては自明の理……と思いきや、和也と達也を見れば子育てには成功している様子。
だとすれば、あの偽証は追い詰められた故の行動で普段は異なっているのでしょう。
それ故に、絢乃も思い悩んだのだろうし。
うむ、なかなかになかなかです。

さて、総評。
今回も面白かった!!
特に本作は絢乃とそれを取り巻く人々との遣り取りが見所。
今回もドラマ自体の雰囲気が良く、楽しく視聴出来ました。
続編にも期待出来そうです!!

◆関連過去記事
水曜ミステリー9「特命おばさん検事!花村絢乃の事件ファイル 10億の土地がたった500万円!危ないサギ連続殺人裏手口!バツイチ子連れ検事の怒りが暴く巨悪の(秘)帳簿(100億不動産サギの裏に連続殺人!子連れバツイチ主婦が暴いた悪徳政治家の陰謀…&巨額不動産サギの裏に連続殺人…バツイチ子連れ検事が悪徳政治家の陰謀を斬る!)」(12月26日放送)ネタバレ批評(レビュー)

水曜ミステリー9「特命おばさん検事!花村絢乃の事件ファイル2 10歳の息子の叫び!父さんは殺人犯じゃない!2つの未解決事件と消えた記憶…99%の嫌疑は晴らせるか!?」(2月5日放送)ネタバレ批評(レビュー)

<キャスト>

花村絢乃:麻生祐未
有沢達郎:原田龍二
宇治谷巌:温水洋一
上田達男:宮川一朗太
川崎益次:相島一之
須田武彦:正名僕蔵
上田智子:遊井亮子
渡部守:敦士
藤村浩一郎:斉藤慶太
藤村至:原田大二郎
鬼頭英二:今井朋彦
大野清隆:蟹江一平
浅井法子:山田麻衣子
花村雄一郎:西岡コ馬(特別出演)
岡田幸喜:高橋英樹 ほか
(順不同、敬称略、公式HPより転載)


「検事はその時」です!!
検事はその時





「女検事ほど面白い仕事はない (講談社文庫)」です!!
女検事ほど面白い仕事はない (講談社文庫)



【関連する記事】
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック