2014年09月08日

「最強少女さゆり」第27話(32話)「名探偵インリン」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「最強少女さゆり」第27話(32話)「名探偵インリン」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

登場人物一覧:
さゆり(彩百合):謎の少女。4歳ながらとてつもない怪力を誇る。
豪田:さゆりの祖父。普通の人。
バニー・ラビット:宇宙警察の刑事。
リコス:バニーが追う逃亡犯。
源さん:さゆりの体当たりを受け止めることが出来る地球人。愛の力は偉大だ。
駐在さん:最近赴任してきたばかりの若い警官。集中連載1話でさゆりの三輪車に撥ねられトラウマに。
ヨシさん:隣町の住人。さゆりを侮ったが為に……。
恭也:さゆりが出会った年上の少年。さゆりに自身を「師匠」と呼ばせる命知らず。
メタボ:ヤスの兄貴分。
ヤス:メタボの弟分。出っ歯が特徴。心は折れても出っ歯は折れない。
オヤッサン:バッティングセンターの元経営者。
タマちゃん:オヤッサンが作った自律制御AI搭載型ボールタイプロボット(たぶん)。
デービス親子:グリーンスライダー大会に参加した親子。
課長:宇宙警察でのバニーの上司。花魁姿をしている。
シヤ:バニーの妹。
豪田彩花:さゆりの母、元祖・最強少女。
森:彩花が入院していた杏森病院の担当医師。
インリン・マールィ:レガード(遺産調査団)所属の宇宙人。
雑草マン:さゆりたちがこよなく愛するアニメの主人公。
グータラ大魔王:雑草マンの宿敵。
柏木さん:駐在さんにやっと出来た後輩の婦警さん。たぶん、拳銃ラブな人。
さゆり父:25話時点で名前は不明。どうやら社会的地位の高い人物のようだが。
インリンの後輩:シルエットのみ27話より登場。

<あらすじ>

〜〜〜前回までのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

宇宙刑事であるバニー・ラビットは凶悪犯リコスを追って地球に飛来。
あと一息というところまで追いつめるが、現地の少女・さゆりにリコスともどものされてしまう。
こうして、さゆりの家に保護(囚われた)されることに。
仲間に救助を依頼するが助けは未だにやって来ない。
さゆりを通じ、何時の間にやら凶悪犯のリコスが善良になりつつあるなど、想定外な要素を抱え過ぎた彼女の明日はどっちだ(嘘)!?

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「おお〜〜〜っ、絵日記かさゆり」
バニーが何やらグリグリと書き物をしているさゆりに声をかける。
さゆりの絵日記には川遊びとバーベーキューでの出来事が描かれていた。

「最強少女さゆり」第26話(31話)「川遊びとバーベキュー」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

これを聞きつけてリコスも奥から現れた。
さゆりを中心にワイワイと騒ぐバニーとリコス。

そんな彼らの様子を遠くから眺める人影が……。
その正体はレガード(遺産調査団)所属の宇宙人であるインリン・マールィだ。
インリンは双眼鏡を手にさゆりたちが悪事を企んでいる証拠を掴もうと悪戦苦闘していたのだ。

今も、インリンの目からは悪の帝王・さゆりの指示にバニーとリコスが何やら頷いているように見えている。

そのとき、インリンの手にした双眼鏡がキラリと光った。

「んっ……」
眩しいと感じたさゆり。
ふと見れば、何やら見知った人影が……。
さゆりは言い争いにまで発展したバニーとリコスの遣り取りの隙を突いて、その場を抜け出す。

「あれ?」
この動きにインリンが気付いた。
何時の間にやらさゆりが消えている……何処に行ったのだろうか。

そう考えていたインリンは側面から来た高速三輪車に撥ねられることに。
もちろん、三輪車の主はさゆりだ。

「ああ〜〜〜っ、やっぱり、おでこちゃんでしゅ」
さゆりからおでこちゃんと呼ばれるインリン。
2人は23話「インリンの事件簿」にて面識があったのだ。

「最強少女さゆり」第23話(28話)「インリンの事件簿」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

調査対象に発見されてしまったインリンは「あはははは」と苦笑いを浮かべることに。

その頃、ようやくさゆりが消えたことに気付いたバニーとリコスは大慌て。
ところが、また別の事実にも気付く。

何時の間にやらヤスが豪田家に上り込み、勝手にテレビを視ていたのだ。

「何をしてるんだ!!」
激怒するバニーだが、ヤスが着用している上着に見覚えが。
それはレガード団員のみ着用が許される制服であった。
もちろん、ヤスがインリンから盗んだ物なのだが、バニーたちは知らない。

だが、その意味はすぐに察した。
現在、地球は警戒宙域に指定されている。
バニーとリコス以降に降り立った者は居ない筈である。
すなわち、先行していた別の宇宙人の所持品なのだろう。
ということは……その宇宙人は目と鼻の先にまで迫っていることになる。

この事態はバニーを強張らせることに。
もともと、さゆりについての報告義務を誤魔化している状態なのである。
もしも、他の宇宙人に報告されてしまえば……バニーの立場は苦しいものになる。
だが、バニーはさゆりについて報告することなどもはや想像できない。
そもそも、報告されてしまえばさゆりから安息の日々は失われるのだ。
其処までバニーが考えたところで……。

「ビーッ、ビーッ」
ヤスが着込んだ上着から警報音が響いた。
次いで「せんぱ〜〜〜い?せんぱ〜〜〜い?大丈夫ですかぁ!?」と些か間抜けな声が上着から聞こえて来る。
上着に仕掛けられた無線機が作動しているのだ。
どうやら、レガード団員はもう1人居るらしい。

謎の声と、バニーたちのただならぬ様子に危機感を抱いたヤス。
さっと身を翻すとその場を逃走してしまう。

「泥棒だなぁ」
「ああ……」
そんなヤスの態度に呆気にとられるバニーとリコスであった。

一方、さゆりはおでこちゃんことインリンの脇で静かに眠っていた。
「お母しゃん」涙ながらに母を求め寝言を呟くさゆり。
これを聞いたインリンは「もしかして……」と洩らす。
瞬間、インリンはさゆりを誤解していたことに気付いたのだ。

数時間後、目覚めたさゆりは帰宅することに。
しかし、無断で留守にしていたさゆりをバニーは厳しく叱りつける。

これを監視していたインリン。
「待ってなさいよ〜〜〜お嬢ちゃん、必ず助け出して上げるからね〜〜〜」と口にする。

そう、確かにインリンはさゆりが悪の帝王ではないかとの誤解を解いた。
だが、新たにバニーとリコスに母を人質に取られ服従を強いられていると誤解してしまったのである―――次回に続く。

コマ割りと展開が魅力の作品です。
本作を真に楽しむ為に「週刊少年チャンピオン」本誌にて確認せよ!!

<感想>

「週刊少年チャンピオン」にて短期集中連載された福田やすひろ先生の作品「最強少女さゆり」。
そんな本作が正式な連載として帰って来ました!!
ファン大歓喜だぜ、ヒャッホウ(^O^)/!!

ちなみに連載になったことで本作のアプローチも多少変わった様子。
短期集中連載時は「さゆりを中心とし、人並み外れた怪力がありながら周囲の人々に保護される4歳児を描くハートフルコメディ」でしたが「人並み外れた怪力を有する少女と、これを温かく見守る周囲の人々を描いたハートフルコメディ」へと変わった印象あり。

つまり、何処が変わったかと言うと、短期集中連載時は「さゆりが中心だった」のに対し連載では「さゆりとその他の人々」にまで焦点の対象が広がったかな。
これは新キャラである恭也の登場にも顕著。
それに伴い源さんの「さゆりラブ」キャラに拍車がかかってます。
これにより、さゆり抜きでサブキャラたちのみ描かれる回も有り得ますね。
正直、個人的には短期連載時の「さゆり中心」のノリが好きだけど、連載が長期化することを見据えれば物語の幅を広げる意味で正しい判断だと思われます。
ただ、出来るなら主人公・さゆりの正体はもちろんのこと、リコスとバニーの掘り下げをもっとして欲しいかも。

そんな仕切り直しの27話(通算32話)。
サブタイトルは「名探偵インリン」。

今回も23話「インリンの事件簿」に続き、インリンのキャラの掘り下げが行われました。
インリン、根は悪く無いものの、かなり思い込みの激しい勘違いキャラで定着のようです。

「最強少女さゆり」第23話(28話)「インリンの事件簿」(福田やすひろ作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

それにしても、「インリンの事件簿」に続き「名探偵インリン」とは……。
次のインリンメイン回が「宇宙人草紙あやつりインリン」なのか「宇宙人探偵インリン・マールィ」なのか「I.N.R.I.N 証明終了」なのか「超推脳インリン」なのか「インリンの事件目録」なのか、タイトルが気になりますね〜〜〜。
ちなみに、いつか例のポーズで「マールィにおまかせを!!」の決め台詞が飛び出すのではないかと密かに期待してたりします。

そして、謎の後輩が登場。
果たして、彼(または彼女)は本作中でどのような立ち位置になるのか。
どちらかと言えば、27話でインリンがさゆり寄りになったので、彼女に代わり本部に報告を上げる役割になりそうですが……。
ただ、インリン自身もさゆりを助ける為に良かれと思って報告を上げてしまいそうなところはあるなぁ。
いずれにしろ、エピソードのトリガーを引く役割か。

ちなみに、ヤスが初登場時からは想像もつかないほどやさぐれたキャラになっていってますね。
そう言えば、兄貴分のメタボはどうしたのだろう……。

そんな本作ですが、コミックス1巻に続き2巻が発売予定。
1巻表紙は『ジャポニカ学習帳』をイメージした装飾の中にさゆり、バニー、リコスとメインが並ぶ可愛らしい物でしたが2巻はどうなる!?
ちなみに、2014年8月5日に『ジャポニカ学習帳』のデザインが立体商標化されたことで、ツイッター上のファンから本作の表紙について不安の声が上がる一幕もありましたが、あれはあくまで「同様のデザインを用いたノートに限る」らしいので本作は対象外のようです。一安心。

そして、此処からは今後の展開予想。
最終的には仲間になりそうなインリン(あるいは後輩)だけど、さゆりについて報告しちゃうんだろうなぁ。
でもって、彼女の所属するレガード本隊がやって来る展開か。
バニーの上司である花魁課長によると、どうもこのレガードも一癖ありそう。
だとすれば、これまでの予測で唱えて来たバニーとリコスたちが連合して挑む敵はレガードになりそうか。
こんな感じ!?

インリンの報告でさゆりに目を付けたレガードが地球に飛来。
さゆりを連行しようとする。
通常ならば相手ではないが、レガードはさゆりの弱点であるお化けを使用。
しかも、周囲にまで被害を及ぼす。
此処にインリンはレガードに疑問を抱き離反。
もちろん、バニーやリコス、源さん、オヤッサンとタマちゃんらも協力してレガードに抵抗。
とはいえ、多勢に無勢で危機に陥るんだけど、其処に花魁上司たちが登場。
レガードが星々の遺産を不正使用していたとかで逮捕。
さゆりは見逃されるんだけど、バニーとリコスは帰還したかに見せて……実は地球に居るのです、的な結末とか。
でないと、リコス逮捕されちゃうし。
そして、バニーは花魁課長からさゆりとリコスの監視の名目で地球滞在の権利を得るとか。
ちなみに、さゆりがお化けが苦手なのは遺産としての記憶が残っているから……だったりして。
この妄想、果たして的中するでしょうか!?

さて、此処で幾ら言葉を尽くしたところで本作の面白さは伝えられない。
やっぱり本作は理屈じゃないな。
実際に読んで感じるべし。

もう1度繰り返しましょう。
本作に興味を持たれた方には、是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を捜して読んで欲しい。
最近の「週刊少年チャンピオン」は「実は私は」や本作など本当に粒揃いでクオリティが高い作品が多い。
注目の雑誌の1つと言えるでしょう。

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