2014年09月13日

「実は私は」第79話「告白する!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第79話「告白する!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

登場人物一覧は本記事下部に移動しました。

<あらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜

「アナザル」こと「絶対に秘密を守れない男」黒峰朝陽は憧れのヒロイン・白神葉子の秘密を知ってしまった。
その秘密とは「白神葉子がハーフの吸血鬼である」こと。
朝陽は葉子の為に、この秘密を守らねばならない―――。
取り巻く人々を相手に、朝陽は秘密を守り抜くことが出来るのか?

矢先、実は宇宙人であった委員長・渚、狼男で肉食系女子な獅穂、悪魔っ娘の茜、未来人の凛、幼馴染のみかん、天使の華恋も加わって……。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

いよいよ修学旅行も最終日の夜を迎えることに。
そして、この夜は渚にとっても決戦の夜であった。

渚は同室となった葉子と獅穂に対し宣言する。
黒峰朝陽に告白する―――と。

これに動揺するかと思われた葉子。
だが、恋敵として正々堂々の勝負を主張しつつ渚を応援することに。

そんな葉子の姿に「へぇ……」と感心する獅穂。
其処には自身の気持ちに気付きつつも、友人を思いやる成長した葉子の姿があったのだ。

こうして、互いに正々堂々悔いのない戦いをしようと語り合った渚と葉子。
朝陽は既に浜辺で待っている、渚はいざ出陣とばかりに出掛けようとするが。

「待てぇい!!」
これを獅穂が止めた。
此処でよもやの獅穂参入か……と思いきや、問題は渚の服装にあった。

渚は「恋は戦い」をモットーに巫女服に薙刀という和風戦乙女ファッションに身を包んでいたのだ。
このままでは「告白する」と言うよりも「殺す!!」が相応しい装束である。

「それでは殺気が強過ぎる」との獅穂の助言に従うことにした渚。
続いての装束は……殺気を感じさせないよう遠距離から狙撃できるライフルに迷彩服と言うスナイパーファッションであった。
もはや、どう見ても「告白する」よりも「殺る!!」服装に獅穂は言葉も無い。

とはいえ、これを見逃せば翌朝の朝陽は遺体で発見されるであろう。
流石にそれは阻止せねば……と「可愛い服装はどうだろう」と提案することに。

さて、こうして渚が選んだ格好が……なんと、顔すら見えない猫の着ぐるみであった。
もっとも、実はこの着ぐるみは宇宙服なのだが。

確かに可愛いがそれは違う。
これを目にした獅穂は涙しかない。
これには葉子も違和感を抱いた様子で2人で必死に押し留めることに。

結局、無難な格好に落ち着いた渚は制服を選択する。

「では、行って来る!!」
颯爽と部屋を飛び出そうとする渚。

しかし、そんな渚に獅穂と葉子から思い切りツッコミの声が上がる。

何故なら―――渚は制服の上に顔は猫のマスク、手には薙刀、肩にはライフルとこれまでの全ての衣装をシャッフルした凶悪装備で事に挑もうとしていたのだ。

こうして仕切り直した渚。
どうやら、緊張のあまり上がっていたようだと自己分析しつつ朝陽の待つ浜辺へと急ぐ。

ところが、ホテルの玄関に見知った姿が。
そう、みかんであった。

告白の件を知れば妨害されるに違いない……怯む渚だが。

「告白するんでしょ、頑張んなさいよ」

みかんは敢えて応援の言葉を口にする。
同じ男性を愛した者として、渚の本気を邪魔する気にはなれなかったのである。

こうして、みかんに背中を押された渚はホテルを飛び出す。
後は茜から貰った小型茜に飴を食べさせれば、渚の本体は人間大になる。
渚は告白は本体で正面から行うと決めていた。

そして、再び走り出す。
葉子、獅穂、みかんのことを想いながら。

恋敵でありながら応援してくれた葉子。
普段と異なり真面目に助言してくれた獅穂。
そして、ライバルとして鎬を削りながら最後の最後に背中を押してくれたみかん。

3人の励ましを受けて渚がひた走る。
その視界に夜の海が広がった。

当然、其処には朝陽が立っていたのである。
朝陽を前に渚の動悸が早まり触覚が激しく点滅する―――80話に続く。

充実の「実は私は」が読めるのは「週刊少年チャンピオン」だけ。
本誌で確認せよ!!

<感想>

「週刊少年チャンピオン」にて「さくらDISCORD」を連載されていた増田英二先生の新作。
「さくらDISCORD」は未読の管理人ですが、1話を読んで注目している作品です。
コミックス1巻に続き2巻、3巻、4巻、5巻、6巻、7巻も重版出来とのことで、目出度い。
さらに、8巻も発売予定。
そして、本作かなり面白い!!

その79話。
「告白しよう!」ではなく「告白する!」ということで堅い決意を抱いた渚の告白当夜の紆余曲折が描かれました。
次回はいよいよ告白です。
とはいえ、みかんのときと同様に朝陽の返事は既に決まっているのですが……。

渚がこれにどう対応するのか。
諦めてしまうのか、それでもみかん同様に振り向かせてみせると努力するのか。
この辺りが次回の注目ポイントになりそうです。

今回でツボだったのは、渚が学生服で猫マスクに薙刀とライフル抱えて部屋を飛び出そうとしたシーン。
それと、葉子の日焼けし易い性質がきちんと描かれていた点かな。

ちなみに、本作のサブタイは基本「〜〜〜しよう!」で形式が定められており、前後編になる場合には前編で「〜〜〜しよう!」、後編で「〜〜〜しよう!!」と「!」の数で区別がつけられています。
そんな中での「告白する!」とのサブタイトル。
実は47話にて既に「告白しよう!」のサブタイが使用済み(この回は文化祭で朝陽が葉子に告白)なのもありますが、それだけ渚の決意が固いことを示しているものと思われます。
こういった点も本作の見逃せないポイントと言えるでしょう。

「実は私は」第47話「告白しよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

うむ、今回も充実した回ですな。
多くは語るまい、とりあえず読め!!

そう言えば、上でもお伝えした通りコミックス8巻が発売。
表紙は1巻の葉子、2巻の渚、3巻の獅穂、4巻の茜、5巻のフクちゃんとみかん、6巻の凛、7巻の明里さんに続き、銀華恋。
うむ、此処までは予想通り。
こうなると9巻は、9巻は……誰だ!?

ちなみに、上記のあらすじは本作の魅力を伝えられるよう改変を加えてまとめていますが、その面白さを伝えきれていません。
やっぱり、あの絵とコマ割りなどのテンポあっての本作。
是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を読んで欲しい。

もう1度繰り返しましょう。
本作に興味を持たれた方には、是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を捜して読んで欲しい。
最近の「週刊少年チャンピオン」は本作など本当に粒揃いでクオリティが高い作品が多い。
注目の雑誌の1つと言えるでしょう。

◆関連過去記事
「実は私は」第1話から第70話まで(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)まとめ

「実は私は」第71話「答えを出そう!!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第72話「励まそう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第73話「メイド喫茶に行こう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第74話「勝負しよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第75話「修学旅行へ行こう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第76話「修学旅行を楽しもう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第77話「カリスマを超えよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第78話「南国へ行こう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

登場人物一覧:
黒峰朝陽:主人公、通称「アナザル」。
白神葉子:朝陽の意中の人物。ある秘密が……。
紫々戸獅狼:葉子の幼馴染。彼もまたある秘密を……。
紫々戸獅穂:葉子の幼馴染。彼女もまたある秘密を……。

藍澤渚:クラス委員長。彼女にも秘密が……。
藍澤涼:渚の兄、意外な形で登場することに……。
紅本茜:紅本の親族らしい。彼女にも秘密が……。
紅本明里:教師。彼女にも秘密が……。
黄龍院凛:33話より登場した謎の少女。彼女にも秘密が!?
黄龍丸:凛が駆るドラゴン。52話にて意外な正体が明らかに。

朱美みかん:朝陽の幼馴染。新聞部所属。通称「外道クイーン(オレンジ)」。
岡田:朝陽の友人の1人。通称・岡。眼鏡が特徴。割と友人想いの様子。
嶋田:朝陽の友人の1人。通称・嶋。軽い。
桜田:朝陽の友人の1人。通称・サクラ。渋い。
フクちゃん:「福の神見習い」を名乗る眼鏡。
フクの介:フクちゃんの先輩。やはり眼鏡。
フク太郎:フクちゃんとフクの介の先輩。やはり眼鏡。
フク蔵:フクちゃんとフクの介とフク太郎の先輩。やはり眼鏡。
手崎:文字通り茜の手先な料理教室のシェフ。

朝陽の父:朝陽の家族。22話に初登場。
朝陽の母:朝陽の家族。22話に初登場。
黒峰鳴:朝陽の妹。22話、28話、48話に登場。48話にて名前と顔が判明。
白神源二郎:吸血鬼。額に十字傷を抱く巨人。39話にて名前が判明。
白神桐子:葉子の母で人間。和服の美女。38話にて名前が判明。
銀華恋:茜に続く第2のツノツキ……の筈だったが。58話から登場。

「実は私は(1) (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
実は私は(1) (少年チャンピオン・コミックス)





こちらはキンドル版「実は私は(1)」です!!
実は私は(1)





「実は私は(2) (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
実は私は(2) (少年チャンピオン・コミックス)





「実は私は(3)」です!!
実は私は(3)





「実は私は(4) (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
実は私は(4) (少年チャンピオン・コミックス)





「実は私は(5) (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
実は私は(5) (少年チャンピオン・コミックス)





「実は私は 6 (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
実は私は 6 (少年チャンピオン・コミックス)





「実は私は 7 (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
実は私は 7 (少年チャンピオン・コミックス)





「実は私は(8) (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
実は私は(8) (少年チャンピオン・コミックス)





「透明人間の作り方 (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
透明人間の作り方 (少年チャンピオン・コミックス)





「さくらDISCORD 1 (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
さくらDISCORD 1 (少年チャンピオン・コミックス)





「さくらDISCORD 2 (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
さくらDISCORD 2 (少年チャンピオン・コミックス)





「さくらDISCORD 3 (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
さくらDISCORD 3 (少年チャンピオン・コミックス)





「さくらDISCORD 4 (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
さくらDISCORD 4 (少年チャンピオン・コミックス)





「さくらDISCORD 5 (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
さくらDISCORD 5 (少年チャンピオン・コミックス)



【関連する記事】
posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック