<あらすじ>
月島中央署管内にあるスタジオで、まるでロケット噴射のような勢いを伴う爆発事件が起きた。現場の状況から、タバコの不完全燃焼が原因で一酸化炭素ガスが充満した部屋のドアを開け、一気に酸素が流れ込んだことで起きた爆発――つまり、「バックドラフト現象」によるものだとみなされ、同件は事故として処理される。
その傍らで、糸村聡(上川隆也)は現場に散らばっていた破片に興味を示す。破片をつなぎ合わせると…それは三日月模様があしらわれた香炉だった! 気になった糸村は香炉を持って、警視庁科捜研の係官・村木繁(甲本雅裕)のもとへ。鑑定の結果、火災との因果関係は見受けられなかったが、香炉に付着していた“あるもの”が糸村の心にどうも引っかかり…。
その矢先、事態は急展開を迎える。別の所轄の管内でも、バックドラフト現象かと思われる爆発が起こったのだ! 現場は永田路子(前田美波里)が社長を務める大企業「オーセンティック」の地下にあるVIPルーム。この爆発で、同社のパーティーに出席していた元警察官僚の衆議院議員・一条智徳(団時朗)が死亡したことを受け、テロの可能性も視野に入れた警視庁は、合同捜査本部を立ち上げることに。警視庁捜査一課の刑事・佐和田徹夫(内藤剛志)と組んで捜査をするよう命じられた糸村は、さっそく「オーセンティック」の爆発現場へと向かうが、そこで今度は満月模様があしらわれた香炉を発見し…!?
(公式HPより)
では、続きから(一部、重複アリ)……
月島中央署管内で不可解な爆発事件が発生。
だが、現場の状況からタバコの不完全燃焼が原因による「バックドラフト現象」とされ事故で処理される。
しかし、糸村は現場の状況に不審を抱いていた。
遺留物を復元してみたところ、三日月模様があしらわれた香炉が発見されたのだ。
糸村は何かがあると睨むが……。
矢先、「オーセンティック」社長・永田路子が参加していた会合でも同様の爆発が発生。
これにより、代議士・一条智徳が死亡したことで事件として捜査が開始された。
糸村はこの現場から満月模様の香炉を発見する。
さらに、糸村は警視庁捜査一課の刑事・佐和田徹夫とコンビを組むことに。
2つの現場に永田親子が存在したことが明らかとなり、犯行は永田親子を狙ったものと思われた。
其処から捜査線上に葛巻なる男性が浮上。
ところが、直後に葛巻が殺害されてしまう。
この葛巻殺害は「オーセンティック」の実権を奪おうと狙う副社長・榎戸の犯行と判明する。
どうやら、榎戸は葛巻を利用し社長の殺害を目論んだが、逆に脅迫されてしまったらしい。
こうして、事件は解決したかに思われたが……糸村は香炉に拘り納得しない。
そんな糸村を理解出来ず衝突する佐和田であったが……その糸村の執念に救われることに。
実は数年前に「オーセンティック」にはある疑惑があったのだ。
これに佐和田も関わっており、それを深く後悔していた。
その疑惑が「バックドラフト」により若い女性が死亡していた事件。
これは永田路子の息子・大地が原因と思われていた。
だが、一条の圧力により事故として処理されていた。
これに佐和田も協力していたのである。
糸村は幼い時分に飼い犬を行方不明で失っており、あのとき諦めずに探し続けていればと後悔していた。
それが理由で刑事になったのだ。
そんな糸村の執念を間近に目にした佐和田も捜査を続行する。
糸村は大地により死亡した女性に注目。
その関係者を調べ上げる。
すると、葛巻が婚約者であったことが分かる。
しかも、香炉は女性が所持していた品であった。
どうやら、家族を表現しており三日月と満月に続きもう1つ香炉があるらしい。
そのもう1つが父親を指しているのでは……と考えた糸村は路子が経営する「ローズヴィレッジ」の入居者・矢作老人が葛巻を操り事を図ったすべての黒幕だと考える。
だが、矢作老人は認知症を患っていた。
果たして、この状況で可能なのか!?
矢先、これまでの犯人を名乗る人物から3件目の犯行予告が届く。
「ローズヴィレッジ」に駆け付けた糸村は、今まさに「バックドラフト」に巻き込まれつつあった矢作老人を救出することに成功する。
そして、糸村が突き止めた真相とは。
矢作老人と大地の被害者の女性は公には明かされていないが父娘であった。
しかも、矢作老人は午前中だけは意識がはっきりしていたのだ。
その時間を用い娘の婚約者である葛巻を共犯とし、永田親子に復讐を図った。
とはいえ、殺意はなく、娘の死の真相を暴くべく再捜査に持ち込むことが狙いだったらしい。
ところが、此処で2つほど想定外の出来事が起こった。
まず、一条が死亡してしまった。
そして、葛巻が殺されてしまったのだ。
これにより、狙いは頓挫してしまった。
其処で自身を被害者とした第3の事件を起こそうと目論んだのだが、糸村に阻止されたのだ。
矢作を告発しようとする糸村だが、もはや矢作自身にも事の真相は不明なほど病魔は進行していた。
結局、告発は不可能に終わる。
だが、事件は思わぬ結果をもたらした。
永田親子の庇護者であった一条が死亡したことで「オーセンティック」に捜査の手が入ったのだ。
数多の不正が暴かれ、路子は退陣し大地も逮捕されることに。
まさに矢作の執念がもたらした結末であった。
これに糸村は感嘆する―――了。
<感想>
6度、我々の前に姿を現した「遺留捜査」。
3度目のスペシャルです。
竜雷太さん演じる矢作の執念が凄かったですね。
そして、糸村が刑事になった動機が明かされましたね。
如何にも糸村らしい動機だったかな。
ちなみに、このスペシャル。
シーズン1に登場した宮下刑事や金子管理官も再登場してました。
ファンにはサプライズになったのではないでしょうか。
さらに、ラストにて東署長の社交ダンスに触れられたのも、シリーズを通じてのファンへのサービスでしたね。
続くスペシャルかシーズン4、期待したいところです!!
◆関連過去記事
・「遺留捜査(2013年)」(テレビ朝日、2013年)まとめ
・「遺留捜査スペシャル(2013年) 緊急事態発生!!あの風変わりな刑事が病院立てこもりの人質に!?少女の心臓手術のタイムリミットは24時間…遺留品の“鳥のブローチ”が明かす意外な真犯人とは!?」(11月10日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「ドラマスペシャル 遺留捜査(2014年) あの風変わりな刑事が帰ってきた!!連続誘拐事件発生!!犯人の要求は9125万円の身代金と事件の完全生中継!?“東京―長崎の寝台特急券”に3分の真実」(8月9日放送)ネタバレ批評(レビュー)
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