2014年10月27日

「実は私は」第85話「伝えよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第85話「伝えよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

登場人物一覧は本記事下部に移動しました。

<あらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜

「アナザル」こと「絶対に秘密を守れない男」黒峰朝陽は憧れのヒロイン・白神葉子の秘密を知ってしまった。
その秘密とは「白神葉子がハーフの吸血鬼である」こと。
朝陽は葉子の為に、この秘密を守らねばならない―――。
取り巻く人々を相手に、朝陽は秘密を守り抜くことが出来るのか?

矢先、実は宇宙人であった委員長・渚、狼男で肉食系女子な獅穂、悪魔っ娘の茜、未来人の凛、幼馴染のみかん、天使の華恋も加わって……。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

岡たちの後押しを受けて葉子への告白へと挑むことを決意した朝陽。
ところが、当の葉子は朝陽を見るなり耳に手で塞ぎ逃げ出してしまう。

其処に現れた渚と獅穂によれば、誤解を解こうとしたが聞く耳を持たないのだそうだ。

逃げ出した葉子を追う面々。
獅穂が駅に先回りする中、朝陽と渚は周辺を探し回る。

渚は宇宙船から最新式のレーダーを用いるが、葉子の気配はない。
もはや、これまでかと思われたが……。

あれ?何だか蝙蝠が集まっている場所があるような!?

朝陽が視線を動かすと其処には看板の影に隠れる葉子が居た。

「ええ〜〜〜っ!!」
あまりのことに驚く朝陽。
見つかったことに気付いた葉子は再び逃走劇を開始する。

朝陽を撒くべく、蝙蝠へ変身しようとする葉子。
だが、耳だけである。
朝陽は絶句する。
一方、渚のレーダーはそんな葉子を捉えることはない。

さらに朝陽を撒くべく、煙に変身しようとする葉子。
だが、頭部から蒸気が上がるだけである。
朝陽は再び絶句する。
しかし、渚のレーダーにはこの葉子すら捉えられない。

「そのレーダー、流石に駄目なんじゃぁ……」
朝陽のツッコミが虚しく木霊する。

そんな中、自棄になった葉子は空を飛ぶべく羽根を広げようとする。

「駄目だ!!」
これに気付いた朝陽は思わず本気で怒鳴ってしまう。
もしも、その姿を目撃されれば今度こそ言い訳が出来ないからだ。

「誤解されたままでも良いから、それだけは止めて欲しい」
必死の朝陽の呼びかけに葉子が止まる。
だが、朝陽に顔を背けるとまたもや走り出した。
そんな葉子を追う朝陽。

2人を見ていた渚はある決断を下す。
それはあの日の朝陽の返事を求めるものであった。
もちろん、答えは既に分かり切っている。
渚にとって苦渋の決断であった。

「ごめん、委員長の気持ちには応えられない。他に好きな人が居るんだ」
涙ながらに返事を求める渚に朝陽は告げる。
そして葉子に向き直るや叫ぶ。

「実は私はずっとあなたが好きでした」と―――86話に続く。

充実の「実は私は」が読めるのは「週刊少年チャンピオン」だけ。
本誌で確認せよ!!

<感想>

「週刊少年チャンピオン」にて「さくらDISCORD」を連載されていた増田英二先生の新作。
「さくらDISCORD」は未読の管理人ですが、1話を読んで注目している作品です。
コミックス1巻に続き2巻、3巻、4巻、5巻、6巻、7巻も重版出来とのことで、目出度い。
さらに、8巻も発売。
そして、本作かなり面白い!!

その85話。

渚の身を切るような決断が辛い。
そして、本気で葉子の身を案じる朝陽。
まさに恋したら一途な面々。

一方、恋を知らぬ故に恋に戸惑い逃げ惑う葉子。
そんな葉子に朝陽の告白が!!
果たして、今度こそ葉子は朝陽から逃げずに向き直ることが出来るのか!?
遂に決戦のときが来たと言えそうです。

ああっ、次回はどうなる!?

ちなみに、これをいつも通りに「恋愛三国志」に当て嵌めると……(いや、そもそも当て嵌める必要が無いとのツッコミは禁止で)。

まずは前提から。

朝陽の心という「天の時」を得た「魏」の葉子。
幼馴染ポジションという「地の利」を得た「呉」のみかん。
茜の協力をスイーツで取り付け「人の和」を得た「蜀」の渚。

この「三国志」となっています。

この85話は「蜀」こと渚の趨勢を決めた回。
それだけに「秋風五丈原」の風情。
死せる孔明は生ける仲達を走らせましたが、その仲達こそが最後の勝者となった。
あのとき、仲達はひたすら逃げの戦法に徹し勝利を得た。
同様に葉子もまた逃げに徹し勝利を得ることに。
まさに、葉子が仲達のポジションとなったか。

うむ、今回も充実した回ですな。
多くは語るまい、とりあえず読め!!

そう言えば、上でもお伝えした通りコミックス8巻が発売。
表紙は1巻の葉子、2巻の渚、3巻の獅穂、4巻の茜、5巻のフクちゃんとみかん、6巻の凛、7巻の明里さんに続き、銀華恋。
うむ、此処までは予想通り。
こうなると9巻は、9巻は……誰だ!?

ちなみに、上記のあらすじは本作の魅力を伝えられるよう改変を加えてまとめていますが、その面白さを伝えきれていません。
やっぱり、あの絵とコマ割りなどのテンポあっての本作。
是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を読んで欲しい。

もう1度繰り返しましょう。
本作に興味を持たれた方には、是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を捜して読んで欲しい。
最近の「週刊少年チャンピオン」は本作など本当に粒揃いでクオリティが高い作品が多い。
注目の雑誌の1つと言えるでしょう。

◆関連過去記事
「実は私は」第1話から第80話まで(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)まとめ

「実は私は」第81話「止めよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

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「実は私は」第84話「励まそう!!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

登場人物一覧:
黒峰朝陽:主人公、通称「アナザル」。
白神葉子:朝陽の意中の人物。ある秘密が……。
紫々戸獅狼:葉子の幼馴染。彼もまたある秘密を……。
紫々戸獅穂:葉子の幼馴染。彼女もまたある秘密を……。

藍澤渚:クラス委員長。彼女にも秘密が……。
藍澤涼:渚の兄、意外な形で登場することに……。
紅本茜:紅本の親族らしい。彼女にも秘密が……。
紅本明里:教師。彼女にも秘密が……。
黄龍院凛:33話より登場した謎の少女。彼女にも秘密が!?
黄龍丸:凛が駆るドラゴン。52話にて意外な正体が明らかに。

朱美みかん:朝陽の幼馴染。新聞部所属。通称「外道クイーン(オレンジ)」。
岡田:朝陽の友人の1人。通称・岡。眼鏡が特徴。割と友人想いの様子。
嶋田:朝陽の友人の1人。通称・嶋。軽い。
桜田:朝陽の友人の1人。通称・サクラ。渋い。
フクちゃん:「福の神見習い」を名乗る眼鏡。
フクの介:フクちゃんの先輩。やはり眼鏡。
フク太郎:フクちゃんとフクの介の先輩。やはり眼鏡。
フク蔵:フクちゃんとフクの介とフク太郎の先輩。やはり眼鏡。
手崎:文字通り茜の手先な料理教室のシェフ。

朝陽の父:朝陽の家族。22話に初登場。
朝陽の母:朝陽の家族。22話に初登場。
黒峰鳴:朝陽の妹。22話、28話、48話に登場。48話にて名前と顔が判明。
白神源二郎:吸血鬼。額に十字傷を抱く巨人。39話にて名前が判明。
白神桐子:葉子の母で人間。和服の美女。38話にて名前が判明。
銀華恋:茜に続く第2のツノツキ……の筈だったが。58話から登場。

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