<あらすじ>
ABX『ハートニュース』の西野沙織(高島礼子)、ディレクターの石田翼(原田龍二)、カメラマンの梅崎忠司(朝倉伸二)が、デスクの小久保満(近江谷太朗)の指示で熟年世代の婚活パーティーを取材中、多摩ニュータウンのマンションで中年女性の高田紗英子(舟木幸)が転落死を遂げる。婚活パーティーの運営会社『フォーエバー・ウェディング』の代表、五十嵐美由紀(秋本奈緒美)は偶然にも紗英子の古くからの友人で、紗英子が最後に携帯電話で話した相手でもあった。警察から美由紀への問い合わせで事情を知った沙織たちは、急きょ多摩ニュータウンへと向かう。
美由紀によれば紗英子は認知症の母と二人暮らし。美由紀への最後の電話では、介護の疲れを訴えていたという。
遺体の状況は、側に白いバラのブーケが落ちていたこと以外、特段変わったところもなく、警察は自殺と判断する。しかし、介護疲れによる自殺は介護相手と心中するケースが多い。ひとりで死んだ紗英子の死には何か複雑な背景があると直感した沙織は、引き続き取材を続けることにする。
その結果、紗英子は週に数回、母を施設に預け、エミリの名で、熟女クラブで働いていたことが判明する。紗英子の死を知った同じクラブで働く女性たちの反応はさまざまだった。ショックを隠せないアキ(竹本聡子)。一方、しおん(越智静香)はどこか冷たい態度。そしてマリン(横山めぐみ)は紗英子の死を悼み賛美歌を唱える。そんな中に、自殺を疑うホステスが現れる。紗英子はストーカーに悩まされていたというのだ。
沙織はさっそく、紗英子をストーキングしていた元小学校教諭の近藤豪(佐野泰臣)との接触を試みる。しかし、「エミリは僕の子どもを欲しがっていた」と薄く微笑む近藤から、大きな情報を得ることはできなかった。
翌朝、アキが何者かに刺され死亡する。側には白バラのブーケ。石田からの一報を受け、取材へと自宅を飛び出す沙織。その目に、近藤の姿が飛び込んでくる!ネットを使って沙織の自宅を探し当てたらしい。ストーカーの中には、実際に傷害や殺人を犯す者もいる。恐怖を感じた沙織は、義母と娘に厳重な戸締まりを指示。一抹の不安を抱きつつ、取材に出掛ける。
紗英子とアキは半年前、一緒に熟女クラブで働き始めた者同士。クラブでは親しかったようだが、どこで知り合ったかなど詳細は不明だった。プロデューサーの大倉健(益岡徹)は、引き続き取材を続けるよう、石田に熟女クラブ通いを指示。金持ちの常連客をめぐってアキといがみ合っていたしおんをはじめ、関係者の素性を探らせる。
すると、紗英子と美由紀が、金の貸し借りで揉めていたという噂が浮上。そんな中、第3の事件が発生。何者かに刺殺された中年女性の側には、白バラのブーケが残されていた…!
(土曜ワイド劇場公式HPより)
では、続きから(一部、あらすじと重複あり)……
西野沙織はABX『ハートニュース』のキャスターである。
今回は熟年世代の婚活パーティーを取材していたところ、多摩ニュータウンのマンションでの転落死に遭遇する。
被害者は高田紗英子。
紗英子は沙織の取材相手である婚活パーティー運営会社「フォーエバー・ウエディング」代表・五十嵐美由紀の古くからの友人であった。
事故か自殺として処理された紗英子の死。
だが、沙織は紗英子の遺体の傍にプリザーブド処理を施されたブーケが落ちていたことから、その死に疑問を抱き取材を開始。
すると、紗英子が熟女クラブで働いていたことが判明。
さらに紗英子の同僚であるアキ、しおん、マリンたちから紗英子がストーカー被害に遭っていたとの情報が。
続いてストーカーとされる近藤豪に取材する沙織だが、近藤は紗英子殺害を否定。
その翌朝、アキが何者かに刺殺されてしまう。
アキの遺体の傍には紗英子との際と同様にプリザーブド処理されたブーケが。
さらに第3の被害者まで発生。
これまた遺体の傍にはプリザーブド処理されたブーケが置かれていた。
3件の殺人が同一犯による連続殺人であると見た沙織。
被害者の共通点を調べたところ、3年前の痴漢事件が浮上する。
3年前、悠人なる大学生が紗英子たちにより痴漢であると告発されていた。
これにより悠人は大学を退学処分に遭い、自殺にまで追い込まれていた。
さらに調べた沙織が取材の末に辿り着いた真相とは!?
なんと、犯人はマリンであった。
悠人はマリンの息子だったのだ。
しかも、悠人による痴漢事件は紗英子らによる冤罪だったのだ。
3年前、婚活が上手く行かず苛立っていた紗英子たち。
其処に恋人を連れた悠人が居た。
2人の楽しそうな様子に嫉妬した紗英子たちが罠に嵌めたのだ。
この事実を突き止めたマリンは紗英子に謝罪を要求。
ブーケは悠人の手による想い出の品であった。
ところが、紗英子は謝罪どころか開き直りブーケをベランダから捨てようとした。
これを止めようとして揉み合う内に転落死を遂げたのだ。
以降、マリンは悠人の敵討ちを続けたのだ。
ブーケは悠人へのメッセージであった。
自殺を図ろうとするマリンであったが、沙織たちの説得により思い留まる。
事件はこうして解決したのであった―――エンド。
<感想>
「逆転報道の女」シリーズ第4弾。
前作は2013年11月2日に放送されており、実に1年ぶりの新作となりました。
シリーズに関するネタバレ批評(レビュー)は過去記事リンクよりどうぞ。
ちなみに原作なし、オリジナル作品です。
では、ドラマの感想。
第3弾に比べて沙織がキャスターである必然性が活かされていましたね。
此の点は良かったと思います。
ちなみに、ストーリー内容である「息子が痴漢冤罪による自殺、罠に嵌めた女性たちへ復讐、自殺を図るも主人公に説得され思い留まる」。
ごく最近、何処かで視たなぁ……と思ったら、2014年10月29日に放送された「水曜ミステリー9 弁護士 水木邦夫」だ。
・水曜ミステリー9「小杉健治サスペンス 弁護士 水木邦夫 残り火〜孤高の弁護士が挑む最後の法廷〜3連続通り魔殺人は死刑か冤罪化?凶器・目撃者すべての証拠がクロ!逆転裁判を勝ち取れるか!?」(10月29日放送)ネタバレ批評(レビュー)
とはいえ「水木邦夫」の方がテーマ性も完成度も高かったかな。
さらに「水木邦夫」の方が2重の意味で「冤罪」を扱っていた点も凄かった。
本作は本作で決して悪くはないんだけど、まだ一ヶ月も経過していない状態だけにどうしても比較してしまうかなぁ……そんな感想です。
◆関連過去記事
・土曜ワイド劇場「逆転報道の女 〜ワケあり主婦キャスターが挑む天才医師の不審死!2億の保険金!?医療ミスに隠された復讐の殺意!」(2月18日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・土曜ワイド劇場「逆転報道の女2 ワケあり主婦キャスターが挑む同級生連続殺人!死者が残した血文字の十字架!?格差社会に潜む復讐の殺意」(3月23日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・土曜ワイド劇場「逆転報道の女3 ワケあり主婦キャスターが挑む火ダルマ連続殺人 封印された目撃証言!被害者を結ぶ5年前の冤罪事件?復讐の炎があぶり出す謎の記憶」(4月19日放送)ネタバレ批評(レビュー)
<キャスト>
西野沙織:高島礼子
石田翼:原田龍二
大倉健:益岡徹
小久保満:近江谷太朗
江畑佳代:秋本祐希
梅崎忠司:朝倉伸二
坂口銀三郎:渡辺哲
西野雅子:水野久美
しおん:越智静香
高田紗英子:舟木幸
アキ:竹本聡子
五十嵐美由紀:秋本奈緒美
マリン:横山めぐみ ほか
(敬称略、順不同、公式HPより)
◆逆転裁判シリーズはこちら。
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