<あらすじ>
萌絵(武井咲)は、集まった香山家の人々に、病院から失踪したマリモ(原田夏希)が林水(横内正)の死に関連している可能性があると切り出した。一方、犀川(綾野剛)は一人、部屋の隅にいた。
刑事の鵜飼(戸次重幸)は、屋敷の裏門付近にマリモのタバコの吸い殻が落ちていたことを明かした。さらに、林水の息子・多可志(橋洋)が屋敷を売却しようとして林水に反対されていたことを挙げ、疑いの目を向ける。多可志は、この家は呪われているから売却したほうがいいのだ、とつぶやく。
その後、萌絵と犀川は、ヒーローのおもちゃで遊ぶ多可志の息子・祐介(橋來)に声をかける。ヒーローは強いのかと聞く萌絵に、祐介は「もういない」と答える。不思議に思った萌絵は外れていた電池をヒーローにはめてやる。動き出したヒーローを見た祐介は「いた」と答えた。そのやりとりを見ていた犀川は、何かに気づく。
後日、萌絵が再び香山家にやって来ると、犀川が蔵を観察していた。犀川は萌絵に、蔵がウェザリングという技法で古く見えるように塗装されているが、内部にはシリコン素材が使われていて密閉空間になることを教えた。画を湿気から守るためとはいえ、かなりの手間がかかる改装をした理由を、芸術家だからだろう、と犀川は推測。そんな時、中庭から悲鳴が聞こえた。萌絵と犀川が駆け寄ると、井戸の側で多可志の妻・綾緒(赤間麻里子)が震えていた。井戸を覗き込んだ萌絵が目にしたのは…。
(公式HPより)
では、続きから(一部、重複アリ)……
・前回はこちら。
「すべてがFになる」3話「封印再度(前編) 【呪われた仏画師一族と家宝が眠る密室の殺人】」(11月4日放送)ネタバレ批評(レビュー)
香山林水が籠っていた筈の蔵から遠く離れた川から死体で発見された。
さらに、その娘・マリモが直前に事故を起こしていた。
しかも、マリモは目を離した隙に入院していた病院から姿を消す。
当然、マリモが林水を殺害したのでは……と疑われることに。
犀川は林水が遠く離れた川まで移動したことに注目。
林水死亡時における状況に問題解決のポイントがあると見抜く。
さて、林水死亡当日。
マリモの到着が遅くなる中、林水は「天地の瓢」と「無我の匣」と共に蔵に籠っていた。
そして18時。
マリモの甥である勇介が蔵へ向かうと暫くして戻って来た。
勇介は「(林水が)もういないよ」と告げる。
その遠くでは犬が何かに激しく吠え立てていた。
次いで19時。
蔵を確認に向かうが返答なし。
扉は開かなかった。
そして20時。
蔵に食事が届けられたが返答なし。
扉は開かなかった。
21時、心配になった家人が様子を見に行くと……扉が開いた。
さらに悲鳴が上がる。
蔵の中に居る筈の林水だが、何時の間にやら消えていた。
蔵の中には血溜だけが残されていたのである。
これらから林水は20時から21時の間に蔵の中で殺害され運び出されたと思われたが……。
さて、この事件に隠された真相とは!?
と、その前に1つ管理人から賢明なる読者諸氏に挑戦状を。
「すべてがFになる」第4話の放送は11月11日21時から22時まで。
この批評記事は翌12日0時過ぎにアップされています。
ちなみに、管理人は大体ですが遅くとも放送から1時間以内には記事をアップする予定でした。
つまり、23時には本記事がアップされる筈であった。
実際にアップされた時間と比較すると1時間以上の空白時間があるワケです。
さて、何が起こったか!?
手掛かりは本ブログをよく知る方には既に与えられています。
後は推理のみ。
さぁ、あなたはこの謎が分かりましたか!?
では、早速ながら解答編。
タイムラグにより管理人は22時以降に記事に取り組んだことが分かります。
管理人が述べた1時間の目安が事実ならば23時以降に記事を書き始めたことになる。
もはや、明白でしょう。
放送時間に管理人はテレビの前に居なかったのです。
いや、正確には多少異なります。
時折、テレビが視聴出来ない環境にあったのです。
すなわち、放送中は移動状態にあった。
その為に飛び飛びでしか視聴出来ていない……これが解です。
えっ、ロジックが詰め切れていない!?
むしろ、飛躍し過ぎ!?
とはいえ、これが真実なのだからどうしようもありません。
では、どうなるかと言うと……此処からのあらすじは視聴出来た箇所と原作とを融合させたある意味「ミス通」アレンジバージョンになってます。
本ドラマの性質上から考えると原作を尊重しているので、おそらくそう異ならないと思われます。
ただ……公式HP上でも近日中に詳細なあらすじが公開されると思われるので、そちらを確認された方がより正確であるとお伝えしておきます。
その点、ご了承の上でお楽しみください。
では、再開!!
林水の孫・祐介が口にした「もういない」は「その場に居ない」ではなく「死んでいる」と示すものであった。
つまり、祐介は瀕死の林水を目撃していたのである。
さらに、同じ時刻に犬が吠えている。
これが意味することは1つ。
林水は18時時点で瀕死の身体を引き摺りつつ、その時刻に蔵から外へと自らの意志で這い出たのだ。
だから、犬に吠え立てられた。
これをマリモが発見し、車で病院へ運ぼうとして事故に遭ったのだ。
林水はそのまま死亡してしまった。
では、18時時点で林水は蔵から消えていたとして19時以降も21時まで扉が開かなかったのは何故か?
それは気圧により密閉されていたからである。
蔵の中は条件を満たすことにより、閂無しでも開閉不可能な状態に陥るのだ。
今回がそれに該当していたのである。
犀川は此処から林水の死が自殺である断定する。
林水は自殺を決行したが死ぬに死にきれず、助かりたい一心で蔵の外へ這い出たのだ。
だが、凶器らしい凶器は蔵の中には存在しなかった筈だが……。
しかし、これこそが風采の死にも繋がる謎の正体であった。
凶器はずっと蔵に残されていたのだ。
そう、「天地の瓢」と「無我の匣」として。
実は「天地の瓢」の中の鍵はお湯により融解する金属で出来ていた。
これにお湯を注いだ状態で「無我の匣」へと注ぎ込むと、箱内で凶器が完成するのだ。
後はこれを再び「天地の瓢」に戻せば、凶器消失の出来上がりであった。
とはいえ、これらの行動を林水1人で行ったとは到底思えない。
誰かがサポート……いや、もしかすると主導した可能性がある。
其処で思い浮かぶのは林水の妻・フミである。
フミは「天地の瓢」と「無我の匣」の秘密を知っているのだ。
もしかして、フミこそが林水を……。
だが、証拠は何もない。
こうして、真実は再度封印されたのである―――5話「すべてがFになる(前編)」に続く。
<感想>
ドラマ原作は森博嗣先生「S&Mシリーズ」。
そして、今回はシリーズ第5弾『封印再度』のドラマ化でした。
原作『封印再度』については過去にネタバレ書評(レビュー)ありますね。
・『封印再度』(森博嗣著、講談社刊)ネタバレ書評(レビュー)
では、ドラマ感想を。
あらすじ中にも記載しましたが飛び飛びの視聴となりました。
とはいえ、あの「天地の瓢」と「無我の匣」の秘密が再現されたシーンは視聴。
いやぁ〜〜〜やっぱり映像化されるとインパクトがありますね。
もちろん賛否あることと思いますが、個人的にはアリですね。
ちなみに原作では「天地の瓢」と「無我の匣」のネーミングの意味こそが重要なキーになっていました。
それと今回のドラマ化はシリーズ第2弾『冷たい密室と博士たち』に始まり、第5弾『封印再度』、第1弾『すべてがFになる』、第9弾『数奇にして模型』、第10弾(最終巻)『有限と微小のパン』が予定されており、各話が前後編となるので全10回が予想されています。
そんな次回はいよいよ「すべてがFになる(前編)」。
原作ネタバレ書評(レビュー)ありますね。
おそらくこれが本シリーズ最大の試金石となる筈、あのトリックは人を選ぶと思われる。
注目せよ!!
ちなみに次回は公式HPによると21時30分から放送開始の様子。
ああっ、これなら視聴出来る……筈です。
・シリーズ第1弾。
『すべてがFになる』(森博嗣著、講談社刊)ネタバレ書評(レビュー)
◆関連過去記事
【S&Mシリーズ】
・シリーズ第1弾。
『すべてがFになる』(森博嗣著、講談社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・シリーズ第2弾。
『冷たい密室と博士たち』(森博嗣著、講談社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・シリーズ第3弾。
『笑わない数学者』(森博嗣著、講談社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・シリーズ第4弾。
『詩的私的ジャック』(森博嗣著、講談社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・シリーズ第5弾。
『封印再度』(森博嗣著、講談社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・シリーズ第9弾。
『数奇にして模型』(森博嗣著、講談社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・シリーズ第10弾にして最終話。
『有限と微小のパン』(森博嗣著、講談社刊)ネタバレ書評(レビュー)
【ドラマ版】
・「すべてがFになる」1話「冷たい密室と博士たち(前編)」(10月21日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「すべてがFになる」2話「冷たい密室と博士たち(後編) 【暴かれる冷たい密室の謎と哀しき殺人者の記憶】」(10月28日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・「すべてがFになる」3話「封印再度(前編) 【呪われた仏画師一族と家宝が眠る密室の殺人】」(11月4日放送)ネタバレ批評(レビュー)
【その他】
・超再現!ミステリー「巧妙なトリック暴け人気推理小説を超再現謎を解け&犯人は誰?超衝撃の2時間SP 大学内で連続殺人…美女が残した(秘)日記に謎を解くカギ…珍推理佐藤隆太スタジオ爆笑砂羽も紗栄子も超興奮」(4月17日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・森ミステリィの名作「S&Mシリーズ」がフジテレビ系火曜21時枠にて連続ドラマ化!!タイトルは「すべてがFになる」に!!
【関連する記事】
- 「歴史紀行バラエティー GOSISON 三国志・英雄たちの子孫」(5月4日放送)..
- 「僕のヤバイ妻」3話「魔女の新たなる罠!戦慄の夫婦生活の果ての殺人!?」(5月3..
- 木曜ミステリー「警視庁捜査一課長」3話(4月28日放送)ネタバレ批評(レビュー)..
- 木曜ドラマ「グッドパートナー 無敵の弁護士」第2話(4月28日放送)ネタバレ批評..
- 「僕のヤバイ妻」2話(4月26日放送)ネタバレ批評(レビュー)
- 木曜ドラマ「グッドパートナー 無敵の弁護士」第1話(4月21日放送)ネタバレ批評..
- 土曜ドラマ「64(ロクヨン)」最終話(第5話)「指」(5月16日、5月22日放送..
- 「僕のヤバイ妻」1話「妻殺しを計画した不倫夫、妻を誘拐される!?」(4月19日放..
- 「スペシャリスト」最終話(10話)(3月17日放送)ネタバレ批評(レビュー)
- 「ヒガンバナ〜警視庁捜査七課」最終話(10話)「チーム解散!・最後の敵は最強の毒..
- 「スペシャリスト」9話(3月10日放送)ネタバレ批評(レビュー)
- 「ヒガンバナ〜警視庁捜査七課」9話「資産家殺害!犯人は家政婦か娘か?」(3月9日..
- 「スペシャリスト」8話(3月3日放送)ネタバレ批評(レビュー)
- 「ヒガンバナ〜警視庁捜査七課」8話「仲間が逮捕!?殺された暴行犯の謎」(3月2日..
- 「スペシャリスト」7話(2月25日放送)ネタバレ批評(レビュー)
- 「ヒガンバナ〜警視庁捜査七課」7話「宿命の2人…明かされる衝撃の真実」(2月24..
- 「スペシャリスト」6話(2月18日放送)ネタバレ批評(レビュー)
- 「ヒガンバナ〜警視庁捜査七課」6話「明かされる秘密!父を殺した男の謎」(2月17..
- 「スペシャリスト」5話(2月11日放送)ネタバレ批評(レビュー)
- 「ヒガンバナ〜警視庁捜査七課」5話「嫉妬と羨望…天才バレリーナの悲劇」(2月10..