2014年11月15日

「サイレーン」第69話「一番殺したいのは…」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「サイレーン」第69話「一番殺したいのは…」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

登場人物一覧は本記事下部に移動しました。

<あらすじ>

・前回までのあらすじはこちら。
「サイレーン」第68話「電流デスマッチ!」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)

カラの仕掛けた発電機の罠により感電し倒れ臥してしまった里見、レナ、アイ。
残されたのは猪熊1人。
そんな猪熊の前に、執念の鬼と化したカラが襲いかかる。

これに玄関先で拾ったハンマー(猪熊がカラに殴りつけられた物)で抵抗しつつ、必死に外へと駆け出す猪熊。
里見たちが回復する時間を稼ぐつもりなのだ。

しかし……そんな猪熊の策も水泡に帰す。
外へ飛び出したは良いが、カラに拳銃で狙撃されてしまったのだ。

足を撃たれた猪熊は動けない。
その目の前にカラが銃口を向けて立つ。
万事休すである。

「私を殺しても正義は得られない」と叫ぶ猪熊。
正義は自分の為ではなく、他人の為に動かねば得られないものだから―――と。

「何それ?私は何者にも縛られない自由を手に入れた。今度は完璧になるの」
カラは猪熊の叫びをせせら笑う……が、直後に表情が凍り付くことに。
猪熊の言葉には続きがあった。

「こんなこと永遠に終わらないわ!!あなたが、あなたが一番殺したいのは……あなた自身なのよ!!」

これを耳にしたカラから余裕が消えた。

同じ頃、玄関先に倒れた里見が少しずつ意識を回復しつつあった。
どうやら、カラ同様に精神が肉体を支えている状態らしい―――70話に続く。

早川書房刊『ミステリマガジン』や『週刊文春』でも取り上げられた本作。
目的を果たすべく逃げるカラを里見が追う。
追い付くことが出来るのか……今週号の「週刊モーニング」で確認せよ!!

<感想>

「週刊モーニング」では『レンアイ漫画家』や『シマシマ』、『はるか17』などで知られる山崎紗也夏先生の新連載です。
『レンアイ漫画家』は設定と展開が面白くて読みました。

そんな「サイレーン」。
遂に猪熊が捜査一課に配属。
これにより「猪熊&里見VSカラ」の物語が明確化されました。
とはいえ、「悪女カラ自身」がテーマだったりもしそうだが。
それだけ、敵役のカラのインパクトが凄い。

その第69話。
サブタイトルは「一番殺したいのは…」。

「カラが一番殺したい人物はカラ自身」であった。
衝撃の事実が猪熊により指摘されました。
カラは名前の通り「空」、だからこそ持てる者から特性を奪うことに執着した。
これはすなわち、カラがコンプレックスの塊であることを示す。
コンプレックスとは自身の抱く劣等感。
カラはそれを解消しようとしているに過ぎない。
だが、自分を認め愛せない限り、この劣等感は消えない。
つまり、カラのコンプレックスは永遠に解消されない。
だからこそ、これを終わらせる為の「カラが一番殺したい人物はカラ自身」となるのでしょう。

なるほど、こちらの面でカラの拠って立つロジックを砕くのか。
精神が肉体を凌駕したカラ、その精神自体を猪熊は砕くつもりのようですね。
もちろん、里見たちが回復する時間稼ぎも兼ねているのでしょうが。

その猪熊の狙いは当たりそう。
里見が早くも回復の兆し。
やはり、決着は里見と猪熊2人で……となりそうです。

それにしても、カラ篇が終了したとして次のエピソードはあるのか、それともカラの終焉を以て本作も完結するのか……此の点も気になるところ。

ちなみにカラですが、ラストは燃え盛る別荘と共に生死不明になりそうな予感。
でもって、里見と猪熊が街中でカラっぽい人を見かけてエンド的なホラーテイストの結末と予想。
あるいはカラは何処にでも居る的なラストか。
だとすると、やはりカラ篇終了が本作の完結となるのだろうか。
確かに綺麗にまとまるけど、出来れば里見と猪熊で他のエピソードなども読みたいなぁ。

おっと、気が早いか。
それもこれも今後の展開次第かな。

里見、猪熊、カラ……決着はどうなる!?
次回に期待!!

コミックス1巻が2013年9月20日、2巻も2013年12月20日に発売。
さらに3巻、4巻、5巻に続き6巻も発売とのこと、こちらも注目!!
興味のある方はアマゾンさんのリンクよりどうぞ!!

ちなみに、山崎先生と言えば『七瀬ふたたび』のコミカライズでも知られる方です。

「七瀬ふたたび」(筒井康隆著、新潮社刊)ネタバレ書評(レビュー)

◆関連過去記事
「サイレーン」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)第1話から第60話までネタバレ批評(レビュー)まとめ

「サイレーン」第61話「動機」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)

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「サイレーン」第68話「電流デスマッチ!」(山崎紗也夏作、講談社刊「週刊モーニング」連載)ネタバレ批評(レビュー)

登場人物一覧:
里見偲:男性。警視庁機動捜査隊所属。相棒の猪熊と恋人同士。31歳。
猪熊夕貴:女性。警視庁機動捜査隊所属。相棒の里見と恋人同士。
橘カラ:女性マネージャー急性アルコール中毒死(実は他殺)の犯人。猪熊に興味を持つ。
渡:猪熊の寮の向かいに住む。カラを家に置くこととなった。
月本:美容整形外科医。実は高級売春クラブ「フルムーン」のオーナー。カラに正義執行される。
乃花:カラの元同僚。不倫の恋に生きていたがカラに殺害される。
千歳:生活安全課所属。
レナ:里見が潜入捜査を行った先の関係者。
アイ:里見が潜入捜査を行った先の関係者。
盛元:テレビ局有名アナウンサー。
田沢麻弥:月本のもとへ出入りしていた少女。カラの犯行を目撃し襲われるも一命を取り留めた。
倉本:入院した田沢麻弥の担当女医。
三河くん:月本の部下。
高槻とおる:5年前に発生した薬局店息子殺人事件の被害者。
時田:捜査一課未解決事件係の刑事。猪熊の先輩。
舞川:5年前からのカラの常連客。

遂に発売。「サイレーン(1) (モーニングKC)」です!!
サイレーン(1) (モーニングKC)





「サイレーン(2) (モーニングKC)」です!!
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「サイレーン(3) (モーニングKC)」です!!
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「サイレーン(5) (モ-ニングKC)」です!!
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「サイレーン(6) (モ-ニングKC)」です!!
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「レンアイ漫画家(5)<完> (モーニング KC)」です!!
レンアイ漫画家(5)<完> (モーニング KC)





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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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