ネタバレあります、注意!!
<あらすじ>
ホームズのもとに、イギリスで彼に薬物を売っていた元売人リースが訪ねてきた。NYに住むリースの娘エミリーがさらわれてしまい、助けを求めに来たという。リースは1年半前に麻薬カルテルから220万ドルを横領して逃げ、売人をやめていた。誘拐犯は220万ドルを要求しているが、リースのもとに金は残っていないらしい。エミリーの家に捜査に赴いたホームズは、柱にある渦巻き模様のインクの染みに気付くが……。
(公式HPより)
<ネタバレあらすじ>
深夜、エミリーの自宅に見知らぬ男性が訪れた。
男性は携帯の電池が切れたので家の中で充電させて欲しいと申し出る。
これを断るエミリー。
「頼むよ、連絡出来ないとクビになっちまう」とかき口説く男。
だが、エミリーは同情心よりも警戒心の方が勝っていた。
男は諦めたようにその場を後にする。
ほっと息を吐くエミリー。
ところが、何時の間にかその背後に別の男が立っていた。
既に何者かが屋内に侵入していたのだ。
激しく抵抗するエミリーだが、男に捕まってしまうのであった。
一方、先程断られた男は別の家へ駆けこみ充電させて貰っていた。
「いやぁ、助かったよ。本当に」
笑う男は気付かない。
先程、訪ねた家で事件が起こっていることを……。
その頃、ワトソンはホームズの薬物依存が再発しないようにと緊張していた。
此処が正念場なのだ。
もしも、此処で再発すると今までの苦労は水の泡になってしまう。
そんなワトソンの気も知らず、ホームズのもとをリース・キンランが訪れた。
リースは元薬物の売人で、ホームズを薬物依存に仕立てたのも彼だ。
だが、リースは1年半ほど前に所属していた組織から220万ドルもの大金を横領し姿を隠していた筈なのだが。
リースによれば、離婚した際に妻が連れて行った娘・エミリーが誘拐され220万ドルを支払うよう脅迫メールが彼のもとに届いたらしい。
ところが、リースは横領した金のほとんどはわずかの間にギャンブルで失っていた。
到底、犯人の要求に応じることは出来ない。
其処で、事件解決を旧知のホームズに依頼しに来たのだと言う。
ホームズはリースを捨て置けず、この依頼を引き受ける。
シャーロックの依存症再発を危惧するワトソンは気が気ではない。
そんなワトソンを他所にエミリー宅を訪問したホームズ。
その柱に奇妙なインクを発見する。
ホームズはそのインクを犯人が残したものだと推理。
犯人の手に「ハリケーン」のスタンプがあったと断定する。
「ハリケーン」、それはクラブの名前だ。
早速、「ハリケーン」へ訪れたホームズは其処でリースが元居た組織の幹部を発見する。
幹部は何十人もの部下らしき屈強な男に囲まれていた。
これを一目見たホームズは中の1人に注目。
トイレに立つ隙を突き、これと接触する。
ホームズは相手に「あんた、DEAの潜入捜査官だろ」と迫り「正体を明かされたくなければエミリーの居場所を教えろ」と脅す。
ところが、レイナルドを名乗る相手は「そんなのは知らない。少なくとも組織は関係ない」と否定する。
こうして、手掛かりを失ったホームズ。
次なる手掛かりとして、エミリーのツイッターに注目する。
其処にはハッシュタグ「気まずい時」のお題に「お小遣いをくれていた人から借金を依頼された時」とあった。
リースの妻は離婚後に再婚していた。
その再婚相手は当時資産家であったデビット・ヒューズ。
此処で注目すべきは当時資産家であった点。
そう、ヒューズはその後没落してしまったのだ。
おそらく、エミリーのツイートはヒューズから金を無心されたことを指しているのに違いない。
ホームズはエミリーが継父であるデビット・ヒューズに誘拐されたのでは……と仮説を唱える。
早速、ヒューズを調べるが……ヒューズ自身がエミリーの誘拐を知らないとの結論に終わる。
一方、ワトソンの危惧は的中しつつあった。
リースはホームズに薬物を思い出させるような言動を繰り返したのだ。
矢先、ホームズの動きを察した犯人から警告として箱が届く。
なんと、中身は「エミリーの指」であった。
犯人の本気を知らされたリースは激しく動揺。
ホームズはと言えば指に残された火傷痕などから次の2点に気付く。
まず、エチオピア料理を食べたこと。
そして、監禁先は戦前に建てられたビルであること。
すなわち、エチオピア料理店近くにある戦前に建てられたビルにエミリーは囚われているのだ。
だが、其処から先が判然としない。
これにリースは苛立ちを隠さない。
遂にリースは過去のホームズの業績を持ち出し、薬物依存中の方が推理力が高かったと指摘。
エミリーの為にと薬物を勧めてしまう。
ホームズはこれに激怒。
最後の手段として父親から身代金を借り受けると「支払ってやるから出て行け」とリースに叫ぶ。
犯人の指定に従い身代金支払い場所を訪れたホームズ。
すると、其処に居たペンキ職人が組織の殺し屋だと気付く。
慌てて逃げ出すホームズ。
どうやら、犯人はホームズを抹殺するべく罠を仕掛けたらしい。
だが、何故だ!?
その頃、ワトソンとリースのもとをDEA潜入捜査官が訪れていた。
ところが、いきなりリースたちの銃を突き付ける。
そう、この潜入捜査官こそが犯人だったのだ。
捕らえられたワトソンたち。
リースはホームズを傷付けたことを恥じ、ここで恩を返すと叫ぶや潜入捜査官に突進し撃たれてしまう。
しかし、同時に相手を倒すことにも成功する。
逮捕された潜入捜査官の名はディアス。
ディアスは「リースに襲われたので反撃した」と発砲に正当な理由があると主張。
あくまで犯行を否認するが……。
これにホームズはエミリーの居場所を突き止める為の推理を伝え動揺を誘う。
例の「エチオピア料理店近くにある戦前に建てられたビルにエミリーは囚われている」とのアレだ。
これを聞かされたディアスは既に事が露見したとホームズに屈する。
こうしてエミリーは無事に保護された。
ディアスは何故、エミリーを誘拐したのか。
ディアスは組織に潜入しリースの存在を知った。
リースが横領した大金を奪う算段を立てたディアスはエミリーを誘拐したのである。
ホームズが命を狙われたのは、リースの協力者を排除する為であった。
ディアスはホームズ排除後に直接リースと交渉を続けようと考えていた。
其処で組織にリースの仲間としてホームズを密告したのである。
だが、まさかリースが既に大金を使い切っており、ホームズが身代金を立替えたとは思わなかったらしい。
ホームズを殺害してしまえば、身も蓋も無かったのだ。
これを知ったディアスは苦笑いを禁じ得なかったらしい。
こうして事件は解決。
ホームズはリースがワトソンを命懸けで守ろうとしたことを評価しこれを許した。
さらに、今後も誘惑に負けないと誓うのであった―――15話了。
<感想>
「現代版シャーロック・ホームズ」と言えば2つの作品が挙げられます。
1つが英国「SHERLOCK(シャーロック)」、そしてもう1つが米国「エレメンタリー」。
本作「エレメンタリー」はワトソンが女性との大胆なアレンジを加えた「現代版シャーロック・ホームズ」なのです。
その第15話。
ホームズの再発を心配するワトソンが印象的でしたね。
これがメインのストーリーときちんと絡んでいた点もポイントでした。
ちなみにポイントと言えば、この「エレメンタリー」ではアイリーンの秘密が凄いです。
なにしろ、彼女こそが……なんだもんなぁ。
アレには本当に驚いた。
当批評(レビュー)で本作に興味を抱かれた方は、是非、本作を視て欲しい。
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