2015年01月20日

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第7話「恐喝王4」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第7話「恐喝王4」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

第7話登場人物一覧:
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。

志田りか:聖マルス学園の生徒。2話から登場。
塞田康平:蛍のクラスの担任教師。割とミーハーらしい。
見場創太:3話ラストに登場した怪しい男。学園の生徒であった。
緑川楓:蛍のクラスメート。
校長:聖マルス学園の校長。
教頭:聖マルス学園の教頭。

これまでの登場人物については過去記事リンクの後に記載しています。

<ネタバレあらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

高校生になった赤木蛍は行方不明となっていた兄・圭一と思わぬ形で再会を果たすことに。
なんと、圭一が幽霊として蛍のもとに戻って来たのだ。
しかも、圭一は悪意が関わる事件を察知し悪意を消滅させる能力を手に入れていた。
だが、圭一は現世に介入することが出来ない。
これでは折角の力も無意味である。
其処で圭一から協力を求められた蛍は、兄妹で力を合わせ1人でも多くの人を助けるべく動き出すことに。

ところが、その矢先に見場創太により蛍があらぬ罪に落とされてしまう。
蛍はりかと塞田の助力を得て見場に対抗しようとするが、見場にこれを看破され命を狙われることに。

・前回までのあらすじはこちら。
「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第6話「恐喝王3」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

見場は蛍の計画を全て見越した上で、人気の無い草むらに呼び出しこれを殺害しようと目論む。
しかし、そんな見場にも1つだけ想定外のことが……。

蛍は良家の子女の集う「聖マルス学園」に入学したものの、本来は荒くれ者の間で育った少女。
見場の予想よりも体力があった。

鉄パイプを振り翳す見場にあっさりと反撃する蛍。
逆に見場を圧倒することに。

そう、見場は自身の弱さを武器に周囲の大人を味方につけていた。
だが、1対1となった今では純粋にその弱さが仇となったのである。

其処に圭一と見場の良心(目玉の怪物)がやって来る。
何かを察した見場は慌ててその場を逃げ出す。

だが、これまた見場自身には体力が無い。
あっさりと蛍に追い付かれ捕まることに。

圭一は見場に良心をぶつける。
光輝く見場の身体。激しい衝撃が蛍と圭一を襲い、此処に見場は良心を取り戻した。

良心を取り戻した見場は涙ながらに蛍に謝罪する。
本来の見場はどちらかと言えば線の細いタイプだったのだ。
これに圭一は「人間は良い心と悪い心がせめぎ合う生き物なのだ」と語る。

数日後、見場は罪を反省し全てを校長たちに打ち明けることとした。
これを見ていた蛍は「これこそが本当の強さ……勇気だ」と評する。

蛍は自身を顧みる。
もしも、蛍が見場の立場ならば恐らく自身の被害は最小限にしつつ蛍たちの名誉回復を図ろうとするだろう。
だが、見場は包み隠さず全てを打ち明ける道を選んだ。

「自分が特待生で居る為に見場を破滅に追い込んだのでは……」と罪の意識を抱く蛍。
そんな蛍に圭一は「いや、自分の責任は自分にしか取れない。これこそが見場自身を成長させることなのだ」と告げる。

頷く蛍だが、その脳裏にある光景が浮かぶ。
あのとき、見場が良心を取り戻した瞬間のことである。
強い衝撃が蛍と圭一を襲った。

そのとき、蛍は見たのだ。
制帽が脱げた圭一の後頭部に陥没痕があることを。
それはすなわち、圭一の死因が外部的要因によるものであることを示している。
例えば……他殺だ。

圭一は意識を取り戻した際に、その場に居た理由を知らなかったと言う。
もしも、何者かに殺害され運ばれたのだとしたら……。

捜査が途中で打ち切られたことも含めて蛍に不安が募る。
その背後に広がる陰謀に気付いたからだ。
それは深く濃い闇の形をしていた―――次話に続く。

いよいよ始まった蛍と圭一の奇妙な相棒物語。
ちなみに、ネタバレあらすじはまとめ易いように展開などをかなり改変してます。
気になる詳細は「週刊少年チャンピオン」本誌で確認せよ!!

<感想>

「名探偵マーニー」から3ヶ月……我らが木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」に還って来た!!
というワケで、その新作「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」です。

さて、その7話。
サブタイトルからもお分かりの通り、今回は「恐喝王」。
すなわち「シャーロック・ホームズ」でもお馴染み「恐喝王 ミルヴァートン」がテーマ。

なるほど……見場の武器は周囲に大人が居なければ通用しないもの。
寧ろ、1対1ともなればそれが仇となったか。
蛍の逆転劇は見場の手法を真似て逆手に取るものと思っていましたが、見場の武器を本来の弱点に戻して対処するとは……まさにサプライズ。
こういった形で逆手に取るとは脱帽です。

そして、良心を取り戻した見場。
彼は寧ろ不器用ながらも正直に生きようとする良心的な人間でした。
それだけに良心を失った際の暴走が激しくなったのでしょうか。
此の点も良かった。

さらにラストで浮上した圭一の死の謎。
今回により、圭一は確実に死亡していることが明らかに。
死因が存在している以上は、生霊説は消えた。
此処で気になるのは圭一失踪とほぼ同時期に起こっていた「お金持ちの事件(4話参照)」。
圭一個人が恨まれていたとは考えにくく、その正義感から何かに巻き込まれたと見るべき!?
あるいは正義感から何か上層部の不正が関わって来るのか……注目です。

こうなると気になるのは緑川楓の存在。
4話にて登場した彼女、何かがある筈……。

少しずつ物語が加速している印象です。
次回も見逃すなかれ!!

木々津克久先生といえば「フランケン・ふらん―OCTOPUS―」が『拡張幻想 年刊日本SF傑作選』(大森望・日下三蔵編、東京創元社刊)に掲載されています。
こちらも注目。

木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」本誌に帰還する!!2012年8月16日より探偵物語「名探偵マーニー」連載開始!!

さて、作者である木々津克久先生と言えば、管理人にとっては「週刊少年チャンピオン」本誌での「ヘレンesp」の作家さんとのイメージ。

「ヘレンesp」は、盲目のヘレンがその特別な力(ESP能力)を駆使し、愛犬や叔父さんたちに見守られながら同年代の友人や幽霊など様々なものと交流する物語。

衝突したり理解し合えなかったりと苦難がヘレンを襲うものの、その都度ヘレンの純粋な心で相手に向き合い相手との心の壁を乗り越えていくさまは、心に響きました。
確かにあらすじだけ聞くとよくある展開かと思うものの、本作は不思議な“熱”と“説得力”を持っており、透明感のある淡い絵柄も加え、なかなかの名作といえるでしょう。

既に連載自体は終了していますが、こちらもオススメです。

◆「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」関連過去記事
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これまでの登場人物一覧:
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。

【聖マルス学園関係者】
志田りか:聖マルス学園の生徒。2話から登場。
塞田康平:蛍のクラスの担任教師。割とミーハーらしい。
見場創太:3話ラストに登場した怪しい男。学園の生徒であった。
緑川楓:蛍のクラスメート。
校長:聖マルス学園の校長。
教頭:聖マルス学園の教頭。

【その他】
志田高志:りかの兄。りかにストーカーしているとのことだが……。

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