2015年02月01日

「実は私は」第97話「恩返しをしよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「実は私は」第97話「恩返しをしよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

登場人物一覧は本記事下部に移動しました。

<あらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜

「アナザル」こと「絶対に秘密を守れない男」黒峰朝陽は憧れのヒロイン・白神葉子の秘密を知ってしまった。
その秘密とは「白神葉子がハーフの吸血鬼である」こと。
朝陽は葉子の為に、この秘密を守らねばならない―――。
取り巻く人々を相手に、朝陽は秘密を守り抜くことが出来るのか?

矢先、実は宇宙人であった委員長・渚、狼男で肉食系女子な獅穂、悪魔っ娘の茜、未来人の凛、幼馴染のみかん、天使の華恋も加わって……。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

その日、朝陽は朝早くからみかんと凛の騒動に巻き込まれた。
凛が助けを求めに飛び込んで来た為である。

泣き叫び嫌がる姿の凛を目にした朝陽は庇おうとしたのだが……。
みかんに「それがこの娘の為だから」と説得されて今に至ることに。

そんな朝陽とみかんが今、何をしているかと言うと……。
商店街の中を歩く凛を陰ながら見守っているのです。
そして、当の凛はメモを手に買い物籠を抱えつつ途方に暮れたように周囲を見回している。

「えっと……アレって何してるのかな?」
「いや、だから、あるでしょ、アレよアレ。はじめてのおつかいって奴」
「へっ!?」

絶句する朝陽だが、みかんはそれが当然のように頷く。
何でも、凛は買い物をしたことが無いらしい。
其処でみかんが凛にハンバーグ食材の買い出しをおつかいさせているようだ。

達成すべき食材は「牛乳、マヨネーズ、玉ねぎ、パン粉、合挽肉」などである。
ハンバーグにしてはマヨネーズが異彩を放つが、これは凛が大好きだからだそうだ。

「あの……もしかして、見守ってる?」
「うん、でないと危なっかしいでしょ」

まるで、凛が幼児のように語るみかん。
ちなみに凛は高校2年生である。

だが、みかんの台詞を裏付けるように凛は狼狽していた。
明らかに買い物馴れしていない様子だ。
まるで戦場の真っただ中のように小刻みに震えている。
怯えているのだ。

なるほど、これは確かに凛の為だと納得する朝陽。
その目の前では、いざ送り出したものの不安な様子のみかんが居る。
どうやら、彼女自身も相当に凛が可愛いようだ。

と、凛が弾けるように走り出した。
何かを見つけたらしい。

凛が駆け込んだのは「桜田精肉店」。
そう、朝陽の友人・サクラの実家だ。

「なんだ〜〜〜顔見知りの店を最初に設定してリラックスさせようとしたのか」
「肉は傷みやすいから最後にしろって言ったのに……」
凛のミスにワナワナと震えるみかん。
どうやら、凛がサクラの店に飛び込んだのは単なる偶然らしい。

一方、凛はと言えば見知った顔を見つけ安堵の表情を浮かべる。
その安心から、嬉しそうにおつかいに挑んでいることを明かした。
これを「なるほど〜〜〜偉いわねぇ」と褒めるサクラ。

傍から見れば幼児とベテラン店主の遣り取りだ。
到底、高校2年生と3年生の会話には見えない……と洩らす朝陽。
これにみかんも黙って頷く。

そんな2人の気も知らず、凛は「合挽肉」を購入すると次の目的地へ。
サクラに褒められたことに上機嫌だ。
ところが、その手から買い物メモがハラリと舞い落ちてしまう。
しかも、メモは水溜りに落ちてしまった。
さらに、凛はこれに気付かず行き過ぎてしまう。

「ちょっ、凛。メモ、メモ!!」
後ろで慌てるみかんの姿はさながら母親である。

仕方なく慌ててメモに駆け寄る朝陽とみかん。
すると、それは見事に字が滲んで読みづらい代物に。
「あ〜〜〜あ」と肩を落とす2人。

其処に角を曲がった凛が急いで戻って来た。
メモを落としたことに気付いたのだ。

凛と顔を合わせないよう姿を隠す2人。
凛はと言えば、メモを発見し喜びの表情を浮かべるが直後にこれ以上ないほどに落ち込んだ。
事態に気付いたようだ。

おつかいミッションの失敗を確信する朝陽とみかん。
其処に渚と獅穂が通りかかった。
凛は天の助けとばかりに彼女たちに話しかける。
これにみかんが「あああああああ」と叫ぶ。

「なんで、選りにも選ってドヤ顔四天王に頼むのよ〜〜〜」
どうも、みかんの中では渚、獅穂、葉子、華恋の4人がドヤ顔四天王に任じられているようだ。
とはいえ、妥当だなぁと頷かざるを得ない朝陽。
2人はハンバーグの末路を察し始めるのだが……。

「なるほど、ハンバーグか。なら必要な材料はパン粉、牛乳、合挽肉、玉ねぎと言ったところか」
だが、みかんの予想を裏切り渚が正解を導き出す。
そう、渚はパニックに陥らない限り料理スキルは高いのだ。

これに「うんうん」と頷く凛。
良い調子である。

しかし、もう1人の存在を忘れるべきでは無かった。
その場には獅穂が居たのだ。

「えっ何、パン粉?ちょうど、パンツ粉ならあるけど」
そう言って、何やら怪しげな粉を取り出したのだ。

「なるほど、普通なら絶対に有り得ないが朱美みかんならそれを使うかもしれない」
遂に渚が場の雰囲気に流され易いとの本領を発揮し始めた。

「パンツ粉って何さぁ〜〜〜」
これを聞き血の涙を流すみかん。
もちろん、朝陽にもそれは分からない。

とはいえ、凛、渚、獅穂は「パンツ粉」を手に「パン粉は達成」と決めつけてしまった。
続いて、渚は「で、他の品のブランドは分かるのか?」と凛に問う。

何やら考え始める凛。
これに渚は「任せておけ、私に用意出来る物なら何でも用意してやろう」と宣言してしまう。

此処で凛が暴走した。
「ハンバーグに必要なもの」ではなく「自分の欲しいもの」に走ったのだ。

「マンドラゴラ!!」
無邪気に元気よく答えた凛。
その要望に渚が応えた。

数時間後、何をどうしたのか不明だが渚の手には「マンドラゴラ」が握られていた。

此処で再び「さて、では残るは合挽肉かな」と告げる渚。
そう、渚と獅穂は既に肉を手に入れていることを知らないのだ。
そして、凛もすっかり忘れていた。

確認の為にメモを開いた3人。
途端に驚愕の表情を浮かべ、額を突き合わせ相談を始めた。

「これは……流石に……」
「うん、難しい」
「いや、でもやり遂げよう」

こうして、3人は何を思ったのか校長のもとに向かったのである。

さらに数時間後、朝陽とみかんは信じられない光景を目にしていた。

「やっぱり、校長に頼んで正解だった」
呟く渚に首を縦に振る凛。
その先には茜と獅穂。
4人全員が何故か完全武装していた。

そして、彼女たちが向かった先に居たのは……牛魔王だったのだ。

みかんが凛に渡したメモには次のように書かれていた。
「牛乳、マヨネーズ、玉ねぎ、パン粉、合挽肉」と。

これが水浸しとなり一部の文字しか読めなくなったのである。

「牛、マヨネーズ、玉ねぎパン粉合挽肉」

すなわち「牛魔王肉」だ。

「誰がそんな得体の知れない肉なんて食べるか、ゴラァ!!」
絶叫するみかんだが、凛たちは勇猛果敢に彼に挑む。

数時間後、みかんの前には何かをやり遂げた様子の凛が立っていた。
「ごめん、おばあちゃん。肉は手に入らなかった」
戻って来た凛の手に抱えられているのは牛魔王の角であった―――98話に続く。

充実の「実は私は」が読めるのは「週刊少年チャンピオン」だけ。
本誌で確認せよ!!

<感想>

「週刊少年チャンピオン」にて「さくらDISCORD」を連載されていた増田英二先生の新作。
「さくらDISCORD」は未読の管理人ですが、1話を読んで注目している作品です。
コミックス1巻に続き2巻、3巻、4巻、5巻、6巻、7巻、8巻、9巻も重版出来とのことで、目出度い。
さらに、10巻も発売。
そして、本作かなり面白い!!

ちなみに遂に「実は私は」がアニメ化されるとのこと。
詳細は「週刊少年チャンピオン」の続報を待つべし!!

【朗報】あの「実は私は」が2015年にアニメ化予定とのこと!!

その97話。

サブタイは「恩返しをしよう!」。

読んでいる間、「だ〜〜〜れにも〜〜〜ないしょで〜〜〜〜」と「B.B.クイーンズ」の「ドレミファだいじょーぶ」のテーマが自然に聞こえて来た本作(「ドレミファだいじょーぶ」は「はじめてのおつかい」のテーマ曲)。

そんな今回ですが、内容も充実ならばキャラ情報も充実。

まずは「閃光の人見知り」となりつつある凛、実はマヨネーズが好物と判明。

続いて、サクラの実家が精肉店と判明。

その他にも「ドヤ顔四天王」が認定。
この栄誉に浴したのは「葉子、渚、獅穂、華恋」の4人。
なるほど、納得出来るメンバーではある。

そして「牛魔王の肉」のくだりでは矢玉四郎先生『はれときどきぶた』(岩崎書店刊)を思い出した。
「じゃがいもにけがはえた」のアレですね。
ご存知ない方はこの機会に是非。児童文学の名作ですよ!!

うむ、今回も充実した回ですな。
多くは語るまい、とりあえず読め!!

そう言えば、上でもお伝えした通りコミックス10巻が発売。
表紙は1巻の葉子、2巻の渚、3巻の獅穂、4巻の茜、5巻のフクちゃんとみかん、6巻の凛、7巻の明里さんに続き、8巻が銀華恋、9巻が渚とみかんのコンビ。
そして10巻は―――1周回って葉子が単独で表紙に!!
うむむ、11巻は誰になるのか……まさか、緑苑坂弓ではなかろうな。

ちなみに、上記のあらすじは本作の魅力を伝えられるよう改変を加えてまとめていますが、その面白さを伝えきれていません。
やっぱり、あの絵とコマ割りなどのテンポあっての本作。
是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を読んで欲しい。

もう1度繰り返しましょう。
本作に興味を持たれた方には、是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を捜して読んで欲しい。
最近の「週刊少年チャンピオン」は本作など本当に粒揃いでクオリティが高い作品が多い。
注目の雑誌の1つと言えるでしょう。

◆関連過去記事
「実は私は」第1話から第90話まで(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)まとめ

「実は私は」第91話「お花見をしよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

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「実は私は」第96話「前言撤回しよう!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

登場人物一覧:
黒峰朝陽:主人公、通称「アナザル」。
白神葉子:朝陽の意中の人物。ある秘密が……。
紫々戸獅狼:葉子の幼馴染。彼もまたある秘密を……。
紫々戸獅穂:葉子の幼馴染。彼女もまたある秘密を……。

藍澤渚:クラス委員長。彼女にも秘密が……。
藍澤涼:渚の兄、意外な形で登場することに……。
紅本茜:紅本の親族らしい。彼女にも秘密が……。
紅本明里:教師。彼女にも秘密が……。
黄龍院凛:33話より登場した謎の少女。彼女にも秘密が!?
黄龍丸:凛が駆るドラゴン。52話にて意外な正体が明らかに。

朱美みかん:朝陽の幼馴染。新聞部所属。通称「外道クイーン(オレンジ)」。
岡田:朝陽の友人の1人。通称・岡。眼鏡が特徴。割と友人想いの様子。
嶋田:朝陽の友人の1人。通称・嶋。軽い。
桜田:朝陽の友人の1人。通称・サクラ。渋い。
フクちゃん:「福の神見習い」を名乗る眼鏡。
フクの介:フクちゃんの先輩。やはり眼鏡。
フク太郎:フクちゃんとフクの介の先輩。やはり眼鏡。
フク蔵:フクちゃんとフクの介とフク太郎の先輩。やはり眼鏡。
手崎:文字通り茜の手先な料理教室のシェフ。

朝陽の父:朝陽の家族。22話に初登場。
朝陽の母:朝陽の家族。22話に初登場。
黒峰鳴:朝陽の妹。22話、28話、48話に登場。48話にて名前と顔が判明。92話で高校に進学。
白神源二郎:吸血鬼。額に十字傷を抱く巨人。39話にて名前が判明。
白神桐子:葉子の母で人間。和服の美女。38話にて名前が判明。
銀華恋:茜に続く第2のツノツキ……の筈だったが。58話から登場。

緑苑坂弓:朝陽たちの副担任、実は源二郎。92話から登場。
忍者少女:92話から登場、詳細不明。

「はれときどきぶた (あたらしい創作童話 13)」です!!
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「実は私は(1) (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
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こちらはキンドル版「実は私は(1)」です!!
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「実は私は(3)」です!!
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「透明人間の作り方 (少年チャンピオン・コミックス)」です!!
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