2015年03月08日

土曜ワイド劇場「タクシードライバーの推理日誌 東京〜浜松 ドライブレコーダーが録画した二重殺人の謎 お弁当レシピに隠された密閉死体の殺人トリック!?」(3月7日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ワイド劇場「タクシードライバーの推理日誌 東京〜浜松 ドライブレコーダーが録画した二重殺人の謎 お弁当レシピに隠された密閉死体の殺人トリック!?」(3月7日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

タクシードライバーの夜明日出夫(渡瀬恒彦)は、元警視庁の敏腕刑事。ある朝、夜明が所属するタクシー営業所に東山刑事(風見しんご)たちがやって来て、夜明に「昨日の夕方、乗客の女性ともめていたのは本当ですか?」といきなり問い詰めた。早朝、都内の公園で、若い女性・高宮美希(瀬戸さおり)の絞殺死体が発見されたという。死亡推定時刻は、昨日の夕方。ちょうどその頃、公園で美希とタクシー運転手が言い争う姿が目撃されており、美希の財布には確かにタクシーの領収書が残っていた。それが夜明のタクシーの車番のものだったという。
話を聞いて驚く、夜明や小林係長。実は昨日、夜明は非番で、同じ車両を共有する“相番”の運転手・本橋明則(国広富之)が、帰庫時間を過ぎても戻って来ていなかったのだ。

そこに静岡県警から電話が入り、なんと本橋の死体とタクシーが静岡・浜松の中田島砂丘で発見されたという。嫌がる東山たちを無理やり、同僚ドライバー・野村(鶴田忍)のタクシーに乗せ、浜松の現場までやって来た夜明。本橋は左頸部に傷があり、右手に果物ナイフを握っていた。
静岡県警の土屋刑事(渡辺哲)らとタクシーに搭載されたドライブレコーダーを確認すると、衝撃の事実が明らかになった。そこに映っていたのは、「私は6年前、イジメを苦に自殺した本橋茜(尾崎モモ)の父親です。本当のことを話してください」と美希に詰め寄る本橋の姿だった。タクシーに客として乗車した美希は、奇しくも6年前、本橋の娘・茜をイジメて自殺に追い込んだ元同級生だったのだ。ドライブレコーダーによると、本橋は逃げるように外に出た美希を追いかけて車を降りたが、その30分後、タクシーに戻り、今度は客も乗せずに浜松へと向かっていた。もしや本橋はカッとなって美希を殺害し、死に場所を求めて浜松にたどり着き、自らの命を絶ったのだろうか…。

その後、本橋の葬儀に参列した夜明。本橋の妻・芙美子(床嶋佳子)は現在、“お弁当レシピ”で有名な主婦料理研究家だった。夜明が悔やみの言葉を口にしたそのとき、突然ひとりの男が憤然と斎場に入って来た。男は美希の義理の父で音楽大学の准教授・高宮昇一(田中健)だった。彼は「芙美子さん、あなたのご主人が美希を殺したんですか! 美希を返してくれ」と芙美子をなじり、祭壇に花を投げつけた。夜明は、高宮が芙美子のことを名前でよんだことに違和感を抱くが、翌日、芙美子から迎車の指名が入って…!?
(土曜ワイド劇場公式HPより)


では、続きから……(一部、重複あり)

夜明日出夫はタクシードライバーである。
しかし、彼には裏の顔が……いや、そこまでではないけど別の顔があった。
夜明は元警視庁の敏腕刑事だったのだ。
今も後輩たちからは「伝説」と呼ばれ、日夜アドバイスを求められている。

ちなみに、タクシー業界での夜明は「ロングの夜明」と呼ばれている。
それは夜明が「客から長距離の指名を受けることが多い」ことに由来している。
しかも、恐ろしいことに「乗せた客はほぼ100パーセント(例外はある)の確率で夜明をアリバイトリックに利用する」のだ。
故に、メタ的であるが夜明のタクシーを長距離で利用した時点で「その客はこれから犯人となる確率がダントツで跳ね上がる」のである。
心ある視聴者としては、いつか夜明自身もこれに気付いて未然に客の犯行を防いでくれるのではないかと期待しているが……今のところ全くその様子はない。
まことにもって残念なことである。

そんな夜明が今回乗せた客は……って、今回はまだ乗せていないうちから事件が発生する。
被害者は高宮美希なる若い女性、死因は絞殺であった。
その死亡前後に目撃者が居り、それによれば美希はタクシー運転手と揉めていたらしい。

このタクシー運転手が夜明の「相番」である本橋明則だったからさぁ大変!!
「相番」とは同じ車両を共有する仲間だ。
それだけ、夜明との繋がりは深い。
「まさか……」と絶句する夜明だが、当の本橋は美希殺害直後から姿を消していた。
この状態で容疑を免れることはかなり難しい。

そんな中、当の本橋の死体が静岡県浜松市で発見される。
本橋は左頸部に傷があり、右手に果物ナイフを握り締めていた。

本橋が乗っていたタクシーのドライブレコーダーを調べたところ新事実が発覚する。
本橋が彼の娘・茜の死の原因について美希を問い詰めていたのだ。

6年前、茜と美希、それに増井沙織の3人は親友同士であった。
ところが、茜が首吊り死体で発見された。
茜の死は美希、沙織からのイジメを苦にした自殺として処理されていたのだ。

本橋と美希は少ししてドライブレコーダーの画面から移動。
戻って来た本橋は何処かへとタクシーを走らせ出した。
どうやら、これが浜松へと向かった際の映像になるらしい。
本橋は美希を殺害し浜松で自殺したことになるのだろうか!?

本橋の犯行が信じられない夜明は陰ながら事件について調べ始める。
本橋の妻で茜の母である料理研究家の芙美子もまた、本橋の無実を信じていた。
だが、美希の父である音楽大学の准教授・高宮昇一は「本橋が娘を殺した!!」と譲らない。
芙美子と高宮は古い顔見知りのようだが、本橋の罪を巡り対立することに。

そんな中、芙美子から夜明にロングの依頼が入る。
早速、これを夜明がこなしたところ沙織が何者かに殺害されてしまう。

うっ、嫌な予感……。
ちなみに、夜明の娘・あゆみは今回も芙美子周辺で働いている。
ヤバイ、犯人確率さらに倍である。

案の定、神谷たちは芙美子を疑い始めた。
本橋が美希を殺害し自殺、芙美子が沙織を殺害したと考えているようである。

芙美子は沙織と会っていたことは認めたが殺害は否定する。
さらに、沙織の恋人であった瓜生があからさまに怪しい行動を取り始めた。
くっ、コイツもかなり怪しいぜぇ。

一方、芙美子はと言えば茜の死が自殺ではなく他殺ではないかと疑っていることを夜明に明かす。
茜の鞄に付いていたパンダのヌイグルミが忽然と消えて居たらしい。

此処で夜明はこれまでの事件を振り返る。
これまでのところ被害者は美希、本橋、沙織の3人である。
彼らに共通するのは茜しか居ない。
やはり、茜の死には芙美子が語る様に秘密があるのだ。

6年前の11月20日、茜は「イジメなんてサイテー」とノートにメモを残し死亡していた。
状況から自殺と思われていた。

同じ11月20日、付近では放火事件が発生していた。
この被害者が佐々木教授宅であった。
佐々木は静岡音楽大学の教授、瓜生雅彦の元恩師であった。
他にも連続して放火が行われており佐々木宅も含めると都合6件の連続放火事件が起こっていた。
すべて同一犯と思われていたのだが……。

後に連続放火犯は逮捕された。
犯人の名は松川浩二。
だが、松川は佐々木宅の放火事件だけは否定した。
当時は信用されなかったが、これは事実だったのではないか。

だとすれば、もっとも怪しいのは瓜生である。
瓜生は過去に恋人を巡り佐々木と対立し暴力を奮い退学に追い込まれていた。
すなわち、瓜生には放火の動機がある。

此処で夜明は6年前の佐々木宅の放火犯が瓜生であり、これを茜に目撃された為に口封じすべく自殺に偽装し殺害したと考える。
その後、この秘密を美希、本橋、沙織の3人に知られた為に殺害したのではないか。

矢先、ドライブレコーダーの映像を検証したところ本橋が瓜生を追っていたことが判明。
どうやら、瓜生こそが本橋殺害も含めて真犯人ではないかと思われた。

直後、芙美子から夜明が指名を受けて浜松までロングの依頼が入った。
此の時点で瓜生の姿は既に無い。
マズイ……完全に「夜明の法則」が適用されつつある。

芙美子は夜明に高宮との関係について語り出す。
芙美子は元調律師で高宮のパイプオルガンも彼女が調律していたのだそうだ。

その翌日、今度は瓜生の他殺体が発見される。
その死因は窒息死である。
しかも、瓜生が自宅に大金を所蔵していた判明。
どうやら誰かを脅迫していたようだ。

神谷は芙美子に疑惑の目を向ける。
だが、芙美子には死亡推定時刻に夜明のタクシーに乗っていたとのアリバイがあった。

夜明は芙美子の無実をさらに確固たるものにすべく真犯人を必死に探す。

まず、美希を殺したのは本橋では無い。
何故なら、本橋は瓜生を追っていたからだ。
では、当の瓜生は何処に向かっていたのか?
もしかして……高宮のもとではないか。

そうだ、そうに違いない。
一度そう考えると夜明にはそうとしか思えなくなった。
瓜生は高宮を脅迫していたのではないか。
そもそも、佐々木教授宅に放火したのは瓜生ではなく高宮だったのではないか。
だとすれば、茜殺害も……。

その数時間後、芙美子は高宮を呼び出していた。
茜は自殺ではなく高宮に殺害されたと主張する芙美子。
その証拠が茜が所持していたパンダのヌイグルミである。

「どうしてそれを!?」
動揺する高宮。
それもその筈、そのヌイグルミは瓜生が高宮を脅迫する為に所持していた物だったのだ。
これに聞く耳を持たず芙美子はナイフで高宮を殺そうとする。
しかし、高宮にナイフを奪われ逆に狙われることに。
ところが、駆け付けた夜明たちに高宮は取り押さえられた。

芙美子への殺人未遂で逮捕された高宮は全てを自白し始めた。

6年前の佐々木宅の放火犯は高宮であった。
全ては教授となった佐々木への嫉妬からだったらしい。
ところが、この現場を茜に目撃された。
高宮は茜を口封じすべく車に乗せてこれを殺害した。
このとき、車内にパンダのヌイグルミが残された。

これを美希が発見した。
美希は高宮を脅迫し始めた。
さらに、最近になって高宮が秘蔵していた芙美子の写真が見つかり美希の脅迫が加速した。
高宮は芙美子を愛していたのだ。
脅迫に耐えられなくなった高宮は美希を殺害してしまう。

しかし、美希から話を聞いていた瓜生と沙織が既に新たな脅迫者となっていた。
此の時点で美希から瓜生へパンダのヌイグルミが渡っている。

美希が殺害されたことを知らない瓜生は浜松へと高宮を訪ね脅迫した。
ところが、其処に瓜生を追っていた本橋が現れた。
本橋は真相を察すると高宮に自首するよう迫った。
だが、瓜生は高宮からさらに搾り取る為に邪魔な本橋を殺害した。

その後、沙織と瓜生の脅迫は熾烈さを増しつつあった。
またも耐え切れなくなった高宮は沙織を殺害。
さらに、瓜生をも手にかけたと供述する。

これに神谷が疑問を抱いた。
芙美子は高宮が茜殺害犯であることを知っていた。
しかも、パンダのヌイグルミを瓜生から手に入れていたのである。
茜、美希、沙織は高宮の犯行として瓜生殺害だけは芙美子の犯行なのではないか……。

矢先、瓜生殺害当夜に高宮にアリバイがあることが判明。
高宮には犯行が不可能だ。

さらに、夜明は芙美子が料理研究家であることに注目。
あゆみから芙美子宅に床下収納があると聞くや真相に至る。

もしかしてだけど〜〜〜もしかしてだけど〜〜〜とばかりに視聴者の脳裏にどぶろっくのお二人の声が過る。
そう、遂に夜明の法則発動である!!

夜明は芙美子を呼び出し、彼女の罪を告発する。
瓜生は芙美子宅の床下収納で窒息死させられたのだ。

これを受けて芙美子はすべてを語り出した。

瓜生は沙織殺害が芙美子の犯行だと難癖をつけ脅迫して来た。
その様子から何かを知っていると察した芙美子は取引に乗る振りを見せ、真相を聞き出した。
芙美子は本橋の仇である瓜生を床下収納に押し込み窒息死させた。
その間、夜明のタクシーに乗り込みアリバイを作ったのだ。
その後、茜の復讐の為に高宮を狙ったが失敗に終わったのであった。

高宮は芙美子に恋心を抱いており、彼女の犯行と察し庇っていたのである。
こうして、芙美子も逮捕されることに。

本橋と茜、家族がすべてだったと語る芙美子。
夜明はその家族の為に生きるよう諭すのであった―――エンド。

<感想>

前回の2014年12月13日放送分(第36弾)に次ぐ第37弾です。
第36弾からは3ヶ月ぶりの新作放送となりました。

では、ドラマの感想を。

今回は物凄くペースが早かったなぁ。
22時過ぎの時点で被害者5人、それぞれの犯人は次の通り。

茜、美希、沙織殺害は高宮。
本橋殺害は瓜生。
瓜生殺害は芙美子。
高宮殺害未遂は芙美子だが、ナイフを奪われ芙美子殺害未遂が高宮に。
ちなみに佐々木宅の放火犯も高宮である。

ナニコレ、高宮かなりの凶悪犯じゃん。
しかも、元仲良し3人組全員を殺害してるし。
芙美子に恋心を抱いている場合ではないような……。

そして瓜生、丁寧に自身の罪まで芙美子に明かしたのか……。
確かにあの時点で証拠は無いだろうけど、だからってわざわざ明かすなんてかなりリスキーじゃないかなぁ。
少なくとも本橋殺害について素直に伝える必要は無いだろうに、妙に余裕を持った人だ……。

他に、あっさりと手作り弁当を放棄したあゆみ。
流石にめざし弁当だけではレパートリーが厳しかったか。

改めて思ったのは、やっぱり神谷優秀だなぁ……。
夜明さんとあゆみは犯人を引き寄せてるから別格なんだよ。
あれはもうギフトの域だよ、常人で対抗出来る筈がない。
前にも述べたが、きっと夜明の長距離運転が催眠暗示を搭乗者にもたらし何かを起こさせてるんだよ。
その点、神谷は普通に優秀なんだから卑下する必要は無いって。

さらに確信したが「夜明のタクシーにロングで乗車」し「あゆみの職場の関係者」であれば「犯人確率99パーセント以上」だな。
とりあえず条件を満たした者は未遂、既遂問わず調べるべきかもしれない。
神谷には此の点も頑張って欲しい。

いや、むしろ神谷は夜明とあゆみに次のように伝えるべきだな。
「夜明さん、ロングは拒否してくれませんかね。それが犯人の為なんで」
「あゆみちゃん、そろそろ1つの職場に腰を据えて貰った方が良いかもしれないなぁ」と。
そうすれば、犯人が罪を犯さずに済むかもしれない。

いや、待てよ……。
今回の芙美子の場合は瓜生殺害を仕掛けた後だから既に遅いのか。

いやいや、そう言えば沙織殺害当日のロングがあった。
なんてことだろう、あの時点では芙美子は瓜生殺害に及ぶことなど想像もしていなかったのに其処で断る必要があったとは……。
恐るべし「夜明の法則」、遂に因果律まで捻じ曲げたか……。

そう、今回も「夜明の法則」は健在でした。
この法則をいかにストーリーに放り込んで来るか(または捻ってくるか)が本シリーズの見所。

解説!!夜明の法則とは―――

土曜ワイド劇場「タクシードライバーの推理日誌」にて適用される法則。

犯人(女性)は夜明のタクシーに乗りアリバイを作る。
そして、最初に疑われる。
が、夜明が「あの人は犯人じゃない、だってアリバイあるし」と頑固に庇う。
別の容疑者浮上。
だが、急に夜明の気が変わる(偶然、何かに気付く)。
夜明アリバイ崩しに挑戦。
やっぱり、あの人が犯人でした。
―――完―――

のこと。
はい、普通に発動してました。
今回も王道でしたね。
やっぱり、これがないと「タクシードライバー」じゃないよ。
と言うワケで、この点は満足です。

遊び心も満載で次回にも期待ですね!!

ちなみに「タクシードライバー」シリーズの原作は「木枯らし紋次郎」の著者で知られる笹沢左保先生の「タクシードライバーの推理日誌」シリーズ。
とはいえ、本作においてはモチーフというべきでしょう。
完全に別物なので、そこは注意。

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2011年3月19日(土)……今夜の土曜ワイド劇場は傑作選「タクシードライバーの推理日誌26 東京〜京都・琵琶湖、土地鑑のある乗客」です!!

<キャスト>

夜明日出夫:渡瀬恒彦
神谷警部:平田 満
本橋芙美子:床嶋佳子
高宮昇一:田中 健
本橋明則:国広富之
瓜生雅彦:窪塚俊介
静岡県警・土屋刑事:渡辺 哲
東山秀作:風見しんご
馬場刑事:正名僕蔵
国代刑事:小林 健 ほか
(順不同、敬称略、公式HPより)


笹沢先生の作品はこちら。
「生存する幽霊―タクシードライバーの推理日誌 (徳間文庫)」です!!
生存する幽霊―タクシードライバーの推理日誌 (徳間文庫)





同じく「招かれざる客―笹沢左保コレクション (光文社文庫)」です!!
招かれざる客―笹沢左保コレクション (光文社文庫)





同じく「霧に溶ける―笹沢左保コレクション (光文社文庫)」です!!
霧に溶ける―笹沢左保コレクション (光文社文庫)





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