ネタバレあります、注意!!
登場人物一覧は本記事下部に移動しました。
<あらすじ>
〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜
「アナザル」こと「絶対に秘密を守れない男」黒峰朝陽は憧れのヒロイン・白神葉子の秘密を知ってしまった。
その秘密とは「白神葉子がハーフの吸血鬼である」こと。
朝陽は葉子の為に、この秘密を守らねばならない―――。
取り巻く人々を相手に、朝陽は秘密を守り抜くことが出来るのか?
矢先、実は宇宙人であった委員長・渚、狼男で肉食系女子な獅穂、悪魔っ娘の茜、未来人の凛、幼馴染のみかん、天使の華恋も加わって……。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今日も今日とて職員室には出勤した緑苑坂弓の姿があった。
緑苑坂弓―――その正体は葉子の父・白神源二郎が茜の助力(悪戯)により変身した姿である。
その正体を知る者は朝陽、茜、明里、桐子らなど今のところ一握りに限られている。
そんな弓だが、何時の間にか教師の仕事が板に着きつつあった。
今日もまた、ある生徒から悩み相談を受けることに。
早速、呼び出しに応じたところ、待っていたのは嶋であった。
その隣には不安そうな朝陽が立っている。
不謹慎ながら此の時点で読者の期待値も鰻登りだ。
おそらくオチはあれだろう……期待は裏切られないに違いないのだ。
案の定、嶋の悩みは「恋愛」についてであった。
これに朝陽は「絶対に応援しないで下さいお願いします!!」と横から割り込む。
朝陽によれば「それが嶋の為でもある」らしい。
なるほど、読者はその懸念を理解している。
だが、弓(源二郎)は違う。
(何を寝ぼけたこと言うとんじゃ、こいつは……)
朝陽の言葉に注意を向けず、嶋の悩みに全力で取り組むことに。
これに嶋は心底嬉しそうに微笑むと、弓に邪な視線を向けつつ語り出す。
悪寒を抱きつつも副担任として真摯に耳を傾ける弓。
だが、その表情が少しずつ強張る。
嶋によれば、彼には愛する相手が居るらしい(もちろん、涼のことだ)。
その女性は食事を奢れば喜んで付いて来てくれる人らしい。
だが、最近はつれないのだそうだ。
そう言いながらも、嶋の目は好色に満ち溢れている。
それは、想い人を思い浮かべての事か。
はたまた、視線の先の弓を狙っての事か。
これに弓は不快感を抱く。
もしかして、こいつの想い人は葉子なのではないか。
確かに、あいつは食事に目が無い。
苛立つ弓。
だが、今は源二郎ではない副担任の弓なのだ。
弓は自身を抑え、必死に嶋の言葉に耳を傾ける。
しかし、次第に嫌悪感は募るばかり。
それもその筈、嶋はいつしか弓に甘えるように迫っていたのだ。
遂には……。
「好きだ〜〜〜」とばかりに弓に抱き着いた。
「ドアホゥ!!」
これをあっさりと地面へ叩きつける弓。
どうやら、源二郎の地金が出てしまったようだ。
はっと気づいた弓は慌てて嶋を助け起こす。
だが、これに嶋がさらに興奮する!!
再び、投げ飛ばされた嶋は地面にダイブ。
これを見ていた朝陽は「ほらね……」と諦め顔だ。
なんと、嶋は避けられている涼ではなく弓に狙いを変えていたのだ。
弓は「もはや付き合いきれん」とばかりにその場を去ろうとする。
と、その前からは純真爛漫(ピュア)を絵に描いたような華恋がやって来た。
華恋を見るなり「そんな簡単に諦めて良いの?源二郎!!」と心の声を聞いた弓。
心の中で暫し葛藤するや「そうだ!!」と決断する。
戻った弓は嶋に語って聞かせる。
「そんな簡単に恋を諦めるな!!」と。
それは嶋の涼への想いに再び火を点けた。
数時間後、ファミレス前にはパトカーのランプが瞬いていた。
地面には膝を抱え震える涼。
周囲は野次馬に囲まれ、その中央で朝陽が友の名を呼ぶ。
呼ばれた友はと言えば……手には鎖を繋がれ両脇を捜査員に抱えられ連行されるのであった。
何が起こったかは明らかであった。
励まされた嶋がハッスルし過ぎて通報されたのだ。
弓と華恋は初めて知る目の前の惨劇に愕然とするしかない―――103話に続く。
充実の「実は私は」が読めるのは「週刊少年チャンピオン」だけ。
本誌で確認せよ!!
<感想>
「週刊少年チャンピオン」にて「さくらDISCORD」を連載されていた増田英二先生の新作。
「さくらDISCORD」は未読の管理人ですが、1話を読んで注目している作品です。
コミックス1巻に続き2巻、3巻、4巻、5巻、6巻、7巻、8巻、9巻も重版出来とのことで、目出度い。
さらに、10巻も発売。
そして、本作かなり面白い!!
ちなみに遂に「実は私は」がアニメ化されるとのこと。
詳細は「週刊少年チャンピオン」の続報を待つべし!!
・【朗報】あの「実は私は」が2015年にアニメ化予定とのこと!!
その102話。
サブタイは「相談を受けよう!」。
今回は弓のキャラクター特性を活かした回でしたね。
それにしても、励ましてはいけない相手が居ることを知った源二郎。
まさにカルチャーショック。
葉子に対して必要以上に不安がらなければ良いのですが……。
そして嶋。
彼が登場すると、これで退場はまさに鉄板ネタ。
明里の「独身ネタ」と同じほどの破壊力があり、安心して見て居られるほどの鉄壁ぶり。
前回(101話)、葉子に訪れた不穏な影を忘れさせる見事なコメディ回でした。
うむ、今回も充実した回ですな。
多くは語るまい、とりあえず読め!!
そう言えば、上でもお伝えした通りコミックス10巻が発売。
表紙は1巻の葉子、2巻の渚、3巻の獅穂、4巻の茜、5巻のフクちゃんとみかん、6巻の凛、7巻の明里さんに続き、8巻が銀華恋、9巻が渚とみかんのコンビ。
そして10巻は―――1周回って葉子が単独で表紙に!!
うむむ、11巻は誰になるのか……まさか、緑苑坂弓ではなかろうな。
ちなみに、上記のあらすじは本作の魅力を伝えられるよう改変を加えてまとめていますが、その面白さを伝えきれていません。
やっぱり、あの絵とコマ割りなどのテンポあっての本作。
是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を読んで欲しい。
もう1度繰り返しましょう。
本作に興味を持たれた方には、是非、「週刊少年チャンピオン」本誌を捜して読んで欲しい。
最近の「週刊少年チャンピオン」は本作など本当に粒揃いでクオリティが高い作品が多い。
注目の雑誌の1つと言えるでしょう。
◆関連過去記事
・「実は私は」第1話から第100話まで(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)まとめ
・「実は私は」第101話「デートしよう!!」(増田英二作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
登場人物一覧:
黒峰朝陽:主人公、通称「アナザル」。
白神葉子:朝陽の意中の人物。ある秘密が……。
紫々戸獅狼:葉子の幼馴染。彼もまたある秘密を……。
紫々戸獅穂:葉子の幼馴染。彼女もまたある秘密を……。
藍澤渚:クラス委員長。彼女にも秘密が……。
藍澤涼:渚の兄、意外な形で登場することに……。
紅本茜:紅本の親族らしい。彼女にも秘密が……。
紅本明里:教師。彼女にも秘密が……。
黄龍院凛:33話より登場した謎の少女。彼女にも秘密が!?
黄龍丸:凛が駆るドラゴン。52話にて意外な正体が明らかに。
朱美みかん:朝陽の幼馴染。新聞部所属。通称「外道クイーン(オレンジ)」。
岡田:朝陽の友人の1人。通称・岡。眼鏡が特徴。割と友人想いの様子。
嶋田:朝陽の友人の1人。通称・嶋。軽い。
桜田:朝陽の友人の1人。通称・サクラ。渋い。
フクちゃん:「福の神見習い」を名乗る眼鏡。
フクの介:フクちゃんの先輩。やはり眼鏡。
フク太郎:フクちゃんとフクの介の先輩。やはり眼鏡。
フク蔵:フクちゃんとフクの介とフク太郎の先輩。やはり眼鏡。
手崎:文字通り茜の手先な料理教室のシェフ。
朝陽の父:朝陽の家族。22話に初登場。
朝陽の母:朝陽の家族。22話に初登場。
黒峰鳴:朝陽の妹。22話、28話、48話に登場。48話にて名前と顔が判明。92話で高校に進学。
白神源二郎:吸血鬼。額に十字傷を抱く巨人。39話にて名前が判明。
白神桐子:葉子の母で人間。和服の美女。38話にて名前が判明。
銀華恋:茜に続く第2のツノツキ……の筈だったが。58話から登場。
緑苑坂弓:朝陽たちの副担任、実は源二郎。92話から登場。
忍者少女:92話から登場、詳細不明。
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