ネタバレあります、注意!!
第17話登場人物一覧:
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。
緑川楓:蛍のクラスメート。実は少女探偵であった。
桐島静香:圭一の同期であるキャリア。現在は警察署長に。
大島:南具署の刑事。
光芝:圭一と静香の同期。
久毛山:圭一と静香の同期。
紅梅:圭一と静香の同期。
二階堂:警部。白い服の男。静香に想いを寄せていたらしい。
死神:黒い影の男の正体。
PND(疑われざる者):静香によれば圭一が追っていた謎の人物らしい。獣を連れた男と同一人物なのか?
これまでの登場人物については過去記事リンクの後に記載しています。
<ネタバレあらすじ>
〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
高校生になった赤木蛍は行方不明となっていた兄・圭一と思わぬ形で再会を果たすことに。
なんと、圭一が幽霊として蛍のもとに戻って来たのだ。
しかも、圭一は悪意が関わる事件を察知し悪意を消滅させる能力を手に入れていた。
だが、圭一は現世に介入することが出来ない。
これでは折角の力も無意味である。
其処で圭一から協力を求められた蛍は、兄妹で力を合わせ1人でも多くの人を助けるべく動き出すことに。
・前回までのあらすじはこちら。
「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第16話「桐島静香の秘密」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
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圭一と過去に交際していたらしい桐島静香が多目的ホールの控室にて何者かに襲われた。
静香は何とか一命を取り留めたものの、意識不明の重体の為に誰に襲われたのかは杳として知れない。
そんな中、1つの大きな謎が!!
静香が襲撃された控室の前には大島が居たのだが、大島によれば控室には静香と黒い影の男が居たらしい。
ところが、当の黒い影の男が室内から忽然と消えたのだ。
まるで密室事件である……果たして黒い影の男は何処に消えたのか!?
これに対し、蛍をライバル視する楓は「犯人は敢えて大島に目撃させておき、犯行後に控室内で服を着替えて騒動に乗じて逃げ出した」との推理を主張。
蛍もこれこそ合理的であると納得していたのだが……。
そもそも騒動に乗じて逃げ出した人物が居ないことが判明。
しかも、多目的ホール自体が捜査の為に封鎖されているにも関わらず犯人らしき人物は見つからない。
こうして、敢え無く楓の推理は否定されてしまう。
一方、蛍は圭一の証言を気にかけていた。
圭一によれば静香に近付く白い服の男が居たそうである。
そっと調べてみると、その正体が二階堂警部であると判明する。
二階堂はキャリア組の優秀な人物なのだそうだが、静香に好意を抱いており交際を申し込みフラれた過去があったのだ。
当時、静香が圭一と交際していたからだろう。
蛍自身と大島が目撃した黒い影の男。
そして、圭一の証言によれば二階堂警部。
この2人が襲撃直前に静香の傍に居たことになる。
ところが、圭一が掴んで来た捜査状況を耳にした蛍は首を傾げることに。
蛍と大島の証言以外に黒い影の男の存在が影も形も無かったのだ。
そんな、確かに見た筈なのに……と、蛍はある可能性に思い至る。
早速、大島のもとへ。
タイミングを見計らって圭一に姿を現して貰うと……。
たちまち大島の表情に変化が!!
どうやら大島には圭一が見えているようだ。
だが、自身が見ている物が何なのかまでは知らないらしい。
これにより蛍はある結果に辿り着く。
そもそも容疑者とされる黒い影の男を目撃したのは蛍と大島の2人だけである。
他の誰も黒い影の男を見ていない。
そして、蛍と大島だけは共に幽霊を目視出来る。
そう、人型だった為に誤解があったが黒い影の男は幽霊……あるいは実体を持たない存在だったに違いない。
この黒い影の存在が静香の襲撃者なのかどうかまでは分からない。
だが、相手は此の世ならざるものである。
今も静香が危険に曝されているのは間違いないようだ。
こうして、蛍は楓から静香の搬送先を聞き出す。
其処は「米城警察病院」であった。
早速、駆け付けた蛍と圭一。
すると、予想通り静香の病室前にはあの黒い影の男が!!
静香を守ろうと圭一が立ち向かうのだが……黒い影の男が手を翳した途端に物言わぬ骨に戻ってしまう。
黒い影の男に言わせれば「格が違う」らしい。
慌てふためく蛍の前で、黒い影の男は自身を「死神だ」と名乗る―――次話に続く。
いよいよ始まった蛍と圭一の奇妙な相棒物語。
ちなみに、ネタバレあらすじはまとめ易いように展開などをかなり改変してます。
気になる詳細は「週刊少年チャンピオン」本誌で確認せよ!!
<感想>
「名探偵マーニー」から3ヶ月……我らが木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」に還って来た!!
というワケで、その新作「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」です。
2015年4月8日には早くも1巻が発売予定とのこと注目!!
さて、その17話。
サブタイは「桐島静香の秘密2」。
前回予想した通り、静香を追っていた「黒い影の男」は「実体を持たない存在」であったことが明らかに。
しかも、驚くべきことに「幽霊」である圭一よりも上位の「死神」らしい。
もしも、これが事実ならば事態は一筋縄ではいかないことになりましたね。
そもそも、「死神」が静香を襲ったのか?
それとも、静香が何者かに狙われているが故に「死神」が控えているのか?
これにより、今後の展開が大きくことなることになりそうです。
何しろ、敵か味方か異なることになりそうだし。
静香襲撃犯が「死神」だとすれば、上位の存在を操る何者かが居ることになる。
それこそ、圭一を殺した「獣を連れた男」で「疑われざる者」こと「PND」の可能性が高い。
一方、あくまで静香襲撃犯は別に存在し「死神」が仕事の都合で控えているのだとしたら。
静香襲撃犯は人為的なトリックが用いられたことになる。
この場合だと、蛍と圭一たちは真犯人を捕まえ静香を守らねばならない。
ちなみに、このパターンだと真犯人はフラれたことを恨んだ二階堂になるのかなぁ。
また、場合によっては「死神」が静香を守ろうとしている可能性すらある。
例えば、静香襲撃犯は「PND」で、当の「PND」が自然界のバランスを乱しているなどで「死神」と敵対しているとしたら。
もしも、このパターンだと圭一たちは「死神」の依頼を受けて「PND」と対決して行くことになるだろう。
また、相手は「死神」だけに死を司る存在であり、圭一の転生や生還が約束される展開にもなり得る。
果たしていずれが該当するのか。
あるいは、また別の展開なのか。
ともかく、今回登場した「黒い影の男」が本当に「死神」ならば今後のキーになり得る存在と言えるだろう。
その作中での立場如何によっては今後の本作の方向性すら定めかねないターニングポイントとなりそう。
果たして、管理人の推理は的中するか!?
次回も見逃すなかれ!!
木々津克久先生といえば「フランケン・ふらん―OCTOPUS―」が『拡張幻想 年刊日本SF傑作選』(大森望・日下三蔵編、東京創元社刊)に掲載されています。
こちらも注目。
・木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」本誌に帰還する!!2012年8月16日より探偵物語「名探偵マーニー」連載開始!!
さて、作者である木々津克久先生と言えば、管理人にとっては「週刊少年チャンピオン」本誌での「ヘレンesp」の作家さんとのイメージ。
「ヘレンesp」は、盲目のヘレンがその特別な力(ESP能力)を駆使し、愛犬や叔父さんたちに見守られながら同年代の友人や幽霊など様々なものと交流する物語。
衝突したり理解し合えなかったりと苦難がヘレンを襲うものの、その都度ヘレンの純粋な心で相手に向き合い相手との心の壁を乗り越えていくさまは、心に響きました。
確かにあらすじだけ聞くとよくある展開かと思うものの、本作は不思議な“熱”と“説得力”を持っており、透明感のある淡い絵柄も加え、なかなかの名作といえるでしょう。
既に連載自体は終了していますが、こちらもオススメです。
◆「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」関連過去記事
・「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)第1話から第10話までネタバレ批評(レビュー)まとめ
・「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第11話「初恋と殺人装置3」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第12話「探偵女と病院と殺人」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第13話「探偵女と病院と殺人2」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第14話「探偵女と病院と殺人3」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第15話「探偵女と病院と殺人4」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
・「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第16話「桐島静香の秘密」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
◆関連過去記事
・「名探偵マーニー」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)まとめ
・「フランケン・ふらん 最終話(最終回) Dream」ネタバレ批評(レビュー)
・「フランケン・ふらん 59話 BestFriend」ネタバレ批評(レビュー)
・「Phase20」(木々津克久作、「チャンピオンRED 2012年1月号」掲載)ネタバレ批評(レビュー)
・「鋏女(チャンピオンRED 5月号掲載)」ネタバレ批評(レビュー)
・「ヴァンパイア・アナライズ (チャンピオンRED 7月号掲載)」(木々津克久著、秋田書店刊)ネタバレ批評(レビュー)
これまでの登場人物一覧:
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。
獣を連れた男:圭一の死に関わる人物。獣は殺意のことらしい。
PND(疑われざる者):静香によれば圭一が追っていた謎の人物らしい。獣を連れた男と同一人物なのか?
死神:黒い影の男の正体。
【赤木家とその周辺】
蛍の父:赤木興業の社長。
赤木真知恵:蛍の母。バーのような店を経営している様子。
節:蛍の妹。
和也:蛍の弟。
謎の少年:蛍の初恋相手らしい。11話に登場。
真島慎一:蛍の幼馴染。彼女に恋心を抱いている。9話から登場。
【聖マルス学園関係者】
志田りか:聖マルス学園の生徒。2話から登場。
塞田康平:蛍のクラスの担任教師。割とミーハーらしい。
見場創太:3話ラストに登場した怪しい男。学園の生徒であった。
緑川楓:蛍のクラスメート。実は少女探偵であった。
校長:聖マルス学園の校長。
教頭:聖マルス学園の教頭。
【警察関係者】
緑川宗達:楓の祖父。推理能力に長けた名刑事として有名らしい。
逸見:楓の知人の刑事。
桐島静香:圭一の同期であるキャリア。現在は警察署長に。
大島:南具署の刑事。
光芝:圭一と静香の同期。
久毛山:圭一と静香の同期。
紅梅:圭一と静香の同期。
二階堂:警部。白い服の男。静香に想いを寄せていたらしい。
【その他】
志田高志:りかの兄。りかにストーカーしているとのことだが……。
実山:赤木興業を担当している会計士。
貝塚俊雄:実山会計士事務所の職員。比較的若手。
役丸みつえ:実山会計士事務所の職員。紅一点。
三島:実山会計士事務所の職員。太目。
丸木田:実山会計士事務所の職員。ダンディ。
麻依:貝塚の元婚約者。
緑川宗達:楓の祖父。推理能力に長けた名刑事として有名らしい。
末為良則:12話で遺体で発見される。場津間高校の教師であった。
逸見:楓の知人の刑事。
葉森了:場津間高校の学生。末為の教え子。
葉森美和:蛍が廃病院で出会った女性。了の母で入院していた毛羽病院で落命していた。
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