2015年04月09日

水曜ミステリー9「信州山岳刑事 道原伝吉3 報復 北アルプス連続殺人!仕組まれた滑落死 リンドウの花と死者の最後の叫びが暴く完全犯罪!!」(4月8日放送)ネタバレ批評(レビュー)

水曜ミステリー9「信州山岳刑事 道原伝吉3 報復 北アルプス連続殺人!仕組まれた滑落死 リンドウの花と死者の最後の叫びが暴く完全犯罪!!」(4月8日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

広大な北アルプスが管轄の安曇野北警察署は、山での事故に備え山岳遭難救助隊も常駐する日本でも珍しい警察署だ。主任である道原伝吉(松平健)は山に詳しく、北アルプスの霞沢岳にはある特別な思いを持っている。ある日、民間山岳救助隊の一員である浪岡亮(竹財輝之助)は鶴田詩織(上野なつひ)との結婚を機に山小屋を出て山岳救助隊も退任すると、安曇野北署まで挨拶にやってくる。そこへ霞沢岳で男性の刺殺体発見の通報が入り、道原らは現場へ向かう。

死亡した男性はナイフで2か所刺されており、死体の上にはリンドウの花があった。男性の顔を見た浪岡は、前日に山小屋にチェックインした磯野という客だと証言。調べると、磯野は偽名で、名前は天野茂樹(飯田基祐)。しかも妻と思われた連れの女性は姿を消していた。浪岡によると、天野はチェックイン後にかなり酔った状況で山小屋の食堂に1人で現れ、従業員の林優香(稲村梓)にしつこく絡んできたという。優香が強く拒否すると「縁起の悪いこと思い出させやがって」という言葉を吐き、食堂を出た直後、何者かに刺されたようだ。

捜査会議で、道原は死体の上にリンドウの花があったことを指摘し、何か意味があるのではというが、県警本部の管理官・羽田勤(羽場裕一)は犯人ともみ合ったうちに落ちたのだと相手にしない。羽田に盾突いた刑事が干されて辞めるはめになったのを知る降旗節子(雛形あきこ)は肝を冷やすが、道原はお構いなしに天野の自宅へ聞き込みに向かう。

天野の妻・佳子(上原しおん)は、天野の死を「自業自得」と思っていた。天野が竹山昌子(江口ナオ)という女性と不倫をしていたからだ。その時、県警本部から鷲崎孝文(宅麻伸)と城田雅一(城咲仁)が同じく聞き込みに現れ、道原と節子が勝手な捜査をしていると、とがめられてしまう。

後日、節子らは昌子の居場所を突き止め、事情聴取を行うが、昌子は天野を殺していないと言い張って…。
(水曜ミステリー9公式HPより)


では、続きから(一部、重複アリ)……。

道原伝吉は安曇野北警察署に勤務する刑事である。
安曇野北署は山岳での事件も担当する為、勤務する者は山についての知識が不可欠とされている。
中でも、道原は山についてずば抜けて詳しく「山岳刑事」との異名で呼ばれていた。

そんな道原のもとに民間山岳救助隊の1人で山小屋に詰めている浪岡亮がやって来る。
浪岡は近く鶴田詩織との結婚を控えており、救助隊を辞めることになったらしい。
浪岡の実力を高く評価する道原は彼の退任を惜しむ。

矢先、霞沢岳で男性の刺殺体が発見される。
殺害された男性は天野茂樹。
死因はナイフの刺し傷、また死体の上にはリンドウの花が添えられていた。

浪岡によれば天野は客として山小屋にチェックインしていたらしい。
ところが、その際には磯野と偽名を用いていた。
しかも、女性の同行者が居たのだが殺害前後に消えていた。

さらに、天野が山小屋の従業員である林優香とトラブルを起こしていたことも判明。
なんでも、天野が優香に強引に迫り拒否されたらしい。
このとき、天野は「10年前を思い出させやがって」と吐き捨てるように呟いていたのだ。
どうやら、その直後に刺殺されたようである。

本部の管理官である羽田勤はこれらの状況から消えた同行者の犯行を疑う。
一方、道原はリンドウに注目し何らかの怨恨を疑うことに。

道原は天野の妻・佳子から天野に愛人が居たことを聞き出す。
この愛人こそ、消えた同行者こと竹山昌子であった。
どうやら、天野は不倫旅行であった為に偽名を用いていたらしい。
しかし、昌子が天野の不義に気付き途中で帰ってしまったのが真相のようだ。

同行者の犯行を主張する羽田は昌子の取調べを強行。
だが、昌子の犯行の決め手は見つからない。

その数日後、道原は山小屋で行われた浪岡の退任兼結婚祝いパーティーに参加する。
其処には浪岡と詩織、さらに詩織の父・鶴田晴良も並んでいた。
鶴田によれば10年ぶりの登山だそうだが。

そんな中、浪岡は「到着予定の客が現れないから様子を見て来る」とその場を離れる。
これに心配した道原も同行することに。

すると、山中にて男性の悲鳴が!!

慌てて駆け付けると滑落した男性が倒れ込んでいた。
浪岡は道原に応援を呼ぶよう依頼するや、男性の傍へと移動する。
数分後、道原が戻って来たところ浪岡は首を横に振るのであった。

今回の被害者は亀崎貞夫。
浪岡によれば現れなかった客らしい。
死因は頭部を打ち付けたことにあった。
どうやら、滑落した際にぶつけたようだ。
ふと、道原は亀崎の遺体の傍にもリンドウが落ちていることに気付く。

リンドウにより天野と亀崎の死が連続殺人であると考えた道原。
2人を調べたところ、共に10年前を境に登山を止めていたことが判明。

「10年前」と「リンドウ」をキーワードに調べたところ、佐藤久美なる女性の事故死が浮上。
久美は飲めない酒を飲み、霞沢岳から滑落死していた。
しかも、その遺体の傍にはリンドウが落ちていたのだ。

ところが、久美の友人によればこの死には他殺の疑いもあるらしい。
久美は一滴も酒が飲めなかったのだ。
しかも、その死の前後に久美と3人組の男が山小屋で出会っていたことも分かる。

この3人の男こそが天野、亀崎、そして鶴田だったのだ!!
道原は3人が久美を酔わせ暴行しようとしたが、抵抗され誤って殺してしまったと考える。
だとすれば、久美の遺族による復讐の可能性が高い。

早速、久美の母親を訪ねたところ、久美とは血縁関係が無かったことが判明する。
久美は施設出身者であり、血縁者は兄以外居ない。
その兄とも佐藤家に引き取られた際に生き別れとなったようだ。
調べたところ、この兄こそが浪岡だったと分かる。

もしや、浪岡の犯行なのか!?
ところが、浪岡には天野殺害時、亀崎殺害時ともにアリバイがあった。

天野殺害時には山小屋の2階で片付けをしていた。
亀崎殺害時には当の道原と一緒に居たのだ。

だが、道原はこの2件の死を調べアリバイを崩すことに成功する。
道原は浪岡を逮捕するよう指示を出す。

その頃、浪岡は詩織との結婚式に臨んでいた。
もちろん、其処には鶴田の姿もあった。

しかし、周囲の雰囲気から犯行が露見したことに気付いた浪岡は詩織を人質に逃走。
詩織の解放を条件に鶴田を別荘に呼び出す。

別荘にやって来た鶴田に浪岡は10年前の彼の犯行を指摘する。

10年前、天野、亀崎、鶴田の3人は山小屋で知り合った久美に邪な気持ちを抱いた。
其処で酒を飲ませ襲おうとしたのだが、抵抗され誤って殺害してしまう。
以来、3人は登山を避けるようになったのだ。

一方、浪岡はようやく突き止めた妹が既に死亡していたことを知りショックを受けた。
傷心を癒すべく久美が死亡した霞沢岳の山小屋で働き始めることに。
そのうち、詩織と出会い恋に落ちたことで癒されつつあった。

ところが、最近になって天野が不倫の為に霞沢岳を訪れた。
この際、天野が優香にしつこく迫り拒否され「10年前云々」と口走った。
その一部始終を見ていた浪岡は「コイツが久美の死に関わっているのでは」とエスパー顔負けの勘働きを見せた。
早速、問い詰めたところ天野はあっさりと全てを認めた。
しかし、此処で天野は「久美から誘った」と嘲笑ったのだ。
これに逆上した浪岡は天野を刺殺したのである。
その後、山小屋へ戻ると壁沿いに2階に入り、さもずっと其処に居たように偽装することに。

続いて、亀崎殺害。
亀崎を呼び出した浪岡は偽の順路により亀崎を誤誘導し、浮石で滑落を誘った。
狙い違わず亀崎は転落した。
これが浪岡と道原が聞いた悲鳴である。
その後、転落した亀崎を発見し道原に応援を呼びに行かせた。
その隙にまだ息のあった亀崎に止めを刺したのであった。

そして、残るは鶴田1人だ。
これを殺害しようとする浪岡。
だが、その前に道原が立ち塞がる。

道原は浪岡に復讐を思い留まる様に諭す。
だが、浪岡は「お前に俺の何が分かる」と聞く耳を持たない。

此処で道原は「エゾリンドウ」と「オヤマリンドウ」について説明を始めた。
それは外見こそそっくりだが、別種の物である。

浪岡は久美の遺体の傍に「オヤマリンドウ」が落ちていたことを知っており、天野と亀崎の遺体の傍にも「オヤマリンドウ」を置いていた。
そう、浪岡は妹の復讐だからと漠然と置いていたワケではなく、品種にも確たるこだわりがあったのだ。
このこだわりに理解を見せた道原に、浪岡は復讐を思い留まることに。

詩織は鶴田ではなく、浪岡に共感を抱き父を責める。
こうして事件は解決したのであった―――エンド。

<感想>

「信州あづみ野の名刑事道原伝吉の捜査行」シリーズ第3弾。
前回からシリーズタイトルが「信州山岳刑事 道原伝吉」に変更になっていますね。

原作は梓林太郎先生『岩稜の記憶』(徳間書店刊『信州穂高婚礼の惨劇』収録)。
ちなみに「月曜ゴールデン」でも同一原作によるシリーズが「山岳刑事シリーズ」としてドラマ化されていますね。
こちらの道原伝吉は大杉漣さん。
興味のある方は過去記事リンクをどうぞ!!

では、ドラマ版の感想を!!

てっきり、浪岡は鶴田の犯行を知ってて詩織に近付いたのかと思いきや全くの偶然だったとは驚きです。
そして、犯行が10年前ということは当時の鶴田には思春期を迎えた詩織が居たことに。
にも関わらず、久美を襲おうとするとは……娘が居る人間ならそれが何を意味するか知ってるだろうに。
鶴田はただでさえ罪が重いのに、さらに罪深い。

そう言えば、浪岡が犯人であることを明かすあたりがかなり引っ張りましたね。
22時過ぎ時点で浪岡が久美の兄であることが明かされていたにも関わらず、実質「犯人だ」と道原に名指しで断定されたのは22時20分過ぎ。
しかも、まさかの「分かったぞ、犯人が!!」からのCM入って、CM明け直後の「分かったぞ、犯人が!!犯人は……浪岡亮だ!!」とCM間に挟むし、一旦、言い淀むしと引っ張る、引っ張る。
さらに、その直後にウェディング会場で新郎新婦として正装した浪岡と詩織が登場。
この辺りはなかなかに視聴者心を弄ばれてしまいました。

反面、浪岡が久美の兄であることを明かすあたりは物凄くあっさり。
当時の施設関係者から久美の兄の手に火傷があるとの情報が出て、これが浪岡に繋がる伏線になるかと思いきや、直後に「確か……名前は浪岡亮だったかな」と名指し。
てっきり、もう少し引っ張ると思っていたのに……。
この辺りにもなかなかに視聴者心を弄ばれてしまいました。

この2つ、割と極端だったかなぁ。
それぞれを足して2で割れば、ちょうど普通くらいになりそうだ。
とはいえ、本作はこれだったからこそ印象に残ったか。

ああ、此の点も忘れてはいけないでしょう。
浪岡が天野こそ久美殺害犯人の1人だと察するのが些か神憑り的だったことも触れておくべきか。
そして、何故かクローズアップされる「リンドウ」の品種。
さらに、割とアバウトな殺害トリックなどもポイント。
何より、天野を殺害し慌てて山道を戻って山小屋の壁をよじ登った直後にも関わらず息切れ1つしない浪岡は「流石」と褒め称えるべきでしょう。

とはいえ、全体的に舞台を活かしていて良かったのではないでしょうか。

◆「梓林太郎先生」関連過去記事
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<キャスト>

道原伝吉:松平健
降旗節子:雛形あきこ
鷲崎孝文:宅麻伸
浪岡亮:竹財輝之助
鶴田晴良:小木茂光
鶴田詩織:上野なつひ
羽田勤:羽場裕一
亀崎貞夫:金山一彦
天野茂樹:飯田基祐
四賀善範:森田順平
牛山耕二郎:前田健
佐藤薫:上村香子
城田雅一:城咲仁
岡島良彦:内浦純一
竹山昌子:江口ナオ ほか
(順不同、敬称略、公式HPより転載)


ドラマ原作『岩稜の記憶』が収録された「信州穂高婚礼の惨劇―人情刑事・道原伝吉 (徳間文庫)」です!!
信州穂高婚礼の惨劇―人情刑事・道原伝吉 (徳間文庫)





「葬送山脈―北アルプス殺人行 (徳間文庫)」です!!
葬送山脈―北アルプス殺人行 (徳間文庫)





「雲仙・島原湯煙地獄 (光文社文庫)」です!!
雲仙・島原湯煙地獄 (光文社文庫)





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