2015年04月06日

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第18話「桐島静香の秘密3」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第18話「桐島静香の秘密3」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

第18話登場人物一覧:
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。

緑川楓:蛍のクラスメート。実は少女探偵であった。

桐島静香:圭一の同期であるキャリア。現在は警察署長に。
大島:南具署の刑事。
光芝:圭一と静香の同期。
久毛山:圭一と静香の同期。
紅梅:圭一と静香の同期。
間岩:米城警察病院の看護師。

二階堂:警部。白い服の男。静香に想いを寄せていたらしい。
死神:黒い影の男の正体。

PND(疑われざる者):静香によれば圭一が追っていた謎の人物らしい。獣を連れた男と同一人物なのか?

これまでの登場人物については過去記事リンクの後に記載しています。

<ネタバレあらすじ>

〜〜〜これまでのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

高校生になった赤木蛍は行方不明となっていた兄・圭一と思わぬ形で再会を果たすことに。
なんと、圭一が幽霊として蛍のもとに戻って来たのだ。
しかも、圭一は悪意が関わる事件を察知し悪意を消滅させる能力を手に入れていた。
だが、圭一は現世に介入することが出来ない。
これでは折角の力も無意味である。
其処で圭一から協力を求められた蛍は、兄妹で力を合わせ1人でも多くの人を助けるべく動き出すことに。

・前回までのあらすじはこちら。
「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第17話「桐島静香の秘密2」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

静香を救うべく米城警察病院を訪れた蛍と圭一。
その前に立ち塞がったのは死神を名乗る黒い影であった。

これに立ち向かう圭一だが、力の差は歴然。
あっという間に無力化されてしまう。
こうして、蛍が1人で死神に立ち向かうことに。

死神によれば、静香は心臓に持病を抱えており寿命がやって来たらしい。

(圭一について尋ねなければならないのに、それは困る!!)
蛍は静香を助けるよう死神に求めるが彼は「それこそ定められた寿命だ」として聞く耳を持たない。

万事休す……と思われた蛍だが、あることに気付いた。
どうやら死神は蛍の手にしたスマートホンに興味津々の様子。

それもその筈、死神は1960年に死亡した男性が変化した姿。
どうやら、電話は知っていてもスマホは皆目知らないらしい。

蛍はそれとなくスマホの機能を説明。
すると、死神はスマホの虜に。
此処で蛍はスマホと引き換えに静香を助けるよう持ちかける。

とはいえ、そうは問屋が卸さない。
スマホに心惹かれる死神だが、ある賭けを提案する。
取引には応じよう、代わりに蛍以降で静香の病室を訪れた最初の生物の命を貰うと言うのだ。
もちろん、小動物や虫などで誤魔化すことは許さないそうだ。

これはマズイことになった。
もしも、看護師が最初に入ってくればその人物の命が奪われてしまうのだ。

急を知らせるべくスマホで外部と連絡を取ろうとする蛍。
しかし、全く通じない。

「ククク……」と笑う死神。
これもまた彼の仕業であった。

蛍は手をこまねいているしかないのか!?
と思いきや、後ろ手に組んだその手はスマホの画面をタップしていて……。

その頃、楓は静香の病室に蛍が先んじたことを知り激怒していた。
またも抜け駆けされたと感じた楓は急ぎ病室へ。

一方、静香の病室の扉に人の手がかかった。
間岩看護師が入室しようとしているのだ。

蛍の背中に冷や汗が流れる。

「間岩さぁ〜〜〜ん、ごめん、ちょっとこっち来てくれる!?」

しかし、間岩看護師は同僚から呼び止められそちらへ向かう。
間一髪、セーフである。

しかし、次いで新たな入室者が。
死神は扉が開いたことを確認すると、真っ先にやって来た命を奪った。

ところが……。

真っ先に入って来たのはお見舞いの花束である。
花は枯れ、これにより死神の代償は果たされることに。
小動物や虫は禁止されたが、植物は禁止されていなかったのだ。

もちろん、これを手配したのは蛍である。
スマホを使い注文したのだ。
さらに、楓にメールを送り花束の受取とそれを抱えての病室への入室方法を事細かに指示した。
必ず先に花束を掲げて入室するように、と念を押したのだ。
これにより死神は花の命を奪うに留まった。

図られたと知った死神は歯噛みしつつ消えた。
どうやら静香は救われたようだ。

楓はと言えば、室内に入るも誰も居ないことに「蛍に騙された」と憤る。
当の蛍も室内に居たのだが、どうやら賭けを妨害出来ないように死神の力で不可視の存在になっているようである。
とはいえ、効果時間がいつまで続くか分からない。
蛍はこれ幸いとその場を逃げ出す。

さて無事に逃げ遂せた蛍だがスマホが消えていることに気付いた。
どうやら、ちゃっかり死神が持ち去ったようだ。
「後で契約解除しよう」と心に固く誓う蛍であった。

当の死神は数時間後には端末に備わっている機能以外が使用不可になることを知らず、ほくほく顔であった。

数日後、復活した圭一が蛍の前に現れた。
「危なかった……」と死神に敗れたことを振り返る圭一。
そんな圭一に、蛍はこっそりと「もしかして成仏できたんじゃないかなぁ」と思う。
しかし、圭一が「あれは地獄の業火に焼かれたようだった」と洩らすや「まさか、それほどだったなんて……ゴメン」と心の中で謝ることに。

さて、改めて回復した静香の病室を訪れた蛍たち。
早速、圭一が追っていた事件について静香に問い質す。
こうして、静香がソレについて語り出した―――次話に続く。

いよいよ始まった蛍と圭一の奇妙な相棒物語。
ちなみに、ネタバレあらすじはまとめ易いように展開などをかなり改変してます。
気になる詳細は「週刊少年チャンピオン」本誌で確認せよ!!

<感想>

「名探偵マーニー」から3ヶ月……我らが木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」に還って来た!!
というワケで、その新作「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」です。
2015年4月8日には早くも1巻が発売予定とのこと注目!!

さて、その18話。
サブタイは「桐島静香の秘密3」。

静香が控室内で倒れたのは人為的なものではなく病気によるものでしたね。
当然、黒幕の存在も無い。
これは想定外でした。

一方、蛍VS死神の戦いは蛍に軍配が上がることに。
その勝因はジェネレーションギャップにありました。
なるほど、死神は電話機能しか知らなかったのか。
だからこそ、電話機能しか止めなかった。
ある種、死神にとっては蛍の取った行動は「超科学を利用したトリック」と同じ。
未知の技術を利用されたのだから勝てる筈がない。
もっとも、あちらはあちらで超能力があるので本来は優位だったのでしょう。
此の点、油断と知識量の差が勝敗を決したと言えそうです。

それにしても、契約解除されたら本体に備わった機能以外は使えないなぁ。
しかも、電池切れしたらそれまでだろうし。
メールを知らなかった彼は充電方法を知っているのだろうか……。
いずれにしろ、今後も死神は蛍たちの前に現れそうですね。

そして、いよいよ次回は静香の口から「疑われざる者」こと「PND」について触れられることになりそう。
次回も見逃すなかれ!!

木々津克久先生といえば「フランケン・ふらん―OCTOPUS―」が『拡張幻想 年刊日本SF傑作選』(大森望・日下三蔵編、東京創元社刊)に掲載されています。
こちらも注目。

木々津克久先生が「週刊少年チャンピオン」本誌に帰還する!!2012年8月16日より探偵物語「名探偵マーニー」連載開始!!

さて、作者である木々津克久先生と言えば、管理人にとっては「週刊少年チャンピオン」本誌での「ヘレンesp」の作家さんとのイメージ。

「ヘレンesp」は、盲目のヘレンがその特別な力(ESP能力)を駆使し、愛犬や叔父さんたちに見守られながら同年代の友人や幽霊など様々なものと交流する物語。

衝突したり理解し合えなかったりと苦難がヘレンを襲うものの、その都度ヘレンの純粋な心で相手に向き合い相手との心の壁を乗り越えていくさまは、心に響きました。
確かにあらすじだけ聞くとよくある展開かと思うものの、本作は不思議な“熱”と“説得力”を持っており、透明感のある淡い絵柄も加え、なかなかの名作といえるでしょう。

既に連載自体は終了していますが、こちらもオススメです。

◆「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」関連過去記事
「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)第1話から第10話までネタバレ批評(レビュー)まとめ

「兄妹〜少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿〜」第11話「初恋と殺人装置3」(木々津克久作、秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載)ネタバレ批評(レビュー)

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これまでの登場人物一覧:
赤木蛍:主人公。今年の春から「聖マルス学園」に特待生として進学した。
圭一:蛍の兄。正義感の強い警官だったが失踪。幽霊となって戻って来た。

獣を連れた男:圭一の死に関わる人物。獣は殺意のことらしい。
PND(疑われざる者):静香によれば圭一が追っていた謎の人物らしい。獣を連れた男と同一人物なのか?

死神:黒い影の男の正体。

【赤木家とその周辺】
蛍の父:赤木興業の社長。
赤木真知恵:蛍の母。バーのような店を経営している様子。
節:蛍の妹。
和也:蛍の弟。

謎の少年:蛍の初恋相手らしい。11話に登場。
真島慎一:蛍の幼馴染。彼女に恋心を抱いている。9話から登場。

【聖マルス学園関係者】
志田りか:聖マルス学園の生徒。2話から登場。
塞田康平:蛍のクラスの担任教師。割とミーハーらしい。
見場創太:3話ラストに登場した怪しい男。学園の生徒であった。
緑川楓:蛍のクラスメート。実は少女探偵であった。
校長:聖マルス学園の校長。
教頭:聖マルス学園の教頭。

【警察関係者】
緑川宗達:楓の祖父。推理能力に長けた名刑事として有名らしい。
逸見:楓の知人の刑事。
桐島静香:圭一の同期であるキャリア。現在は警察署長に。
大島:南具署の刑事。
光芝:圭一と静香の同期。
久毛山:圭一と静香の同期。
紅梅:圭一と静香の同期。
二階堂:警部。白い服の男。静香に想いを寄せていたらしい。

【その他】
志田高志:りかの兄。りかにストーカーしているとのことだが……。
実山:赤木興業を担当している会計士。
貝塚俊雄:実山会計士事務所の職員。比較的若手。
役丸みつえ:実山会計士事務所の職員。紅一点。
三島:実山会計士事務所の職員。太目。
丸木田:実山会計士事務所の職員。ダンディ。
麻依:貝塚の元婚約者。
緑川宗達:楓の祖父。推理能力に長けた名刑事として有名らしい。
末為良則:12話で遺体で発見される。場津間高校の教師であった。
逸見:楓の知人の刑事。
葉森了:場津間高校の学生。末為の教え子。
葉森美和:蛍が廃病院で出会った女性。了の母で入院していた毛羽病院で落命していた。
間岩:米城警察病院の看護師。

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