そして『ファイト・クラブ』と言えばラストに明らかとなる驚愕の事実で有名な作品。
映画化に際しても話題になりました。
あらすじは次の通り。
<あらすじ>
傷痕一つない体で死にたくない。殴り、殴られ、ぼくたちは生を実感する。
痛いほど繊細な語りがほとばしる伝説的作品が、改訳新版でついに復活!
デヴィッド・フィンチャー監督×ブラッド・ピット&エドワード・ノートン主演の映画化以後、創作の原点を著者パラニューク自らが明かしたあとがきと、アメリカ文学研究者・都甲幸治氏の解説を新規収録。
おれを力いっぱい殴ってくれ、とタイラーは言った。事の始まりはぼくの慢性不眠症だ。ちっぽけな仕事と欲しくもない家具の収集に人生を奪われかけていたからだ。ぼくらはファイト・クラブで体を殴り合い、命の痛みを確かめる。タイラーは社会に倦んだ男たちを集め、全米に広がる組織はやがて巨大な騒乱計画へと驀進する――人が生きることの病いを高らかに哄笑し、アメリカ中を熱狂させた二十世紀最強のカルト・ロマンス
(早川書房公式HPより)
さて、このあらすじを読んで違和感を抱かれたあなたは鋭い。
「改訳新版」とか「復活」と書かれているように、本作が2015年4月に復刊されることが明らかになりました。
これは邦訳版の版元である「早川書房」さんの「早川書房創立70周年文庫企画 ハヤカワ文庫補完計画」によるもの。
「ハヤカワ文庫補完計画」とは「早川書房」さんが創立70周年を記念してこれまでに発刊されながらほぼ絶版状態となっている作品70点を大々的に復刊させる計画。
本作『ファイト・クラブ』もその復刊対象の1つとなっています。
ちなみに『ファイト・クラブ 新版』は2015年4月8日発売予定。
と、これに期せずして本作それ自体にも大きな動きが。
なんと、続編となる『ファイト・クラブ2(原題「Fight Club2」)』が2015年5月27日に発売予定であることが米国にて明かされたのです。
この『ファイト・クラブ2(原題「Fight Club2」)』、媒体はコミックです。
原作はチャック・パラニューク、イラストはキャメロン・スチュワート。
版元は「米ダークホース・コミックス」で全10巻の予定だそう。
『ファイト・クラブ2(原題「Fight Club2」)』はネット上にて冒頭部分(表紙含め7ページほど)が公開されており、現在のところ判明していることは次の通り。
まず、舞台は前作『ファイト・クラブ』から10年後。
そして、登場人物は「セバスチャン」、「マーラ(前作と同姓同名)」、「セバスチャンとマーラの間の息子」、「ベビーシッター」など。
なお、「タイラー」の登場は既に予告されている。
さらに「マーラは何故か早老症の会合に参加」している。
特に気になったところはセバスチャンが花屋に寄ったところ当の花屋の店員が顔を腫らしていたこと。
明らかに殴り合った際の傷です。
あれは「ファイト・クラブ」の人間であることを示しているんだよねぇ……。
だとすると、今回も一筋縄では行かなさそうだなぁ。
この冒頭部分を見た限りで有り得るとすれば作中時間軸を未来と過去を交錯させることで誤認させる「時系列系叙述トリック」とかはあり得そう。
例えば「セバスチャンとマーラの間の子供」と思われていた人物こそが「セバスチャン本人による彼の幼児期の回想」で、本当の「セバスチャンとマーラの間の子供」は早老症の会合に参加していた老人たちの1人こそが彼だとか。
さらにこれは冒頭の内容ではありませんが「ジャックとマーラの子供をタイラーが誘拐することで、ジャックは騒乱(メイヘム)の世界に引き戻される」との情報も出ています。
興味をお持ちの方はネットで調べてみるとかなり情報が掴めるかも……。
その一方でチャック・パラニューク『ララバイ』がアンディ・ミンゴ監督により映画化されることも判明。
この『ララバイ』は「自身の子が乳児突然死した新聞記者・ストリーター。同様の事件を調査し始めたところ、亡くなった赤ちゃんの家には全て『世界の詩と歌』という本が置かれていることを知ることに。其処でストリーターはこの真相を解明するべく動き出す」とのストーリー。
2016年春頃の撮影開始を予定しているとのこと。
此処に来て俄然注目を集める『ファイト・クラブ』と『ララバイ』。
続報も見逃すなかれ!!
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