2015年04月17日

「チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像」(2014年、日本)

「チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像」(2014年、日本)ネタバレ批評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

国、自治体、東城医大が死因究明システムの改革として取り組む、日本初のAi(死亡時画像診断)センターが発足する。東城医大の田口(伊藤淳史)と厚生労働省の白鳥(仲村トオル)もこのプロジェクトに参加していたが、こけら落としとなるシンポジウムを前に、東城医大に脅迫状が届く。一方、死因が判別できない集団不審死事件が発生。そしてAiセンターが始動する当日、医学界を揺るがす出来事が起きようとしていた。
(公式HPより)


<ネタバレあらすじ>

白鳥らの尽力により東城医大にて国際Aiセンターの設立が実現しようとしていた。
Aiとは「オートプシーイメージング」の略で「死亡時画像診断」を意味している。
これにより、死因究明が飛躍的な発展を遂げることになるのだ。

さらに、これを後押しするように海外から東堂がマンモスMRIマシン「リヴァイアサン」を持参して来た。
これにより、Aiセンターはさらに充実。
東堂はAiセンターを「死の番人」である「ケルベロス」と呼び、絶対の自信を持って発足を迎えようとしていた。

同じ頃、医療ジャーナリストの別宮葉子は田口を介しAiセンターの取材を開始する。

矢先、10人が地下室に閉じ込められ、そのうち9人が謎の死を遂げる事件が発生。
生き残ったのは榊医師のみ、その榊も危険な状態であった。
これに救急救命のスペシャリスト・速水が駆け付け彼を救う。

何とか一命を取り留めた榊によれば何者かに地下に閉じ込められたらしい。
だが、9人の死因は不明であった。

東堂は此処で早速Aiを用いて死因を特定することに成功。
それは「重水」であった。

どうやら、10人を閉じ込めた犯人は事前にペットボトルに重水を混入。
長時間に渡り閉じ込められた被害者たちがペットボトルの水に手を出すと死亡するように仕組んでいたらしい。
明らかに大量殺人だ。

同じ頃、東城医大に「三の月、東城医大病院とケルベロスの塔を破壊する」との脅迫状が届いた。
Aiセンターへ標的とした脅迫である。

だが、だからといって設立を取り止めるワケには行かない。
東堂が引っ張る形でお披露目が準備されることとなった。

一方、田口と白鳥コンビはこの2つの事件について調べ始めた。

まず、地下室での大量殺人事件だが被害者間に共通点があることが判明。
薬害事件を起こした「ケルトリン」なる薬品の認可に関わったメンバーだったのだ。
すなわち、犯人はこの薬害事件の被害者の可能性が高い。

そして、脅迫状事件。
こちらは田口に心当たりがあった。
白鳥によって焼失した桜宮病院の関係者……すなわち、桜宮すみれである。
しかし、すみれの行方は掴めない。

そんな中、遂にAiセンターのお披露目当日がやって来た。
自信満々の東堂たちが檀上に立つ中で、会場には密かにやって来たすみれの姿が……。

そんな中、葉子が薬害事件の被害者遺族であったことが明らかに。
そう、葉子こそが大量殺人の犯人だったのだ。

時を同じくして榊医師の容態が急変する。
急ぎ治療を行おうとした速水だが、電子カルテが改竄されていることに気付く。
もちろん、葉子の仕業である。

一方、Aiセンターのお披露目でも波乱が起きていた。
突如としてすみれが白鳥の過去を暴露したのだ。
それは白鳥が研修医時代に上司の医療ミスを黙認したとのものであった。
どうやら、Aiを推進する白鳥を公衆の面前で貶めるつもりらしい。

だが、此処で東堂がすみれの前に立ち塞がった。
東堂は「医療ミスについては事実だとしても、Ai診断した限りではどうにも対処のしようが無かった」と指摘する。
白鳥自身も東堂の言葉を認めつつも謝罪し、すみれの暴露は特に効果を発揮することなく終息する。

ところが、葉子の攻撃は未だ終息していなかった。
葉子は院内のシステムを攻撃し、これを陥落させた。
停電を起こさせた上に「リヴァイアサン」を破壊したのだ。

こうしてAiセンターのメインが物理的に破壊されてしまった。
東堂は意気消沈することに。

なおも続く葉子の攻撃、その狙いは榊の命だ。
だが、もはや無差別とも言える広範囲攻撃に東城医大は麻痺しつつあった。
患者の間から次々と悲鳴が上がる。

この状況にすみれも医師として協力し事態の収拾に乗り出す。
速水はと言えばすべて手動にて榊の緊急手術を開始。

田口と白鳥は何処かで様子を見ている筈の葉子を探す。
すると……居た!!
屋上に葉子の姿があったのである。

田口たちは屋上にて葉子を取り抑える。
復讐に燃える葉子、全ては彼女の母親の復讐らしい。
地下室で死亡した9人は薬害事件の直接的な主謀者。
榊は葉子の母の担当医であったにも関わらず、被害に遭った後の彼女を目にしても無視したことが許せなかったらしい。

だが、葉子は1つ大きな勘違いをしていた。
榊は相貌失認という症状に陥っており、相手の顔が識別出来ない状態だったのだ。
つまり、葉子の母を無視したのではなく、分からなかったのだ。

これを聞かされた葉子は既に復讐が達成していたことを知り攻撃を中止することに。
この間もすみれや速水の活躍があり、東城医大はピンチを切り抜けた。

事件が終わり、白鳥は過去の自身の罪について田口に語る。
当時、白鳥は上司のミスを告発しようとしたのだが途中で潰されてしまったのだ。
其処で白鳥は医師を辞め、官僚になると決めたのであった。
これを聞いた田口は白鳥の罪を許すことに―――エンド。

<感想>

ドラマ版「チーム・バチスタ」、その完結作品です。
フジテレビ系で放送され伊藤淳史さんが田口を、仲村トオルさんが白鳥を演じられ大好評を博した作品の映画版となっています。

サブタイに「ケルベロスの肖像」とあることでメインはAiセンターかと思わせておいて実は薬害事件の復讐にありました。

とはいえ、この薬品の名が「ケルトリン」。
すなわち、これもまた「ケルベロス」をもじったものか。

さらに、犯人である別宮葉子には3つの顔があった。
医療ジャーナリストとしての中立の顔、薬害被害者遺族の顔、逆に大量殺人加害者としての顔。
これは3つの頭を持つケルベロスと同じ。
サブタイトルはそんな葉子をも示していたのかもしれません。

ちなみに映画版は原作とはかなり異なっています。
そんな原作シリーズでは『ケルベロスの肖像』後にも次作が発表されています。
それが『カレイドスコープの箱庭』(宝島社刊)であらすじは次の通り。

<あらすじ>

“愚痴”外来の田口医師と厚生労働省のロジカル・モンスター白鳥が、誤診疑惑の調査に乗り出す!
巻末に登場人物リスト&桜宮市年表&作品相関図など収録。海堂ワールドを網羅した完全保存版。

東城大学病院は存続の危機に立たされながらも、運営を続けていた。そんな折、肺癌患者が右肺葉摘出手術で亡くなったのは、病理医の誤診が原因ではないかとの疑惑が浮上。田口医師は実態を把握せよという高階病院長の依頼を受け、仕方なく、呼吸器外科や病理検査室などの医師や技師たちへの聞き取り調査を開始する……。万華鏡のように、見る角度によって様々な形に映る大学病院。果たして事件の真実とは――。海堂ワールドを俯瞰できる登場人物相関図や、600名近くに及ぶシリーズ全登場人物表なども収録した完全保存版。
(宝島社公式HPより)


興味のある方はチェックするべし!!

そう言えば、竹内結子さんが田口を、阿部寛さんが白鳥を演じられた「チーム・バチスタ」シリーズもありました。
「ジェネラル・ルージュの凱旋」以降は続編がありませんが、あちらでも続編あるといいなぁ……。

◆海堂尊先生関連過去記事
【原作映画】
「チーム・バチスタの栄光」(2008年、日本)ネタバレ批評(レビュー)

「ジェネラル・ルージュの凱旋」(2009年、日本)ネタバレ批評(レビュー)

【原作ドラマ】
チーム・バチスタSP2011〜さらばジェネラル!天才救命医は愛する人を救えるか〜「ICUに殺人予告!!愛する人を救えるか?チームジェネラルVS完全犯罪」(1月2日放送)ネタバレ批評(レビュー)

NHKドラマ10「マドンナ・ヴェルデ」第1話(第1回)「希望の卵」(4月19日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「このミステリーがすごい!〜ベストセラー作家からの挑戦状〜 天才小説家×一流映画監督がコラボした、一夜限りの豪華オムニバスドラマ!味わいの異なる4つの謎=各25分の濃密ミステリー!又吉×希林の他では見られないコントも!」(12月29日放送)ネタバレ批評(レビュー)

【ネタバレ書評(レビュー)】
「マドンナ・ヴェルデ」(海堂尊著、新潮社刊)ネタバレ書評(レビュー)

『カシオペアのエンドロール』(海堂尊著、宝島社刊『このミステリーがすごい!四つの謎』収録)ネタバレ書評(レビュー)

【その他】
海堂尊さん講演会!!

海堂尊さんに110万円賠償命令下る

フジテレビにて放送中「ジェネラルルージュの凱旋」で知られる海堂尊さんを巡る名誉棄損訴訟結論出る!!

海堂尊先生が教える文章のまとめ方とは?

海堂尊先生原作「マドンナ・ヴェルデ」がNHKドラマ10枠にてドラマ化!!

「バチスタ」シリーズ遂に完結!!『ケルベロスの肖像』発売される!!

【ドラマ】海堂尊先生原作『極北ラプソディ』、『極北クレイマー』ドラマ化!!

海堂尊先生原作『螺鈿迷宮』(角川書店刊)が「バチスタシリーズ第4弾」としてドラマ化!!

「カレイドスコープの箱庭」です!!
カレイドスコープの箱庭





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「【映画化原作】ケルベロスの肖像 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)」です!!
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posted by 俺 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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