ネタバレあります、注意!!
<ネタバレあらすじ>
川崎青空警察署刑事一課強行班捜査係に異色の刑事が配属された―――その名は黒井マヤ。
急な人事により現れたマヤは、刑事課の面々が見守る中で立て籠もり事件をあっさりと解決して見せる。
だが、その方法が尋常では無かった。
立て籠もり犯の過去をどこから調べて来たものか、本人である彼すら知らなかったトラウマ級の事実を次々と突き付け心を折ったのだ。
意気消沈した立て籠もり犯は呆然としながら連行された。
こうして颯爽と登場したマヤは刑事課の話題を独占した。
それもその筈、マヤは先の尋常ならざる解決法に加え、その父が警察庁次長という重責を担う大物だったのだ。
これ故に、マヤは誰にも属さず孤高を貫くことが可能であった。
そんなある夜、青空みなみ交番の代官山脩介巡査に通報の電話が入った。
若者たちが夜毎に集まる廃工場にて何か騒動が起こっているらしい。
早速、現場に駆け付けた代官山。
ところが、其処には死体が横たわっていて……。
こうして事件が発生。
捜査の為に訪れたマヤは代官山が「どんぐりころころ」を口ずさんでいることに気付くと彼に注目する。
その翌日、マヤに続く異例の人事が行われた。
なんと、代官山もマヤと同じ強行班捜査係に配属されたのだ。
しかも、マヤは代官山を相棒としたのである。
こうして、稀代のコンビが誕生したのであった。
廃工場の被害者の身許が判明。
御浜信用金庫の警備員・青山真一郎であった。
青山の死因は刺殺だったのだが、死亡後にも複数の傷をつけられていたことが謎とされたが……。
マヤたちの直接の上司に当たる不二子は普段から廃工場に出入りしている者の犯行を疑い、其処を根城としていた前原雄一の取調べを開始。
一方、マヤはと言えば青山の自宅を調べ、ある写真を発見する。
「うわ、すごい美女ですね」
写真を目にした代官山が呟く。
其処には美しく化粧を施した長髪の人物が写っていたのである。
さらに青山が殺害後にも暴行を受けたらしいことに注目したマヤは御浜信用金庫へ。
其処で副支店長の五十嵐から青山の人柄を聞くことに。
「犯人たちも酷いことを……」と青山の死について憤りを隠せない様子の五十嵐。
ところが、これを聞いたマヤの目が光る。
犯人は複数犯とも単独犯ともこの時点では知れないのだ。
にも関わらず、五十嵐は何故複数犯だと断言出来たのか!?
もしかして、青山は複数犯の犯行に偽装する為に死後も暴行を受けたのではないか。
だとすれば、単独犯に違いない。
そうならば、複数犯だと断言した五十嵐こそがその犯人なのでは……。
公園で代官山と遊具を用いてグルグルしたマヤは五十嵐の尾行を決意する。
すると、五十嵐は謎の店に消えて行く。
マヤはこれを追うように代官山に指示。
店内へと足を運んだ代官山は驚愕することに。
なんと、その店は女装専門店だったのだ。
当然、代官山も女装することに。
其処で代官山は青山宅の写真にあった人物を発見する。
相手は「ユリア」と名乗っていた。
ユリアと意気投合する代官山。
一方、マヤはユリアのロッカーを探り血塗れのナイフを手に入れる。
そして、再び颯爽と代官山と談笑するユリアの前へ。
其処でマヤは爆弾発言を口にする。
なんと、ユリアこそ女装した五十嵐だったのだ。
五十嵐には女装癖があり、これを青山に脅迫された為に口封じしたのだ。
ロッカーから発見されたナイフこそ、青山殺害の凶器であった。
正体を露見された五十嵐は錯乱して激しく抵抗。
これに、マヤはまたも五十嵐自身も知らない衝撃の事実を突き付け、彼の心を折りにかかる。
心を折られた五十嵐を女装した代官山が取り押さえる。
さらにマヤの鞭が五十嵐を襲う。
こうして、五十嵐は逮捕されることに。
その手柄はマヤではなく代官山のものとなった。
「バッカじゃないの!?」
嘯きつつ、その場を去るマヤ。
翌朝、代官山は自宅のBARBER代官山で父の遺影に手を合わせていた。
代官山の父は代官山自身が憧れる警官だったのだ。
と、其処にマヤが乱入して来た。
マヤは代官山の母・啓子や妹・かおりに女装姿の代官山の写真をばら撒くのであった。
「く、黒井さ〜〜〜ん」
代官山の悲鳴が木霊する。
「ん、黒井……まさかね」
そんな中、啓子がマヤの苗字を耳にし何やら考え込むことに―――2話に続く。
<感想>
原作は七尾与志先生「ドS刑事シリーズ」。
2015年4月時点でのシリーズは既刊4冊、それぞれ第1弾『ドS刑事 風が吹けば桶屋が儲かる殺人事件』、第2弾『ドS刑事 朱に交われば赤くなる殺人事件』、第3弾『ドS刑事 三つ子の魂百まで殺人事件』、第4弾『ドS刑事 桃栗三年柿八年殺人事件』となっている。
過去には第1弾『ドS刑事 風が吹けば桶屋が儲かる殺人事件』をネタバレ書評(レビュー)してますね。
・『ドS刑事 風が吹けば桶屋が儲かる殺人事件』(七尾与志著、幻冬舎刊)ネタバレ書評(レビュー)
さて、このドラマ版ですがかなり原作と異なる印象です。
どちらかと言えば「ドS」をキーワードにしつつ、それをさらにシンボリックにした作品の印象ですね。
なので、原作とはマヤのキャラが異なっており、それでいてキャラ重視の点をさらに強調したということになるか。
こうなると、キャストさんの力量がドラマの完成度に直結しそうな予感。
今回の場合は冒頭の立て籠もり犯役だった波岡一喜さんの熱演が良かった。
他には伊武雅刀さんが物凄く良かった。
というワケでドラマ版ですが原作とは別として考えた方が楽しめそう。
それとも、第1話はあくまでキャラ紹介で2話から原作に近付けて来るのか。
ちなみに、ドラマ版第2話あらすじには原作第1弾に登場していた荒木と由衣の名が……。
そんなドラマ版ですが、どうもマヤと代官山の間には過去に何らかの繋がりがある様子。
考えられるパターンは幾つかある。
1.代官山は忘れているが、マヤと代官山は幼馴染だった。
2.マヤが幼児期に代官山の父に救われた経験があり、それが元で警官になった。だから代官山に恩義を抱いている。
3.マヤの父と代官山の父が知り合い、マヤの父の出世の影には代官山父の貢献があった。
個人的に推したいのは「どんぐりころころ」でマヤが代官山に注目しているところから、1の可能性が高いかなぁ。
もしかして、幼馴染だったのかも。
これが次回どうなるかにも注目!!
ちなみにネタバレあらすじはテンポを重視すべく大幅に改変しているので注意!!
◆「七尾与史先生」関連過去記事
【著作関連】
・『ドS刑事 風が吹けば桶屋が儲かる殺人事件』(七尾与志著、幻冬舎刊)ネタバレ書評(レビュー)
・『死亡フラグが立ちました!』(七尾与史著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・『キルキルカンパニー』(七尾与史著、宝島社刊『「このミステリーがすごい!」大賞作家書き下ろしBOOK』掲載)ネタバレ書評(レビュー)
【ドラマ関連】
・「超再現!ミステリー」(日本テレビ系、2012年)まとめ
・「超再現!ミステリー」第5回「“大人気…死亡フラグが立ちました”超天才バナナを使った殺人犯IQ手口&興奮ラスト」(5月15日放送)ネタバレ批評(レビュー)
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