2015年06月24日

「母なる復讐」(2012年、韓国)

「母なる復讐」(2012年、韓国)ネタバレ批評(レビュー)です!!

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

夫と離婚し、娘のウナ(ナム・ボラ)と一緒に新たな生活をスタートを切ろうと考えていたユリム(ユソン)。二人で力を合わせて生きようとする中、ウナは転入した高校で出会ったチョハン(ドンホ)という男子生徒に心惹(ひ)かれる。チョハンに学校の屋上に呼び出されてテンションが上がるウナだったが、そこで待ち受けていた彼と不良グル−プに犯される。事件を知ったユリムは彼らを訴えるが、チョハンは証拠不十分で釈放、ほかの仲間たちは保護観察処分になってしまう。
(公式HPより)


<ネタバレあらすじ>

登場人物一覧:
ユリム:ウナの母親。夫と離婚したばかり。
ウナ:被害者の女子高生。チョハンに惹かれるのだが。
チョハン:ウナの同級生。ウナが惹かれた相手なのだが。
オ刑事:ウナの事件の担当刑事、実は娘がウナの同級生。


ユリムは夫と離婚し、高校生の娘・ウナと2人で新生活を始めた。
転校したウナは其処でチョハンというイケメン高校生と出会う。
チョハンは立居振舞いも颯爽とした貴公子然とした男子。
ウナは心を奪われてしまうのだが……。

そんなある日、当のチョハンに呼び出されたウナは学校の屋上へ。
ところが、其処にはチョハンと2人の仲間が待ち構えていた。
ウナは3人から夜通し凄惨な暴行を受けてしまう……。

娘が被害者となったことを知ったユリムは裁判を起こす。
事件を担当したオ刑事は彼自身の娘がウナの同級生だったことから熱心に捜査するが、チョハンは証拠不十分で無罪、仲間2人も保護観察処分で終わってしまう。

それから数日、ウナの携帯に暴行の様子を録画した映像が送りつけられてくる。
送り主はチョハンたちだ。

映像を取り戻すべくチョハンたちのもとへ向かったウナ。
しかし、またも暴行を繰り返されることに。

ショックを受けたウナは引きこもりがちに。
そんな彼女を追い討つように、またもあの忌まわしき動画が届く。
絶望したウナは誕生日に自殺してしまう。

残されたユリムは呆然とするしかない。
ふと、ウナの携帯を覗き込んだユリム。
すると、其処には全裸でチェロの演奏を強要されるウナの姿があった。
涙ながらに演奏を続けるウナ、その背後では男子たちの笑い声が轟いている。

これにユリムは逆上した。
まずはチョハンのもとへ乗り込むのだが……。

チョハンは「ウナが好きだったからやってしまった」とユリムに謝罪。
むしろ、他の2人が主謀者だと主張する。

ユリムはチョハンを許し、残る2人の責任を追及することに。

まず、1人目のもとを訪れたユリム。
だが、相手はそんなユリムを嘲笑うばかり。
それどころか、ユリムにも「娘のようにしてやろうか?」と脅しをかけて来る。
これに抵抗したところ、ユリムは誤って相手を殺してしまう。

こうして、思わぬ形で復讐を果たしたユリム。
勢いからもう1人も車で轢き逃げし殺害することに。

ユリムが少年2人を殺害したとの報がオ刑事のもとに届いた。
独自の捜査を続けていたオ刑事はある事実をユリムに伝えると共に出頭を促す。

チョハンこそが主謀者だったのだ。
実はオ刑事の娘がチョハンに頼まれ手引き役となっていたのである。

もちろん、娘の事は巧妙に伏せて事実を伝えるオ刑事。
これを聞いたユリムは騙されたと憤慨し、チョハン殺害に動く。

校庭でチョハンを刺すユリム。
現場に駆け付けたオ刑事は躊躇なくユリムを射殺する。
チョハンは一命を取り留め、オ刑事の娘も特に罪には問われなかった。
こうして、悲しい事件は幕を引いたのであった―――エンド。

<感想>

視聴後に相当陰鬱な心境になること請け合いの映画です。
途中、ウナの身に降りかかる2度の悲劇はあまりの惨たらしさに正視出来ませんでした。
何だよ……あの3人組、何処まで非道なんだ。
こうして視聴者は何時の間にか犯人たちへの憤りに駆られ、自然にユリムに復讐を望むことになるのですが……。
本作の場合、其処からの復讐劇にもカタルシスは皆無です。
まず、ユリムの行動は能動的なモノではなく受動的に終始してます。
2件目はともかく、1件目は事故なので復讐が行われたのは結果に過ぎません。
さらに、ラストでは……。

そもそも、オ刑事の行動もあらすじにある通り。
あわよくば娘の関与を知るチョハンをユリムを利用し口封じさせようとしていたようにしか見えないし。
その上で、ユリムを抹殺したとしか思えないし。
ただ、ユリム殺害には成功もチョハンの口封じには失敗した、と。

そして何より、離婚したものの健在な筈のウナの父親が最後まで不在である点も不条理感を増します。

そんな本作は、復讐に及ぶ親の性別こそ異なりますが東野圭吾先生『さまよう刃』(角川書店刊)あるいはその映画版と比較される向きが多いようです。
なるほど結末において頷けるように思えます。
そう言えば、『さまよう刃』も韓国で映画化されていますね。

『さまよう刃』(東野圭吾著、角川書店刊)ネタバレ書評(レビュー)

日曜洋画劇場「特別企画 ミステリースペシャル さまよう刃 地上波初!娘を奪われた父の復讐 電話が告げる真犯人!衝撃の結末」(8月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)

東野圭吾先生『さまよう刃』が韓国にて映画化!!

ちなみに、同様の母による復讐譚と言えば韓国では「ザ・ファイブ」もありました。
こう振り返ると、作品世界で娘が被害に遭った際に日本では父親による復讐劇、韓国では母親による復讐劇が多いように思えます。
息子が被害者の場合は両国ともに母親の復讐譚になることが多いだけに、なかなかに興味深いところですね。
いずれにしろ「母は強し」となるのでしょうか。

「ザ・ファイブ −選ばれた復讐者−」(2013年、韓国)ネタバレ批評(レビュー)

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ラベル:母なる復讐
posted by 俺 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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