2015年05月07日

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第95話「宗谷君の失踪」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年6月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)

「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」第95話「宗谷君の失踪」(加藤元浩作、講談社刊「月刊少年マガジン 2015年6月号」連載)ネタバレ批評(レビュー)です!!

ネタバレあります、注意!!

登場人物一覧:
森羅:主人公。C.M.B.の指輪の主。多大な影響力を持つ。
七瀬立樹:森羅のパートナー。身体を動かすことが得意。

津軽:この4月に大学生になったばかりの男性。コンビニでバイトしている。
宗谷:津軽の友人で同級生。津軽と同じコンビニでバイトしている。
鳴門:津軽と宗谷がバイトするコンビニに来ていた女性。

<95話あらすじ>

七瀬湯で上せてしまった男性を助けた森羅。
男の名は津軽、何やら考え事をしていて上せてしまったらしい。

数日後、コンビニに立ち寄った森羅と立樹たち。
すると、レジで店員に向けて怒鳴る男が!!
見かねた森羅は店員を助けたのだが、この店員こそ津軽であった。
先日同様、考え事をしてしまって失敗してしまったのだそうだ。

森羅たちは津軽の悩みを聞くことに。

津軽はこの4月に関西から上京して来た大学生。
都会の空気に慣れず四苦八苦していたところを、バイト先にと選んだコンビニで同じく地方から上京して来た宗谷と知り合った。
宗谷も津軽と同じく環境の変化に耐え兼ねている様子、2人は意気投合し忽ち親友となった。

矢先、2人のバイト先のコンビニにスーツ姿の女性が通って来るようになった。
その女性に興味を抱くようになった津軽だが、ある日、厳めしい男が女性と同行していることに気付いた。
男は「お前が悪い」と何やら女性を責めているようだ。

津軽は関わり合いになることを避けようとするが、宗谷はこれを助けようと男に声をかけた。

不安になりつつも状況を観察していた津軽。
すると、暫くして宗谷が戻って来た。
しかし、どうも様子がおかしい。
津軽が何があったのか尋ねても全く上の空である。

そして5月になった直後に宗谷が消えてしまったのだ。
下宿先を訪ねても既に引き払った後であった。

同時にあの女性もコンビニに現れなくなった。
津軽は2人が姿を消したことに事件性があるのでは……と疑っていたのだ。
きっと、あの厳めしい男が何かしたに違いない。

これを聞いた森羅は宗谷の行方を突き止める手助けをすることに。

まずは消えた女性の正体を掴むことだ。
森羅は女性がスーツであったことから社会人と考えた。
さらに、4月中のみコンビニに通っていたことから研修中だったと仮説を立てた。
つまり、研修期間を終えた為に別の場所に配属されたからこそ姿を現さなくなったのだ。

これに基づき調べたところ、女性の身許が判明した。
女性の名は鳴門、森羅の仮説通り研修を終えて郷里の高知県にあるコールセンターで働いているらしい。

早速、鳴門を訪ねた森羅たち。
だが、鳴門は宗谷の行方は知らないと言う。

鳴門によれば、あの厳めしい男は研修を担当した主任だったそうだ。
コンビニで責められていたのもクレーム対応に向けての訓練の一環だったのだ。
助けようとした宗谷にも、これは伝えたそうである。

ちなみに、鳴門は宗谷と同郷らしい。
すなわち、宗谷も高知県出身であった。

さらに、鳴門は同郷の親しさからか宗谷と何度か言葉を交わしたそうで、この際に彼女のキーホルダーに宗谷が興味を示していたそうだ。
そのキーホルダーには「猫の絵」と「赤い皿から生えた3つの白い四角」が描かれていた。
何やら意味があるらしく鳴門はそれを知りたがっているようだ。

とはいえ、いずれにしても鳴門は宗谷の行方は知らないのである。

手掛かりが途切れたことに嘆息する津軽。
しかし、森羅は初めからこれを予期していた。
それどころか、最初から宗谷の居場所を知っていたと語る。

森羅が宗谷の居場所として指摘したのは同じ高知県にある宗谷の実家であった。
早速、訪ねたところ……居た!!
宗谷は実家の手伝いをしていた。

津軽は「黙って姿を消した!!」と宗谷を責める。
これに森羅は宗谷が何度も理由を口にしていたと指摘する。

そもそも、津軽と宗谷が意気投合した理由は何だったか。
それは共に地方出身者で都会に慣れないことであった。

だが、津軽と宗谷には相違点があった。
共に慣れない身であったが、津軽に比べ宗谷はより深刻だったのだ。
そう、宗谷は都会に慣れず田舎に帰っていたのである。
なまじ津軽も同じような認識であったが為に宗谷の悩みの深刻さを理解出来なかったのだ。

津軽は宗谷の悩みに気付けなかったことを反省。
一方で戻って来るように励ます。
結局、宗谷は半年ほどの間に大学を続けるか否か結論を出すこととなった。

さて、此処で森羅はもう1つの謎についても答えを明かした。
すなわち、鳴門のキーホルダーの意味だ。

森羅によれば、あの絵は「猫」と「逆さの歯」を示しているらしい。
いや、より正確には「逆さの猫」と「歯」なのだ。
つまり、逆さの「ねこ」と「は」。
逆さの「ねこは」なので「はこね」、「箱根」を指していたのだ。

これを教えられた津軽と宗谷は互いに鳴門に教えるのは自分だと争うように。
どうやら、2人ともが鳴門に気があるようである―――エンド。

<感想>

「月刊少年マガジン」2015年6月号掲載「95話 宗谷君の失踪」です。

テーマは「5月病」でしょうか。
さらに、津軽と宗谷のように人によって同じ物事でも捉え方がことなることも描かれました。
さらにさらに、「箱根」のキーホルダーが示したように見方を変えることで見えなかったものも見えるようになることも示していました。
なかなかに盛り沢山であり、テーマ性に富んだ回でしたね。

ちなみに、今回も登場人物の名前に工夫が凝らされていました。
津軽、宗谷、鳴門と海沿いの地名に纏わるものに。
そして、ラストには意外なところから「箱根」が。

全体的に良かったです。
次回にも期待!!

ちなみに、あらすじでは良さを伝え切れてません。
本作自体を読むべし!!

なお、講談社さんから『少年マガジン+』に代わって『少年マガジンR』が2015年4月20日に新創刊されることが判明。
この『少年マガジンR』にて加藤元浩先生『Q.E.D. 証明終了』が『Q.E.D. iff-証明終了-』として再始動!!
こちらも見逃すな!!

城平京先生『虚構推理』がコミカライズ!!新創刊される「少年マガジンR」(講談社刊)にて連載開始!!

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